フェーンチャン
普段は忘れてしまっている子供の頃の「後悔の記憶」が、
ふとした瞬間に蘇って、いたたまれなくなることって、ない?
叫び出したくなったりとか……ない? ない人は幸せだよね……
私は今でもよくある。自分の子供を怒鳴ってしまった時とか。

そういう後悔の記憶が蘇る瞬間を経験したことのある人なら、
『フェーンチャン ぼくの恋人』は絶対、好きになる映画!
間違いなく、これまでに見たタイ映画の中で最も好きな作品!
……実際、2005年日本公開映画の「お気に入りベスト5」に、
この映画を入れているぐらい……だけど、ここで一つお断りして
おきたいのは、これまでタイ映画は10本も見てない、ってこと。

もともと日本での公開本数が少ない、ということもあるけれど、
日本で公開されるタイ映画の大半は「キワモノ」的アクションや
オカマものなど、エキセントリックなものばかりで、ごく普通の
タイ映画に触れる機会があまりなかったから、かもしれない。

もちろん、タイ映画は「キワモノ」ばかりというわけじゃなく、
事実タイでは日本以上に数多くの映画が製作されているらしい。
ようやく、ここへきて日本でも「キワモノ」でないにも関わらず、
2003年にタイで記録的なヒットを飛ばした、ごく普通の現代劇
『フェーンチャン ぼくの恋人』が、2005年3月に公開された。

去年の3月といえば、このブログを始めて、まだ間もない頃。
これまで紹介してこなかったのは、あまりに個人的な感情に
支配されそうな話になってしまいそうだったから……。

ごく簡単にストーリー設定を紹介すると、舞台は現代のタイで、
都会で働いている青年ジアップのもとに、幼なじみで初恋の相手
(と言っていいでしょう…)ノイナーから結婚披露宴の招待状が
届き、実家に帰って来た彼は十数年前の少年の頃を振り返る……

という話なんだけど、これを「よくある初恋の思い出の話」と、
一言で片付けてしまうようなダメなライターは抹殺すべし!(笑)
……この映画で最も感じ入ったのは、それ以上の違う部分……
日本の戦後と共通するタイの80年代の懐かしい風情も、自分には
装飾的な部分に過ぎない。琴線に触れた本質じゃあない。

主人公ジアップの実家は大衆理髪店。その隣家にも芸術家肌の店主
が営む理髪店がある。ライバル店主同志は趣味の違いから、まるで
口も聞かない間柄。その隣家の同い年の娘がノイナーで、子供同志
は仲良し。学校に行く時は必ず寝坊好けのジアップを迎えにやって
来る。犬猿の仲の親も相手の子供に対しては、お互い好意的という
ところがいい。そんなわけで、いつもノイナーたちとママゴト遊び
に興じているジアップだが、そのことで「女の子としか遊ばない」
と学校の悪ガキたちにイジメられ、サッカーにも入れてもらえず、
彼らに認められようと一念発起。悪ガキたちの言いなりになって、
ついに幼なじみのノイナーを傷つけてしまう。

このノイナー役のフォーカス・ジラクンが、もう実にカワイくて、
見ているだけで泣けてくる……(笑)。萌え殺されること必定!
実際、タイ国民は彼女に萌え殺されたらしく、その後TVドラマに
主演するなどで大金を稼いだ彼女は、小学生の分際で両親に一軒家
をプレゼントしている。実際、彼女に会ってみたけど、まだ本当に
小ちゃくて、ジアップ役の男の子も長髪になってて女の子みたいな
子供で、とても映画の主役が務まるとは思えない(笑)。つまり、
それだけ、この映画にはマジックがあるってことなんだなぁ…。

ノイナーを傷つけることで、悪ガキたちに認めてもらったジアップ
は有頂天、もうノイナーとは遊ばない。ノイナーは一人寂しく涙に
暮れる……そこへ引っ越しの話。ノイナーはジアップに告げるが、
ジアップは興味なさげにふるまう。もちろん、本心じゃないけど、
「なんで優しくしてやらないんだ!…」と、もう涙が止まらない。
子供の頃からの、さまざまな後悔の念が一気に噴き出した……。

幼い時によく遊んでいた従兄弟の女の子を、十代の時に泣かせて
しまったことがある。彼女を無視して、彼女の弟とばかり男同志
で遊んでいた時だ。自分はなんと、それを見て見ぬフリして、
声もかけなかった……一生忘れられない涙だ。

10代の男というのは、必要以上に自分をタフでクールに見せよう
とする傾向にある。自分がそうだった。小学生の頃は一緒によく
遊んでいた友達に対し、高校生の時になんと冷たい態度で接して
いたことか……ある女友達は高校に馴染めず、机で泣いてたこと
もあったのに、優しい言葉一つかけてやらなかった。なんで?…
彼女はその後、未婚のまま黒人の子供を出産した、という話を親
から聞いた。その頃はまったく会ってなかった。最近は、実家に
帰っても当時の友達に会うことはない。当然の報いなんだろう。

男の友達に対しても、同じように後悔していることが山ほどある。
過去の恋人や、自分を誘ってくれようとした女の子に対しても…。
いずれも、「なんで優しくしてやらなかったのか!」という後悔
……それが自分の子供を怒鳴ってしまった時などに襲ってくる。
そんな日は早く家に帰りたくて、仕事も手につかない。
映画ではやり直しが効くけど、現実には行動するしかない。
だから子供には、あらん限りの態度で愛していることを伝えたい。

ちなみに、『フェーンチャン』とは「ぼくの恋人」という意味。まんまだ。
原作は、この映画の監督の一人、ウィッタヤー・トーンユーンの
大学のインターネット掲示板への書き込み。
それを映画学校の仲間7人が「あーでもない、こーでもない」と
書き直し、そのうちの6人で共同監督し、タイの映画会社3社が
共同製作した異例ずくめの映画だ。総合評価★★★★★!

