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2017-02-01 00:33:41

模擬面接

テーマ:デンマーク事情

メンタープログラムで模擬面接をやった。

ケミカルエンジニアのメンターのひととペアになって、エンジニアの教育を終えて1年くらいしかたたない社会人経験に乏しい子と、10年エンジニアの勤務経験のある子二人を面接したのだが、これが正反対の二人で面白かった。

 

若い子は、ゼネコン会社で資材の調達をする仕事の経験があり、食品関係の分析機器を作る会社の研究開発部門で必要な部品や資材のコーディネートをするポジションに応募、プライベートではデンマーク人の配偶者がおり子供はいない。

30代半ばのひとは、10年間石油の分析や評価に携わる仕事の経験をもち、主に石油中の不純物を分析する検査技師のポジションに応募、同国人と結婚していて10歳の息子さんがいる。

 

なので、わたしはてっきり若い子はまったく箸にも棒にもひっかからない一方で、10年経験もっているひとは仕事的にはまったく問題ないし、カバーレターでもデンマーク語で書かれていて息子さんもローカルの小学校に通っているからデンマーク社会にインタグレートできているのだと思い、違う質問も用意していたのだが、これが思っていたのとは全然違っていて、実際に面と向かって面接してみてCVで受けた印象が翻されることもあるんだな、と思ったのである。

むしろ社会人経験の乏しい子が仕事のことをちゃんとわかっていて、わたしの「難しい課題に対してどう取り組みますか。」という難しい質問にも堂々と自分の考えを言ってきて、しかもデンマークの労働文化のこともちゃんと理解していていかにも自立している印象を受けたが、エンジニア10年のひとは、過去の仕事経験について聞いても、「英語でなんと言えばいいかわからない。」「具体的にはどういうことが忘れてしまった。」という低落で、検査技師として必要な分析精度の管理や新しい分析方法の確立に関する質問にもはかばかしい答は返ってこなく、ペアになったメンターと二人で顔を見合わせ、この子、大丈夫??と思ってしまったのだった。

最後のフィードバックで、わたしが、「仕事経験に関する説明について、もっと練習してみたらどうだろう?」とコメントを言うと、「まさかそれが必要だと思わなくて全然用意してこなくて。。」と言ってきて、おいおい、、一体何のための模擬試験?と思ってしまった。むしろわたしのほうが準備していたような。。

 

今回初めて面接らしきものをやって思ったのは、確かに、ポジションが必要とする能力とか、デンマーク語能力とかも大事なんだけど、のびしろがあるかどうか、自分でタスクを探せるか、ということも同じくらい、いやもっと大事なことなのではないかと。

もちろんポジションにもよるけれど、基本的に仕事というのは、四角でいい表せるものではない。検査技師でさえ、分析環境を管理したり、薬品を管理したり、分析機器のメンテだとかトラブルシューティングとか自ら気をまわさないといけないことが山ほどあって、決してルーチンワークではない。

ましてやエンジニアなどは常にやることが違っていて、自分でアイデアを出さなければこなせない仕事である。

なので、そういう決まっていないことや予期しないことに対しても柔軟に対応できるかどうかというのも重要なポイントであると思う。

10年の子は、「状況が変わっても迅速に対応します。」と言っていたけど、それまでの質問でなかなか彼女自身のアイデアだとか意見というものがみえず、残念ながら彼女のポテンシャルというものが感じられなかった。

そして、意外なことに、CVでみえにくいポテンシャルは、ちょっとした質疑応答でも結構わかるもんだな、と。

 

でも、デンマークに移住してそれほど長くない外国人だからこそ、余計わかりやすいのかもしれない。

若い子は、イギリスでも教育を受けていたし、デンマーク人と結婚しているから、わりとデンマークの文化をスムーズに受容しているようにみえたが、もうひとりは経験が10年あってもまったく文化の異なる母国での経験であって、しかもいまだ共産国みたいだし、デンマークの労働環境がなじみにくいのは無理もない。

なので、彼女に、だんなさんの会社に頼み込んで無償のインターンをやってみて、実際にデンマークで働くことの疑似体験をしてみては?と勧めてみたのだが。

 

運よく最初から今に至るまでデンマークの労働市場にもぐりこめたわたしでさえ、職場で孤立感を覚え、娘の小学校の保護者との交流に入ってみたり、バスケットボールクラブに入ってみたり、エンジニア組合のアクティビティに参加してみたりとデンマーク社会に入ってデンマーク文化を受容する努力をしたものである。そのわりには、それほど溶け込んでもいないけど、それだけに何かしたからといってすぐに得られるわけではないことも痛感しているわけで。

地元の教会の聖書の会で何も話さなかったら、「それじゃああなたが参加している意味なんてないじゃないの。」とビシっと言われたこともしかり。

メンタープログラムも、それに参加したからといって、そこから何か得るものがあるかどうかは結局本人次第なのかな、と。

これに参加して、一層その「自己責任」が身に染みたし、メンター側にいながら、自分がどういう人間で何ができるのか、どのように寄与できるのか、どうやって自分をアピールするべきなのか、常に考えさせられ学ぶことが多い。

また次回のタームも参加しようかどうか思案中である。

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2017-01-28 00:29:59

Wasteland

テーマ:デンマーク事情

 

昨日、デンマーク建築センターで「Wasteland」という、廃棄物から家を建てるという展示をみにいった。

 

4年くらい前から廃棄物関係のプロジェクトがぽつぽつ入るようになったこともあってかなり興味のあるテーマであり、以前から建築のバッググラウンドをもつ友達とデンマーク建築センターにたまに行っていたこともあり、久しぶりに展示会を見にいこうと、オープニングセレモニー込みで行ったのである。

それがいつもにもましての盛況ぶりでひとがぎゅうづめ状態、環境食糧大臣Esben Lunde Larsenの挨拶付きという大掛かりなイベントで、今回は建築関係だけではなく別の業界からも参加者が殺到したことを伺えた。

 

