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2014-05-15 05:11:13

社会情勢と出張

テーマ:デンマーク事情

週末ゆっくりする時間があったので新聞を買ってお茶しにいったのと、昨日今日とオーフスに出張した際行き帰りの電車の中で新聞を読みこみ、久しぶりに社会情勢について認識を得たのだが、最近はウクライナのことと、間近に迫っているEU議会選挙の話題でもちきりである。

 

土曜日にあったユーロビジョンコンサートで、ロシアに投票する国に対してブーイングが起き、そこまでロシアがヨーロッパで顰蹙の対象になっているとは知らなかったが、翌々日の月曜日には東ウクライナの2州で独立選挙があった。圧倒的多数で独立に可決されたが、早速EUは、関係者61人に対しEUへの立ち入り禁止を発令した。

まぁ、嫌悪されているのは、ウクライナのことだけでなく、去年、女装オーストリア人男性が大会に出ると決まったときに、まずベラルーシでデモが起き、そののち12月にロシアでホモセクシャルに対するデモが起きたことから、反感を買ったことも大きいようだが。土曜日にコペンハーゲンに出たときに、やたらレインボーの旗を見かけたのもそのためであったらしい。

でもその騒動が手伝ったのもあったのか?それとも純粋に歌がよかったからなのか?そのオーストリア人ひげ美人は優勝した。わたしの場合、あまりにも見た目のインパクトがありすぎて、彼女(彼?)の歌をあまり記憶していない。

ユーロビジョンは、そもそも歌そのものよりも、国によって異なるパフォーマンスをみるのが楽しいが。

 

EU議会選挙については、つい最近育児手当のことで国会が揉めたことで、デンマークの福祉の保護がテーマになっている。

わたしも知らなかったのだが、EU国からデンマークに引っ越したひとは、最初の2年間育児手当を給付されないというルールがあったそうだ。デンマーク人でさえ、ほかのEU国から戻ってきてから2年間もらえなかったそうである。しかし、1年前にEUコミッションから違法だとクレームがついたため、政府はそのルールを撤回することを決めたのである。

もともと、ビザなしで自由に移住可能なEU国人がデンマークの福祉制度を好きに利用するのを排除するためのルールであり、ベンスタと保守党とELは政府の決定に待ったをかけ、ルールの維持を議案にかけ、過半数を得たにもかかわらず、「それでもEUに逆らうことはできないから。」と政府はその議決を撤回したのだった。

 

確かに、ビザがいらないなら働く必要もないし、住所登録だけして不正に給付を受けることも可能だろう。しかし、給付を受けていないEU人は2400人とかで意外と多くないそうである。

ちなみに、税金から賄われ掛け金なしの国民年金は、15歳以降に40年以上住んで満額給付されることになっている。40年に満たない場合はその年数によって額が決まるようである。満額だと、独り身で税引き前12000krだが、年金目当てのデンマーク移住は難しい。

 

わたしもその恩恵を受けている身。移住してからずっと普通の児童手当の給付を受けているが、さらに今のアパートに引っ越してすぐに申請したシングルマザー向けの特別育児手当の審査が通り、7月から受給されることになった。

対象となるのは、未成年の子供の親権をもっている独身者。(婚姻していなくても同居しているひとがいればその対象から外れる。)さらにその子供と同居している場合には倍額が支給される。

何かと物入りで、最近も車検で10000krの請求がきたばかりな上、もうすぐ車の保険の引き落としも控えている身としては、そう多くはないもののエキストラの手当金はありがたい。

ただし、自動的に給付される児童手当とは異なり、この特別給付は自らサイトにアクセスして申請しなければならない。デンマークに移住して2年近く受給資格があったのに、前夫に言われるまで知らなくて受け取っていなかった。それで申請をし、夫の住所に移すまで給付を受けていたが、その経験がなければ、今回も申請しないままだったかもしれない。

 

オーフスでのプロジェクトミーティングは疲れたけれど収穫も大きかった。

わたしが懸念していたことは実はあまり問題ではなかったことがわかったし、実際の試験システムをみて新たな提案をすることもできた。

また、あるパートナーとずっと揉めていたことも、別のひとのアイデアで新たな道を見出すこともできた。とりあえずわたしの提案と、また別の提案と二本走らすことで合意に至った。

あと、プロジェクトはいろんなパートで成り立っているのですべてを理解するのは難しいけれど、やっぱりもっと勉強しなければ、、と思った。

来月に控えている学会でその部分についても話さなければならないし、いずれにしても勉強からは避けられない。

収穫もあったけれど、同時にわたし自身への宿題もたくさん持ち帰ってきた出張だった。

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2014-02-04 06:15:22

デンマーク政権再組閣

テーマ:デンマーク事情

今日、デンマーク政府は、社会人民党(SF)の連立政権脱退に伴い、新しく組閣された。

 

2011年の総選挙で社会民主党を主とする赤連合が政権をとる以前からSF党の凋落は目に余るもので、連立政権に入りながら党としては7議席を失い、選挙前から社会民主党とアライアンスを組んでいたにもかかわらず、議席を伸ばしたラディケーレ党の影響力に負け、存在感は乏しいままであった。2012年に党首がVilly SoevndahlからAnette Vilhelmsenに代わったが、何も変わらなかった。