本当は、2005年のお気に入り映画1位にしても良かったんだけど、
あまりに個人的な感情で平静に判断できないと考え、5位にした。
だから、4位に入れた『シンデレラマン』の総合評価が★★★★
なのに、順位は『フェーンチャン』の方が下……そういうことも
あるってことで、何卒ご了承を……(笑)。


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フェーンチャン ぼくの恋人
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ディズニーの最新作『チキン・リトル』をはじめとした
フルCG長編アニメ映画の歴史は、そんなに古くない。

ディズニーとピクサーの共作『トイ・ストーリー』(1995年)が
おそらく世界初のフルCG長編映画だから、まだ10年そこそこ。
しかし、これが最初から興行的に大成功を収めたことで、わずか
10年の間に全米歴代映画興収トップ100(2005年末現在)のうち、
なんと10本もフルCGアニメが占めるまでに至っている!

それに比べて、従来の2Dアニメで歴代トップ100に入っている
のは、『ライオン・キング』『アラジン』『白雪姫』の3本だけ。
いずれも10年以上前のディズニー作品だ(『白雪姫』に至っては、
なんと70年近く前の貨幣価値での実績だから、現在の物価で価値
換算すると、おそらく『風と共に去りぬ』と歴代1位、2位を争う
ことになるはず。観客動員数なら間違いなく歴代1位だろう!)



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白雪姫 デラックス版

つまり、ここ10年で普通のアニメはフルCG作品にトリプルスコア
の大差をつけられ、その差は開く一方!……心境としては複雑だが、
観客の求めるものがそちらにシフトしてるんだから仕方がない。

以下が「フルCG長編アニメ映画」の歴代全米興収トップ10だ。

順位(実写を含む総合順位)『題名』(公開年/興収:百万ドル)

1(3位) 『シュレック2』     (2004年/441M$)
2(13位)※『ファインディング・ニモ』(2003年/339M$)
3(28位) 『シュレック』      (2001年/267M$)
4(30位)※『Mr.インクレディブル』(2004年/261M$)
5(33位)※『モンスターズ・インク』 (2001年/255M$)
6(38位)※『トイ・ストーリー2』  (1999年/245M$)
7(70位) 『マダガスカル』     (2005年/193M$)
8(71位)※『トイ・ストーリー』   (1995年/191M$)
9(94位) 『アイス・エイジ』    (2002年/176M$)
10(100 位)『ポーラー・エクスプレス』(2004年/173M$)

次点(116 位)※『バグズ・ライフ』(1998年/162M$)

※印は、ディズニー映画。次点を含めれば、一応、半数以上を
かろうじて占めているが、すべてピクサーとの共同作品だ。

ディズニー単独のフルCG作品『チキン・リトル』『ダイナソー』
の2本は、どちらも1億ドルは超えているものの、13位以下……
対するライバル会社=ドリームワークスは、ベスト10内に3本。
しかも1位、3位、7位(これだけ未見)と軒並み上位。情勢判断
は微妙だ……(12位はドリームワークスの『シャーク・テイル』)

こうしたスーパーヒット作は、どれも「キャラクターがいいから」
なんてことは言うまでもない。が、何と言ってもその流れを作った
『トイ・ストーリー』の功績は、計り知れないぐらい大きい。
キャラクター設定、ストーリー、テーマ性、etc.……
どれを取っても優れている。それぞれの作品が描いているのは、
『トイ・ストーリー』『トイ・ストーリー2』がオモチャの世界、
『バグズ・ライフ』『アンツ』が虫の世界、
『モンスターズ・インク』が夜のモンスターの世界、
『ファインディング・ニモ』『シャーク・テイル』が魚の世界、
『シュレック』『シュレック2』が童話の世界、
(『Mr.インクレディブル』だけ、ちょっと違う……)だが、
その内容に目を向けて見ると、やはり『トイ・ストーリー』の話が
最もエグい。主人公のオモチャ(ウッディ)が持ち主の最愛の座を
新品のオモチャ(バズ・ライトイヤー)に奪われ、妬み、嫉妬し、
最愛の座を奪い返すためにライバルを陥れようとする!という、
ディズニーの主人公にあるまじきブラックさ(まるで悪役!)。
ただし、他のオモチャからの非難轟々で反省し、改心したことを
ライバルを救うという行動によって示す……素晴らしい物語だよネ
……総合評価★★★★!



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さらに、『トイ・ストーリー2』も安易な続編ではない。
続編のテーマは「オモチャにとって最高の幸せとは?」……
古くなったオモチャが、自分にプレミアム価値があると知って
有頂天になる。そして、大切にケースに保存され飾られることが、
オモチャにとって究極の幸せなのかどうか、っていう話だ。
特に主人公ウッディとペアのカウガール(ジェシー)が大好きな
持ち主の少女に忘れられ、ベッドの下で何年も待った挙げ句、
やっと取り出してもらえた(また一緒に遊んでもらえる)と大喜び
したら、まとめて粗大ゴミとして捨てられてしまうシーンと音楽は
涙なしには座ってられない。子供と一緒に見ている時はトイレへ!
……総合評価★★★★!(こっちの方が、前作より好きかも……)



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それに比べれば、『モンスターズ・インク』は大した話じゃない。
この映画は日本で褒められすぎ。仕掛けられた口コミに乗せられた
としか思えないような絶賛の嵐で、幼児のプーに最後は泣かされる
が、子供が出てくる話では、そんなの当たり前。よくあることだ。
劇場では眠たくなったので、ビデオでもう一回見たけど、やっぱり
上記トップ10内のディズニー×ピクサー作品5本の中では一番退屈
で格下ランクの平均的作品。断言します!……(総合評価★★★)



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ディズニー最大のヒット作『ファインディング・ニモ』は、確かに
金字塔といえる出来。最高水準の技術と話術の結晶で、ディズニー
に初のアカデミー「アニメ部門」作品賞をもたらした名作だね……
(総合評価★★★★……参考記事は以前書いたのでコチラへ

2年連続でアカデミー賞受賞となった『Mr.インクレディブル』
は、こんなマッチョなヒーローものの絵が日本でウケるのかなあ、
と最初は思ったけど、やっぱり見てみると面白い。DVDも昨年の
日本での売上が『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』に次ぐ
大ヒットで、日本人の趣味も変わってきたなあ、と……
(総合評価★★★★……でもねえ、これがオスカー受賞作?)