今わたしが携わっている廃棄物関係のプロジェクトは、クライアントからのコンサル仕事とはいえ、もともとの予算は自治体からきているし、別のリサイクルプロジェクトは環境省からのグラントでやっている。いかに、廃棄物のリサイクルによる「持続可能」システムに対して、政治的に関心がもたれているということであろう。

 

デンマークは、自治体によるが、わたしが住んでいるところは今のところ自宅では生ごみを含む一般ゴミと植物ゴミ、巨大ゴミが回収されるようになっていて、ガラスと新聞紙、電池は公的スペースで捨てられるようになっている。

以前住んでいたところでは、それにプラス、プラスチックと金属ゴミが自宅で回収されていたが、今のところでもいずれはそうなるらしい。というか、今金属ゴミは市のリサイクルセンターに行かないと捨てられないので本当に不便で、早く金属の廃棄容器が来て欲しいと思う。

しかし、一般ゴミはその後の分別もなしにすべて焼却されることになっているので、焼却灰の金属含有量は高く、デンマークで埋められず、外国に送っているらしい。アルミニウムくらいだったら問題ないが、鉛の含有量も高い。結局簡単だからと、本当は捨ててはいけない電池やエレクトロニクス関係のものも一緒に捨てられているからということ。確かに公的回収スペースやリサイクルセンターにもっていくのは面倒くさい。

一般ゴミから金属が回収されればいいのに、と思ったが、それはできないようである。やっぱりそのコストが高すぎということなのだろう。

ちなみに、イギリスは焼却設備がないのか、デンマークにイギリスの一般ゴミが来るらしい。そのかわり、デンマークはスーパーで回収されるペットボトルや空き缶も含めた資源ごみがドイツなどの外国に行くそうだ。あらかじめ課金しておいて消費者に回収を促すのはスマートだが、資源ゴミを集めた後の、プラスチックの溶融、金属ゴミの溶融などの処理は外国で、ということらしい。

それをもっとデンマーク内で処理できるようにしょうという政治的関心が強まっているのだと思われる。

  

確かに、廃棄物のリサイクルで建材を作って家を建てるというのは面白いプロジェクトだな、と思った。たぶんそのプロトタイプを作るのに金に糸目をつけず、相当大きなプロジェクトになったのではないかと。

ただ、同じタイプのゴミに分別するのにまたエネルギーを必要とし、さらにそこから建材として使える材料にするのにまたエネルギーがかかるので、コスト的には実は普通の建材よりもお金かかったのでは?と思ったが。

以前、うちの学科で、アルミニウムのリサイクルでどれだけ不純物が表面処理に影響するかというプロジェクトがあったが、案外と簡単なことではないようであった。

ゴミ焼却で出る熱を地域供給熱にするのはスマートな「持続可能」システムだな、と思ったが、エネルギーとして変換することは比較的容易でも、材料資源として変換するのをコスト的に見合うものにするのは難しいのかもしれない。

それでも今後はやっていかざるをえなくなっていくとは思うが。。。

 

廃材から作った家。木くずを床材にしたり、紙ごみを断熱材に、アルミニウム缶を溶融して成形し直しして壁材に。

 

分別されたゴミ。これが難しいが。。

 

リサイクル建材。

 

プラスチックボトルの壁。といっても本当の壁ではなく、パーテーション。

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2017-01-26 07:25:09

自ら模索する

テーマ:デンマーク事情

この前の土曜日、日本から研修に来られているひとが我が家までインタビューしに来たのだが、わたしの、デンマークでは自己責任と自主性が求められるという話に興味をもったようだ。

ここでは、日本のようにすぐ得られるツールもサービスもなく、自らその解決法をみつけていなければならない。たとえ、なんらかのコースや教育を受けたとしても、そこでただいるだけでは何も得ることはできず、自ら学んでいくという姿勢がなければならないし、その外でさらに学ぶための方法を自分で考える必要がある。

デンマーク語も、語学学校に行って最終試験に合格するだけでは不十分で、それどころかあれから8年以上たった今もstruggleしているが、言語交換の子も出産間近で会わなくなってしまったので、聖書の会に参加して自分が発言する機会を得ようとしたし、同時に自宅ではデンマークのドラマを観ている。基本的には字幕をつけてみているが、字幕をつけていないときと理解度が違うことにも愕然とする。今「Arvingerne」を観ていて、最初は字幕をつけられなかったのでそのままで観たら、突然署名するだの裁判沙汰になるだの話になっても詳細がわからず、字幕をつけてやっと何に対してサインをするのかがわかり、わたしのヒアリングはまだまだだな、、と思ったりする。

その方も、一対一ならまだしも、集団になるとまるでついていけなくなると言っていたが、わたしもまさにそうで、だからこそ、デンマーク語でのワークショップに参加しようと聖書の会を始めたくらいで、それもやはり複数になるとスピードも変わるし詳細まで理解する必要が出てきて、そこに的を得た発言をするというのがより難しくなるのである。わたしの場合、100%ヒアリングできているわけではないから、いまだ集団での会話は苦手である。

  

来週、メンタープログラムで模擬面接をすることになっているので、わたしが面接するメンティー二人のカバーレターとCVと応募したジョブアナウンスをもらい、それをみながら何を質問するべきか考えているのだが、なかなか難しい。

なにせ、わたし自身就職活動をしたことがなければ、うちの会社で面接を引き受けたこともないので、エンジニア組合のジョブシーキングのページを読みながら、応募している企業の研究もして、、で、試行錯誤している。

一人は、化学エンジニアで10年ほど石油にまつわる仕事をした経験をもっており、石油精製の事業をもつ某企業の石油の不純物分析をする仕事に応募していて、専門としては申し分ない。ただ、デンマーク語能力を要件としているので、デンマーク語が現在使えないにしても、将来的に使えるよう現在そのための努力をしているのか、またテクニシャンだと同僚とのコミュニケーション能力も問われるだろうから、お子さんもいらっしゃるみたいだし小学校でほかの保護者と交流はしているのか、技師として分析手法や実験環境の改善をはかった経験はあるのかどうか聞こうかな、、と思っている。

