『僕の彼女を紹介します』の大ヒットの最大の要因は、
言うまでもなく『猟奇的な彼女』(2002年12月日本公開)
の存在なしには考えられない。

同じクァク・ジョエン監督脚本、チョン・ジヒョン主演のコンビによる
前作のビデオも見ず(またはその評判もまったく知らず)に、
今回初めて『僕の彼女を紹介します』を見たという人は
少ないのではないだろうか。

今や、レンタル等のビデオ(DVD)で映画を見る人の数は、
劇場で見ている人の数倍、下手をするとそれ以上。つまり、
それだけビデオ(DVD)の評判が、劇場興行に対して
多大な影響力を及ぼすようになってきたってこと。
このことは、考えるまでもなく、誰の目にも明らかだ。

それを最初に実感したのは、『ダイ・ハード』(1988年)シリーズだった。
この映画を見た友達の評判が良かったので、とりあえずという感じで、
実はあまり期待しないで見に行った。平日の夜、最終回だったが、
横浜駅西口のムービルの500人以上は確実に収容できる規模の
劇場に、観客は数人(ガラガラ)だった!!!!

いくら何でも、平日の昼間でさえ、この規模の劇場で、
そんなに観客が少ないことは今まで一度も見たことがなかった。
それほど、この映画は全然売れなかった、という印象が強い。
にも関わらず、見た人の評判は皆、口を揃えて「おんもしれ~」
というものだった。
映画を見終わって、ムービルの人気のない駐車場(ビルの5階か6階)で、
一緒に見た彼女とゾクゾクしながら車に入ったのを憶えている。
「こんなに面白いとは思わなかった…」
当然、ブルース・ウィリスのことなど当時は知らない人の方が多く、
私にとっては「アンダー・ザ・ボードウォーク」を汗ビチョで歌っていた
汗臭いレトロ趣味のあんちゃん、というイメージしかなかったし、
この映画で日本での人気に火がついたというのは大間違いだ。

そんなのは知らない奴が後で勝手に都合よく作ったヨタ話だ。
実際、当時まったく彼の知名度は上がったとは思えなかった。
が、私はこの映画のことをみんなに喋った。
「面白かったよ、久々に興奮したよ」

当時はバブルの絶頂期に近かった。それで、物語の舞台が
米国に進出した日本の大手企業のビルというのもツボにハマった。
スネイプ教授もこの映画が初見参だった。最高の悪役だった。
映画の最後のヤマ場、ブルース・ウィリスとの緊迫した対決シーンで、
「グレース・ケリーと二人で夕陽に去って行くジョン・ウェインのつもりか?」
というスネイプ教授に、ブルース・ウィリスが
「それを言うならジョン・ウェインじゃない。ゲーリー・クーパーだ」
という映画愛へのコダワリのセリフは、もう最大級のツボにハマった。

ついでに言うなら、これは『真昼の決闘』(1952年)の話なので、
決闘シーンは正午。夕陽も出てこない。ブルース・ウィリスには
そこまでツッコンでほしかったが、「そんなことはどうだっていい!!」
と、すでにスネイプ教授をめちゃめちゃイライラさせていたので、
もうこれだけでも充分だった。ここで勝負アリ!!
そして、最後はシナトラのクリスマス・ソングですよ。
公開は年明けの1月か2月だったのに、
またクリスマスが来たみたいに、もう最高だった!!
(総合評価★★★★★=このブログでは2度目の満点映画です)



20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
ダイ・ハード
まあ、たいがい皆さん見てるでしょうから、説明不要ですよね。
ビデオが発売されて次第に、この映画のオモシロさが広まった。
事実、『ダイ・ハード2』(1990年)が公開される頃には、
まるで大ヒット作の続編が公開されるかのような大騒ぎで、
同じ横浜駅西口の劇場での先行オールナイトには長蛇の列ができ、
1回では劇場に人が入りきらず、自分も2回目の上映で夜中に見た。
この頃、やっとブルース・ウィリスもポカリスエットのCM
に出るようになり、急速に知名度が上がった。
それがリアルタイム体験における真実だ。