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Mr.インクレディブル

ディズニーとピクサーの最新作『カーズ』が、今年公開される。
これは車の世界の話。ズタボロの中古車とスポーツカーが会話する
なんていうキャラクター設定は『トイ・ストーリー』的な路線に
戻っていそうな感じで、大いに期待そうだね!
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underworld新年早々、怖い顔のオジサンの写真でゴメンナサイ。
コレ、『アンダーワールド』(2003年)で吸血鬼族最強の長老
ビクターを演じたビル・ナイ(=ここ最近、個人的に超お気に入りの俳優)さん
……年末の締めくくりに彼の記事を書くつもりが、
日本インターネット映画大賞からのご要望で、
2005年の上映作品ベスト10を考えているうちにハマってしまい……
まずは2005年に劇場と試写会で見た映画のリストアップから始めて
外国映画+日本映画の新作で110 本ほど見ていることが判明した
(うち2004年末公開のものも含まれているので実質100 本ちょい)
が、そこから先が進まず、記事を更新できなくなってしまった……
というわけ(言い訳=笑)で、やっとビル・ナイのお話!

年末に書いた『銀河ヒッチハイク・ガイド』では、
地球設計エンジニアとして登場した英国のオッサン!
決して主役というわけではない、って言うか、
彼の主役の映画をまだ見たことがないんだよねェ……
なんだけど、存在感で主役を食って早5年。

というのも、ビル・ナイとの出会いとなった
『スティル・クレイジー』は1998年のイギリス映画なんだけど、
日本公開が2000年の3月だったから。
当時は『フル・モンティ』のロック版という触れ込みだったけど、
冗談じゃない、こっちの方が遙かに面白い(個人的にツボ!……
というわけで、総合評価★★★★!)



ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
スティル・クレイジー
借金返済に困った奴、過去の栄光を取り戻したい奴、いろんな理由
から中年オヤジが70年代にバカ騒ぎしたロックバンド仲間を集めて
復活させるという話で、監督は『ティナ』のブライアン・ギブソン、
主役は『クライング・ゲーム』でも主演だったスティーヴン・レイ
(キーボード奏者役)なんだけど、なんといっても最高に笑えるのは
ビル・ナイさん(…タイトルの序列では4番目ぐらいだったけど)、
間違いなく一番目立っていました!
バンドの復活に否定的だったメンバーの中で、唯一(だったかな?)
それを密かに待ち望み、スター気取りの生活を続けている老いた
ボーカリスト役で、既にカリスマ性など微塵もないのに一人だけ
キラびやかな70年代的オールドファッションに身を包み、
成長してない。ところが、いざバンドが練習に入ると、
楽器を持たない彼は一人、カヤの外。ステージに立てば、
老いたことをすっかり忘れて突然声を張り上げ、暴発!
当時のアクションそのままに暴れてヘマばかり……
という失笑を誘う中心的キャラクターだった。

そんなボーカリストの孤独とナルシストぶりがホントよく出ていて
良かったねえ、ビル・ナイ!
最後は笑えて感動もできる……というわけで、
強烈な印象を残した彼が再びボケまくりのロックスターとして
登場した『ラブ・アクチュアリー』(2003年)は、
それだけで拍手喝采ものだったね! 

しかも、この映画では『フォー・ウェディング』(1994年、同作の
製作者が『ラブ・アクチュアリー』の監督)の主題歌としてカバー
された“WET WET WET”の大ヒット曲『愛にすべてを』
をクリスマスの替え歌にしてリバイバルヒットさせようと企てるが、
歌詞を間違えてばかりでレコーディングが進まず、周囲をヤキモキ
させるビル・ナイさん。この映画のアンサンブルキャストの中では、
英国首相役のヒュー・グラントと小説家役のコリン・ファースの
『ブリジット・ジョーンズの日記』コンビや、クワイ=ガン・ジン
(リーアム・ニーソン)の父親役に注目が集まっていたようだった
が、実は最後に場をカッさらったのはビル・ナイさんなのでした!

なぜって、この映画では男女のさまざまな愛の形がクリスマスに
成就するというパターンで進行していくのに、ビル・ナイだけは
クリスマスの夜、大ヒットした曲を祝ってくれる相手もなく、
いつものように自宅で中年男のマネージャーと二人きり。
そして、二人で寂しく祝杯をあげるんだよねえ……
バックに流れるのは自分のヒット曲。それを聞きながら
主人公たち、みんなが空港でハッピーエンドになる。
心に染みる名場面だったのは、彼のオカゲなのだ!

スネイプ教授(アラン・リックマン)の珍しく善良な役柄や、
それに絡むMr.ビーン(ローワン・アトキンソン)の登場等、
イギリス映画的なお楽しみも満載だったけど、それ以外にも
独身OL=ローラ・リニーの自宅シークエンス、
キーラ・ナイトレイのアップ、といった名シーンの数々、
そして、こんなにもハッピーになれるエンディングはない!
と断言したいラストで流れるビートルズのカバー「愛こそすべて」
(この曲がこんなにもマッチする映画はない!ほど素晴らしい……
♪ラーヴ、ラーヴ、ラーヴ……なぜか、カバーされてもテンポが
いつもズレて聞こえるのは私だけ?……というわけで、
ズレたついでに総合評価★★★★★!)

もう一つ、ついでに、セックスシーンの体だけ専門の吹き替え俳優
同志が恋に落ちる話を演じていたマーティン・フリーマンは、
『銀河ヒッチハイク・ガイド』の主人公でもあるんだよねぇ
……知ってた?(失礼しました!)



ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン
ラブ・アクチュアリー



サントラ, ガールズ・アラウド, シュガーベイブス, ケリー・クラークソン, ダイド, ビリー・マック, ノラ・ジョーンズ
ラブ・アクチュアリー オリジナル・サウンドトラック

大事なこと、一つ書き忘れてた。
ビル・ナイの次回作は今夏公開予定の大ヒット作の続編、
『パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト』なのだ!!

っていうことは、もしかしてビル・ナイは、ローリング・ストーンズの
キース・リチャーズがオファーを受けていた役をやるのかも !?
大変なことになってきた!! だってキースの後釜でやれる役者なんて
ビル・ナイ以外考えられないよね!! 絶対、そうに決まってる……
誰か知ってる人がいたら教えてくださ~い!!
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ポーラーエクスプレス3D

夜中にゴソゴソ起きてきて、サンタさん活動開始です!
事前に買ってあったプレゼント数個を
リビングの150㎝のツリーの下に並べ準備完了。
その横には5歳の娘がサンタさんに書いた手紙と絵がある。
「サンタさんへ、プレゼントはジャスコの3かいにある……」
とか、なんとか(笑)。
もちろん、ちゃんと希望は叶えました!