結局、SFはかなり左寄りの党であるにもかかわらず、現政権になってからラディケーレの影響でむしろリベラル寄りの福祉締め付けの政策になったため、支持者から相当の批判を受けてきたのである。

そして今回、政府がデンマークの国営電力会社Dong Energyの所有株の26%を売却する提案をし、その案を支持するかどうかでSF党内で揉めに揉め、副党首が辞めるなど党が解散状態になってしまい、その結果政権からの脱退宣言となったのである。

 

そもそも、Dong Energyの民営化は2004年にリベラル政権とラディケーレ、デンマーク国民党間ですでに合意がされていたが、2008年の経済危機で頓挫した。

しかし去年、Dong Energyが再生可能エネルギー事業強化のために増資をしたいが国には負担させないという意向から、現政権と旧政権、デンマーク国民党間で株の一部売却について合意がされたのである。

 

世論によると、デンマーク人の8割が株売却には不賛成であるとし、20万人が反対署名に参加したという。

売却案では、株の19%をアメリカの投資銀行Goldman Sachsに、5%をATP(労働市場付加年金機構)に、2%をPFA(年金保険株式会社)に売るとしているが、売却の際の株価が経済危機前の3分の1近くと著しく低いことと、Goldman Sachsが外国移転で課税免除されることを認めるとしており、かなり問題視されている。

 

しかしつくづく思うのは、決して過半数に達さないデンマーク政権は、なんだかんだ与党以外の意見も取り入れられ、バランスのとれた政策になりやすいと思っていたけれど、逆に言えば、結局どの政権になろうとも、それほど変わらず、赤でも青でもなく、右でも左でもない、いつでも中庸な政策になるのか、と。

この電力会社民営化の話も、もともとはリベラル政権のときにあがったもので、政権が変わった今になって実現するのもなんだか妙である。

そういう意味で、かなり左寄りのSFが、なんとでも言える野党としてならともかく、なまじ影響を及ぼすことのできる与党として生き残るのはかなり難しかったのだろうと思われる。

 

それにしても、一大国家事業であるエネルギー関連の電力会社一部民営化で一体どうなるのか、、

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2014-02-02 05:17:56

送別会とヤンテ法

テーマ:デンマーク事情

わたしが好きだった同僚がついに金曜日大学を去り、木曜日にはガールズランチ、金曜日の夜には送別ディナーがあり参加してきた。

彼女がうちの学科にプロジェクト生としてきたのは6年くらい前になるであろうか。

とてもはきはきしていて、誰とでも仲良く話すことができ、最悪だった学科の雰囲気を彼女が変えたといっても過言ではない。

わたしが今の会社に入社したころ、大学の職場の雰囲気はとても悪く、チームビルディングのワークショップを企画したり、リーダーも立て直すために模索していた。

 

おそらくは、学科内にまったく異なるグループが混在している中で、教授同志だけでなく、その下のスタッフも互いに交りあえてなかったことが原因だったのだろう。

職場内でもまったく交流がなかったわけではないが、あくまでも親しいもの同志だけ。

それを彼女は、サッカー、駅伝、金曜日バー、バーベキューなど、一部のスタッフだけではなく、職場全員に誘いのよびかけをするようになり、スタッフ同志の交流の範囲を一気に広げ、職場に風穴をあけるようになったのである。

わたしも彼女のおかげで、同僚とハングアウトする機会が増えた。

 

ガールズランチでその話になり、わたしが11年前大学に入ったときには、ほとんどデンマーク人スタッフで、数少ない外国人スタッフでさえデンマーク語が流暢なひとばかりだったから、なおのこと輪に入っていくのが難しかったというと、外国人がデンマーク社会に入っていくことの難しさとして、デンマーク人の特徴をよく言い表したヤンテ法の話になった。

 

ヤンテ法とは、ノルウェー人によって書かれた、デンマークの小さな村を舞台にした小説の中にある10のルールである。

1 自分を何か特別と思ってはいけない。

2 自分をほかのひとと同じくらいいいひとと思ってはいけない。

3 自分をほかのひとよりも賢いと思ってはいけない。

4 自分がほかのひとよりも優れていると思いこんではいけない。

5 自分がほかのひとよりもよく知っていると思ってはいけない。

6 自分がほかのひとよりも大切なひとと思ってはいけない。

7 自分が何かに優れていると思ってはいけない。

8 ほかのひとを笑ってはいけない。

9 ほかのひとが自分を気にしてくれていると考えてはいけない。

10 ほかのひとになにか教えられることがあると思ってはいけない。

 

徐々に変わってきているそうだが、いやいや今でもかなりデンマーク人を言い当てていると思う。

ひとをアテにしていないし、ひとによく思われたいと思ってないし、自分をひとよりも上とも下とも思っていない。そしてひとに教えてあげようという気もあまりない。

自分は自分、ひとはひとと割り切っているので、干渉もしないけど、必要以上に関わることもない。

なので、普段廊下ですれ違っても視線すら合わせないのに、実際に話しかけると実はいいひとだった、というパターンも数多くある。職場でもそうだし、娘の保護者との交流でも最初は入る隙もないと怖気づいていたのに、実際は優しいひとばかりということがだんだんわかってきた。

 

しかしわたしは、このヤンテ法が好きで、わたしもこうありたいと思っている。

ひとはそれぞれ違っていて、異なる役割をもっており、いちいち順位をつけたり、上位関係をつくることにはなんの意味もない。リーダーは「偉いひと」というわけではなく、組織をマネージメントする立場であって、組織の中にいるひとはそれぞれの仕事を遂行する責任を負っており、リーダーに対して対等に意見を言う権利と義務をもっている。