本題に戻ろう。つまり、90年頃から明らかに映画の観客動員に、
一つの流れが加わったのだ。それが、ビデオの(評判の)影響力だ。
『ターミネーター2』(1991年)の大ヒットでも、似たような現象が起こった。
『ターミネーター』(1984年)は、知ってはいたけど劇場で見ていない。
全然、話題になっていなかったからだ。物語の中身も知らず、
特に知りたいとも思わなかった。だから、最初に見たのは、
ラブホテルでのビデオだった。たまたま、何気なく見始めて、
途中からはセックスそっちのけで、そのオモシロさに大興奮した。
ビデオやテレビ放映で、『ターミネーター』のオモシロさは
有名になったといっても過言ではない。
ただし、『ターミネーター2』公開時は、すでにシュワちゃんは
トップスターだった。この頃が間違いなく彼のキャリアのピークだ。

従って、チョン・ジヒョンの場合は、どちらかというと、
前者(『ダイ・ハード』のブルース・ウィリス)の現象に近い。
実際、チョン・ジヒョンの日本での知名度はまだまだで、
「あのコ、かわいいよね、名前は忘れたけど…」
なんて、ブログの書き込みをいまだによく目にする。

『猟奇的な彼女』は韓国で2001年公開当時、韓国の歴代4位
という大ヒットを記録し、すぐにスピルバーグが映画化権を
買い取ったことから日本でもそこそこ話題にはなっていたが、
まあ単館系レベルの人気ではあった。
しかし、チョン・ジヒョンが韓国で一躍人気スターとなり、
韓国で唯一、CMで破格のギャラ(1億円)を受け取るほどの
女優だという評判は、『猟奇的な彼女』のビデオ発売と共に
次第に醸造され、特にレンタルビデオのハードユーザーや
情報に敏感な若い層には急速にその評判が広まったのだろう
と容易に想像がつく。だから、『僕の彼女を紹介します』が
若い層を中心に大ヒットしたのも、至極当然の結果なのだ。
ヨン様の『四月の雪』のヒットとは、年代層だけでなく構造的に少し違う。



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猟奇的な彼女 ディレクターズ・カット特別版

実際、『猟奇的な彼女』は韓国映画の最高傑作といえるほど、
日本映画における『七人の侍』の存在と同じように後世に残るだろう
と思われるほど、それぐらい面白い……多分、ホメ過ぎです。
でも、最高傑作と呼んだ限りは、総合評価★★★★★です。

もちろん、バカバカしいほど極端な主人公の彼女
(チョン・ジヒョン)のキャラと物語を非難する論調も、
いくつか読んで知っているけれど、その非道徳的キャラは
数年前、『桑の実』でタブーを破った女性を経て、
そして『シュリ』で弾けた全体国家主義的なアクションを
さらに凌駕し、急速に個人の想いを重視する
(成熟社会への発展における必然的現象)
社会へと韓国が変遷したことの象徴として、
今の韓国の社会的トレンドの最も現実に則した部分を
捉えていたからこそ、この映画は
儒教社会のかつて最も色濃かった韓国で、
こんなに受け入れられたのだと思う。

事実、この映画の原作は、現代人の本音が詰まっている
インターネットの掲示板に書き込まれた体験がストーリーの基になっている。

そのドタバタに近い笑いと後半の涙、
そして見終わった後の清々しい印象は、
見事に次のコンビ作となる『僕の彼女を紹介します』に引き継がれている。
また、もう一本、『猟奇的な彼女』で
情けない男の方の主人公を演じていたチャ・テヒョン主演作
『永遠の片想い』(2003年)にも引き継がれている。

この3本が、今のところ最も好きな韓国映画だ。
韓国が極めて前向きな社会になっていることを、
この3本が象徴しているような気もする。そのせいか、
どこか似ている部分が多く(旅行に行く展開など)、
どの場面がどの映画だか、ゴッチャになってるかもしれないので、
細かいことは書かないでおこう(笑)。

ただ一つ、ハッキリ言えるのは、
この3本のオモシロさの絶妙なバランス感覚こそ、
今の日本映画に最も欠けている点であり、
それがハリウッド的なオモシロさの根源でもある
「観客おもてなしの演出力」の差だ、ということだろう。
ある意味、『猟奇的な彼女』は日本映画が今、
最も身近にあって学ぶべき内容が詰まっている作品、
ということができるのではないだろうか。