子供のいる家では、いつか必ずこういう質問がくるでしょう。
「サンタさんは、本当にいるの?」
あなたは、子供にどう答えていますか?

かつてアメリカの学校で「サンタなんていない!」とイジメられた
子供に同様の質問を受けた親は、こう答えたそうです。
「新聞に投書して聞いてごらん。新聞なら嘘はつかないから…」
その子供は実行しました。そして、クリスマス、
その回答が新聞に大きく載ったのです!

「サンタさんは、います。あなたが信じている限り。
世の中には目に見えないものを信じない人がたくさんいます。
見たことがないからです。だったら、なぜ皆さんは
見たことがない神の存在を信じているのか?
目に見えない魂や愛の存在を信じているのか?
目に見えないものでも、それは存在しているからです。
だから、あなたが信じている限り、目に見えなくても
サンタさんは本当に存在しているんですよ!」

正確な記事の内容は忘れましたが、
だいたいそんなような答えだったと思います。

なんて素敵な新聞記事なんだろう!
「新聞は嘘つかないから投書してみたら?」
と子供に提案した親もスゴイし、
それに答えた新聞社のデスクもスゴイ!
だからアメリカという国が好きなんだ。
そのスピリッツと魂と、
それを体現している音楽や映画も含めて。

子供は納得してサンタの存在を確信したそうだ。
両親もその回答に大満足したに違いない。

『ポーラー・エクスプレス』は、まさにそういうスピリッツの話だ。
この映画が大好きだ。子供にはオールズバーグ原作の絵本を
去年、プレゼントした。村上春樹が日本語訳をしている!

トム・ハンクスがこの映画化権を買い取り、
『フォレスト・ガンプ』のロバート・ゼメキスに監督させたのは、
自分がこの本を子供に読み聞かせしていたからだ。
当然、私も子供に何回か読んであげた。
読んでるうちに何度も自分が泣きそうになった。
しかし、子供はちっとも泣くでもなく、感動もなさげ(笑)。
この話に感動するには幼なすぎるんだな。
きっと、この話に感動するのは大人たちだ。
子供には別の視点で楽しんでもらえばよい。
「サンタは北極にいるの?」
それまで、サンタはフィンランドにいる、
と話していたからだ。どっちでもいいんだけど、
「そうみたいだね。北極にいるフィンランド人なのかな」
と、いい加減に答えてしまった。例の新聞記事みたいに
素敵な答えはなかなか見つからなかった(笑)。けど、
そのうち子供もこの話の素晴らしさをわかってくれるだろう。

今のところ、娘の興味は『プリキュア』と『ハム太郎』で、
『ポーラー・エクスプレス』は見てない。でも、
大人になって、この映画をみてくれればいい。
それぐらい息の長い名作になるだろう。
総合評価★★★★★だ。

今、アメリカでは『ポーラー・エクスプレス』の3D版が公開されている。
66館での上映ながら、週間興行成績は12位とか13位ぐらい。
でも、最新の週では1600館以上で上映されている『チキンリトル』
よりも一つ、順位が上だった。スゴイことだ。

去年の暮れに初公開された時も、出足は鈍かった。
同時期に公開されたディズニー『ミスター・インクレディブル』が
大絶賛を受けて、2億ドルを超える大ヒットとなったのに比べ、
その半分もいかない数字だった。しかし、今年の1月に
入っても『ポーラー・エクスプレス』の人気は衰えず、
ついに『ミスター・インクレディブル』より週間の興行順位が
上になるロングランヒットとなった。
最終的には約1億7000万ドルの大ヒット。
にも関わらず、アカデミー賞ではアニメ部門でノミネートもされず、
アニメ作品賞は『ミスター・インクレディブル』が受賞した。
往々にして、そういうことはよくあるが、
アカデミー賞会員は「なんてセンスがないんだろう」と思った。

唯一、この映画でノミネートされたのは、音楽部門だ。
もちろん、エアロスミスのスティーブン・タイラー
(エルフの役で映画にも顔が出てくる!)
の初のソロ楽曲ではなく、エンディングに使われた主題歌
でのノミネートだった。このメロディが素晴らしい。
特にオーケスラバージョンの方が。作曲は
『バック・トゥ・ザ・フューチャー』他でゼメキス監督と常に
コンビを組んでいるアラン・シルベストリ。
『フォレスト・ガンプ』のピアノのスコアも良かったね!
このサントラも愛聴盤で、イヴの夜にもかけてた。

子供のクリスマス・プレゼントはもう準備できた?
何か一つ物足りない、という人には『ポーラー・エクスプレス』
の絵本でもCDでもDVDでも(いずれも素晴らしいから)、
是非追加してあげてください。来年のクリスマスでも…。
きっと、来年のクリスマスには3Dバージョンが日本でも
公開されるんじゃないかな?

いまだ娘を映画館に連れて行ったことはないけど、
最初はコレにしたいな。娘は『プリキュア』が見たい、
って言ってるけど…(笑)。

では、地球上のすべて皆さんに、メリー・クリスマス!




クリス・ヴァン・オールズバーグ, 村上 春樹, Chris Van Allsburg
急行「北極号」



ワーナー・ホーム・ビデオ
ポーラー・エクスプレス 特別版



サントラ, トム・ハンクス, マシュー・ホール, ミーガン・ムーア, スティーヴン・タイラー, ジョシュ・グローバン
ポーラー・エクスプレス
sayuri2
前回の続き。今回はネタバレしてるので注意!)

