魁!!クロマティ高校


アメリカではコミックの映画化が最近やたら多いが、
日本でも夏から秋にかけて5本ものコミックが
実写版で映画化されて公開ラッシュの様相だ。

本命『タッチ』と、対抗『NANA』は来月公開で未見だが、
あとの3本は見た。ただし、そのうちの一本『頭文字D』 は、
日本で映画化されたわけではなく、出演者もほとんどが
香港の俳優だったが、これが一番面白い!!
(詳細は今度そのうち……)

一番つまらなかったのが、劇場版『ナニワ金融道』で、
東京ではもう公開が終わっているみたい。地方では、
順次ロードショーなので、まだ見られるところもあるのかな?
(テレビのワイド劇場みたいなもんで、オススメしませんが……
総合評価★)

日本のコミックファン(特にアニメファン)は、マンガが実写になることに
あまり好意的ではない人も多いようだが、少年マガジンの人気連載
『魁!!クロマティ高校』も、実写版での映画化に文句言ってる人がいた。
「マンガで見せろ、実写じゃオモシロさが伝わらない!!」
……とか、なんとか。

自分はあまりコミック雑誌というものを好んで読むタイプではないので、
映画化されて初めて、「へえ、そんなマンガが人気だったんだ」
と、そこで知ることが結構ある。

現在、公開中の『魁!!クロマティ高校 THE★MOVIE』も、
元・巨人(読売ジャイアンツ)のクロマティ選手が、
まったく彼自身とは関係ない内容に公開中止を求め、
映画に「クロマティ選手とは一切関係ありません」という
クレジットを入れることで和解して公開されたということ以外、
なんだかよくわからずに見てしまったが、まさにナンセンス。

実にクダラない(ナンセンス映画の場合、これはホメ言葉です)
映画だ……こういう映画を褒めていいのか悩んでしまうが、
「日本人にしかわからないようなオモシロさ」
であることは間違いない。とりあえず、
不良が集まっている学園ドラマであることだけは確か。

バス停が「シピン」(これも元・巨人の選手)だったり、
いつもムキムキの上半身を露出して校内を闊歩している
伝説の留年生フレディ(渡辺裕之)は、どう見ても高校生じゃないし
(クイーンの音楽が流れなかったのがちょっと残念だったけど…)、
全編ギャグ(?)をつないだだけ、みたいなメチャクチャさ。

あまりにもミスマッチな阿藤快の登場も笑える。さらに、
学園を仕切っている番長はロボット(武田真治らしい)や、
明らかに着ぐるみのゴリラ(彼らは生徒なの?)だし、
乗り物酔いが激しく、それを悟られたくない裏番長が
プライドのリングでも有名な高山善廣。で、
彼らがどう絡むかというと、ちっとも絡んでこない。
突発的に出てきて個性を発揮するだけで、
ストーリーなんて、あってないようなもの。
みんなで逮捕されて牢屋に入った次のシーンでは、
何事もなかったかのように(何の説明もなく)、
また元の学園生活を再開している。

そうかと思うと突然、「スペクトルマン」のエンディングテーマ
♪宇宙猿人ゴリなのだ~
が、なんとフルコーラスで流れる。
一体、それに何の意味があるというのか??

幼い時にそれを見ていた自分は、「懐かし~い!!」
と、笑みがこぼれっぱなしだったが、
わからん人にはチンプンカンプンのシーンが延々と続く。
日本人ならみんな面白く見れるかというと、絶対違う。

ナンセンスな映画って、結構センスが問われるもの。
そういう笑いは個人差があって一番、難しい。
ワケわからん人には、ちっとも面白くないだろうし、
外国人には絶対、理解不能だろうと思う。

とは言っても、自分だけがわかる、と優越感に浸れるような
趣味のいいレベルの笑いでもない。誰にでもわかる低俗さ、
でもない。その人のツボにハマるかどうかの問題。
見てみなきゃ何とも言えない。そういうギャグの世界。
原作とも、このセンスはちょっと違うらしい。
でも、マンガのタッチを見る限り、
アニメだったら見る気がまったく起きなかったと思う。
ナンセンスものは、実写で正解。
アニメじゃ当たり前だからね。

個人的には楽しめた。でも、それだけ。
万人にオススメできるような映画じゃない。
総合評価★★★

甘いかな?……でも、
少なくとも豪華キャストのナンセンスコメディ
『ライフ・アクアティック』よりは、ずっと面白い。





野中 英次
魁!!クロマティ高校 (1)




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野中 英次
魁!!クロマティ高校 14 (14)
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