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2017-01-06 07:15:47

新年の雑務諸々

テーマ:デンマーク事情

いまだ時差ボケがなおらなく毎日起きるのが遅く、仕事も年明け早々いろいろやることがあり忙しく、旅行記も書いていたりして必要最低限のことしかできず、山のようにある用事が遅々として進まず。

 

洗濯機も一件落着と思っていたら、実はクリスマスイブに洗濯したときも、すでに同じエラーメッセージが出ており、再起動して洗濯して、取りに行ったら案の定ドアが開かず。ただ意図的に遅めにピックアップしにいったので再起動してドアが開き事なきを得たが、年が明けたらサービスに電話しようと思っていたのにいまだにしてなく。

 

そんな状況で昨日は、娘が2か月働いただけでやめてしまったパン屋のアルバイトの関係でferiepengeについて手続きをしなければならないと言われ、手紙を読んでみたがさっぱりわからないので同僚に聞いてみたところ、お金を受け取るためには、仕事をしていない状態でも、いつから何日間休みをとるかを報告しなければならず、とにかくいつでもいいから適当な日にちと、もっている休暇日数すべてを書けばいいという。

いまだにデンマークの休暇システムをよく把握していないが、たった2か月、ひと月3000krくらいの収入にしかならない仕事をしただけなのに、700krのferiepengeをもらえるのだからすごい。正社員とかステータス関係なしに、雇用主は従業員のferiepengeを負担しなければならないという。ただそうしてferiepengeを貯めなければ有給はないので、わたしが一年目に働いたときは休めなかった。今は日数は少ないが一年目から休めるようではあるが。日本では一年目から休めたけど、辞めたときに有給休暇の未消化分を現金でもらうことはなかったから、デンマークはそのへん時間=金という感覚でしっかりしているなぁと思う。

 

今日はやっとアメリカでの支出をきっちり出して、いい加減ロストバゲージによる出費の申請を出そうと、とっておいたタグをみたら、やはり娘とわたしの荷物は別々に来たようで、娘は27日にスカンジナビア航空でストックホルムに行き、そこからユナイテッド航空でニューアークに、わたしのは28日にスカンジナビアの直行便でコペンハーゲンから直接ニューアークにとんだようだ。28日の朝追跡サイトで娘のだけが届いているとあったのは事実で、しかし28日の夜にホテルに尋ねたときに届いていなかったのは、わたしの荷物がニューアーク空港に来るのを待って同時に届けるつもりだったのだろう。29日の早朝に両方ピックアップできたので、28日の遅くにホテルにも届いていたのかもしれない。

前回のロストバゲージのときは、同じアエロフロートの次のモスクワ-コペンハーゲン便に乗って来たので、わたしはてっきり同じ航空会社の飛行機で来るのかと思っていたが、必ずしもそうではなく、場合によっては直行便で来ることもあるんだな、、と思った。タグにRushと書いていたので、そのときに最短のルートで来るのかもしれない。

それにしても、チケットとタグ、追加でつけられたタグをすべてとっておいてよかった、、と思った。どの便で届いたかも書かなければならないからである。

申請書に、レシートだけでなく、タグすべてとチケット、ニューアーク空港でバゲージクレームをしたときに受け取った番号札すべてを添付して送るつもりである。

ただ、eTA取得でチェックインが遅れたという自分の過失もあるので、本当に保障されるのかはわからないが。

 

そして今日、ハンドボールをみようと、アメリカから帰ってきて初めてテレビをつけてみたら、懸念した通り観られず。チャンネルは認識するのに、「ingen information」でシグナルは入らず、DRしかみられず。ハンドボールはTV2である。

それでケーブルのモデムを再起動したら、「Yousee」と出るのみでウンともスンともいわず。

これは大晦日に起きた事故の影響であろうか、、でも、今すぐハンドボールをみたいんだよ、とYouseeのサイトをみてみたが有用な情報が得られなかったので、20時までオープンしているというテクニカルサービスに電話したら、ケーブルではなく、テレビのboxを再起動してくださいと言われ、やってみたら見事観られるようになった。それにしても、対応してくれたひと、ありえないくらいに親切で優しかった。。やっぱり例の事故のせいであろうか。

それで何気にニュースサイトをみたら、なんとYouseeの件で51歳のひとが逮捕されたとのこと。事故ではなく事件だったようだ。

どうも今朝、Youseeに買収されたTDCが独自の調査をして事件性を疑い、その根拠を示す資料をもって警察に通報したらしい。Youseeは複雑すぎて原因を説明できないと、ずっと詳細について明らかにしてこなかったが、それですでに怪しかったと言える。丁寧にメールが来て、土曜日から今月いっぱいまで映画観放題のオファーもしてくれたが。

警察でも個人危険犯罪部門が逮捕したので、例えばハッカーや政治犯などの特殊な事件ではあるが、警察からは何の発表もない。動機も明らかではない。明日以降さらに情報が発表されると言っていたが、何が起きたのか知りたいものである。

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2016-12-16 23:49:27

二重高等教育の禁止法案

テーマ:デンマーク事情

怒涛の1週間だった。

水曜日は友達とハンドボールのVIP観戦の予定だったので、火曜日に両替と郵便局と買い物と洗濯の用事をすませたが、チケットがこなく半分あきらめていたら当日に来て、早退して娘の夕飯を用意して喜び勇んで会場に向かい観戦を楽しみ、帰りに近くのスーパーで買い物をし、昨日は朝からクリスマスランチのための巻きずし作りと、娘のバレーボールチームでのポットラックのためのシーザーサラダを作って(わざわざ前日の夜にサワークリームを買って朝急いでシーザードレッシングを作り、冷蔵庫に入っていることをメッセージしたのに、娘はドレッシングを忘れていったという。。)しかし、ギリギリでミーティングに参加し、忘れていた醤油の小瓶を買いに行き、クリスマスランチに。