以前、置屋の古い体質に反旗を翻した舞妓さんの集団脱走事件
があって、私はその舞妓さんと芸妓さんの二人と一晩中、
お店で飲みながら話をしたことがある。

舞妓さんと芸妓さんは髪形や服装も違うが、
便宜上その二つを分けているのは、簡単に言えば、
「処女か、そうでないか」の違いだ。

彼女たちが集団脱走したのは、例えば、舞妓さんの行動は逐一
見張られて自由がなく、個人的な手紙もすべて置屋が開封して
内容を確認される、といった伝統的な置屋の不自由かつ横暴な
人権無視のしきたりに我慢がならなかったからだ、という話だった。

こうした縛りをつくっていた最大の要因が『SAYURI』でも
かなり時間を割いて(ほとんどメインの話として)描かれていた
「水揚げの儀式」だ。要は、舞妓さんの処女喪失を顧客に対する
目玉商品として提供する、という伝統的なイベントのことだ。

置屋側は舞妓さんの商品価値を失わないための慣習として当然、
との認識を示していたが、元舞妓さんたちに言わせれば、
「今の舞妓さんは昔と違って子供の時に預けられるよりも、
十代半ば以降に置屋さんに入る人が多いので、それ以前に
実際は処女ではなくなっているケースも少なくないため、
水揚げの儀式も実質上、形式的な伝統行事になっていて、
お客さんの方もそのことは理解したうえで成り立っている。
だから今の舞妓さんの行動を厳しく見張る意味がない」
とのことだった。もう十年ぐらい前の話なので、
その後、多少環境は変わっているかもしれないが、
いずれにしても「水揚げの儀式」は、つい最近まで
置屋の伝統的な収入源の一つとして残っていたということ。
おそらく、ごく私的行事として今も存在しているのではないか。

今でこそ、こうした人権無視の伝統行事は公になると大問題に
なりかねないが、『SAYURI』が描いた60年前までの祇園の
世界では普通の話。今の感覚で見たらトンでもない話のはず
なんだけど、それを和文化ファンタジーとして見せたのが
『SAYURI』なのだ。だからこそ、現代人がそれを見た時、
その儀式を何の抵抗感もなく受け入れてしまうSAYURIに
ドラマとしての盛り上がり不足を感じてしまうのは当然でしょ?

実際、SAYURIは「水揚げの儀式」のことをよく知らなかった
みたいに描かれていたし、ましてや会長(渡辺謙)という恋心を
秘めた相手がいるにも関わらず、悩みも葛藤も見えなかった。
ちょっとは会長のハンカチを握りしめて儀式に臨むとか
……クサイ演出かもしれませんが(笑)、
これが今の女性だったら、といった視点をもう少し加えてくれれば
……オスカー受賞監督ならもっといい方法を思いつくでしょ?
主人公が成り上がるシステムの的確で簡潔な説明に終始していた点
が、感情的な盛り上がりに欠けた最大の理由なんじゃないかな。

これだけ日本の文化をきちんと描いてくれた外国映画に対して
厳し過ぎるかもしれないけど、総合評価★★★は、
そんな理由もあってのこと。現代の舞妓さんの内情をよく知って
いたから、だけなのかもしれない。もちろん、昔の日本の文化に
敬意を表した外国映画としては非常に好感がもてる内容だった。
その意味では『ラフト・サムライ』と双璧をなす出来ばえだと思う。

むしろ『ラスト・サムライ』の方がドラマとしては違和感があった。
特に、死に対するサムライのモチベーションが説得力不足で、
現代人の感覚で見ると「名誉」のために討ち死にするという
サムライの価値観が日本人にさえスーッとは入ってこない
ストーリー展開だったと思わない?

まるでサムライ村に来た『ダンス・ウィズ・ウルブス』みたいで
現実味に乏しいアドベンチャーもの、といったテイストだったよネ。
『ダンス・ウィズ・ウルブス』のドラマに、そうした違和感は一切
感じなかった(…だから名作なんだけど、イーストウッドはいろいろ
不満を感じていたらしい。これについては、また別の機会に…)

それでも、おそらく初めて日本の過去の文化を真正面から描いた
ハリウッド製のファンタジー大作として、『ラスト・サムライ』は
外国人が日本人であることの誇りを取り戻させてくれる画期的な
映画だった。そういう意味では、日本人にとっての満足度は、
こちらの方が高いのではないかと思う。



ワーナー・ホーム・ビデオ
ラスト サムライ

多分、全米での興行成績(1億ドルに達しなかった)よりも
日本で大ヒット(米ドル換算で2億ドル近い)した初のハリウッド
大作だったのではないだろうか……何事も“初めて”は意義深い!
だから、総合評価は大甘だけど★★★★!
「水揚げの儀式」に高い値段がつくのと同様の評価論理だね(笑)。

でも、どっちが好きか、と聞かれたら、結構いい勝負だと思うヨ。
特にチャン・ツィイーの流し目シーンは、名場面だった!
『SAYURI』が今後、全米でどれぐらいヒットして、
日本でどれぐらいヒットするのか、とっても楽しみだ。
昨日、ついに眼科へ行ってきた。
市販の目薬では、もう一週間近く充血が治らないからだ。
最近、ホラーの話ばかり書いていたせいか、
自分自身がホラーみたいになってきてしまった。

で、診断の結果は「急性結膜炎」ということで、
パソコン画面なんかに向かってる場合じゃない
とは思うんだけど、どうしてもキリが悪いので、
一本だけ……。

『@ベイビーメール』の人気ホラー作家、山田悠介原作の
サスペンス・ホラー『あそこの席』のことだけ、
ほぼ同時期に見ているので、もう3カ月も前のことで
印象がかぶってるので、どっちが怖かったか、
ハッキリしたことは言えないんだけど、
こちらの方が最近のホラーファンを満足させる刺激が強い
映画だったように思う。

内容的にはジャパニーズホラー定番の学園もの。
ある席に座った生徒が必ず死ぬという話で、
その席に転校してきた女子高生が主人公。
協力的な男性教師と自分の身にふりかかる災いの謎に迫っていくのだが…。

意外とちゃんとした結末に向かうのかと思いきや、
最後はチリとりがクラスメートの頭に刺さったり、
といったスプラッター系のオカルトに突然展開、
しかも予想外の事実がラストに用意されている。

これならホラー好きのファンも結構マジで
満足できるんじゃないだろうか……総合評価★★★

スタッフもキャストもほとんど知らない人ばかりだけど、
ホラーではそういうことも多いからね、問題ないでしょ。





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あそこの席



山田 悠介
あそこの席

それにしても最近、子供を狙った惨殺事件が多過ぎませんか?
今度は若い塾の講師が女生徒を殺したらしい。

たまたま昔よりニュースになってる事件が多いだけ?