(まだまだ次回に続く)次回の記事、チャ・テヒョン主演『永遠の片想い』は、こちらから!
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billy the kid(前回の続き)

99%が女性客という、ヨン様主演の新作映画『四月の雪』は、
『僕の彼女を紹介します』のもつ、日本における韓国映画の
興収記録(約20億円)を突破して韓国映画史上最大のヒット
(最終予想30億円)となることが確実になってきたという。

もちろん、このヒットは韓流ブームが今なお継続し、
その中心にいるのが日本の場合、やっぱり「ヨン様」だった
ということを証明したに過ぎない。
「オバサン・パワー健在なり!」というわけだ。

ただし、それでは『僕の彼女を紹介します』が、
なぜ大ヒットしたのかを充分に説明することはできない。
何しろ客層は若い層が中心で、韓流ブームのコア層である
オバサマ方に『僕の彼女を紹介します』がウケた、
という話はまったく聞かない。

それで、十代に的を絞ったマーケティングの勝利という見方も
当然、出てこよう。ただし、ヒット商品というのはすべからく
マーケティングが成功しているからであって、特筆すべき手法
がそこにあったとは思わない。

むしろ、マーケティングが成功する「環境」が整ったところに、
うまく道筋をつけただけの、ごく普通のマーケティングによって
必然的にヒットしたという、ごく簡単な構図のように思える。

特に最近はシネコンの台頭で、映画館への客の流れが大きく変化し、
スタジオジブリ作品やディズニーアニメがスーパーヒットを記録する
など、シネコンを主要チャネルとした家族向けへのマーケティングが
最大公約数を確保する時代となり、10年前まで全盛だった若い女性に
ターゲットを絞ったマーケティング手法は旧来型となりつつある。
つまり、若い女性の集客影響力が昔ほどではなくなっているなかで、
『僕の彼女を紹介します』が若い層に幅広くウケたのは、
マーケティングの力以上の要因がそこにあったから、
と考えるのが普通だ。

同作のヒットに最も必要な分析は、マーケティングの手法ではなく、
その「環境」がどういうものだったか、ということになるだろう。
それは主として、3~4つの大きな要因が考えられる。

一つは、単に全体環境としての韓流ブームの浸透。
これにより、日常的に見聞きするようになった韓国のソフトに対する
偏見や違和感といった心理的な壁が、すでに払拭されていた(後押し
するところまで効果があったかどうかは疑問)。まず、これが成功の
前提となった要因だ。

もう一つは、個別の前提要因として製品(作品)の質がいいこと。
ここで、マーケティングの考え方を詳しく話してもキリがないので、
単純にその一部分だけを切り取って述べてみよう。

そもそもマーケティングでは「製品の質が良くないと成功しない」
というのが基本的な考え方で、もし「マーケティングの勝利」と
結論づけるならば、それは製品の質が良かったことを意味する。

つまり、『僕の彼女を紹介します』は、ある程度の水準を満たした
「いい作品」だったことになる。従って、この映画が最悪という立場
なら、決して「マーケティングの成功」という結論には至らない。



ワーナー・ホーム・ビデオ
僕の彼女を紹介します 特別版 〈初回限定生産〉


多分、この映画がつまらないという人は、過剰な娯楽演出(例えば、
チョン・ジヒョンのワンマン・コスプレショー的な内容のリアリティ
のなさ)を「ティーン向け」と一刀両断し、落としどころのラストが
結局『ゴースト/ニューヨークの幻』と同じじゃんか、といった類の
不満を感じたのではないか……と思われるが、少なくとも『ゴースト』
を見たことがない若い層には新鮮な感動があったのだろう。そうした
『ゴースト』のようなコメディと泣かせのバランスがこの監督・主演
コンビの前作『猟奇的な彼女』と同様、実に絶妙で、日本の娯楽映画
のように辛気臭くなく、かといってバカバカしくもなく、個人的には
チョン・ジヒョンと一緒に泣いて、笑って、充分楽しめたという印象
が強い。その印象は、見終わって数日の間、頭の中をボブ・ディラン
の『天国への扉』が繰り返し駆けめぐって離れなかったほど(劇中では
韓国女性シンガーの見事な英語ボーカルが印象的に使われている)、
決して若くない層への配慮的演出も忘れていないところにも観客重視
の姿勢が見て取れる。そういう意味でも、娯楽映画として充分及第点
をあげられるんじゃないだろうか……総合評価★★★(=及第点!)