今回は翌日に旅行も控えていることからかなり飲酒を節制したが、いまだ頭痛がするという。。最近パーティに行かなくなった(よばれなくなった)から大量に飲酒することがなくなったせいもあるけど、弱くなった。。今日は旅行がなければ会社のクリスマスランチに参加するはずだったけど、とても飲む気にはなれない。というか、夕方のレセプションだけは行こうかと思っていたけど、もうアルコールは受け付けずパスすることにした。

 

**********************

 

今日と月曜日に、ある国会審議がある。

 

1か月くらい前に学生ビザを却下された日本人女性は、結局再審査が通ってデンマークに戻ってこれたらしい。しかし、メディアに取り上げられただけでなく、政治家も介入したケースだけに、移民局の対応も早かったと思われる。

以前、アルバイトの勤務時間が超過しているとしてやはり国外退去命令が出たアフリカ人に対しても、世間が大きなバックアップをしたことから結局ビザが給付されたと聞いている。

やはりデンマーク人と子連れ再婚したタイ人女性が、結婚して数年で夫が亡くなった際に子供とともに国外退去命令が下ったが、これもまた子供の人権を訴えたメディアのおかげで翻意されている。

最初の2つはもっともであるが、最後のケースに関してはビザが給付されないのは当然と思い、そのために同じ状況にあるわたしは帰化までしたくらいなので、むしろ非デンマーク人の6歳の子供のおかげでビザが下りたのは驚いたが、メディアの影響は大きいと思った。同時に、メディアに取り上げられない多くのケースで、泣く泣くデンマークを去るはめになった外国人は実はけっこういるのではないかと思った。

 

日本人女性の場合は自腹を切っているので、ビザ給付は当然だと思ったが、デンマーク人に対しても教育システムが厳しくなる可能性が高くなった。

なんでも、ベンスタとデンマーク国民党と社会民主党は、別の分野で同等レベル以下の教育を受けられるのを禁止する案を出し、その国会審議が今日と月曜日にあるのだ。

つまり、ある分野でバチュラーをとったら、別の分野でバチュラーをとれなくなると。自分で払えば受けられるようになるかどうかはまだ決まってないらしい。もし、自腹を切っても禁止されれば、非EU人の学生ビザもより厳しくなるかもしれない。

 

これについて、わたしはもちろん審議が通ってほしくないと思う一方で、今まで当たり前のように無料で教育を受けられてきたことのツケがきているのかな、、とも思っている。

自分もデンマーク語教育にトータルで300万円ほどかかっていると計算でわかったときには改めてありがたみを覚えたけど、いざ無料で語学学校に行っていたときはそんな感覚はまったくなく、苦痛で苦痛で一度はドロップアウトもしてしまった身である。周囲をみても、わりと気軽に始めて気軽にやめているひとも結構いる。

同じように、高等教育でドロップアウトしてしまうひとは結構いるらしく、うちの大学でも多いらしい。

まぁ実際にやってみないとわからないのはしょうがないけど、日本では中退するひとはほとんどいなかったから、その気軽さに驚かされた。

無料で教育を受けられるってものすごくいい制度だけど、実は弊害もあるのだな、、と。

国としては、将来労働者として国に還元してくれることを期待して、投資として無料で高等教育と返済不要の奨学金(SU)のオファーをしているのに、還元されずにただ教育コストが嵩む一方になってくれば、やはり多少の締め付けは必要になってくるのかな、、と。SUも将来的には廃止され、返済要の奨学金に置き換わっていくと思っているが、それもSU目当てでやる気のない学生がいればそれもしかたないのかな、と。

 

ただ今回は学生への締め付けというよりは、そもそもの発端が、来年度から失業手当が従来の2年から最長3年に延長されることによって生じる過剰予算2.5億クローナ分の補填として、二重教育の禁止を出したものであるらしい。それも、失業手当をもらっている間に小さい仕事をしていれば給付期間が延長できると。失業者の労働市場への復帰もデンマークの大きな課題になっている。

福祉国家デンマークも、いろんな恩恵があるだけにあの手この手で国民を鼓舞させようとしているようにみえる。

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2016-12-14 01:30:28

メンタープログラムミーティング

テーマ:デンマーク事情

昨日はメンタープログラムのミーティングがあった。

例のドラマとも重なり、仕事探しについて改めて考えさせられた。

 

最初はジョブセンターのインターンシップ制度に関する話があり、次に本来のパートナーではないメンター・メンティー33のグループセッションがあり、最後にメンターだけの報告会でしめられた。

 

ほかのメンティーやメンターの話を聞いて、わたしのメンティーはかなり優秀だったんだな、と思った。

彼女は会ったときにすでに20だかアプリケーションを出していて10だかインタビューによばれていて、かなり積極的だっただけでなく、自分の能力や売りを正確に把握していてCVもほぼ完ぺきだった。

それに対してほかのメンティーはそれほどアプライもしていない上、メンターがいろいろアドバイスしても躊躇したりするそうである。

セッションのときに、ひとりのメンティーのCVをみたが、実際のキャリアのわりに、今まで何をしてきて応募する会社に何を提供できるのか明確に書かれていない印象に残らないものであった。もっといくらでも改善できるのに、と思った。

しかも、わたしのメンティーはエネルギッシュでいかにも仕事ができそうな印象をもたらしてくれるが、ほかのメンティーは大人しいひとが多い感じであった。

 

最後のメンターだけの報告会で、カルチャーギャップのほかに、自尊心ややる気などメンタリティの問題が主にあがった。

例の嵌っている日本のドラマでもメインで取り上げられているテーマで、なんとタイムリーな、と思ったけど、仕事探しは、もちろんバッググラウンドによるところも大きいかもしれないけど、メンタリティで左右することも往々にしてあるんだろうな、と思った。

というか、まさにそこがキーポイントで、難しいところといっていいかもしれない。

自信ややる気があれば、メンターのいうことをすんなり受け入れるだけでなく、自らすすんでいろいろアクションを起こすし、それがCVやインタビューにいい印象を与えることができるが、それらがないと逆に、どんなにメンターがアドバイスをしても「いや、でも、、」といってなんとなく拒み、何の効果もなかったりする。だけどこればかりは本人の問題で、メンターが強制させるわけにもいかないし、メンティーに何かするのは難しい。

