創価、國學院、国士舘が返り咲き
中央の連続出場はとぎれる!

 

  久しぶりにからりと晴れ、風もなく、さわやかな秋日和!
 行楽にはもってこいの天候だが、ランナーたちには気温が高すぎて、苛酷なレーしになったようである。
 箱根駅伝予選会……。
 今シーズンも悲喜こもごも、仮借ないドラマがくりひろげられた。
 今回のエントリーは50チーム、589人、まさに史上最高の賑わいである。いまとなってはスタート地点がひろい立川駐屯地なればこそ開催できるレースというべきであろう。
 今シーズンは大東文化大、明治大、法政大、神奈川大の常連校にくわえて古豪・中央大も、この予選会に回ってきていた。常連校の予選通過なるか。なかでも87回連続出場の中央が出場権を手にして、大正時代からの連続出場をまもれるかどうかが、そのあたりが注目ポイントであった。

 

 一斉スタートのタイムトライヤルによる駅伝レースだから、観戦する側も終始、順位というものはわからない。走っているランナーとて同じだったろう。
 1㎞=2:50秒ならば速くもなければ遅くもないペース。注目の中央大の4年生・町澤大雅が意欲的に先頭に立ち、サイモン・カリウキ(日本薬科大)、パトリック・マセンゲ・ワンブィ(日本大)ら留学生が前に出て引っ張る。2㎞をすぎるとカリウキとワンブイに加えてモグス・タイタス(東京国際大)やタイタス・ムモ・ワンブア(武蔵野学大)ら留学生がまえに出てきて、4㎞では留学生6人がトップ集団を形成、日本人は町澤、薮下響大(明治大)、原法利(大東文化大)らが食らいつく展開となる。
 5㎞の10人通過の順番は大東、明治、国士舘、法政、神奈川、創価、上武、拓殖、中央、東京国際、専修、東農大……。
 だが、後でわかった現実のレース順位は、大東文化大、明治大、創価大、拓殖大、上武大、中央大、国学院大、城西大、神奈川大、専修大、ここまでが圏内で、後は法政、日大、亜細亜とつづいていたが、まだそれほど大きな差はなかった。

 

 10㎞では、ワンブィ(日本大)、カリウキ(日本薬科大)、キサイサ(桜美林大)の3人が28分50秒で通過。ワークナー・デレセ(拓殖大)らは遅れた。日本人選手はトップから30秒遅れて、鈴木健吾(神奈川大)、薮下響大(明治大)らがつづくという展開となった。
 10㎞での10人通過のトップは、ここでも大東文化大で、明治大、法政、国士舘、創価大、神奈川、上武、拓殖大、東京国際、中央、國學院、日大、城西……とつづいた。
 実際のレース順位は大東文化大が抜けだして2位の明治とは2分21秒差、3位以降は創価、拓殖、法政、上武、城西、神奈川、國學院、日本大とつづき、ここまでが圏内とはいえほとんどダンゴ状態、さらに東京国際大、中央、国士舘が僅差で追っていた。だが、ここにきて日大、中央の苦戦ぶりが眼につくようになってきた。

 

 15㎞でもワンブィ(日本大)とキサイサ(桜美林大)の2人がマッチアップの様相で43分25秒で通過、10人通過の順位は大東、明治、法政、創価の上位4チームは安定した戦いぶるをみせ、以下は國學院、国士舘、上武、神奈川、拓殖、中央、東京国際、東京農大、城西、日大……。
 現実の順位では、大東文化大、明治大、法政大、創価大、神奈川大、拓殖大、上武大、 国士舘大、国学院大、日本大……、ここまでが通過圏内で以降は40秒あまりの差で中央大、そこから18秒差で城西大、さらに48秒遅れで東京国際大がつづいていた。

 中央以下の前回シード校は崖っぷちに追い込まれ、残り5㎞がまさに勝負駈けになった。とくに中央は連続出場を果たすためには5㎞で44秒、一人当たり4~5秒の挽回が必要となったのである。皮肉にも最後の一枠を日大と争う展開になってしまったのである。

 

 上位チームはその後も順調にタイムを刻んだが、中央は勝負どころで力つきてしまったようである。17.5㎞のチェックポイントで、日大との差は、1:16秒とひらいてしまったのである。

 20㎞のゴールはトップがワンブィ(日本大)で58分15秒、12秒差でキサイサ(桜美林大)がつづき、3位には日本人トップで鈴木(神奈川大)がとびこんだ。ちなみに4位はムイル(創価大)、5位はカリウキ(日本薬科大)だった。
 20㎞の10人通過順位は大東、明治、法政、創価、國學院、上武、国士舘、神奈川、中央拓殖……。以下は東京農大、城西、日大、専修とつづいた。中央は9番目、日大は13番目だが、現実の順位はアナウンスがあるまでわからない。


 最終発表でトップにコールされた尾は大東、つづいて明治、創価、法政、神奈川、上武、拓殖、國學院、国士舘……。だが、9番目で10人通過した中央の名はよばれない。かくして最後の一枠を日大や城西などと争うかたちになってしまったのである。
 そして……。
 最後ののこり一枠にコールされたのは、「日本大学」……。

 10人の入着では13位だったが、個人トップのワンブイの貯金がモノをいったようである。かくして、この瞬間に古豪・中央の88回連続出場の夢はやぶれたのである。

 

 トップ通過の大東は前半から積極的にしかけて最後までくずれることがなかった。堂々の1位通過で本戦でもかなり期待できそうである。
 明治は序盤はおさえて入る作戦で,後半に勝負をかけた。10番目の選手が全体の75番目というから、ゆるぎがない。
 創価大も安定した戦いで、みごと返り咲きを果たした。それにしても3位通過というのは大健闘である。
 4位の法政は50位以内に5人も入り、下位もおおきくくずれなかった。こちらも大健闘である。
 5位の神奈川はエースの鈴木健が日本人歴代3位となる58分43秒。本戦でもスーパーエースの存在は大きな武器になる。
 8位の國學院もみごとな返り咲きたが、もうすこし上に来てもよかった。そういう意味では実力を出し切れていないとみた。
 9位の国士舘は、前回わずか10秒、1人1秒とどかなかった。その悔しさがバネとなったのか。3年ぶりの予選通過である。
 最後にとびこんだ日大。まさか、これほど苦戦するとは誰も予想しなかったのではあるまいか。トップ通過の呼び声さえ高かったからである。エースのワンブィが個人のトップの走り、石川も7位と二人のエースが持てる力を発揮した。だが3番手以降が大きく崩れてしまい、100位以内がわずかに4人、危ないところだった。

 中央は日大にとうとう連続出場がとぎれてしまった。藤原新監督のもとで荒手の改革を断行したようだが、目先の効果にはむすびつかなかったようである。個々の選手のデキというよりも全般的な地盤沈下が否めないようである。果たして古豪復活はなるのか。

 東京農大はまたしても届かなかった。あの名物のだいこん踊りの復活がまたしてもならなかった。新年の大手町の風物詩のひとつとなっていただけに、なんとも淋しい思いである。

 

日時 2015年10月15日(土)午前9時35分スタート
場所 国営昭和記念公園(立川市)
コース 陸上自衛隊立川駐屯地スタート~立川市街地~昭和記念公園内ゴール(20.km)
天気:晴れ  気温:16.7度  風:無風
結果詳細
    総合:http://hakone-ekiden.jp/pdf/publicrecord_yosen93_all.pdf
公式サイト
   箱根駅伝:http://www.hakone-ekiden.jp/
   日本テレビ:http://www.ntv.co.jp/hakone/index.html

 

 

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