たまたま先月、行きつけの床屋で
ご主人の姪子さんもかつて子供を殺された
という話を聞いた。それも近所の同級生の親に。
当時は、オウム事件真っ盛りの頃で大きなニュースには
ならなかったらしいけど、その子供殺しは精神障害ということで
病院送りとなって名前も公表されず、
今はのうのうと普通に生活しているらしい。
その手の精神障害者は同じ犯罪を繰り返すことが
そうでない人と比べ非常に多い。
それなのに精神障害というだけで罪を逃れられる法律はおかしい。
法律家は加害者の人権ばかり強調しすぎだ。

これじゃ被害者の親はタマッタもんじゃない。
日本の刑法は被害者の立場が辛過ぎる。
俺なら確実に子供が受けた仕打ちと同じことを
加害者に対して実力行使するから、
あらかじめ覚悟しておいてほしい。
でないと、殺された子供は救われようがない。

世の中、少子化問題がこんなに重大なテーマとなっている
っていうのに、これじゃ子供が増えるわけないよね。
子供を持つのが嫌になっちゃうでしょ。

もう討論したり、お題目だけの少子化対策をやってる場合じゃないっつうの。
年金問題も将来不安も景気の問題も、
少子化問題が根っこにあることはみんなもうわかってるでしょ?

これに関してはもっと言いたいことや、
いろんな障害や問題があるのは承知しているけど、
話し始めるとキリがないので、今日は基本的問題提起だけ。
自分の眼と子供の体調が良くなったら
また今度ゆっくりと、ね。

ホラーの話が続いたので、今回まで。
次回からはもっと気持ちのいい話をしようね。

ショックホラー映画ベスト50

テーマ:
house of wax
ちいっと『蝋人形の館』の名シーン(殺人鬼から逃げる主人公=
エリシャ・カスバートが映画館の蝋人形でできた観客の中に紛れ
隠れている)の絵が秀逸なので、載せたくなってしまいました。


ま、そのついでと言ってはなんですが、先月、米国TOTAL FILM 誌が
歴代の「ショックホラー映画ベスト50」を発表したので、
興味ある結果をトクとご覧アレ。誰が勝手に決めたのか、
この雑誌がどれほどの権威があるのか、私には知る由もない。
が、今アメリカで評価の高いホラー映画と見られているのが何か
ということの参考にはなるだろう。
個人的には結構、駄作が多く並んでいる(笑)……という印象が強い。

1位からして、『悪魔のいけにえ』とは……ドキュメンタリーっぽい
乾いた映像が昔のアメリカン・ポルノを見ているようなんだよねえ。

最近リメイクされてヒットした『ザ・フォッグ』は入ってなくて、
『ハロウィン』が2位……どっちもどっち、って気がするけど。

『サスペリア』『ゾンビ』の3位と4位も意外(イタリア映画だから)
だったけど、『サスペリア2』の方が圧倒的に怖いってこと、
知ってた?……こっちのほうが最初に作られたんだけど、あまりに
残酷かつショッキングだったので公開が後先になったんだよね……

それに、『エイリアン』ってホラーなの?……とか、
いろいろ文句は絶えない。

下位の方は見てない映画も結構あったので省略したけど、ちなみに
24位に『エルム街の悪夢』、41位に『スクリーム』が入っている。

あなたは、何本見てますか?

1位 THE TEXAS CHAIN SAW MASSACRE 1974



ビデオメーカー
悪魔のいけにえ ドキュメンタリーパック「ファミリー・ポートレイト」&「ショッキング・トゥルース」

2位 HALLOWEEN 1978



ハピネット・ピクチャーズ
ハロウィン オリジナル劇場公開版

3位 SUSPIRIA 1977



ハピネット・ピクチャーズ
サスペリア



ハピネット・ピクチャーズ
サスペリア2 完全版

4位 DAWN OF THE DEAD 1978



ハピネット・ピクチャーズ
ゾンビ ― ドーン・オブ・ザ・デッド

5位 THE SHINING 1980

6位 PSYCHO 1960

7位 THE WICKER MAN 1973

8位 ROSEMARY’S BABY 1968

9位 DON’T LOOK NOW 1973「赤い影」

10位 CANNIBAL HOLOCAUST 1980「食人族」

11位 THE THING 1982「遊星からの物体X」

12位 CARRIE 1976

13位 THE EXORCIST 1973

14位 THE BLAIR WITCH PROJECT 1999

15位 WITCHFINDER GENERAL 1968(未公開作品)

16位 THE HAUNTING 1963「たたり」

17位 THE EVIL DEAD 1981「死霊のはらわた」

18位 PEEPING TOM 1960「血を吸うカメラ」

19位 ALIEN 1979

20位 BRIDE OF FRANKENSTEIN 1935

21位 NIGHT OF THE LIVING DEAD 1968

『蝋人形の館』の紹介記事はコチラから
いよいよ今日からです!

日本シリーズ&ワールドシリーズが日米同時日程で始まる。
どちらも十数分でチケット完売という盛り上がり方。
日本シリーズは、阪神が勝てば20年ぶり、
ロッテが勝てば31年ぶりの日本一という
初顔合わせの対決だが、ワールドシリーズはもっとすごい。

ヒューストン・アストロズは球団創設44年目にして初出場、
井口のいるシカゴ・ホワイトソックスは46年ぶりの出場、
(高津がまだいたら、もっと応援するのにね…)
というだけでなく、もし勝ったら1917年(大正6年)以来、
88年ぶり!!……という、生き証人さえ探すのが困難な
歴史的スパンの対決となる。

当時のホワイトソックスには、名作『フィールド・オブ・ドリームス』
にも登場した伝説の名選手シューレス・ジョー・ジャクソンがいた。

「史上最強チーム」と呼ばれ、1919年にもリーグ優勝、
レッズとのワールドシリーズは誰もが圧勝を予想していた。
ところが、一試合目から信じられない敗戦が続き、惨敗。
「八百長疑惑」が浮上する。

これがメジャーリーグ史上、最大のスキャンダルとされる
「ブラックソックス事件」だ。シューレス・ジョーをはじめ、
主力選手8人が「八百長」を理由に大リーグから永久追放、

「(八百長は)嘘だと言ってよ、ジョー!」
という子供のファンの悲痛な叫びは、あまりにも有名。
以来、ホワイトソックスは一度も優勝(シリーズ制覇)
できなくなった!!