 

しかも、外国人がカルチャーギャップのある異国で自信をもって、なんて、そもそも難しいと思う。ましてや、個人主義が強く、自分というものをよく認識しているのが当たり前のデンマークで、デンマーク人と同等に自分を主張するなんて相当大変なことではないであろうか。

デンマーク人でも自信のないひとはたくさんいるから、カルチャーギャップのせいではないと言われたけど、わたしからすると、もちろんバッググラウンドに関係なく個人差はあるだろうけど、デンマーク人だって、外国人がどれだけデンマークのメンタリティについていくのが大変なのか本当にはわかってないんじゃないかなーと思う。

例えば、デンマーク人の集団の中で誰も話しかけてくれなければ、邪魔したくないと空気を読む外国人が入っていけないのは当然では?と思うけど、デンマーク人はそんなの気にせずに話しかけてくれればいいのに、と無意識のうちに思っていたりする。実際話しかければスィートなひとが多いのだが。

わたしのメンティーも、働きはじめて10日たち、仕事にも職場にも満足しているが、95%がデンマーク人という環境のせいで言語は基本的にデンマーク語で、話に入っていけない難しさを感じているらしい。だからこそ、面接でデンマーク語で話したことがかなり効果をもたらしたともいえるが。

そんな中で、外国人がデンマークで成功体験を得るのは難しく、ますます自信とやる気を失っていく、、という悪循環にも陥りやすい。

 

だからこそ、その体験をしてきたわたしがお手伝いできないかとメンターになることを決めたのだけど、前回は自分の話をしたり具体的なアドバイスをしてもメンティーがチャレンジしようという心意気にはなってくれず途中で断念し、今回は本人の差し迫った状況がむしろ幸いして、わたしのヒントを彼女はすんなり受け入れたことが結果に結びつき、メンタリティーに関してはわたしは何もできていないな、、と思っている。

というか、わたし自身もやるしかない状況に追い込まれたから、なんとなく動いていくうちに自信というか自分ができることもわかってきて今のステータスを得ることができたけど、もしそうじゃなかったらとっくに逃げていたかもしれない。

やっぱりどうやってその苦しさを越えていくべきか、そのモチベーションを得るのが難しい。

それに関してわたしはやっぱり何もできないのかな、、、と思った。というか、やっぱりわたしはそこに何かしたい、と思った。

 

何ができるのか、考えようと思っている。

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2016-11-22 23:18:59

日本人女性、学生ビザ更新のリジェクト

テーマ:デンマーク事情

昨日、メンティーの子に「がんばって!」とSMSを送ったのだが、どうもインタビューの最初にデンマーク語で話したのが功を奏したそうで、かなりポジティブな反応をもらえたそうだ。これで2度目の面接になるが、次の最終面接に行けるといいなぁ、、と思う。

 

新政権になって移民政策が厳しくなり、わたしの帰化申請も影響を受け、今年になってからはグリーンカードも廃止されたが、この度の財政審議の中に、さらに移民締め付けの項目が盛り込まれ、今後は本当にどうなるんだろうか、、と思っている。そんな中、友達がFBである記事をシェアしたのだが、それがかなりショッキングな内容であった。

 

http://jyllands-posten.dk/indland/ECE9168326/forlod-danmark-i-graad-japansk-studerende-udvist/

 

Den 29-årige Satomi Kobayashi har betalt over 100.000 kr. af egen lomme for et års studier på VIA University College i Birk. Alligevel har japaneren fået afvist en ansøgning om opholdstilladelse, fordi myndighederne ikke troede på, at hun var i Danmark med det primære formål at studere.

  

なんでも、29歳の日本人女性が、ヘアニングでデザインの学校に行っていたが、2年の教育過程のうち1年終えて学生ビザの更新をしようとしたところ、それがリジェクトされ、泣く泣く日本に帰ったとのことであった。

移民局によると、彼女は日本で経済でバチュラーをとっており、専門が異なる上、デンマークの学校がその学位にも満たないということで、「デンマークに教育目的で滞在しているとみなされない。」と判断が下されたとのこと。

しかし、彼女いわく、日本で仕事でストレスをため、なんか新しいことをしようと、今まで興味のあったデザインを改めて学ぼうと、それもデザインで有名なデンマークでと、お金を貯めて来たとのこと。テレビのインタビューをみる限り、彼女は英語も堪能で、この夢の留学のために今まで相当がんばってきたことが伺えた。

わたしも日本で最初に就職したときに、やっぱりハードワークで明るい未来が見いだせなくなり人生を変えたいと思ったし、結婚出産で島根に引っ越したもののキャリア的に行き詰まり、やっと研究ができると意気揚々とデンマークに移住してきた経験があるだけに、彼女の思いが理解でき涙が出そうになった。

もしデンマークでの教育が無償なら移民局の言い分もまだわからなくはないが、今やどの教育も非EU人は自己負担しなければならず、彼女もすでに100000krも払っており、一体何が問題なのかわからない。バチュラーどころか、何の学位ももらえないフォルケホイスコーレなら、たとえ修士をもっていようが博士号をもっていようがビザがもらえるのに、デザインスクールにお金を払って教育を受けることに何のお咎めがあるのかまったく理解できない。

 

どうも、新政権になって、どのビザも取りにくくなっているのだろうか。労働ビザも、一応ポジティブリストがあって優遇されるはずの職種があるのに、実際には400000kr以上の年収がなければビザが下りないのでは?とも言われている。

そして永住権もさらに厳しくなるかもしれないという。提案としては、8年以上の滞在に、直近4年のうち3年半以上のフルタイム勤務が要件に入っている。もちろん、パーマネント、もしくはそれに近しいポジションでなければならない。

教育に関しては、今まで受けてきた教育と同じ分野でさらに高い学位を目指すものでなければならない感じであるが、移民局のサイトにはそう書いているわけではなく、個々で判断されているようで実際の条件は不明である。