もうひとりは、食品分野での製品開発のための資材や部品提供のコーディネートする仕事に応募していて、こちらはそれほどデンマーク語はクリティカルではないのだが、いかんせんメンティーの職業経験が一年も満たないという心元なさで、カバーレターに自分の知識がその会社での分野に生かされると思うと書いてあるものの、一体そう思う根拠はなんなのか、学生時代の経験を掘り下げて聞いてみるしかないかな、、と。

でも、いろいろと考えさせられて楽しい。自分がクオリファイされた人間だというのは簡単だけど、それを裏付けることを言いながらアピールしなければならないし、自分の足りないものに対してどのようにアプローチしていくのか戦略を考えるのが楽しいというか。

そして自らイニチアティブとって目標に向かってどうアプローチしていくのか考えることをメンティーに伝えることも大事なことで。メンタープログラムそのものはレシピになりえないので。

 

わたし自身、来月にある上司との個人面談のために一年間の振り返りと今後のプランについて書いているのだが、それでいろいろ考えている。

仕事はものすごく楽しいし、いろいろアイデアも出す機会に恵まれ、現状としては満足しているけれど、第四次産業革命が起きている最中という変化の渦中にあって、今後このままだったら仕事も失う可能性もあるこの状況で、わたしは一体何をするべきなんだろうかと。

なんでも、デンマークでは、この直近4か月で4000人が解雇されたそうだが、それは不景気のせいではなく、産業界の変革で需要のある要件が常に変わるからだそうである。まぁうちの会社も、ひとの出入りが激しく、今はハードよりもソフトに強いひとを入れているなーという印象をもっているが。

今日仕事で訪れた会社も、前に比べて活気を失っている印象を受け、どこも大変だな、、と。

そのあたりのことを上司とも話そうと思っているけど、いろいろ出かけたりひとと会ったりしながら模索していこうと思う。

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2017-01-06 07:15:47

新年の雑務諸々

テーマ:デンマーク事情

いまだ時差ボケがなおらなく毎日起きるのが遅く、仕事も年明け早々いろいろやることがあり忙しく、旅行記も書いていたりして必要最低限のことしかできず、山のようにある用事が遅々として進まず。

 

洗濯機も一件落着と思っていたら、実はクリスマスイブに洗濯したときも、すでに同じエラーメッセージが出ており、再起動して洗濯して、取りに行ったら案の定ドアが開かず。ただ意図的に遅めにピックアップしにいったので再起動してドアが開き事なきを得たが、年が明けたらサービスに電話しようと思っていたのにいまだにしてなく。

 

そんな状況で昨日は、娘が2か月働いただけでやめてしまったパン屋のアルバイトの関係でferiepengeについて手続きをしなければならないと言われ、手紙を読んでみたがさっぱりわからないので同僚に聞いてみたところ、お金を受け取るためには、仕事をしていない状態でも、いつから何日間休みをとるかを報告しなければならず、とにかくいつでもいいから適当な日にちと、もっている休暇日数すべてを書けばいいという。

いまだにデンマークの休暇システムをよく把握していないが、たった2か月、ひと月3000krくらいの収入にしかならない仕事をしただけなのに、700krのferiepengeをもらえるのだからすごい。正社員とかステータス関係なしに、雇用主は従業員のferiepengeを負担しなければならないという。ただそうしてferiepengeを貯めなければ有給はないので、わたしが一年目に働いたときは休めなかった。今は日数は少ないが一年目から休めるようではあるが。日本では一年目から休めたけど、辞めたときに有給休暇の未消化分を現金でもらうことはなかったから、デンマークはそのへん時間=金という感覚でしっかりしているなぁと思う。

 

今日はやっとアメリカでの支出をきっちり出して、いい加減ロストバゲージによる出費の申請を出そうと、とっておいたタグをみたら、やはり娘とわたしの荷物は別々に来たようで、娘は27日にスカンジナビア航空でストックホルムに行き、そこからユナイテッド航空でニューアークに、わたしのは28日にスカンジナビアの直行便でコペンハーゲンから直接ニューアークにとんだようだ。28日の朝追跡サイトで娘のだけが届いているとあったのは事実で、しかし28日の夜にホテルに尋ねたときに届いていなかったのは、わたしの荷物がニューアーク空港に来るのを待って同時に届けるつもりだったのだろう。29日の早朝に両方ピックアップできたので、28日の遅くにホテルにも届いていたのかもしれない。

前回のロストバゲージのときは、同じアエロフロートの次のモスクワ-コペンハーゲン便に乗って来たので、わたしはてっきり同じ航空会社の飛行機で来るのかと思っていたが、必ずしもそうではなく、場合によっては直行便で来ることもあるんだな、、と思った。タグにRushと書いていたので、そのときに最短のルートで来るのかもしれない。

それにしても、チケットとタグ、追加でつけられたタグをすべてとっておいてよかった、、と思った。どの便で届いたかも書かなければならないからである。

申請書に、レシートだけでなく、タグすべてとチケット、ニューアーク空港でバゲージクレームをしたときに受け取った番号札すべてを添付して送るつもりである。

ただ、eTA取得でチェックインが遅れたという自分の過失もあるので、本当に保障されるのかはわからないが。

 

そして今日、ハンドボールをみようと、アメリカから帰ってきて初めてテレビをつけてみたら、懸念した通り観られず。チャンネルは認識するのに、「ingen information」でシグナルは入らず、DRしかみられず。ハンドボールはTV2である。

それでケーブルのモデムを再起動したら、「Yousee」と出るのみでウンともスンともいわず。

これは大晦日に起きた事故の影響であろうか、、でも、今すぐハンドボールをみたいんだよ、とYouseeのサイトをみてみたが有用な情報が得られなかったので、20時までオープンしているというテクニカルサービスに電話したら、ケーブルではなく、テレビのboxを再起動してくださいと言われ、やってみたら見事観られるようになった。それにしても、対応してくれたひと、ありえないくらいに親切で優しかった。。やっぱり例の事故のせいであろうか。