 

それに、ひとそれぞれ独立した人間ととらえているから、逆に尊重しあえているように思う。

ひとはみんな違う事情をもっているのだから、期待が外れても別に失望しないし、自分の思い通りにしようとしない。

先生が勝手に3週間休暇をとろうが、保護者は懸念を示しながら、決して先生を非難しないのにはむしろ驚かされた。

 

(しかし逆に、そのせいなのか?ハンドボールでもデンマークチームにこれというカリスマ的存在がいない。スターのMikkel Hansenですら、ものすごく謙虚な性格で有名で、それがいざというときには災いし、ずうずうしく「俺がやったる」という意気込みに欠け総崩れを起こすということにもなるのだが。その点、フランスのKarabaticやスペインのCanellasなどはいつでも堂々としている感じ。)

 

まぁ、だからこそ、「まとまろう」と意図的にいろいろアレンジしないと、みんなそれぞれ我が道つっぱしるだけで、何の交流もなくて雰囲気が悪いまま、という危険性もあるわけで。娘のクラスの保護者には幸い積極的なタイプがけっこういたので、たとえ表面上のつきあいであっても、最初からまとまっていていい雰囲気だった。

バレーボールでもその雰囲気があり、やはり2月末に保護者会のあとみんなでヒュッゲをする予定である。

職場では、今回退職した彼女こそ、積極的に交わろうと働きかける人物で、雰囲気を一新した。

水曜日に遊びにいった技術者のひとでさえ、わたしたちの職場を恋しく思っているそぶりをみせてくらいだ。

 

ディナーも彼女の明るさのおかげで終始ヒュゲリないい時間だった。

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2013-12-18 05:44:30

Fjernvarme工事

テーマ:デンマーク事情

fjernvarme1

 

引っ越しが正式に決まった今になって、我が家の地域でfjernvarmeの工事が始まった。

この家に来てから6年半、ずっと待ち望んでいたというのに、この家を去る直後に来るとはなんとも皮肉なタイミングである。 

我が家の個人ボイラーの威力の弱さには辟易するばかりで、湯船がないどころか、シャワーのお湯が10分でぬるくために、シャワーで暖まることさえできないというさみしさであった。

熱いお湯が苦手なデンマーク人にとってはちょうどいいのかもしれないが、ぬるいお湯では物足りないと感じる日本人のわたしにとっては、fjernvarmeへの切望は大きかった。

それなのに、よりによってこのタイミングで工事が始まるとは。おまけに、作業が始まってしまうと、我が家から車が出しにくくなるという不便さえ受け入れなければならない。一度、トラックに閉じ込められ、物資搬入が終わるまで数分待たされた。

しかし、それはそれで興味深く、昼休みにわざわざ自宅に戻って工事見学をしている。工場見学も好きだが、こういう作業を眺めるのは楽しい。

 

地域の巨大熱源から各家庭に温水が送られるというFjernvarmeのシステム自体が興味深い。

日本では北海道の一部都市にあるのみで、あまり馴染みがないからである。

寒冷地である東北など導入させてもいいと思うのだが、家の構造上セントラルヒーティングは適さないそうである。豪雪地帯に住む友人などは、比較的熱効率の高い薪ストーブで暖をとるが、それも煤で煙突が詰まってしまうため23か月しかもたず、最終的には石油ストーブを使わざるを得ないそうで、局地的にしか暖まらないので団子虫のようないでたちになるとか。

デンマークでは、fjernvarmeどころか天然ガスラインがないところでさえ、巨大石油タンクを設置し、やはり個別ボイラーの一軒家セントラルヒーティングである。まぁ、コストは莫大らしいが。

ちなみに、天然ガスはfjernvarmeに比べて暖房費が1015%高く、なんと石油の場合は倍近くもかかるそうである。天然ガスである我が家でさえ年間50万円くらいかかるというのに、石油だとどのくらいかかるのだろうか。

 

Fjernvarmeは、熱損失とエネルギー損失が小さい上、エネルギー源を選ぶこともできる。余った電力を使うことも可能である。

巨大ボイラー設置とパイプライン網の設置など膨大な初期投資がかかるものの、CO2排出量が小さいということで、今後さらに大きくなるとされる環境コストのことを考慮してさらなる導入を2008年から検討されていたらしい。

なんでも、CO2排出料が、2012年に47kr/tonだったのが2032年には227kr/tonになる見込みで、5倍も高くなるのなら、今投資コストをかけてもfjernvarmeを、ということなのだろう。

 

地熱をセントラルヒーティングの熱源として利用されているアイスランドで、やはり巨大の送水ラインパイプ群をみるのは壮観であったが、そこまでの規模はないにせよ、fjernvarmeの温水パイプを間近で眺めるのは面白い。

 


fjernvarme2
断熱材にくるまれた送水パイプ。意外と断熱層は厚くない。


fjernvarme3
パイプを設置するところ。まずは地面を掘って、板で端を固定し、砂利をしいてからパイプを導入。

2013-11-21 23:08:30

お金の遣い方

テーマ:デンマーク事情

本当に超忙しい。

昨日帰化申請しようと大学の近くの警察にいったら移転していて、挙句に移転先にも行ったら水曜日は休みという。。事前に調べておかなかったわたしの落ち度ではあるが、ほかの曜日ですら午前中しか開いてないということもまったく予想していなかった。