難民も国境のところでシャットダウンする案があるし、要するに移民はよほどの理由(家族付帯、特殊な専門性、高所得の仕事)がなければシャットダウンしますよ、というスタンスのようにみえる。

アメリカの大統領選のときに、デンマークがいかに恵まれているかを再認識し、医療費が無料であるありがたさを感じたが、それだけに外国人にその福祉国家の恩恵にアクセスさせまいと躍起になっているようにさえみえる。

現に、今も児童手当は非EU人は2年在住でやっと満額もらえるようになるが、それもさらに厳しく変えることも示唆されている。

 

わたしは大反対だけど、ベンスタは保守党とリベラルアライアンスと政権を組むことを考えている。もしそうなった場合、固定資産税やトップ税の減税は必須であろう。

ただでさえ高齢化で社会負担は大きくなっているのに、これ以上減税したら、教育、医療の予算減のほか、ますます文句の言えない移民の締め付けが加速していくだろう。

本当にどうなるか、、である。せめてもの救いは、やはり帰化してよかったということである。日本の国籍を喪失して悲しくなっていた娘も、今の状況を理解し、わたしの判断が正しかったと思っているようだ。

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2016-10-22 03:08:38

Inderhavnsbroen

テーマ:デンマーク事情

 

秋休みだが、わたしは基本的に勤務である。

娘はアルバイトをしたり、友達と会ったりしている。

昨日だけ休みをとって、娘とコペンハーゲンに出かけた。運よく昨日だけ天気もよかった。

なのでずっとやりたかったオペラハウスの写真撮影に演劇ハウスのあたりにも行った。 天候のおかげなのか、ひとも多かった。向かい側のPapiroeenも盛況のようであった。

本当にコペンハーゲン港は変化しているなぁ、、と思う。

 

もう3か月以上前になるが、工事が遅れに遅れていたInderhavnsbroenが開通した。これでニューハウンからアマーに渡れるようになり、Papiroeenやオペラハウスへのアクセスが容易になった。

 

可動橋でも、よくある橋桁が跳ね上がる跳開橋ではなく、2つの橋桁が両サイドからスライドしてドッキングするブーギーシステムという難しい方式なため、何度も何度も技術ミスが生じ、コストが2億クローナ(30億円)から3億クローナ(45億円)に膨れ上がっただけでなく(A.P Møllerのフォンドが1.65億クローナを出資するなどパブリックの負担がないはずだったのが、結局はコペンハーゲン市が超過した分の1億クローナを負担した。)、鉄鋼材の納入が遅れたり、大手建設会社Pihl and Soenが倒産したり、嵐で作業場が水浸しになったりとトラブル続きで結局は5年もかかった。

 

最初の大きなミスは、2012年。橋台が60cm高いことがわかったそうだ。

そして2013年、Pihl and Soenの倒産のあと、市は引き継ぐ会社を探し、半年後くらいに別の会社と契約したが、20148月のコンクリートテストで、強度が弱いことがわかって追加することになり、さらに翌年の2015年には、橋桁を装備したが、車輪のボルトのひとつが折れていることがわかり、ブーギーシステムそのものを再設計することになったそうだ。

わたしも、やったことのないプロジェクトでは大抵やってみて予測しなかった問題が浮上し、予算オーバーしてしまうことが結構あるのでわからなくもないが、、。

 

6月末に職場のサマーアクティビティでPapiroeenで食事していたときに、たまたま目撃したInderhavnsbroenのスライドテスト。

 

9月半ばにバレエ・白鳥の湖を観にオペラハウスに行くときに、初めてInderhavnsbroenを渡ったとき。ちょうど船の通過中で待機しなければならなかった。スライドするためのレールがみえる。

 

カルチャーナイトでみた建築センターの展示にあったInderhavnsbroenの上空写真。空間のところに橋桁が引き込まれるサンドイッチ構造。暗いほうが自転車用で、明るいほうが歩行者用。

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2016-10-14 00:42:06

民主主義のあるべき姿勢

テーマ:デンマーク事情

今日、娘の高校でデモがあった。娘はむしろ、「授業がなくなる!!」とこの日を楽しみにしていたが、テレビの取材もあったようで、DRのサイトに映像が掲載されていた。

  

http://www.dr.dk/nyheder/indland/video-studerende-forbereder-stor-demo-vi-skal-raabe-politikerne-op

  

この度のベンスタの財政法案のひとつ、SUの減額に対してデモンストレーションする、というものであったが、娘いわく、デモはこの高校の伝統行事のようなもので、毎年あるらしい。去年は、高校改革に対してデモを行ったとか。

しかしまぁ、年に一日とはいえ、高校あげて本気で授業を阻止してデモをやるなんてすごいなと思った。

今回の財政法案に関しては娘も即座に情報を入手していたが、とにかく授業に政治が取り上げられることが頻繁にあるようだ。社会はいわずもがな、英語の授業でさえ、この度のアメリカ大統領選挙がトピックになっているとのこと。

7年生か8年生あたりから、娘もかなり政治に詳しくなり、ときどき本気で議論するが、18歳になったら絶対選挙に行くと言っている。デンマーク人の政治への関心の深さは教育が相当関係していることが容易に想像できる。

高校がデモを黙認しているのも、そういう政治教育の一環なのではないかとも思う。

わたしが、「日本は国政選挙の投票率が5割とかなんだよ。」と言うと、「なんで?信じられない。民主主義には大事なことなのに?」と娘は言う。そんなわたしも高校生どころか、大学生になっても政治への関心は低かった。子供を得て、子供を育てる難しさを認識するようになって初めて政治にも目を向けるようになったという。。それに関してはデンマークで教育を受けたかったと思うばかりである。本当、社会への視点が狭すぎた。

 

今日、8月にコンタクトをとっていた業者から電話がかかってきて、忘れたかった懸念事項をまた思い出させられた。

屋根裏で穴がみつかり、さらに屋根そのものも調べるべく、理事会の承認を得るために会長自ら業者にコンタクトをとるよう、メールでも口頭でもお願いして、会長には電話するからと口約束してくれていたのに、業者いわく、この2か月近くの間一度も電話はかかってこなかったという。