それで何気にニュースサイトをみたら、なんとYouseeの件で51歳のひとが逮捕されたとのこと。事故ではなく事件だったようだ。

どうも今朝、Youseeに買収されたTDCが独自の調査をして事件性を疑い、その根拠を示す資料をもって警察に通報したらしい。Youseeは複雑すぎて原因を説明できないと、ずっと詳細について明らかにしてこなかったが、それですでに怪しかったと言える。丁寧にメールが来て、土曜日から今月いっぱいまで映画観放題のオファーもしてくれたが。

警察でも個人危険犯罪部門が逮捕したので、例えばハッカーや政治犯などの特殊な事件ではあるが、警察からは何の発表もない。動機も明らかではない。明日以降さらに情報が発表されると言っていたが、何が起きたのか知りたいものである。

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2016-12-16 23:49:27

二重高等教育の禁止法案

テーマ:デンマーク事情

怒涛の1週間だった。

水曜日は友達とハンドボールのVIP観戦の予定だったので、火曜日に両替と郵便局と買い物と洗濯の用事をすませたが、チケットがこなく半分あきらめていたら当日に来て、早退して娘の夕飯を用意して喜び勇んで会場に向かい観戦を楽しみ、帰りに近くのスーパーで買い物をし、昨日は朝からクリスマスランチのための巻きずし作りと、娘のバレーボールチームでのポットラックのためのシーザーサラダを作って(わざわざ前日の夜にサワークリームを買って朝急いでシーザードレッシングを作り、冷蔵庫に入っていることをメッセージしたのに、娘はドレッシングを忘れていったという。。)しかし、ギリギリでミーティングに参加し、忘れていた醤油の小瓶を買いに行き、クリスマスランチに。

今回は翌日に旅行も控えていることからかなり飲酒を節制したが、いまだ頭痛がするという。。最近パーティに行かなくなった(よばれなくなった)から大量に飲酒することがなくなったせいもあるけど、弱くなった。。今日は旅行がなければ会社のクリスマスランチに参加するはずだったけど、とても飲む気にはなれない。というか、夕方のレセプションだけは行こうかと思っていたけど、もうアルコールは受け付けずパスすることにした。

 

**********************

 

今日と月曜日に、ある国会審議がある。

 

1か月くらい前に学生ビザを却下された日本人女性は、結局再審査が通ってデンマークに戻ってこれたらしい。しかし、メディアに取り上げられただけでなく、政治家も介入したケースだけに、移民局の対応も早かったと思われる。

以前、アルバイトの勤務時間が超過しているとしてやはり国外退去命令が出たアフリカ人に対しても、世間が大きなバックアップをしたことから結局ビザが給付されたと聞いている。

やはりデンマーク人と子連れ再婚したタイ人女性が、結婚して数年で夫が亡くなった際に子供とともに国外退去命令が下ったが、これもまた子供の人権を訴えたメディアのおかげで翻意されている。

最初の2つはもっともであるが、最後のケースに関してはビザが給付されないのは当然と思い、そのために同じ状況にあるわたしは帰化までしたくらいなので、むしろ非デンマーク人の6歳の子供のおかげでビザが下りたのは驚いたが、メディアの影響は大きいと思った。同時に、メディアに取り上げられない多くのケースで、泣く泣くデンマークを去るはめになった外国人は実はけっこういるのではないかと思った。

 

日本人女性の場合は自腹を切っているので、ビザ給付は当然だと思ったが、デンマーク人に対しても教育システムが厳しくなる可能性が高くなった。

なんでも、ベンスタとデンマーク国民党と社会民主党は、別の分野で同等レベル以下の教育を受けられるのを禁止する案を出し、その国会審議が今日と月曜日にあるのだ。

つまり、ある分野でバチュラーをとったら、別の分野でバチュラーをとれなくなると。自分で払えば受けられるようになるかどうかはまだ決まってないらしい。もし、自腹を切っても禁止されれば、非EU人の学生ビザもより厳しくなるかもしれない。

 

これについて、わたしはもちろん審議が通ってほしくないと思う一方で、今まで当たり前のように無料で教育を受けられてきたことのツケがきているのかな、、とも思っている。

自分もデンマーク語教育にトータルで300万円ほどかかっていると計算でわかったときには改めてありがたみを覚えたけど、いざ無料で語学学校に行っていたときはそんな感覚はまったくなく、苦痛で苦痛で一度はドロップアウトもしてしまった身である。周囲をみても、わりと気軽に始めて気軽にやめているひとも結構いる。

同じように、高等教育でドロップアウトしてしまうひとは結構いるらしく、うちの大学でも多いらしい。

まぁ実際にやってみないとわからないのはしょうがないけど、日本では中退するひとはほとんどいなかったから、その気軽さに驚かされた。

無料で教育を受けられるってものすごくいい制度だけど、実は弊害もあるのだな、、と。

国としては、将来労働者として国に還元してくれることを期待して、投資として無料で高等教育と返済不要の奨学金(SU)のオファーをしているのに、還元されずにただ教育コストが嵩む一方になってくれば、やはり多少の締め付けは必要になってくるのかな、、と。SUも将来的には廃止され、返済要の奨学金に置き換わっていくと思っているが、それもSU目当てでやる気のない学生がいればそれもしかたないのかな、と。

 

ただ今回は学生への締め付けというよりは、そもそもの発端が、来年度から失業手当が従来の2年から最長3年に延長されることによって生じる過剰予算2.5億クローナ分の補填として、二重教育の禁止を出したものであるらしい。それも、失業手当をもらっている間に小さい仕事をしていれば給付期間が延長できると。失業者の労働市場への復帰もデンマークの大きな課題になっている。

福祉国家デンマークも、いろんな恩恵があるだけにあの手この手で国民を鼓舞させようとしているようにみえる。

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2016-12-14 01:30:28

メンタープログラムミーティング

テーマ:デンマーク事情

昨日はメンタープログラムのミーティングがあった。

例のドラマとも重なり、仕事探しについて改めて考えさせられた。

 