この実話を映画化したのが、『エイト・メン・アウト』
(88年、日本未公開)で、シューレス・ジョーを
『メンフィス・ベル』のD・.B・スウィーニーが演じる。
チャーリー・シーンも追放メンバーの一人として出てくるが、
むしろ熱血漢の選手役だったジョン・キューザックの方が
目立っていた……っていうか、誰が主役だったか、
よくわからない映画だった。ヘタに感動的な脚色を避け、
当時の雰囲気や事件の内幕を忠実に再現したようだ。

ただ、あんまりよく憶えていないぐらいの印象しかないので、
映画としては、そんなに面白くなかったような気がしない
(というわけで、総合評価★★……いい加減ですね!)
でもないが、ワールドシリーズを10倍楽しく見るために、ぜひ
『フィールド・オブ・ドリームス』(最愛の映画の一つだけど、
話すと長くなるので別の機会に……)と、セットで見て欲しい。


ちなみに、本当に「八百長」だったかどうかは、いまだ不明。
ホワイトソックスが以降、優勝できないという現実だけが残った。
「バンビーノ(ベーブ・ルース)の呪い」ならぬ、
「シューレス・ジョーの呪い」かもしれない。

が、しかし!!……昨年のワールドシリーズでは86年ぶりに
レッドソックスが優勝、「バンビーノの呪い」は解けた。
今年は同じく86年ぶりに、「ブラックソックス事件」の呪縛から
ホワイトソックスが解放される番だ……というのが、予想。

クレメンスを引退させないためにも、アストロズを撃破してほしい。
日本シリーズは、「試合から遠ざかっている阪神が不利」
との予想が多いが、横綱相撲で阪神が勝つ。

バレンタイン監督は、メッツの監督時もワールドシリーズで
ヤンキースに完敗したが、「後一歩」が似合う人なんだよね。
そう言えば、当時のヤンキースのエースがクレメンスだった。
左のエースだったペティットも、今はアストロズにいる。
しかも、ここ数年、ワイルドカードでの出場チームがいつも
優勝している。データはアストロズに分がありそうだけど、
呪いが解ける時というのは、データなど関係ない。
ついにカーネルサンダースの呪いも解けるか?
ガンバレ、阪神!!……あれれ?
……ただの応援だったの??


ポニーキャニオン
エイト・メン・アウト



ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
フィールド・オブ・ドリームス ― コレクターズ・エディション
ロンゲスト・ヤード
『がんばれ!ベアーズ』のオリジナルは見てないけど……という
ブログ記事が意外に多くて、ちょっとビックリした。でもって、
たいがい見てない人ほど、今回のリメイク版の評価も高かった。

比較対象が明確にあるかどうかの違いによる印象の差は、
確かに大きいのかもしれない。

今夏、全米で大ヒットしたリメイク作品『ロンゲスト・ヤード』も
(アダム・サンドラー主演、ボブ・サップも出ている!…ので、
どうやらコメディのようだ)、売れた割には評判がイマイチだ。

74年のオリジナル版『ロンゲスト・ヤード』は社会派アクションを
得意とした名匠ロバート・アルドリッチ監督の後期の代表作で、
当然それとの比較によって評価されている部分もあるのだろう。

50年代の代表作『攻撃』『ヴェラクルス』(ゲーリー・クーパー
とバート・ランカスターの2大スターが対決する!)、60年代の
代表作『特攻大作戦』や、今年デニス・クエイド主演でリメイク
された『飛べ!フェニックス』、『何がジェーンに起こったか?』
(『蝋人形の館』でも上映されていました!=最新情報)の他、
ホーボーと車掌(リー・マービンとアーネスト・ボーグナイン)
の意地と意地の対決を描いた『北国の帝王』(73年)などなど、
「骨太」と評されるアルドリッチの作風を見ればわかる通り、
オリジナルの『ロンゲスト・ヤード』は決してコメディではなく、
まさに監獄を舞台にした「社会派アクション」映画だった……
(晩年の彼はコメディも数本あるけどイマイチでしたね)。



パラマウント・ホーム・エンタテインメント・ジャパン
ロンゲスト・ヤード
リメイク版にも登場する“元祖”主演のバート・レイノルズを
マネーメイキングスターの常連に押し上げたこのヒット作は、
すこぶる評判もいい(個人的には総合評価★★★です)が、
バート・レイノルズのフットボール映画といえば、絶対忘れて
欲しくない一本がある。ほとんど語られることがなくなった、
マイケル・リッチー監督の『タッチダウン』(77年)だ。


『がんばれ!ベアーズ』(76年)の大ヒットで一躍メジャーな
監督となったマイケル・リッチーは、代表作の大半がスポーツ
絡みのコメディだ。『タッチダウン』もそうだし、その他にも
コメディ映画の女王ゴールディ・ホーンが高校のフットボール
チーム(そこにはブレイク前の若いウェズリー・スナイプスや
ウッディ・ハレルソンもいる!)のコーチをするハメになる、
爆笑ヒットコメディ『ワイルドキャッツ』(85年)や、監督作
ではないが『クール・ランニング』(93年)の原案も彼だ。
最近なぜか、目立った活動がないのは寂しい限りだけど……

そもそも監督デビュー作が『白銀のレーサー』(69年)だ。
スキーの腕前がプロ級のロバート・レッドフォード主演、
ジーン・ハックマンがコーチ役で共演しているという
滅多に見られない組み合わせのスキー映画だった。

その後、ロバート・レッドフォードと再びタッグを組んだ
『候補者ビル・マッケイ』(72年)は、選挙活動の舞台裏を
描いた力作だったが、やはり興行的に見ても決定打となったのは
『がんばれ!ベアーズ』で、シリーズ3作目のドタバタコメディ
『がんばれ!ベアーズ大旋風』(78年)も製作を担当している。

その合間に製作された『タッチダウン』は、実に肩の力が抜けた
ノンビリしたコメディで、世間の評判はイマイチのようだけど、
そんなことは関係ない。この映画が、たまらなく大好きだ。

全盛期のバート・レイノルズと、前年にバーブラ・ストライサンド
主演で大ヒットした『スター誕生』で本業(?)の歌声を披露した
クリス・クリストファーソンの、二人のプロフットボール選手が、
チームのオーナーの娘(『結婚しない女』『大陸横断超特急』など
のヒット作が目白押しの頃のジル・クレイバーグ)を取り合う……

