vsいやあ~、やってくれました!
映画の文句を言いたい人には、タマらなくオイシイ素材です。

まずはタイトル『エイリアンvsヴァネッサ・パラディ』
(10月公開)からして、一発カマしてくれる。もちろん、
「エイリアン」ったって、あの『エイリアン』シリーズの
エイリアンが出てくるわけじゃない。
コテコテの伝統的な宇宙人(生物?)が闇雲にフランスの田舎町を
襲って残虐非道の限りを尽くす、その姿はむしろ『宇宙戦争』の
ミニチュア版。とは言っても、SFホラーじゃない。

どう見ても、前半はコメディだ。エイリアンが出てくるのは後半、
それも、何の前触れもなく、煮詰まったストーリーに突然、
急展開の登場を果たし、次々に田舎の人々を惨殺していく。
その映像がまたグロテスクで陰影があり、ザラザラした色調。
ドキュメント風の撮り方というか、画像が粗い。まるで、
日本の昔の特撮怪奇もの映画みたい。要はハチャメチャ。
そんなアバンギャルドなノリが、ある意味、笑える。
ロジャー・コーマン風テイストのB級映画
とでも言ったらいいだろうか。

ところが、タイトルにも出てくる肝心のヴァネッサ・パラディは、
ギャーギャー騒いで逃げるばかりで、ちっとも戦わない!!
しかも、主人公でもない!!……日本語タイトルに偽りあり、
(原題は『ATOMIK CIRCUS』)だ。

もっぱら戦うのは、田舎町の祭りに呼ばれてやって来たスタントマン
の主人公ジェームズ・バイタユ。その祭りで歌っているライブ歌手が
ヴァネッサ・パラディなのだが、これは当然、役の名前じゃなく、
女優の名前(っていうか、どちらかと言うと、本業は歌手)。

有名スターの名前がタイトルの冠に付くことは、たまにある。
が、それは普通、誰もが知ってるような存在の場合。もしくは、
『マルコヴィッチの穴』のように、本人がカメオ出演している場合。
どちらの場合も『○○○○の~』という冠付きタイトルとなるが、
冠でもなく、主人公でもない女優の名前がタイトルに入っている
という事自体に、この映画の常識ハズレなトンでもなさを
嗅ぎつけることができるだろう。

そもそも、ヴァネッサ・パラディの名前自体、あんまり知らない、
という人も少なくないのでは?
自分も「名前を聞いたことがある」という程度だったし……
実際、ジョニー・デップの奥さんとして知ってただけ。
そのうえ、ジョニー・デップとは結婚してない。

99年にジョニー・デップとの間に女の子(Lily-Roseちゃん)が
生まれたから、一応、妻っていう肩書で語られているけど、
実態は未婚の子持ち夫婦という関係。それが二人の希望なのか、
そんなことはどうでもいいんだけど、いずれにしても日本では
顔と名前が一致するほどのスターじゃない。

ただし、フランスではバルドー、バーキンの系譜を継ぐ
フレンチ・ロリータ系ポップスターとして有名なようだ。
身長160センチはフランス人としては小柄な方なのだろう、
とにかく、フランス人はホント、ロリータがお好きだ。

1972年12月22日生まれ、というから既に33歳だが、
デビューは14歳の時。ヨーロッパ全土で大ヒットした
デビュー・シングル「Joe Le Taxi(夢見るジョー)」で有名になり、
60本を超える映画出演依頼のなかから選んだ「白い婚礼」(89年)で、
セザール賞他、各賞を総ナメ。女優業の他、シャネルの香水"CoCo"
のイメージキャラクターとしてモデル業にも進出したが、
90年代は歌手活動に専念。故セルジュ・ゲンズブールや
レニー・クラヴィッツとのコラボレイトも展開し、アルバム
「Be My Baby」は日本でもヒットしたらしい(知らなかった)。



ヴァネッサ・パラディ
ヴァリアシオン



ヴァネッサ・パラディ
マリリン&ジョン



ヴァネッサ・パラディ
ビー・マイ・ベイビー

今回の映画でも、エンドタイトルの「ジェ~ムズ!バターイユ~」
(ジェームズ・ボンドのお遊びパロディ曲みたいな雰囲気?)他、
何曲か歌っているが、いきなりギターのノイズが凄かったり、
ところどころマカロニウェスタン風だったり、映画同様、
ハチャメチャなB級テイストとノリのフレンチ・ロリータ系ポップスで、
このサントラ盤は結構ハマる。映画の出来は、どうしようもないが、
ある意味、笑えるので総合評価★★……でも、サントラ盤はいいよ!



サントラ, リトル・ラビッツ, ヴァネッサ・パラディ
エイリアンVS.ヴァネッサ・パラディ



アミューズソフトエンタテインメント
橋の上の娘



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ヴァネッサ・パラディ: ライヴ!



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