最初はジョブセンターのインターンシップ制度に関する話があり、次に本来のパートナーではないメンター・メンティー33のグループセッションがあり、最後にメンターだけの報告会でしめられた。

 

ほかのメンティーやメンターの話を聞いて、わたしのメンティーはかなり優秀だったんだな、と思った。

彼女は会ったときにすでに20だかアプリケーションを出していて10だかインタビューによばれていて、かなり積極的だっただけでなく、自分の能力や売りを正確に把握していてCVもほぼ完ぺきだった。

それに対してほかのメンティーはそれほどアプライもしていない上、メンターがいろいろアドバイスしても躊躇したりするそうである。

セッションのときに、ひとりのメンティーのCVをみたが、実際のキャリアのわりに、今まで何をしてきて応募する会社に何を提供できるのか明確に書かれていない印象に残らないものであった。もっといくらでも改善できるのに、と思った。

しかも、わたしのメンティーはエネルギッシュでいかにも仕事ができそうな印象をもたらしてくれるが、ほかのメンティーは大人しいひとが多い感じであった。

 

最後のメンターだけの報告会で、カルチャーギャップのほかに、自尊心ややる気などメンタリティの問題が主にあがった。

例の嵌っている日本のドラマでもメインで取り上げられているテーマで、なんとタイムリーな、と思ったけど、仕事探しは、もちろんバッググラウンドによるところも大きいかもしれないけど、メンタリティで左右することも往々にしてあるんだろうな、と思った。

というか、まさにそこがキーポイントで、難しいところといっていいかもしれない。

自信ややる気があれば、メンターのいうことをすんなり受け入れるだけでなく、自らすすんでいろいろアクションを起こすし、それがCVやインタビューにいい印象を与えることができるが、それらがないと逆に、どんなにメンターがアドバイスをしても「いや、でも、、」といってなんとなく拒み、何の効果もなかったりする。だけどこればかりは本人の問題で、メンターが強制させるわけにもいかないし、メンティーに何かするのは難しい。

 

しかも、外国人がカルチャーギャップのある異国で自信をもって、なんて、そもそも難しいと思う。ましてや、個人主義が強く、自分というものをよく認識しているのが当たり前のデンマークで、デンマーク人と同等に自分を主張するなんて相当大変なことではないであろうか。

デンマーク人でも自信のないひとはたくさんいるから、カルチャーギャップのせいではないと言われたけど、わたしからすると、もちろんバッググラウンドに関係なく個人差はあるだろうけど、デンマーク人だって、外国人がどれだけデンマークのメンタリティについていくのが大変なのか本当にはわかってないんじゃないかなーと思う。

例えば、デンマーク人の集団の中で誰も話しかけてくれなければ、邪魔したくないと空気を読む外国人が入っていけないのは当然では?と思うけど、デンマーク人はそんなの気にせずに話しかけてくれればいいのに、と無意識のうちに思っていたりする。実際話しかければスィートなひとが多いのだが。

わたしのメンティーも、働きはじめて10日たち、仕事にも職場にも満足しているが、95%がデンマーク人という環境のせいで言語は基本的にデンマーク語で、話に入っていけない難しさを感じているらしい。だからこそ、面接でデンマーク語で話したことがかなり効果をもたらしたともいえるが。

そんな中で、外国人がデンマークで成功体験を得るのは難しく、ますます自信とやる気を失っていく、、という悪循環にも陥りやすい。

 

だからこそ、その体験をしてきたわたしがお手伝いできないかとメンターになることを決めたのだけど、前回は自分の話をしたり具体的なアドバイスをしてもメンティーがチャレンジしようという心意気にはなってくれず途中で断念し、今回は本人の差し迫った状況がむしろ幸いして、わたしのヒントを彼女はすんなり受け入れたことが結果に結びつき、メンタリティーに関してはわたしは何もできていないな、、と思っている。

というか、わたし自身もやるしかない状況に追い込まれたから、なんとなく動いていくうちに自信というか自分ができることもわかってきて今のステータスを得ることができたけど、もしそうじゃなかったらとっくに逃げていたかもしれない。

やっぱりどうやってその苦しさを越えていくべきか、そのモチベーションを得るのが難しい。

それに関してわたしはやっぱり何もできないのかな、、、と思った。というか、やっぱりわたしはそこに何かしたい、と思った。

 

何ができるのか、考えようと思っている。

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2016-11-22 23:18:59

日本人女性、学生ビザ更新のリジェクト

テーマ:デンマーク事情

昨日、メンティーの子に「がんばって!」とSMSを送ったのだが、どうもインタビューの最初にデンマーク語で話したのが功を奏したそうで、かなりポジティブな反応をもらえたそうだ。これで2度目の面接になるが、次の最終面接に行けるといいなぁ、、と思う。

 

新政権になって移民政策が厳しくなり、わたしの帰化申請も影響を受け、今年になってからはグリーンカードも廃止されたが、この度の財政審議の中に、さらに移民締め付けの項目が盛り込まれ、今後は本当にどうなるんだろうか、、と思っている。そんな中、友達がFBである記事をシェアしたのだが、それがかなりショッキングな内容であった。

 

http://jyllands-posten.dk/indland/ECE9168326/forlod-danmark-i-graad-japansk-studerende-udvist/

 

Den 29-årige Satomi Kobayashi har betalt over 100.000 kr. af egen lomme for et års studier på VIA University College i Birk. Alligevel har japaneren fået afvist en ansøgning om opholdstilladelse, fordi myndighederne ikke troede på, at hun var i Danmark med det primære formål at studere.