来週の銀行のミーティングもそうだが、結局そういうプライベートの用事も普通に勤務時間中にあるので、そのかわり週末にある試験をしたりと、今のわたしの生活は完全にプライベートと仕事とのミックスになっている。

火曜日も、夕方用事があったので、市政選挙はランチ時に行き、また仕事に戻って夕方まで働き、用事をすませてそのまま夕飯をすませ、夜また大学に戻った。

 

昨日は友達のところに泊まりに行ったのだが、ご主人の話がまた興味深かった。

今のわたしは完全アパートのことで頭が占められているが、今回もまたローンのことについて聞くと、彼は変動利息の元金返済なしという、超安いローンで借りているらしい。いわばほぼタダで家に住んでいるものだとか。

しかも1年変動利息を選択していて毎年返済プランを変えることができるので、利息の変動にすぐ対応できるという利点がある。ただし、プランを変えるときには、銀行に15000krとか払わなければならない。まぁ、借りている額とか、内容によっても値段は異なるらしいが。

また、ある部分をリノベーションしたが、その費用もローンの上乗せで賄ったらしい。

わたしの同僚も屋根の修繕に100000krだかかかったが、やはり現金払いではなく、現行のローンに追加という形で銀行からお金を借りたと聞いていたが、どうもデンマーク人はそういうふうにして車を買ったり、キッチンをリノベーションすることが一般的だとか。

同僚と話しても感じたことではあるが、友達のご主人と話して改めてデンマーク人とのメンタリティの違いを実感した。

 

以前銀行とミーティングしたときに言われたが、「こんなに現金をもっていてどうするんですか?」と。

どんどんインフレがすすんでいるのに、価値が上がらない現金をたくさん手元に置いていてもかえって損しているという考え方である。

それよりも、今使うものに投資したほうがいい。車も周期さえ短くすればそれなりに売ることができるが、住居などは時間を経てもそれなりの価値を維持する。今現在利用でき、なおかつそのもの自体が財産となるのである。

 

わたしは、両親がとにかくお金を貯めこむ主義で家でさえローンせずに現金一括払いで購入したほどなので、借金してまで買うという感覚がなく、車のような小さなものもローンして買うというデンマーク人の考え方に驚かされた。

どうりで、平気で300万、400万円する車を買い、なおかつセカンドカーまで買う家が増えているわけである。お金がなくても、お金を遣うのである。

日本などお金があっても、遣わないひとが多いというのに。現金として眠っている資産が莫大にあるという話だが、デフレになるはずである。

 

将来の不安があってお金を貯めておくのだし、借金すると利息分を払わなければならないから結局は高くなるという理屈もある。

けれども、あまりにも将来のことを考えたり、どれだけ損するかどうかを考えるばかりに、今の生活を制限しすぎてしまうのもどうかなぁ、、と思う。やっぱり今を充実させたいとも思う。

このタイミングでのドイツ行きは痛い出費ではあったが、やっぱり念願のブンデスリーガ・ハンドボール観戦には感動させられ行ってよかった。そしてまた1月にヨーロッパ選手権観戦があり、第二ラウンド戦、準決勝、決勝と400km離れたヘアニングへの3度の往復でこれまたそれなりの出費になるが、またとない国際大会の決勝戦観戦を楽しみたいと思う。

そしてこの週末には娘がバレーボールの泊りがけのイベントに参加したが、娘はとても楽しんできたようだ。お金はかかっても娘に関する経費をケチりたくないと思う。

 

最近、離婚を機に、いろんなひとと生活に対する考え方を話して考えさせられている。

なかなか興味深い。

2013-07-03 07:37:52

Sex, Kaos og Bekendelser

テーマ:デンマーク事情

ツールドフランスの記事をみようとDR(デンマーク放送局)のサイトをひらいたら、DR3で放映されているドキュメンタリー番組「Sex, Kaos og Bekendelser」のビデオが目に入り、何気にみてみたら一気にはまり、4回分一気にみてしまった。 

さまざまなバッググラウンドをもつ女性5人の100日間をビデオでうつしたもので、

 

ワンナイトスタンドを繰り返している28

シングルマザーと二人暮らしの16

離婚して3年たつ子持ちの42

プロハンドボール選手の27

15か月の双子の母親で無職の30

 

という5人が出ている。

それぞれが、苦しみと悲しみを抱えている様がリアルにうつされている。

 

ワンナイトの子は、しょっちゅう誰かとベッドをともにし、「セックスリスト」なるものに、誰と寝たかをいちいち記録している。(ちなみに、「キスリスト」もあり。)これまで54人とセックスしたし、常に誰かしらコンタクトはくれど、誰も本気にはなってくれず、本当の恋人を欲している。

 

16歳の子は、父親との交流はなく、家族の中で育っている感覚はない。恋人といることで愛情を満たしているが、彼に関係を続けるのは無理かもと言われてしまう。

 

42歳のひとは、離婚して3年たった今でも子供と半分の時間しか過ごせないことを受け入れられない。子供たちが父親のところに行っている間は空虚感で満たされる。

 