音楽の使い方に関しては実際、かなり演出(観客配慮)過剰気味で、
50年代のオールディーズ・ナンバー『ステイ』や、ラスト近くの最大
の盛り上がりの場面でいきなり日本人の楽曲が使われるなど、確かに
節操のない選曲のオンパレードのようにも思えるが、おそらく海外の
文化流入規制から開放された韓国では一時期にそうした海外の楽曲が
ワーッと入ってきたんだろうな、とも考えられる。
つまり、節操なさげな選曲も韓国人にとっては決してバラバラな時代
感覚のものとは一概に言えないのかもしれない。とすると、これらは
演出的配慮ではなく、韓国における現代的感覚が、たまたま海外では
若くない層へのサービスにつながった、と見ることもできるが……。



ボブ・ディラン
ビリー・ザ・キッド


ちなみに、『天国への扉』のオリジナルは、今は亡きバイオレンス映画
の巨匠サム・ペキンパー監督の『ビリー・ザ・キッド/21才の生涯』
(クリス・クリストファーソン、ジェームズ・コバーン主演/1973年
公開)でも、唯一の幻想的なシーンに実に印象的に使われていたマイ
・フェイバリット・ソングだ。ガンズ・アンド・ローゼズのカバーで
知ってる人も少なくないだろう。

同作品の質については、いろんな意見があろう。特に『ゴースト』が
好きでなかった人は、この映画でも感動できるとは思えない。自分は
今でも『ゴースト』を見て泣けるクチなので、この映画も同様に、
チョン・ジヒョンと一緒に泣けた、ということなんだと思う。

だって、彼女はキレイだから……美女の涙は娯楽映画の王道でしょ?


ただし、この映画のヒットや作品の質に最も影響を及ぼしている
と思われる重大な環境要因がもう一つある。

それについては、かなり長くなってしまったので、また次回。



ビクターエンターテインメント/CIC・ビクタービデオ
ゴースト ニューヨークの幻

次回の記事(チョン・ジヒョン主演の傑作『猟奇的な彼女』)は、こちらから!!
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オネ富士子さん、たいへん長らくお待たせ致しました。
ちょっと長くなるので、何回かに分けて書く予定です。
まずは、韓国映画の全体的なお話からさせてください。

ここ数年、自分が見る映画で最も激変したことと言えば、
間違いなく「韓国映画」を見る本数が激増したってこと。

今では日本の映画と同じか、それに近いぐらいの韓国映画を
よく見ている。当然、公開本数が増えたことも原因だけれど、
それ以上に韓国映画の質がエンターテインメントとして、
ある水準に達してきたということも大きいだろう。

最初に見た韓国映画は、多分『桑の実』だったと思う。
実は今、アマゾンなどで『桑の実』を検索すると、
アダルトビデオに分類されている。が、当時は普通に
ビデオ屋の「アジア映画」か何かのコーナーに並べてあった。
だから今、これをレンタルしようとすると、もしかしたら
アダルトビデオコーナーに行かないと置いてないかもしれない。

もう十年近く前、当時行きつけのレンタルビデオ屋に
「韓国で初めて不倫をテーマに大胆な性描写が
センセーションを巻き起こした問題作」とかなんとか、
店員の推薦文らしき手書きPOPが棚に貼ってあって、
それが、この『桑の実』だった。人気がある証拠に
シリーズ化されて『新・桑の実』だとか、
何本も似たようなタイトルが棚に並んでいた。

「そんなに人気が高いなら、見てみよう」と迷った末、
シリーズ最初の作品をレンタルし、韓国映画初体験!
となったわけだが、これがちっとも刺激的ではなく、
どこかコメディ的なノリもあって、一体どこが問題作で、
どこかセンセーショナルなのか、よくわからんかった。