  

なんでも、29歳の日本人女性が、ヘアニングでデザインの学校に行っていたが、2年の教育過程のうち1年終えて学生ビザの更新をしようとしたところ、それがリジェクトされ、泣く泣く日本に帰ったとのことであった。

移民局によると、彼女は日本で経済でバチュラーをとっており、専門が異なる上、デンマークの学校がその学位にも満たないということで、「デンマークに教育目的で滞在しているとみなされない。」と判断が下されたとのこと。

しかし、彼女いわく、日本で仕事でストレスをため、なんか新しいことをしようと、今まで興味のあったデザインを改めて学ぼうと、それもデザインで有名なデンマークでと、お金を貯めて来たとのこと。テレビのインタビューをみる限り、彼女は英語も堪能で、この夢の留学のために今まで相当がんばってきたことが伺えた。

わたしも日本で最初に就職したときに、やっぱりハードワークで明るい未来が見いだせなくなり人生を変えたいと思ったし、結婚出産で島根に引っ越したもののキャリア的に行き詰まり、やっと研究ができると意気揚々とデンマークに移住してきた経験があるだけに、彼女の思いが理解でき涙が出そうになった。

もしデンマークでの教育が無償なら移民局の言い分もまだわからなくはないが、今やどの教育も非EU人は自己負担しなければならず、彼女もすでに100000krも払っており、一体何が問題なのかわからない。バチュラーどころか、何の学位ももらえないフォルケホイスコーレなら、たとえ修士をもっていようが博士号をもっていようがビザがもらえるのに、デザインスクールにお金を払って教育を受けることに何のお咎めがあるのかまったく理解できない。

 

どうも、新政権になって、どのビザも取りにくくなっているのだろうか。労働ビザも、一応ポジティブリストがあって優遇されるはずの職種があるのに、実際には400000kr以上の年収がなければビザが下りないのでは?とも言われている。

そして永住権もさらに厳しくなるかもしれないという。提案としては、8年以上の滞在に、直近4年のうち3年半以上のフルタイム勤務が要件に入っている。もちろん、パーマネント、もしくはそれに近しいポジションでなければならない。

教育に関しては、今まで受けてきた教育と同じ分野でさらに高い学位を目指すものでなければならない感じであるが、移民局のサイトにはそう書いているわけではなく、個々で判断されているようで実際の条件は不明である。

難民も国境のところでシャットダウンする案があるし、要するに移民はよほどの理由(家族付帯、特殊な専門性、高所得の仕事)がなければシャットダウンしますよ、というスタンスのようにみえる。

アメリカの大統領選のときに、デンマークがいかに恵まれているかを再認識し、医療費が無料であるありがたさを感じたが、それだけに外国人にその福祉国家の恩恵にアクセスさせまいと躍起になっているようにさえみえる。

現に、今も児童手当は非EU人は2年在住でやっと満額もらえるようになるが、それもさらに厳しく変えることも示唆されている。

 

わたしは大反対だけど、ベンスタは保守党とリベラルアライアンスと政権を組むことを考えている。もしそうなった場合、固定資産税やトップ税の減税は必須であろう。

ただでさえ高齢化で社会負担は大きくなっているのに、これ以上減税したら、教育、医療の予算減のほか、ますます文句の言えない移民の締め付けが加速していくだろう。

本当にどうなるか、、である。せめてもの救いは、やはり帰化してよかったということである。日本の国籍を喪失して悲しくなっていた娘も、今の状況を理解し、わたしの判断が正しかったと思っているようだ。

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2016-10-22 03:08:38

Inderhavnsbroen

テーマ:デンマーク事情

 

秋休みだが、わたしは基本的に勤務である。

娘はアルバイトをしたり、友達と会ったりしている。

昨日だけ休みをとって、娘とコペンハーゲンに出かけた。運よく昨日だけ天気もよかった。

なのでずっとやりたかったオペラハウスの写真撮影に演劇ハウスのあたりにも行った。 天候のおかげなのか、ひとも多かった。向かい側のPapiroeenも盛況のようであった。

本当にコペンハーゲン港は変化しているなぁ、、と思う。

 

もう3か月以上前になるが、工事が遅れに遅れていたInderhavnsbroenが開通した。これでニューハウンからアマーに渡れるようになり、Papiroeenやオペラハウスへのアクセスが容易になった。

 

可動橋でも、よくある橋桁が跳ね上がる跳開橋ではなく、2つの橋桁が両サイドからスライドしてドッキングするブーギーシステムという難しい方式なため、何度も何度も技術ミスが生じ、コストが2億クローナ(30億円)から3億クローナ(45億円)に膨れ上がっただけでなく(A.P Møllerのフォンドが1.65億クローナを出資するなどパブリックの負担がないはずだったのが、結局はコペンハーゲン市が超過した分の1億クローナを負担した。)、鉄鋼材の納入が遅れたり、大手建設会社Pihl and Soenが倒産したり、嵐で作業場が水浸しになったりとトラブル続きで結局は5年もかかった。

 

最初の大きなミスは、2012年。橋台が60cm高いことがわかったそうだ。

そして2013年、Pihl and Soenの倒産のあと、市は引き継ぐ会社を探し、半年後くらいに別の会社と契約したが、20148月のコンクリートテストで、強度が弱いことがわかって追加することになり、さらに翌年の2015年には、橋桁を装備したが、車輪のボルトのひとつが折れていることがわかり、ブーギーシステムそのものを再設計することになったそうだ。

わたしも、やったことのないプロジェクトでは大抵やってみて予測しなかった問題が浮上し、予算オーバーしてしまうことが結構あるのでわからなくもないが、、。

 

6月末に職場のサマーアクティビティでPapiroeenで食事していたときに、たまたま目撃したInderhavnsbroenのスライドテスト。

 

9月半ばにバレエ・白鳥の湖を観にオペラハウスに行くときに、初めてInderhavnsbroenを渡ったとき。ちょうど船の通過中で待機しなければならなかった。スライドするためのレールがみえる。

 

カルチャーナイトでみた建築センターの展示にあったInderhavnsbroenの上空写真。空間のところに橋桁が引き込まれるサンドイッチ構造。暗いほうが自転車用で、明るいほうが歩行者用。