ハンドボールの子は、30歳までに子供が欲しいと思っているが、恋人はいない。両親はいまだ仲がよく、兄も結婚し2人の子供に恵まれている。彼女にとっての家族はとても重要なものであり、早く誰かと家庭を築きたいと思っている。

 

双子の母親は15か月間ひたすら子育てして疲弊している。キャリアはなく専業主婦。一応保育園の待機リストにサインアップしているが、無職なので保育園に入れる保障はなく、終わりがみえない子育て生活に絶望感を感じている。

 

つくづく、いろんな人生があるなぁ、、と思った。それに、どれをとっても、何かしら悩みや苦しみはあり、結局パーフェクトな人生なんてないのだと思った。

16歳の子が、「まぁシングルライフも悪くないよね。」と自分を納得させていたが、10代悲しいくらいに何もなかったわたしからしたら、16歳が何をおっしゃると思ってしまった。でも、こないだのサシ飲みで若き頃の恋愛話をし、10代で恋人がいたという友達にいいなーいいなーと言っていたが、恋が破れるその悲しみが尋常のものではないらしい。恋人が欲しいと思っていたけど、いたらいたで感情の起伏は相当なものであっただろう。

 

というか、結婚しても、子供を得てもいろいろある。

わたしも、その双子の母親のトンネルの光が見えないような絶望感がわかりすぎるくらいわかってしまった。わたしも、子供を得たときは無職だったから、永遠にこんな子育てしかしない生活になるかとうんざりしたものだった。早く自分のことができたらいいのに、と思っていた。

でも、そうなると今度は逆に子供がいないと人生が成り立たなくなるほど、子供の存在意義が大きくなってしまうのだ。やはり離婚して親権と居住権を元だんなさんと半々にしている知人も、子供のいない生活に何をすればいいのかわからなくて途方に暮れたと言っていた。

わたしなど、娘が6年生になってから、友達との交流が激変して部屋にこもるようになったことに気をもんで、あれこれ連れ出そうとしたり、新聞配達を手伝ったり、案外去年よりも今のほうが手がかかっている感があり、チラっと早く大きくなってくれないかなーと思うのだけど、いざ自立してしまったらかえって手持ちぶさたになってさみしくなってしまうのかもしれない。

 

つくづく人間って悲しい性だなと思う。しかしそれこそが人生なのだろう。

2013-04-26 04:05:52

ロックアウト終結

テーマ:デンマーク事情

このときを心待ちにしていたとはいえ、なんとも後味の悪い終末となった。

- Vi har tabt denne her kamp. Skolen har tabt, sagde lærernes formand, Anders Bondo

 

昨日、保護者協会の仲介で、市行政協会と教職員組合のトップ同士のコーヒー会議があったが、組合長いわく、「コーヒー会議は本当にコーヒーを飲むだけだった。」という揶揄に表わされるように不調に終わり、改めて両者の見解の開きを再認識して終わったが、今朝の647分に急遽政府がこの衝突に介入することが報道され、

10時に行われた首相、労働大臣、児童・青年大臣3人による報道記者会見で、

tjenstemand制度保持

・校長の教職員勤務時間決定権

・給料アップのための3億クローナ(50億円)の教職員人件費予算追加(勤務時間延長に応じて報酬も上がるため。)

60歳以上の待遇アップ

・緊急の国会審議を行い、月曜日から学校再開

の法案が発表され、休日返上で3度の国会審議があるものの、ロックアウトは終結するに至った。

しかし、まさに教職員組合が拒否していた、市行政協会の要求がそのまま法案で通る見込みとなり、教職員たちは激怒、Christiansborg(国会議事堂)の前でデモが起きた。

  

まだ報道がされる前の今朝のBerlingske Tidendeで、これが起きることをまさに見抜いた文章がすでにあった。

  

På de indre linjer har regeringstoppen længe signaleret, at de vil være klar til at støtte KLs kamp mod lærerne, og når KL har valgt at køre konflikten så hårdt, skyldes det selvfølgelig, at KL-toppen ved, at de har regeringen bad sig. Derfor minder det unægtelig om en kamp mod vindmøller, når Bjarne Corydon med sin lanse vil prikke hul på billeder af, at regeringen har lagt fælles planer med KL.

Tilbage står, at regeringen kan håbe på, at danskerne er ved at være så trætte af konflikten, at de snart i kor vil forlange at få et regeringsindgrib. Det spæde håbe i regeringstoppen er, at indgribet i det situation kan gennemføres uden at udløse en ny vælgeflugt.

 

正直、これを読んだときは意味がわからなかった。今日の出来事を通して、「ああ~、そういうことか。」と理解した。

 

外国人の大学スタッフがストライキと混同していたが、ロックアウトとストライキはまったく違う。

ストライキは労働者が自分の権利を守るために労働を拒否するものであるが、ロックアウトは労働者に要求をのませるために雇用者側が労働を禁じるものである。

そんな強気の態度に出たのも、政府のバックアップがあってのこと。というか、そもそも政府が教育法案に応じての要求だったわけで。そして政府も、教職員に同情的であった国民の意を慮ってあえて何も言わず何もアクションせず、4週間ロックアウトが続いて国民が疲弊し、政府の介入を欲してきたタイミングで介入。早い学校再開を望む国民に有無を言わさずの法案決議。

わたしたちは完璧に踊らされていたわけである。4週間もロックアウトされといて、結局政府は改正案を認めざるを得ない結果になっただけという。。

今後、行われなかった授業がどのように振り替えられるのかも未定である。卒業試験は2週間延期することになったらしいが。

 