下に住んでいる住民のひとが、「彼は本当にアテにならないのよ!わたし、彼の会長としての役割に大不満なの!!」と文句を言っていたので、たぶん何もしていないのだろうな、、と思っていたが、案の定、、である。

なので、わたしに会長の電話番号を聞こうと電話してきたらしいが、

「わたしも会長に番号を聞いたんだけど、自分で電話するからと言って番号を教えてもらえなくて、別の住民にも聞いてみたけれど誰も知らなくて、管理会社にも連絡したけれど規則で教えられないということになっているからもらえなくて、これ以上何もできなくて。本当どうすればいい?」と、

感情的にそう言ったら、

「だったら、直接管理会社に話してみるから、連絡先をおしえてほしい。」

とのこと。それはむしろいい考えかもしれないと思い、調べてからメールを送ると約束をして電話を切った。

 

それで、同室の同僚にいつものように愚痴をこぼしたところ、

「もっとアクションしないとダメだよ。デンマークでは、何もしないことで責任を問われることもあるのだからね。もし、自分で屋根の修理代の負担のリスクを負いたくなかったら、頻繁に会長と管理会社にメールを書いて業者にコンタクトをお願いすること。それによって、君がこの問題に対してアクションを起こしていることの証明になるし、あとになって会長が「何も聞いていなかった」という言い逃れができなくなるから。もしかしたら、会長は今何らかの事情があってこの問題に対処する余力がないのかもしれない。でもそれは君の問題ではない。大事なのは、君がこのケースに対してアクティブであることの証拠を残すことなんだ。僕だって、ずいぶん前にITの問題を抱えたときに、IT部には1日おきにメールを送ったよ。一年くらいやったかな。彼らには相当嫌な思いをさせたと思う。でも、その結果、彼らはこの問題から逃げられないことを認識して最終的には対処してくれたからね。僕の友達なんか、嫌がる弁護士と何とでも話をしようと、受話器を置いたままにしてもらって何時間も待ったそうだよ。弁護士も彼が本気だと根負けして電話をとってくれたとか。」

と、ビシっと言われてしまった。

 

確かに、わたしは、2か月前にわたしなりに充分対処したことに満足し、なまじ会長が本当に隣に住んでいる「隣人」なだけに下手にプレッシャーをかけて関係を悪化させたくなく、もっと自然な形で会えたらそのときに聞いてみようと思うだけで、2か月間完全にパッシブだった。

いつもだったら、この時期くらいに「ワーキングデー」が設定されるはずで、そのときに話すチャンスもあると思っていたのだ。それが、わたしに会いたくないせいか、ワーキングデーも理事会のアレンジもなく、これがまた自然に会うチャンスも完全ないまま今に至ってしまったわけである。いつまで逃げるつもりなんだとわたしもイライラしていたが。

だから、わたしは同僚に、そんな無責任な会長の悪口に同意して欲しかったのに、逆に、こんなわたしの態度にも「責任がある」という。もし、今後何もしなければ、むしろわたしが屋根の修理費の全額を負担しなければならないリスクさえあるという。

 

これは結構ショックだった。というか、石で頭をなぐられた感じ?

言わないわたしのせいでもあるの?みたいな。悪いのは会長なのに!!みたいな。

しかし、会長の態度は別問題で、わたしが関われるところではないと。むしろ、わたしの態度の問題にフォーカスしなければならないという。

今日の娘の高校のデモでも思ったけれど、不満をただ不満として自分の中でためるだけではダメなんだな、、と。なんで何もしてくれないの??とグチグチ文句言ったって何も始まらない。問題に対して、何かしらアクションすることが大事なんだな、、と。

ああ、、、これが本当の民主主義の国のやり方なんだと思い知らされた気がする。不満だけはしっかりもつくせ、傷つかないようにじっと待っているだけの完全受け身のわたし、、これ、民主主義にあるまじき姿勢である。

ともかく、会長に再度メールを送ったが、さらに同僚のアドバイス通り管理会社に一連のメールのコピーを送付し、管理会社と業者と話をして対処していこうと思う。

  

追記:デモはほとんどの高校であったとのこと。テレビに出たのがたまたま娘の高校だったので、そこだけだと思っていたが、テレビの取材を受けたのは偶然のようで、どうもデンマーク全体の伝統らしい。

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2016-10-05 04:53:23

国会開会

テーマ:デンマーク事情

はぁ、、、やっと、正式にエネルギー省からグラントが下りたという通知があった。

金曜日にはあんなふうに書いたが、やっぱりその連絡がくるまでずーっとやきもきしていた。

今週からその新しいプロジェクトに携わる予定がなくなってしまい、しかも、ほかに来るはずだったタスクも23週間延期され、実質仕事は小さいプロジェクトひとつのみ、それでフルタイム働けないので手持無沙汰になってしまったのである。同僚に相談して、今日はそのプロジェクトで専念することにし、明日はもともと一日休むつもりだったので、あさって上司に面談してもらうことにしたのだった。

また、暇になるとついついのぞいてしまう求人サイトもお寒い現実を目の当たりにすることに。

先週だかに、デンマーク一安泰だと思っていたインシュリンメーカーの某大企業が、大規模というほどではないがレイオフをおこない、デンマーク内でも500人だかを解雇したらしく、今まで化学エンジニア求人のおよそ2030%はその会社からだったのが、きれいさっぱりなくなっており、いざとなったら分析屋としてでもそこにもぐりこもうという密かな心の保険を失ってしまったのである。

どうも、グローバル競争の激化によるものらしいが、わたしの友達が働くエンジン会社も売り上げが伸び悩み、やはりもうすぐレイオフの予定だし、デンマーク、、、不景気なのかな、、、と、ますます憂鬱なきもちが増してしまったのである。

そんな中でのメールで、思わずガッツポーズをしてしまった。まぁ、たぶんエネルギー省からのグラントはこれで最後になるであろうが。

 

