マキネッタ、本当にすすぐだけでいいの!? | イラストで綴る日常

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こんにちは、イトウエルマです。

 

お知らせ!

当方の立ちそばラジオコーナー

東京FM 中西哲生のクロノス内の

「立ちそば歳時記」の放送は

12月26日になります。

時間はいつもの8時28分頃から。

よろしくお願い申し上げます!

 

先週に続き、新しく買ったマキネッタ(直火式エスプレッソメーカー)のお話です。

いままで使っていたビアレッティの「モカ」

こちらよりも

美味しくコーヒーを淹れられたのが、ビアレッティの「キティ」。

「キティ」はステンレス製。

薄い造りでも圧力に対しての強度は十分、

アルミ製品では出来なかった加工ができるようになり、

それにより美味しいコーヒーを

抽出できているのではないかと

勝手に思ってます。

 

しかも「キティ」が素敵なのは

パッキンが傷みにくい構造になっていること。

下からの熱により

劣化が早まるのがパッキンですが、

上部のポットの底が盛り上がるように配置されている、

つまり熱源から遠い!

 

安心な造りなのは嬉しいけれど、

盛り上がり部分(凸)があるということは、

凹)すなわち溝もあるのがこのポットの特徴でありました。

 

これが洗いにくい。あせる

出来上がったコーヒーの微粉がこの溝に溜まりやすく、

しかも幅が5〜7mmの狭さなので

洗おうにも指が入らないのです(涙)

しかもビアレッティは

「このコーヒーポットは水だけで洗うのをお薦めします」

とある。

つまり「モカ」の使用法と同じで、すすぐだけ。

自ずとコーヒーの油膜ができてゆくのを期待する

メンテナンス法を推薦している。

 

ちなみにこの、コーヒーの油膜を大切にする

イタリア人の考え方を初めて知った(聞いた)のはフランス。

ホームステイしていたお家で

食後の茶碗洗いをしていたときのこと、

(よくある)自動で落とすペーパードリップの

ガラス製コーヒーポットのガンコなコーヒーの渋を

キュッキュと洗って落とそうとしていたのをママンが見て、

 

ママン:コーヒーのポットは洗剤で洗っちゃだめよ!すすぐだけでいいんだから。イタリア人はそうしてるわよ

 

えええ!?

 

ママン:コーヒーポットは育てるもの。使って行くうちに美味しくなるんだから。

(ちなみにママンはお掃除好き。食器はもちろんのこと、

お部屋も洗濯物も、いっつもキレイ。ものぐさなところなんぞ全くない人です)

 

ところで、このコーヒー油膜が

コーヒーの味を良くするって、本当だろうか!?

実のところ自分は(初めてママンから聞いた頃より)

疑問に思っておりました。

 

油は古くなれば喉がヒリつくような不快な味、匂いを出すもの。

それはコーヒーだって変わらない。

 

例えばコーヒーをネルドリップで淹れると

通っぽくて一見格好いいけれど

ネルに残ったコーヒーの油の古い味や匂いが

落としたてのコーヒーに移って

折角の繊細な味や香りを台無しにしてしまう。

美味しいとは思えない!

 

…なんて話を(コーヒーにハマっている)友人にしましたら、

 

友人:ネルドリップはね、乾かしちゃだめなんだよ。だって空気に触れさせてたら油は酸化するでしょ、悪い味や匂いが出てくるのは当たり前なんだよね。

 

ではどうするのかというと…ネルフィルターの冷凍保存。これが簡単で確実な方法なのだという。

 

ネルドリップの世界だと、ネルフィルターを育てるにしても

空気をいかに遮断するか、油の酸化を防ぐかが決め手である模様。

 

つまりですね、(幾らイタリア人が主張しようと)

やっぱり油膜は良くないだろ、

と私は言いたいのです。

 

あるいは彼等が主張するように、

アルミ製品(つまり「モカ」)には

油膜が必要なのかもしれません。

ですが、

ステンレス製品(「キティ」)ならどうだろう。

洗剤で洗っても問題はないだろうし、

その方がより、美味しいコーヒーを

後々も入れられるのではないだろうか!?

 

(ひょっとすると、「モカ」よりも「キティ」のコーヒーが美味しいのは

このコーヒー油膜がないせいなのかも知れない!)

 

「キティ」使用5回目にして、

私は勇気を持って、「キティ」の溝を洗剤で、

割り箸で布を押し込むようにして丁寧に洗いました。

すると、水だけでは出てこなかったコーヒーの真っ黒な微粉が

布にたっぷり付いてきました。

(これよ、これが取りたかったのよ!!)

 

コーヒーの淹れ方は幾通りもある。

マキネッタの扱い方だって、

自分の考えでやってもいいのではないかと

思うのですが、どうでしょう。

 

ところで、

人によって考え方がいろいろで、

答えもいろいろあるのは

コーヒーだけじゃない、おそばも同じです。

 

立ちそばのお店も、美味しいに答えがない。

お店に立つ人によって目指すものが違う事を

行く度に教えられてます。