5年くらい前の看護師のストライキは両者が妥協しあって合意で終結し、不都合が生じたとはうえ、さすが民主主義の国だと思ったが、今回は単なる力のごり押しで、デンマークの政治に関して疑問が生まれた。

ま、新聞記事の最後にはリンカーンのことばが引用されており、「たまにひとをだますことはできるし、何人かのひとはいつでもだますことはできるが、いつでも誰をもだますことはできない。」と締めていたが、わたしも同感だと思った。

2013-04-19 03:50:17

お金の運用

テーマ:デンマーク事情

ロックアウト3週目。いまだ何の音沙汰もなし、である。

娘の今日までの流れとしては、以下のとおり。

月曜日 950分~1120分:デンマーク語の授業、12時~13時:お父さんがいる友達の家でランチ、1335分~1420分:キリスト教の授業、18時~20時:デンマーク語の宿題

火曜日 10時~11時:自宅でデンマーク語の宿題、12時~13時半:デンマーク語の授業、14時~15時半:新聞配達アルバイト、18時~19時:一緒に夕飯作り、20時:算数ドリル(30分間)

水曜日 8時~9時半:体育の授業、10時~18時:友達二人と3人でショッピングや自宅遊び、18時半~20時:バレーボールの練習、20時:算数ドリル(30分間)

木曜日 8時~9時半:英語の授業、10時~11時半:自宅でひとりでワッフル作り、12時~14時半:家庭科の授業、15時~16時半:学童で音楽グランプリの練習

金曜日(予定) 950分~1505分:ロックアウト以前と変わらずフルで授業、19時~22時:パーティ 

  

ロックアウトとはいえ、娘のクラスはかなり恵まれていて、28コマの授業のうち18コマがあるので意外と学校で過ごす時間がある。それにアルバイトやバレーボール、5月に控えている音楽グランプリの練習などで結構時間はうまる。

最近は、何もお昼ご飯を作っていかないし、昼に戻ることもしなくなったが、適当に冷蔵庫をあさって何か作っては食べているらしい。今日は電話がかかってきて、ワッフルを作ってもいいか?と聞いてきた。こないだ一緒に作ってやり方を覚えたので、おなかもすいてたし、ひとりで作ってみたかったらしい。帰って食べてみたらおいしかった。火曜日にはミートソースパスタを一緒に作りながら作りかたも教えたし、今後もっと高度な料理をするようになると思う。

算数だけオンラインのドリルを夜つきあっているが、わたしは教えるのにつくづく向いていないと思いながら、同時に娘の今のレベルを把握した。

 

影響が小さかっただけに娘もわたしも今のリズムに慣れてきたが、かわいそうなのは9年生である。5月に卒業試験が控えているのに、子供によってはまったく授業がなかったりもするのである。ニュースサイトには、最終評価を試験ではなく一年間の成績で行ってはどうか、という意見も出てきたと書いてあった。

SU(奨学金)制度も生活保護制度も改正案が決まったようなので、ロックアウトにも早く着手して欲しいと思う。

いずれも、若者には厳しくなる。SU狙い、生活保護狙いを減らし、より労働市場に目を向かせ自立を促す制度になるのだが、そのためにも基本の教育は重要になるはずで、長い学校閉鎖は本末転倒である。

 

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今、サッカー選手の風力発電業界への投資が問題になっている。

Silkeborgの選手Christopher Poulsenが、文書虚偽を理由に解雇された。どうも、Silkeborgの財務部長の名前で偽サインをして風力発電に投資していたらしいが、回収に失敗してSilkeborgの経済に穴を開けて発覚したらしい。

5年以上前は、サッカー業界で風力発電が夢の投資のようにもてはやされ、10年後には倍の額になって戻ってくると言われていたらしい。グリーンウィンドエネルギーがスーパーリーグのスポンサーだったこともあり、選手組合も投資しなくては、というプレッシャーもあったのだろう。

しかしわたしも、2009年の5月に、経済危機が起きたあとであったが、組合の企画でベスタスの工場見学に行ったときには、風力発電機の需要は高く、これからもますます成長していく分野だと話に聞いた。ベスタスの株を買うこともチラっと考えた。ところが、見学した工場が閉鎖されたのはその一年後であった。今ベスタスの株価は30krくらいと地にはっている。あんなに順調だったノボの株価も、ノボの競合企業が出現したことで、一時下がったことがあった。それでも今もなお高価格をキープしているが、株価の変動はいつ起きるのかわからない。

文書虚偽したその選手は問題外であるが、自分のお金で風力発電に投資をしてその結果財産を削ることになった選手はたくさんいたらしい。

 

昨日、銀行にミーティングに行ってきた。

お金の運用のアドバイスを受けるためであった。

わたしは今、大半を債権でキープしているが、元金は必ず保障はされているものの、金利は2%でおそらくインフレ分もカバーされていないレベルである。ガソリン代が一年で10%近く上がっただけでなく、さまざまな物価が上がっている感触を受けている。

