ジャック・ポイ Film

                


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@新宿


“渋谷センター街”があるように、新宿にも“新宿センター街”と
呼ばれる路地裏が歌舞伎町の最深部にあるのは余り知られて
いない。

そこを知った経緯は数年前。当時、新宿のビルの谷間へ
恐い物知らずに通っていた頃の話。


新宿の路地では、ひっそり喫煙者がくつろぎ、ダンボールの
寝室に気づかずにお邪魔したり、お忍び以外来ない様な
BARが現れ、怪しいネオンを路地へ落とす風景が、実に
艶めいていた。

更に深部へ進むと、捨てられた傘の骨や、空き缶、
崩れたコンクリなどで形成された瓦礫の集落があった。

そこでは子を育てる親猫が潜み、映画の中でしか見た事
無い巨大なネズミが這いずり回っていた。空気は淀み、
滞り、息苦しさで人通りへ戻りホッとする。それも束の間、
客引きが餌に群がる鳩の様に押し寄せて来て、また
路地へと逃げ込んだ。


すると今度は海老の様な背骨の爺さんが、ニタニタと
声をかけて来た。





事情を説明すると、良い路地アルヨと教えてくれた。
そこが新宿センター街と言われる場所、今では黄色い
ゲートが掲げられた「思い出の抜け道」だった。




当時は名も無きはぐれ横丁だったが、その油と埃の
こびり付き具合は凄まじく、赤い提灯や配線が絡まる
景観も相まって、他の路地とは比較にならない
「アジアンゴシック」の景観に溢れていた。




すると、いかにもあちら側の方々が経営していそうな
お店「叙楽苑」が現れた。何のお店だろうか。その時は
判断力が鈍っていた。路地で楽園?!と勘違い文字に
熱くなり、提灯と金ピカの龍が描かれた謎のお店「叙楽苑」
へ、気付くと上がりこんでいた。



すると突如現れた黒服のグラサン男。
ひたいに仁王像の様な皺を集めて、
目の前に立ちはだかったのだ。


そして一言、「ご馳走様でした!!」





とっさに身体をよけると、男は風を巻き込みながら
私の横を抜けて行った。迫力に圧倒され、へたり込
む様に席に着いていた。店内を見て事情は呑み込め
たのだ。


そして台湾人であろう店主にオススメを聞き、
“炒飯”を食べた。驚くほど美味しかったのは、
あの緊張から解き放たれた反動だけではない。
何十年も続く立派な中華料理店だった。





直ぐ表へ出るとホスト街。発砲事件のあった
風林会館も側にある。

眠らない新宿、不夜城の奥座敷
「思い出の抜け道」は、アジアンゴシック
な情緒と、エキサイティングな魅力に
溢れている。


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