今日は、昼休みの話題にもあがったが、国会の開会があった。

なんでも、毎年10月第一火曜日に開会する、というのが決まりらしく、王室ファミリーが見学しにくるのも恒例であるが、メインは首相のスピーチである。

なんでも、話す内容は憲法で決まっていて、首相が今のデンマークに対してどう思っているか、それと、政府はどのようなプランをもっているのか話さなければならないらしい。

本当はこのときに初めて政府の方針を表明するものであり、今年のようにすでに2025プランを発表するというのは異例のことであるらしい。

しかも、その中のひとつ、トップ税の5%減税について、同じ青ブロッグの中でも揉めに揉めており、第二政党で青の中で一番議員数の多いデンマーク国民党(DF)は反対している一方で、リベラルアライアンスはこの要件が維持されなければ首相指名はしない、とまで強気に出ている。そして、DFはブロックを越えて社会民主党とまで協力しあうとまで言いだす始末。

 

今日は、現在経済的に行き詰っているのを払拭するためにも、より自己責任を求めるような「小さな政府化」を目指し、減税とサービスの低減について述べていた。

トップ税が注目されているが、減税の目玉のひとつは土地にかかる固定資産税の増税停止である。わたしたちが一軒家に住んでいたときも、土地のほうと建物両方あわせて年間44000krとかの固定資産税がかかっていたが、今はさらに上がって、特にフリデリクスベアは異常な高さらしい。年金収入しかない高齢者には痛手である。(ただし、土地の固定資産税をローンということで払わずにすむケースもあり。元夫の祖母は、ローンで先延ばしにし、亡くなったあと、家を売ったお金で市に返済したらしい。もちろん利子はつくが、今は低めで14%。)一応2020年に増税ストップを目指すとしているが、専門家によると、これによってさらに住宅バブルが加速されるであろうとのこと。

 

一方でサービスの低減の目玉は、SUである。政府は20%減としているが、リベラルアライアンスは完全廃止をうたっている。うちみたいな母子家庭は、育児手当が終わったらSUで、というくらいアテにしているのだが、確かにこれもいい制度とはいえないかもしれない。

なんでも、70年代とかは年に8000krとかの支給だったのが、1988年に切符制度が導入され、単位がとれなかったり、途中で分野を変えて所定の年数で終わらなくてもSUがもらえるようになり、しかも年に21900krから36000krに増えたらしい。ひとりあたりの支給額が増えただけでなく、長く教育を受けるひとも増え、2006年から10年間15万人も受給者が増え、国の負担は相当なものになっているらしい。確かに、日本よりも高学歴比率が高いという感じもないのに、ひとりの平均教育年数が18年って、どうやってそう長くなるの?と思う。しかし事実、ある教育を受け終わったあとに就職できないと、まったく別の教育を受けなおすというひとも珍しくなく、30代で学生というひとは多い。何歳になっても教育を受けられるのはいい制度だけど、一方でSUがスポイルしている面があるといえなくもない。

 

わたしもデンマークが経済的に厳しいことを痛感しているので、政府の趣旨はわかるけど、これって本当に経済を活性化する策なのだろうか。一部しか恩恵を受けられないのに、消費を促すことになるのか懐疑的である。特に固定資産税は、その分家や土地の価値も上がっているのだから、ローンにして先延ばしにすれば税金が変わっても関係ないはずで。競争力を増すためには、やっぱり外資を阻みEUコミッションからも違法だと言われているPSO税は廃止するべきで、SUにも着手するしかない思うけど、デンマークは産業規模も小さいから、税収はそのまま、そのかわり、教育や萌芽産業への投資など、経済に関係しそうなところをよくよく吟味して国がお金を入れてほしいと思う。例えば、今までありそうでなかった観光産業に投資するとか。デンマークはあんまりハード産業がないから、やっぱりそういうサービスとか、スマートシティ、ビッグデータの強化が重要かもしれない。

 

いずれにしても、明日から荒れる予定で、国会解散説も巻き起こっているほど。

どうなるのか楽しみである。

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2016-09-01 05:10:37

2025-plan

テーマ:デンマーク事情

昨日は、ショックなニュースが2つもあった。

ひとつは、Ulrik Wilbekがデンマークハンドボール協会のスポーツ部長を辞職したことである。なんでも、メディアに、Ulrikがオリンピック中に代表監督Gudmundur Gudmundssonを解雇するべく、そのお伺いをするために選手と秘密の面談をしていたと書かれて騒ぎになってしまった結果、自ら辞めることを決めたという。本人はそんなのデマだと言っているが、去年の世界選手権、今年のヨーロッパ選手権と振るわなかった上、オリンピックでもリーグ戦はよくなかったので、そう考えたとしても不思議ではない。結果的に金メダルをとったのと、オリンピック会期中に解雇なんて不謹慎だということでスキャンダルになってしまったが。まぁ、2013年の世界選手権で決勝戦で大敗したときに、試合後の記者会見をすっぽかすなど不思議な行動もあったが、デンマーク有数の監督だっただけに、スポーツ界を去ってしまうのはさみしい限りである。

 

もうひとつは、ベンスタ政権が発表した2025プランである。

主には、

 

1 所得税減税

低所得者-年4500krの税金控除上乗せ。

150000207000kr-8%の減税。

4680001000000kr-トップ税が15%から10%へ。

長く失業していたひとが就職したらJobpraemieというボーナス30000krの支給。

 

2 固定資産税払い戻し

払いすぎたひとは払い戻しを受けられる。トータルで240億クローナ(3600億円)になる見込み。

 

3 奨学金(SU)改正

20%減額。そのかわり、利息なしローンの限度額が従来の月3000krから4300krに増額し、アルバイトの限度収入額が1000krアップ。

 

4 年金年齢引き上げ

国民年金受給年齢が現在の67歳から675歳に引き上げ

 

5 育児手当減額

2人の場合は今と変わりなし。3人目ができたら、一番上の子の手当金が75%になり、4人目ができたら、まったくなし。

 