それで、少なくとも物価上昇分はカバーする、より高い金利の別口座を設けようと考えたのだが、その前に説明を受けなければならなかった。すなわち、金利上昇=リスク増大の覚悟と、どれくらいのリスクを選択するかの確認であった。運用は銀行にお任せで、さまざまな株や債券の分散運用で、大きなリスクは回避されるが、完全な元金保証はない。一応少ない額でスタートすることにしたが、わたしが子どもだったとき、定期貯金で元金保証でインフレ以上の金利がついた時代と大違いである。まぁ、今はあのころのように黙っても経済成長もして給料が上がる時勢ではないし、いい話には裏があるで、期待するかわりにリスクも覚悟しなければならないのだろう。

それにしても銀行マンの話し方はうまかった。リスクが高いものを選んでも長い目でみれば必ず得をする、というように話す。サッカー選手もうまくまるめこまれたのかもしれない。ましてや、風力発電は今でも夢のプロジェクトである。

  

でも、得をするのも難しいけど、損をしないようにキープするのも難しい。

2013-04-10 07:31:52

helhedskoleの是非

テーマ:デンマーク事情

いまのしゅんかん-finalen i Holte

 

友達に誘われてバレーボール女子リーグの決勝戦を観に行ってきた。

娘の試合はともかく、大人のバレーボール観戦は久しぶり。かれこれ4年ぶりとかである。男子リーグだけれど2009年の冬には頻繁に観に行き、だんだん選手も覚えてゲントフテまで決勝戦も観にいったのである。

今回は、友達の友達がHolteでプレーしているからと、チケットを入手してくれていて、バレーボールをやっているわたしにも声をかけてくれたのである。

12月から多忙になりスポーツをするきもちの余裕がなくなり半年近くバレーボールもご無沙汰しているのだが、この試合をみてまたやりたくなった。

決勝戦はフル5戦で、3勝して優勝することになっており、すでにHolte22勝しているため、今日の試合で優勝する可能性が高く、興奮の一戦だったわけだが、これまでの2戦でいずれもストレートで勝っているわりには、今日の試合は接戦となりフルセットまでもつれこむという、ただの観戦としても面白い試合であった。

というか、対戦相手のBroendbyは決して弱いチームではなかった。若い選手が多くて、チームとしてのまとまりに欠いていたのと、メンタルが安定してなくて凡ミスが多かったが、勢いのあるスマッシュをうったりしてパワーはあり、ポテンシャルのあるチームだと思った。

対してHolteは、ものすごく爆発力があるわけではないが、チームワークがよく互いにフォローしあい、ダメだと思う局面でもよくつなげて簡単にポイントを落とすことは少なかった。サーブもレシーブも安定していて、ミスが少なかった。

バレーボールは、特にラリーポイント制が導入されてからは、いかにミスをしないかも非常に重要なポイントになっている。メンタルに弱いわたしなどは、よくミスをしてつまらないところでポイントを失うことも多々あるのだが。

 

それにしても、Broendbyには16歳とか17歳の子が主力選手になっていたし、Holteでもピンチサーバーの子が15歳と、娘とたいしてかわらない子がすでに最高峰のデンマークリーグの決勝戦に出ているなんてすごいな、と思った。23年たっても娘があれほどのレベルには達することはできないだろうと思った。

というか、来季からボチボチ、お気楽にプレーするか、シリアスになるかを選択していくことになるのだろう。シリアスにやるとなれば週に5回くらいの練習があるはずである。それどころか、リーグチームに入ることになれば、週末ごとに試合に行かなければならないし、月に23回はユランまで遠征することにもなる。それだけバレーボール1色になっていくのである。

日本でも、中学高校で部活動に没頭することが多いが、日本はまだ大人と子供の世界が区別されているけれど、デンマークの場合15歳の子でも大人の中に混じっていくことになり、他の子とは違う世界に足を踏み入れることになるのである。ティーンネージャーに入ったころがすでに、自分のやりたいことを選択していく時期なんだな、と思う。

 

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小学校のロックアウトは、いつ終息するのかまだまったく先がみえない状態である。話し合いがされている雰囲気もないし、教員組合が根を上げるのをただじっと待っているだけなのか?ともかんぐっている。ロックアウトされている教員は、その間無収入となるので、組合から代わりにお金をもらっているものの、2ヶ月間でその基金は枯渇するとのこと。しかし、2ヶ月間もロックアウトしていいのかとも思う。

 

わたしとしては、もっと授業数が増えてほしいし、特に今は音楽も美術もなく、体育の時間はただの遊びらしいので、もっと実技科目に力を入れてほしいと思っている。

けれど同時に、ときどきあるプロジェクトの内容はいいと思うし、それに対する準備もかなりしてくれているだろうと評価もしている。

先月、理科の授業で、グループであるテーマについて調べてビデオを作るというプロジェクトがあり、娘のグループは食物の栄養について調べ、近くのNettoに交渉して撮影許可を得て、店内で食べ物の撮影をしたそうだが、このときは本当にプロジェクトに没頭していた。理科が嫌いな娘ではあるが、学ぶことに決して興味がないわけではない。その興味を引き出す授業のやり方はうまくできていると思うし、そのための準備に時間を必要とされるのなら、授業時間が短くなるのもしょうがないと思う。

また、学校時間が短く自由時間が長いことこそ、デンマークの教育の特徴ともいえる。自由があるからこそ、自分で何をやりたいのか何をやるべきか、常に自分で考える必要がある。拘束されないからか、みな自由に好きな道を歩んでいて、やりたいことをやっているような感じがする。趣味も多彩だし、進路もひとそれぞれである。ひと休みして高校に行くこともあれば、高校に行かずして大学に入ることもあったり。一旦働いて大学に入り直したり。25歳くらいまでスポーツに没頭して、教育を受け直したり。