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2016-10-14 00:42:06

民主主義のあるべき姿勢

テーマ:デンマーク事情

今日、娘の高校でデモがあった。娘はむしろ、「授業がなくなる!!」とこの日を楽しみにしていたが、テレビの取材もあったようで、DRのサイトに映像が掲載されていた。

  

http://www.dr.dk/nyheder/indland/video-studerende-forbereder-stor-demo-vi-skal-raabe-politikerne-op

  

この度のベンスタの財政法案のひとつ、SUの減額に対してデモンストレーションする、というものであったが、娘いわく、デモはこの高校の伝統行事のようなもので、毎年あるらしい。去年は、高校改革に対してデモを行ったとか。

しかしまぁ、年に一日とはいえ、高校あげて本気で授業を阻止してデモをやるなんてすごいなと思った。

今回の財政法案に関しては娘も即座に情報を入手していたが、とにかく授業に政治が取り上げられることが頻繁にあるようだ。社会はいわずもがな、英語の授業でさえ、この度のアメリカ大統領選挙がトピックになっているとのこと。

7年生か8年生あたりから、娘もかなり政治に詳しくなり、ときどき本気で議論するが、18歳になったら絶対選挙に行くと言っている。デンマーク人の政治への関心の深さは教育が相当関係していることが容易に想像できる。

高校がデモを黙認しているのも、そういう政治教育の一環なのではないかとも思う。

わたしが、「日本は国政選挙の投票率が5割とかなんだよ。」と言うと、「なんで?信じられない。民主主義には大事なことなのに?」と娘は言う。そんなわたしも高校生どころか、大学生になっても政治への関心は低かった。子供を得て、子供を育てる難しさを認識するようになって初めて政治にも目を向けるようになったという。。それに関してはデンマークで教育を受けたかったと思うばかりである。本当、社会への視点が狭すぎた。

 

今日、8月にコンタクトをとっていた業者から電話がかかってきて、忘れたかった懸念事項をまた思い出させられた。

屋根裏で穴がみつかり、さらに屋根そのものも調べるべく、理事会の承認を得るために会長自ら業者にコンタクトをとるよう、メールでも口頭でもお願いして、会長には電話するからと口約束してくれていたのに、業者いわく、この2か月近くの間一度も電話はかかってこなかったという。

下に住んでいる住民のひとが、「彼は本当にアテにならないのよ!わたし、彼の会長としての役割に大不満なの!!」と文句を言っていたので、たぶん何もしていないのだろうな、、と思っていたが、案の定、、である。

なので、わたしに会長の電話番号を聞こうと電話してきたらしいが、

「わたしも会長に番号を聞いたんだけど、自分で電話するからと言って番号を教えてもらえなくて、別の住民にも聞いてみたけれど誰も知らなくて、管理会社にも連絡したけれど規則で教えられないということになっているからもらえなくて、これ以上何もできなくて。本当どうすればいい?」と、

感情的にそう言ったら、

「だったら、直接管理会社に話してみるから、連絡先をおしえてほしい。」

とのこと。それはむしろいい考えかもしれないと思い、調べてからメールを送ると約束をして電話を切った。

 

それで、同室の同僚にいつものように愚痴をこぼしたところ、

「もっとアクションしないとダメだよ。デンマークでは、何もしないことで責任を問われることもあるのだからね。もし、自分で屋根の修理代の負担のリスクを負いたくなかったら、頻繁に会長と管理会社にメールを書いて業者にコンタクトをお願いすること。それによって、君がこの問題に対してアクションを起こしていることの証明になるし、あとになって会長が「何も聞いていなかった」という言い逃れができなくなるから。もしかしたら、会長は今何らかの事情があってこの問題に対処する余力がないのかもしれない。でもそれは君の問題ではない。大事なのは、君がこのケースに対してアクティブであることの証拠を残すことなんだ。僕だって、ずいぶん前にITの問題を抱えたときに、IT部には1日おきにメールを送ったよ。一年くらいやったかな。彼らには相当嫌な思いをさせたと思う。でも、その結果、彼らはこの問題から逃げられないことを認識して最終的には対処してくれたからね。僕の友達なんか、嫌がる弁護士と何とでも話をしようと、受話器を置いたままにしてもらって何時間も待ったそうだよ。弁護士も彼が本気だと根負けして電話をとってくれたとか。」

と、ビシっと言われてしまった。

 

確かに、わたしは、2か月前にわたしなりに充分対処したことに満足し、なまじ会長が本当に隣に住んでいる「隣人」なだけに下手にプレッシャーをかけて関係を悪化させたくなく、もっと自然な形で会えたらそのときに聞いてみようと思うだけで、2か月間完全にパッシブだった。

いつもだったら、この時期くらいに「ワーキングデー」が設定されるはずで、そのときに話すチャンスもあると思っていたのだ。それが、わたしに会いたくないせいか、ワーキングデーも理事会のアレンジもなく、これがまた自然に会うチャンスも完全ないまま今に至ってしまったわけである。いつまで逃げるつもりなんだとわたしもイライラしていたが。

だから、わたしは同僚に、そんな無責任な会長の悪口に同意して欲しかったのに、逆に、こんなわたしの態度にも「責任がある」という。もし、今後何もしなければ、むしろわたしが屋根の修理費の全額を負担しなければならないリスクさえあるという。

 

これは結構ショックだった。というか、石で頭をなぐられた感じ?