つまり、現在の「大きな政府」から少しシフトする内容である。働く人ほど恩恵を受け、そのかわり社会サービスは減らす、という。。

確かに、日本から来た身にとっては、そもそもSU自体がありがたい制度であるが、あればあったでそれが当たり前になって減額になると悲しくなるという。。まぁでも、それがあるからこそ、デンマークは高学歴社会というわけでもないのに、ひとり平均で18年も教育を受けるということにもなっているのだろうが。

5はわたしには関係ないが、これで少子化に拍車をかけることにはならないのだろうか。もしかしたら子だくさんの移民にフォーカスしているのかもしれないが、デンマーク人でも3人子供がいる家庭はけっこうあると思う。

わたしは、あまり恩恵を受けないからかもしれないが、減税に反対である。デンマークも高齢化社会で自ずと今後社会福祉にお金がかかり、減税なんかしなくたって社会サービスが減るのは目にみえているのに、減税なんかしたらいろんなところでお金を削られるだけである。教育予算もますます減るだろう。

 

また、やはりPSO税が廃止することも盛り込まれたそうだ。

エネルギー省のファンドが、2015年に4億クローナだったのが今年188億クローナに減り、去年2回応募していたのが今年はたった1度になってしまい、そのアプリケーションもどうなるのか戦々恐々としながら待っている最中であるが、本当にPSO税が廃止されたら、そのファンドそのもののなくなってしまうのか、、と思った。

早速、デンマーク産業は、デンマークの再生可能エネルギー事業はどうなるのかと文句を言ったそうで、それに対し政府はその戦略は変更するつもりはない、と答えている。しかし、海岸近くの海上風力発電機を廃止しようとしているそうだ。

 

いろいろ支持政党の思惑を寄せ集めたようなプランにみえるが、今のところデンマーク国民党(DF)もリベラルアライアンス(LA)も同意していない。

DFは減税に反対し、LAは減税が少なすぎと文句言っている。

第一政党の社会民主党は「ひどいプラン」と一蹴。

今のところ、このプランのままで国会審議で通過はしない。しかし、ベンスタは総選挙も辞さないと強気である。

というか、いっそのこと総選挙してほしいと思う。

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2016-07-05 04:57:41

不動産の高騰

テーマ:デンマーク事情

DRで興味深い記事をみつけた。

なんでも、今デンマークでは親が子供のためにアパートを買うことがポピュラーであるが、子供が出て行っても親はアパートを手放さないことがアパート市場を不健康にしている、という内容であった。

コペンハーゲンの所有アパートの36%が所有者ではないひとが住んでいるが、そのうち半分近くが親が子供のために買ったアパートであるらしい。オーデンセに至っては、所有アパートの45%も親購入アパートであるとか。

うちのアパートも半分以上の世帯が所有者以外のひとが住んでいて、うちひとりはやはり親購入アパートを子供が出ていっても第三者に貸し続けている。

なんで問題になっているかというと、大抵親購入アパートの賃貸は、「いい値段になるまで待機」するまでの期間限定で、住むひとにとっては永住できないということがストレスになり、その不安感が賃貸アパート市場を混乱させているとのこと。

 

組合や団体がもつ廉価な賃貸アパートは空きがなく、市場に出てくる賃貸アパートもそう多くないのに、需要だけは年々増えているので賃貸料は高騰する一方である。

アパートに関してはそれこそいろんなエピソードを聞くが、うちのPhDが獲得した住居は、オーナーがアナウンスを出したところ600件ものメールが来たとのこと。一軒家の一部屋でキッチンもバスルームもシェアであったが、ありがちな地下でなく眺めのいい2階であったこと、コペンハーゲンの少し郊外だがアクセスがいい場所であることなどが人気の理由であろうと。しかし600件とは、いかに住居を探しているひとが多いかを示唆するエピソードだなと思ったのである。

 

しかしまぁ、賃貸を探すのが難しいからこそ、子供のためにアパートを買うひとも増えたのだろう。まぁ、賃貸アパートの家賃を払うくらいだったら、低金利だし、95%ローンで購入するとしても、いつかまた売ってまるまる回収できることを考えれば、それどころか、コペンハーゲンだったら需要高で高騰の一方だろうから、むしろいい投資にもなるという話もある。銀行もそれを見込んで、元手が少なくても貸してくれるだろう。(逆に、過疎化していく地の家は、40万クローナ(600万円)でさえ貸し渋ることもあるという。)しかも、親購入アパートは、家賃収入に対する所得税は払わなくてはならないが、固定資産税は払わなくてもいいらしい。

、、が、久しぶりに住居サイトをみてみたら、コペンハーゲンの所有アパートがさらに高くなっていて驚いた。どんなに小さくても200万クローナ(3000万円)を切るアパートが少ない。超低金利にBrexitが影響してさらに高騰しているようである。うちのあたりもみてみると、数か月前よりも20万クローナほど値上がりしていてそれにもびっくりした。株暴落で、その矛先が不動産投資に向かった、といったところだろうか。不動産は場所次第で絶対需要があるし、今もっとも確実な投資のようである。

 

一方で、こんな時勢だけに賃貸ビジネスも悪徳なってきているのかな、、と。詐欺が横行しているのは前からだが、そうでなくても家賃収入をかくして所得税を脱税するケースもあったり、、

ちなみに、自分が住所登録していないアパートをひとに貸す場合、家賃から共益費などを差し引いた収入をSKATのスキーマに書かなければならないらしい。

また賃貸アパートのほとんどが2年契約を好むので、短期で借りる場所を探すのが本当に大変らしく、特にトラブルが多いような気がする。

 

それにしても、離婚したのが2年前でよかった、、と思った。あのときはリーマンショックから完全に立ち直ってなくて、低金利なのにそれほど不動産も高くなっていなかったから、限りなく0に近い利子でローンも借りられて両方おいしかった。まさか、そのあとにさらに金利が下がって不動産が暴騰するとは思ってもなかった。離婚が一年でも遅かったら、結構大変な思いをしていたかもしれない。