というより、いつも3人で楽しくジャレあっている、そんな感じが
アラン・ドロン&リノ・バンチュラ主演の名作『冒険者たち』
(67年)みたいで、実に楽しく心地よい映画だった……。

バート・レイノルズ全盛期の一連のヒット作は、たいがい
この「男二人に女一人」という関係がドラマの主軸で、
『ラッキー・レディ』(75年)ではジーン・ハックマンと
ライザ・ミネリを取り合い(というか、3Pに近い…?)、
『グレート・スタントマン』(78年)ではサリー・フィールドが
若く積極的なジャン・マイケル・ビンセントとの間で揺れ動く。
しかし、それでも3人の信頼関係は、絶対に崩れない……

そんなシチュエーションがいつも素敵でカッコよく、
一時期ホントにハマッた。でも逆じゃ、ダメなんだよね(笑)。

「女二人に男一人」のシチュエーションというのは、
なぜか関係が安定しない。たいがい、荒れてくるか、
妙な緊張感を強いられる。ちっともカッコよくない。

『タッチダウン』は、そんな「男二人と女一人」の素敵な関係
という大好きなシチュエーション映画の典型的代表作だ……
と、勝手に思っている(総合評価★★★★)。




タッチダウンは、
スポーツ映画というより、むしろプロスポーツ選手のオフ生活を
オモシロおかしく描いた話だったような印象が強い。しかも、
海岸のシーンとか、ほんとロマンチックだった!
そこにクリス・クリストファーソンが歌うノンビリとした主題歌
「バック・イン・ザ・サドル・アゲイン」がかぶる。これがまた
いい雰囲気なのだっ!

実はこの曲、トム・ハンクスとメグ・ライアン共演で大ヒットした
ロマコメの代表作『めぐり逢えたら』(93年)でも使われている。
きっとノーラ・エフロン監督も、この映画のロマンチックさに、
密かに感化され、大好きになった一人なんだろうな、と思う。

「男二人と女一人」の関係がロマンチックだとは思えない、
という人、ぜひ試しに見てくださいネ!


ワーナー・ホーム・ビデオ
グレート・スタントマン



アミューズソフトエンタテインメント
冒険者たち
韓流イケメン四天王の一人として今や大人気の
イ・ビョンホンがブレイクしたヒット作『JSA』、
その彼の次の主演作が『バンジージャンプする』(2001年)
なのだが、日本公開は今年2005年の3月。
ちょうど、共演者のイ・ウンジュが自殺したニュースの後に
公開されたため、もっと話題になるかと思っていたけど、
そうでもなかった。

イ・ウンジュには可哀相だけど、
韓流ブームがなかったら、きっと公開されなかったんだろう。

だって、『バンジージャンプする』って、そんなに面白い?
正直、見ていて恥ずかしくなる純愛ものだった。

韓国映画の人気の秘密は、「純愛+エンターテイメント性」
にあると言っていいと思うのだが、これはちょっとねえ、
ここ数年で急速に変わっていった韓国映画が
変わる前のまだ少し古いタイプの純愛ドラマなのかな
っていう気がする。

物語は前半、80年代が舞台なので、
それで古めかしい感じがするのかもしれないけれど、
あの学生時代の、まさに「連れ込み宿」のシーンとか、
なんだか恥ずかしくて見ていられなかったなあ。
(総合評価★★)


ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン
バンジージャンプする

公開時期がイ・ウンジュの追悼になっていたこともあり、
それもこれも含めて、なんだか悲しいものがあった。

どうやら不倫をテーマにした彼女の主演最新作
『スカーレットレター』(2004年)の大胆なヌードシーンが
自殺の引き金となったらしい、という話も余計悲しくさせる。




アミューズソフトエンタテインメント
スカーレットレター



ハピネット・ピクチャーズ
スカーレット・レター
95年にデミ・ムーアとゲイリー・オールドマン主演でリメイク
された『スカーレット・レター』(何度か映画化されている)は、
そんなに過激な印象もなく、不倫が絞首刑に値する時代の
古めかしい話だったという印象しかないんだけど、
韓国版『スカーレットレター』は話が現代に置き換えられて
いるらしく、「そんなに過激なのか」と見ようと思っていたら、
いつの間にか公開されていたようで、
ビデオ発売を待つしかない。が、こちらも結局その程度で、
決して話題になったとは言い難い。
イ・ウンジュはつくづくツイてない、というか、ホント悲しい。

そんなわけで、彼女には冷たいイメージがあるが、
今思うと彼女の主演作『永遠の片想い』は
楽しそうだったなあ。
あれを見たら、また泣けるに違いない。
見るなら、絶対こっちがオススメ。

イ・ビョンホンも最近は垢抜けてきたけど、純な感じの頃の
彼が見たいなら、思い切って『パンジージャンプ』してみたら?


しかし、それにしても韓国では
イ(李)さんとキム(金)さんが本当に多い。
いわゆる苗字は、韓国では結構少ないらしく、
イさんとキムさんばかりのクラスもある、
なんて話も聞いたことがある。

そんなわけで同姓同名の人も、あんまり珍しくないらしいが、
『子猫をお願い』(2001年)にもイ・ウンジュの名前があったので、
てっきりスラッとした仲間うちの一人が彼女だと思っていたら、
どうやら別人みたい。正直、数年前に見ただけなので、
こちらのイ・ウンジュさんの顔は、あんまり記憶にない。
っていうか、退屈で寝てしまったんだよねえ…。

仁川の町を舞台に十代の女の子仲間の生活とその後
を描いた作品『子猫をお願い』も、公開当初は結構、
絶賛されていたように記憶してるんだけど、この映画も
「そんなに面白かった?」と、逆に皆さんにお聞きしたい。
(総合評価★★)



ポニーキャニオン
子猫をお願い

というわけで、韓国映画もいろいろ。
特に2001年頃ぐらいまでの韓国映画には従来タイプというか、
日本の映画のような古い臭いがして、ハズレとなるこも多い。
最近のハリウッド的なノリの映画が好きでない人にとっては、
そういう方がいいのかも知れないけど。

とりあえず、韓国映画の話は、このへんで一旦休止です。
(新作が溜まりに溜まっちゃってるんだよねえ…)