言わないわたしのせいでもあるの?みたいな。悪いのは会長なのに!!みたいな。

しかし、会長の態度は別問題で、わたしが関われるところではないと。むしろ、わたしの態度の問題にフォーカスしなければならないという。

今日の娘の高校のデモでも思ったけれど、不満をただ不満として自分の中でためるだけではダメなんだな、、と。なんで何もしてくれないの??とグチグチ文句言ったって何も始まらない。問題に対して、何かしらアクションすることが大事なんだな、、と。

ああ、、、これが本当の民主主義の国のやり方なんだと思い知らされた気がする。不満だけはしっかりもつくせ、傷つかないようにじっと待っているだけの完全受け身のわたし、、これ、民主主義にあるまじき姿勢である。

ともかく、会長に再度メールを送ったが、さらに同僚のアドバイス通り管理会社に一連のメールのコピーを送付し、管理会社と業者と話をして対処していこうと思う。

  

追記:デモはほとんどの高校であったとのこと。テレビに出たのがたまたま娘の高校だったので、そこだけだと思っていたが、テレビの取材を受けたのは偶然のようで、どうもデンマーク全体の伝統らしい。

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2016-10-05 04:53:23

国会開会

テーマ:デンマーク事情

はぁ、、、やっと、正式にエネルギー省からグラントが下りたという通知があった。

金曜日にはあんなふうに書いたが、やっぱりその連絡がくるまでずーっとやきもきしていた。

今週からその新しいプロジェクトに携わる予定がなくなってしまい、しかも、ほかに来るはずだったタスクも23週間延期され、実質仕事は小さいプロジェクトひとつのみ、それでフルタイム働けないので手持無沙汰になってしまったのである。同僚に相談して、今日はそのプロジェクトで専念することにし、明日はもともと一日休むつもりだったので、あさって上司に面談してもらうことにしたのだった。

また、暇になるとついついのぞいてしまう求人サイトもお寒い現実を目の当たりにすることに。

先週だかに、デンマーク一安泰だと思っていたインシュリンメーカーの某大企業が、大規模というほどではないがレイオフをおこない、デンマーク内でも500人だかを解雇したらしく、今まで化学エンジニア求人のおよそ2030%はその会社からだったのが、きれいさっぱりなくなっており、いざとなったら分析屋としてでもそこにもぐりこもうという密かな心の保険を失ってしまったのである。

どうも、グローバル競争の激化によるものらしいが、わたしの友達が働くエンジン会社も売り上げが伸び悩み、やはりもうすぐレイオフの予定だし、デンマーク、、、不景気なのかな、、、と、ますます憂鬱なきもちが増してしまったのである。

そんな中でのメールで、思わずガッツポーズをしてしまった。まぁ、たぶんエネルギー省からのグラントはこれで最後になるであろうが。

 

今日は、昼休みの話題にもあがったが、国会の開会があった。

なんでも、毎年10月第一火曜日に開会する、というのが決まりらしく、王室ファミリーが見学しにくるのも恒例であるが、メインは首相のスピーチである。

なんでも、話す内容は憲法で決まっていて、首相が今のデンマークに対してどう思っているか、それと、政府はどのようなプランをもっているのか話さなければならないらしい。

本当はこのときに初めて政府の方針を表明するものであり、今年のようにすでに2025プランを発表するというのは異例のことであるらしい。

しかも、その中のひとつ、トップ税の5%減税について、同じ青ブロッグの中でも揉めに揉めており、第二政党で青の中で一番議員数の多いデンマーク国民党(DF)は反対している一方で、リベラルアライアンスはこの要件が維持されなければ首相指名はしない、とまで強気に出ている。そして、DFはブロックを越えて社会民主党とまで協力しあうとまで言いだす始末。

 

今日は、現在経済的に行き詰っているのを払拭するためにも、より自己責任を求めるような「小さな政府化」を目指し、減税とサービスの低減について述べていた。

トップ税が注目されているが、減税の目玉のひとつは土地にかかる固定資産税の増税停止である。わたしたちが一軒家に住んでいたときも、土地のほうと建物両方あわせて年間44000krとかの固定資産税がかかっていたが、今はさらに上がって、特にフリデリクスベアは異常な高さらしい。年金収入しかない高齢者には痛手である。(ただし、土地の固定資産税をローンということで払わずにすむケースもあり。元夫の祖母は、ローンで先延ばしにし、亡くなったあと、家を売ったお金で市に返済したらしい。もちろん利子はつくが、今は低めで14%。)一応2020年に増税ストップを目指すとしているが、専門家によると、これによってさらに住宅バブルが加速されるであろうとのこと。

 

一方でサービスの低減の目玉は、SUである。政府は20%減としているが、リベラルアライアンスは完全廃止をうたっている。うちみたいな母子家庭は、育児手当が終わったらSUで、というくらいアテにしているのだが、確かにこれもいい制度とはいえないかもしれない。

なんでも、70年代とかは年に8000krとかの支給だったのが、1988年に切符制度が導入され、単位がとれなかったり、途中で分野を変えて所定の年数で終わらなくてもSUがもらえるようになり、しかも年に21900krから36000krに増えたらしい。ひとりあたりの支給額が増えただけでなく、長く教育を受けるひとも増え、2006年から10年間15万人も受給者が増え、国の負担は相当なものになっているらしい。確かに、日本よりも高学歴比率が高いという感じもないのに、ひとりの平均教育年数が18年って、どうやってそう長くなるの?と思う。しかし事実、ある教育を受け終わったあとに就職できないと、まったく別の教育を受けなおすというひとも珍しくなく、30代で学生というひとは多い。何歳になっても教育を受けられるのはいい制度だけど、一方でSUがスポイルしている面があるといえなくもない。

 

わたしもデンマークが経済的に厳しいことを痛感しているので、政府の趣旨はわかるけど、これって本当に経済を活性化する策なのだろうか。一部しか恩恵を受けられないのに、消費を促すことになるのか懐疑的である。特に固定資産税は、その分家や土地の価値も上がっているのだから、ローンにして先延ばしにすれば税金が変わっても関係ないはずで。競争力を増すためには、やっぱり外資を阻みEUコミッションからも違法だと言われているPSO税は廃止するべきで、SUにも着手するしかない思うけど、デンマークは産業規模も小さいから、税収はそのまま、そのかわり、教育や萌芽産業への投資など、経済に関係しそうなところをよくよく吟味して国がお金を入れてほしいと思う。例えば、今までありそうでなかった観光産業に投資するとか。デンマークはあんまりハード産業がないから、やっぱりそういうサービスとか、スマートシティ、ビッグデータの強化が重要かもしれない。

 

いずれにしても、明日から荒れる予定で、国会解散説も巻き起こっているほど。

どうなるのか楽しみである。

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