  

娘は去年までは学童のバンドに入ってたりアクティビティに参加していたが、今は学童にほとんど行かなくなり、あまり余る暇な時間で新聞配達の仕事をネットでみつけて会社に電話してめでたく仕事を獲得し、火曜日と土曜日に2時間ずつ配達の仕事をしている。毎月の給料を自分の口座に入れて、自分でお金を管理するようにもなった。自分の家計をどのようにコントロールするかもトレーニングしている。しかし、もし学校が16時まであるのなら仕事をする余力はないという。

 

わたしとしては、娘が時間をもて余しているのをみると不安になってしまうのだが、だからといって学校やわたしが常に娘のために何かをアレンジしてしまっては、逆に自分からは動けなくなってしまうことも考えられる。

もし、政府のいうhelhedskoleにしてしまったら、かえってデンマーク人の長所を奪うことになるリスクもあるのでは、、とも思っている。

 

教育って難しい、、。

ロックアウトに対しても、なんとも意見しがたいのである。

2013-03-17 20:37:36

小学校ロックアウトの危機

テーマ:デンマーク事情

イースター休暇明けから、娘の小学校がロックアウトされる危機に晒されている。

地方行政組合が提示した労働条件改正案が教職員組合に受け入れられず、合意しなければ全国の小学校をロックアウトすると警告しているためである。

政府の、学校時間の増大を狙う義務教育改正案を受け、地方行政組合は小学校教師の授業時間を週25時間にするなど、教師の労働時間を長くする条件が盛り込まれ、教職員組合は、「授業時間が延長されれば、その分授業の準備にかけられる時間が短縮され、授業の質低下につながる。」として反発している。

 

わたしは、ロックアウトの是非はともかく、日本から来たせいか、学校時間が短すぎると常々感じてきた。6年生の娘のケースでいうと、

月曜日 845分~1420

火曜日 1035分~13時半

水曜日 8時~13時半

木曜日 8時~1420

金曜日 950分~155

と、6年生なのに週21時間しかないのである。火曜日と金曜日はかなり遅くまで寝ているし、火曜日と水曜日は14時には帰ってくるようである。学童も基本放置で、最終学年ともなると飽きたらしく、最近はほとんど毎日学校が終わったらそのまま帰ってくる。火曜日は新聞配達のバイトがあるので、帰ってきて2時間弱働いているようだが、水曜日はずっとテレビを観ている。バレーボールが18時半からあるのでまだいいが、なかったらどうなんだろうという感じである。

ちなみに、中学生に相当する7年生になっても学校時間はほとんど増えない。学童もなく、17時半から解放される「若者クラブ」という場が用意されているだけなので、ますます家で過ごす時間は増えるだろう。

 

ただでさえ学校時間が短いのに、放課後のアクティビティは学童のみなので、小学校教師の労働時間は準備などもろもろ含んでも、デンマークの標準である週37時間に全然達していないと思う。

そして、デンマークの教師は小学校の休暇中は基本的に勤務はないらしい。夏休み7週間、秋休み1週間、クリスマス休暇1週間、冬休み1週間、イースター休暇1週間、あわせて11週間も休暇があるのだ。わたしたちは、最長でも6週間しかないのに。

日本は、学校に入ってしまえば学校でアレンジされることが多くていいなぁ、と思う。特に中学校では学校でいろんなクラブがあって、そこに入れば放課後のみならず、週末も夏休みも部活動で費やすことが多かった。わたしが中学校に入ってからは、親の出番はほとんどなかったような気がする。もっとも、それは教師の時間と労力の犠牲の上で成り立っているから、それを求めるつもりはない。子供のアクティビティに親が関わることも、親子関係を充実させるためにもかえっていいことだと思っている。バレーボールの練習の送り迎えや試合の送り迎えで、子供がプレーしているのをみるのも楽しい。

 

アクティビティがないのはいいとして、授業時間はもっと増えてもいいのでは、と思う。今は、デンマーク語6コマ、数学4コマ、英語3コマ、理科は2コマ、歴史2コマしかなく、そのほか体育やキリスト教、家庭科があるが音楽と美術はないというさみしい時間割である。

政府も、ほかの国に比べてデンマークの学校時間が短すぎることを問題視するようになって、この度の義務教育改正案が出たわけである。

わたしも、週25時間の授業を受け持つのは妥当ではないかと思ったのだが。

 

昨日、娘の小学校ではないが、学区内にある小学校からのチラシが入っていた。

もし地方行政組合の要求に応じるとなれば、その結果として担任制度がなくなる可能性があること、個々の生徒の個性を重視したきめ細やかな教育が難しくなること、生徒間の理解度の違いを考慮した授業が難しくなることなどの問題点が挙げられ、改正案反対のデモンストレーションをするため3kmのランニングをするとのこと。

彼らは彼らで現状を維持するのに必死なんだなーと思った。そう言う権利を行使するのもデンマークならではのこと。

 

もし本当にロックアウトになったとしたら、それこそ昼には家に帰って、12時間だけでも勉強の面倒をみるべきかな、とも考えている。わたしは大学にいながら、教えるのが本当に下手なのでできるかどうかはわからないが。

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