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2016-06-26 07:15:24

Brexitに対するデンマークの反応

テーマ:デンマーク事情

UKが国民投票でEUから離脱することになってしまった。

ずっとデッドヒートだとは聞いていたものの、まさか離脱することはあるまいと、あまりニュースもチェックしていなかったが、衝撃的な投票結果に昨日はテレビでずっとディベートを聞くことになった。デンマークでも相当ショックなことだったらしく、急遽Brexitの特集番組をアレンジしたようである。なんせドイツに次いで2番目に大きい国の離脱である。

番組では、懐疑組と穏健派と意見の異なるデンマークの政治家や組織トップのひとたちの間で討論を行う、というものであったが、どっちの意見も一理あり、EUは本当に難しい問題なのだな、、と思った。

 

自由市場でヨーロッパへの輸出なくして成り立たないデンマークの産業。(ちなみに、UK単独だけでも大きな輸出先であったらしく、特に精肉産業にとっては大きな痛手になるらしい。)それだけでなく、農業、漁業、気候変動、警備、特許、などなどいろんなことがEU内での自由取引や協力で成り立っている。

個人的なことでいえば、2年前までは4年間EUからグラントもらって2件のコンソーチウムプロジェクトに携わっていた身である。最初のプロジェクトではまさにパートナーの中にUKも含まれていたのである。なので、今EUのプロジェクトに携わっている英国のひとたちはどうなるのだろう、、とも思った。

つまり、はい、じゃあ今日からさよならですね、と簡単に言えないほど、今やEUにインタグレートしてしまっているのである。UKでも、離脱するのにどれだけの年月がかかるのか誰もわからないらしいが。

 

一方で、ギリシャの財政破綻によるユーロ危機、去年から激化した難民問題、東欧からの移民流入など、ここ最近になってなかなか解決できない問題が浮上してきているのも事実である。

わたしでさえ嫌だなと思ったのは治安の悪化である。なんでも、東欧から出稼ぎという名の盗難ツアーというものがあるらしい。自転車の盗難もプロフェッショナルだな、と思ったが、それはまだマシなほうで、身近で家宅侵入が起きたときには身震いしたものである。隣人のところに入られたときには、その前に何度か不審な電話があったらしい。たぶんそれで在宅かどうかを確認し、電話に出なかったときに入ったのであろう。それにしても、その時間わたしは在宅だったのにまったく気が付かなかった。相当のプロである。そのほかにも何人か被害にあった知人を知っているが、あるひとなどは被害総額200万円もあがったとか。幸い保険に入っていたのでカバーされたそうだが。そのためわたしは、3週間の一時帰国するときには、電気はつけっぱなし、自転車はすべて中に入れ、貴重品はなかなかみつからないところに隠すことにしている。まぁ、調度が貧しいものばかりのおかげか、一度も入られたことはないが。

あともうひとつ不満に思ったのは学費に関してである。帰化する前は、わたしなど15年以上納税していても娘が永住権をとれなければ大学の学費をフルで払わなければならなかったのに、EUのひとたちはSUももらえてなおかつ学費が無料であることにフェアじゃないな、、と思ったのである。

ちなみに、UKの国民投票でも1824歳の有権者に限っていえば、73%も残留派だったらしい。彼らのほとんどが学生で、EU内の教育ないし労働の権利を維持することの意味が大きかったと思われる。

まぁEU内での教育に関しては、デンマーク人にとってもメリットになるだろうからともかく、EUの自由移動の特権を使って高福祉国家の恩恵を享受することを目的にした移民の流入に懸念するきもちはわかる。

 

ちょっと気になって調べてみたら、興味深い記事が出てきた。

なんでも、2010年から、デンマークに2年以上住まないと100%で育児手当が支給されなくなったらしい。しかし、EUの裁判所で、デンマークに移住する前にEU内で住んでいたひとにも適応させることは適切ではない、という判断が下り、2013年に、この条件からEU内在住もデンマーク在住と同等ということを認めることになり、2010年からそのために支給されなかったひとにたいして追加で育児手当が支給されたそうである。

わたしはてっきりEU人は最初2年間育児手当をもらえないと勘違いしていたが、事実は逆で、今はEU外のひとはもらえず、EU人はデンマーク人と同等の権利をもっているということのようである。

やたらDF党がEU人への育児手当の支給について文句を言っていたのはこのことだったんだ、、、と思った。しかし対象者は年に2000人、1500万クローナ(2億円ちょっと)。目くじらをたてるほどのことではない。しかしまぁ、EU内に住んだことのあるひとは滞在許可の条件も緩くせざるをえないということも、DFにとっては不本意で、EUルールを前に自分たちの思い通りにならないという忸怩たる思いがあるのだろう。

 

しかしディベートを聞く限りは、Enhedslistenが来年6月の国民投票を希望する以外は、どの政党も軒並みEU残留派である。DFでさえ、EUとの協力は重要だとわかっていて、せめてUKEU離脱および、そののちのEUとの新たな協力契約を結ぶプロセスを見届けてから判断したいと思っているようである。少なくとも、権限が増しなおかつ加盟国が増えて巨大化したEUの再編をのぞんでいるらしい。

ただ、もともとデンマークもUKEUからは比較的距離を置いていて、いずれもユーロ通貨を導入していなく、デンマークはユーロを含め防衛、法律、国籍の4つの項目で免責となっている。ベンスタはそれを減らしたく、去年12月に法律の免責廃止の国民投票を行ったが、半分以上の同意を得ることはできなかった。それもあってデンマークはUKとの協力体制を確立ばかりだっただけに、この度のことはデンマークにとって味方を失うような痛みを伴う出来事だったようだ。

 

まぁEUにとっても打撃だったことは間違いなく、今後どのような話し合いに発展していくのか見ものである。

どうなるのか誰もわからないからこそ、EUが不穏になり不安定になるのが怖い。

ギリシャ危機、難民危機と、ここ2年だけでもドラスティカルなことが起きているEU10年後どころか、5年後でさえどうなっているかまったく予想がつかない。

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