アメリカの大統領選挙(中)
Theme: アメリカスーパーチューズデーの結果、各候補の獲得代議員総数は、
・ 民主 クリントン 825
・ 民主 オバマ 732
・ 共和 マケイン 615
・ 共和 ロムニー 268
・ 共和 ハッカビー 169
という結果になった。
さらに、スーパーチューズデーの投票率が記録的に高い投票率になったという。アメリカン大学の調査などで、予備選を行った14州(党員集会だった9州とカリフォルニア州を除く)のうち、ニュージャージー、ジョージア、ミズーリなど10州で、予備選参加者数が過去最高を記録した。
CNNテレビの集計によると、投票参加者は、民主党が1440万人、共和党が870万にと推計した。
そして、米CNNテレビによると、予備選開始以来の民主党の獲得代議員数は、
・ ヒラリー・クリントン 1033人
・ オバマ 937人
と拮抗している。
1980年代に現在の大統領選出プロセスが固まって以来、スーパーチューズデーで大勢が決まらなかったのは初めてという。
こういう結果になったのだが、これらを分析していくと、まず、クリントン氏は「高齢者、低学歴、低所得、白人女性、東部・西部」、そして、オバマ氏は「若年層、高学歴、高収入、男性、黒人、南部」と対照的な支持層から支持集めている。
まずは、中南米系。ヒスパニックと呼ばれる中南米移民とその子孫の票が注目され、カリフォルニア州の人口でこのヒスパニックが占める割合は36%。CNNによると、各世代でクリントン氏がオバマ氏に20ポイント以上の差をつけ、60歳以上では64ポイントも大差となっている。
この背景には、クリントン氏の「包括的改革による移民問題の解決」といった訴えに加え、ヒスパニックに人気の高い夫のビル・クリントン前大統領の存在が奏功したといえる。
さらに、ニューメキシコ州でもヒスパニックの各世代でクリントン氏がリードし、AP通信とテレビ各局の全米出口調査では、6割のヒスパニックがクリントン氏を支持したとの結果が出ている。
黒人票はどうだろうか。地元イリノイ州だけでなく、南部ジョージア州でも黒人の9割の支持をオバマ氏が獲得。クリントン氏の地元ニューヨーク州でもオバマ氏は黒人男性の69%、黒人女性の56%の支持を取り付けた。他州でも黒人票の8割前後の支持を得て、黒人の多い州では有利な戦いを見せた。さらに、黒人が人口の4%しかいない、保守層の多いコロラド州でも圧勝した。
女性層は、マサチューセッツ州は、投票総数の半分を占めた白人女性の6割がクリントン氏を支持。南部テネシー州では、黒人が投票者の3割を占め、オバマ氏に有利。この背景は、投票総数の4割を占める白人女性が73%の高率でクリントン氏を支持し、AP通信などの出口調査によると、オバマ氏は白人女性の4割以上から支持されているという。
若年層では、ニューヨーク州では、全体の得票率では17ポイントの差を付けられたオバマ氏だが、18~29歳に限ると13ポイントもリードしている。ニュージャージー州では、オバマ氏はこの年齢層の支持がクリントン氏を20ポイントも上回っている。マサチューセッツ州では1ポイント差にまでオバマ氏は迫った。AP通信などの全米調査では、本来はクリントン氏支持と言われる白人層でも、30歳以下の世代ではオバマ氏を支えたとの結果である。
<資料>
・ 毎日新聞 2008年2月7日 『スパーチューズデー 共和マケイン氏前進 民主互角、長期戦へ』
・ 読売新聞 2008年2月8日 『投票率も「スーパー」 予備選の10州で過去最高』
・ 毎日新聞 2008年2月9日 『一本化遅れ危惧 民主』
・ 読売新聞 2008年2月7日 『スキャナー 接戦長期化の様相 民主指名争い 人種・所得・年齢・学歴 支持層分け合う テキサス 次のヤマ場に』
・ 毎日新聞 2008年2月7日 『クローズアップ2008 民主空前の大接戦 大票田「3月決戦」へ』
・ 毎日新聞 2008年2月7日 『スーパーチューズデー クリントン氏オバマ氏 互いに支持基盤死守 強みと弱み解明』
・ 読売新聞 2008年2月7日 『スーパーチューズデー 民主決着持ち越し 共和マケイン氏独走』