おそらく当時の韓国では、
これがギリギリの刺激的な映像表現だったんだろう。
しかも、儒教の道徳観念と男尊女卑の慣習が最も根強い国において、
「病弱な夫に代わって生活費を稼ぐために個人売春がやめられなくなる」
という農家の若妻を描くこと自体が、
おそろしくタブーなことだったんだろうな、
と想像するしかなかった……
(総合評価★★)



コロムビアミュージックエンタテインメント
桑の実【字幕版】


最悪ではないけど、時代感覚が日本人とは明らかにズレていた
……「まあ、このレベルか」と、それからしばらくの間、
韓国映画を見たいとは思わなくなった。


それから数年たった99年、南北朝鮮問題をテーマにした
ポリティカル・アクション映画『シュリ』が韓国内での
興行記録を更新する大ヒットとなり、おすぎさんも絶賛し
話題となったが、『桑の実』の過大宣伝の体験もあって、
あまり見たいという気にはならなかった。結局、見たけど(笑)
……出来としては、「あくまで韓国映画にしては、
ハリウッド的なアクションをよく勉強していて、
そこそこ見れた」という程度の印象で、正直
イマイチだった……(総合評価★★)



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シュリ

韓国映画で初めて「いい」と思ったのは、翌2000年に
『シュリ』の記録をさらに更新して韓国映画史上最大の
ヒットとなった『JSA』(共同警備区域の略称)だ。
『シュリ』のソン・ガンホ(北朝鮮の軍人役で、
とても30代とは思えない貫祿があるよね)と、
今をときめく韓流イケメン四天王の一人、イ・ビョンホン
(韓国軍人役。当時は新庄選手の出来損ないにしか見えなかった)
が主演。『マイ・ブラザー』でウォン・ビンの兄を演じた
シン・ハギュンも、弱腰な北の軍人としていい味を出していた。
 
ここでも南北朝鮮の融和と問題がテーマとして描かれ、
日本にはない切実なテーマを抱える韓国映画は、
日本の社会派ドラマとは比べ物にならないぐらい迫力があるなあ、
と素直に思ったものだ。特に物語の中盤、
両国軍人の交流が暖かく楽しかった。
が、最後はやっぱり相当に暗く悲しい結末で、
なぜ主人公=イ・ビョンホンが自殺しなきゃならんかったのか、
どうもよく理解できなかった……けど、
間違いなく『シュリ』より感動的だった
……(総合評価★★★★)



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JSA


この2作が突破口となって、今の韓国ブームが2004年に訪れる
のだけれど、その決定打が「ヨン様」こと、ペ・ヨンジュンという
日本人のオバサマ好みのパッとしない(?)印象の俳優が主演した
純愛テレビドラマだったということは、皆さん、ご存じの通り。
「韓流イケメン四天王」なる言葉も、そこから生まれた。

現在、ヨン様主演の新作映画『四月の雪』は、オバサマを動員して
韓国映画の日本での興行記録を更新する勢いで大ヒット中だが、
一方、それまでの韓国映画の興行記録を保持していたのは、
若い層を中心に動員して大ヒットした『僕の彼女を紹介します』
(2004年12月公開、チョン・ジヒョン主演)だ。

この客層の大きな違いは、韓流ブームが大きく2種類の形で
力強く成長し、浸透してきたことを物語っているように思う。

一つは、ただのブーム。
しかし、もう一つは韓国映画の実力と質が向上したことの証
だと考えている。こちらは韓流ブームが終結した後でも、
そう簡単には廃れるものではないはずだ。

実際、ここ数年の韓国映画は、かなり面白い。
その中心にいるのが、実はチョン・ジヒョンだ
と考えることだって充分に可能だろう。

(次回に続く)
=チョン・ジヒョン主演『僕の彼女を紹介します』は、こちらから!!
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チョコレート工場

誰も言わないから、この際、ハッキリ言おう。

『チャーリーとチョコレート工場』のジョニー・デップは、
「たけしのTVタックル」で桝添要一さん(自民党)と毎度
バトルを繰り広げていたバリバリ女権主張派の田嶋陽子先生
(今は社民党から出馬した参議院議員)に顔がソックリだ!

……という驚愕の事実を目の当たりにした。
誰も言わないのが不思議なほど。多分、みんな、ウスウス
気づいてるとは思うんだけど、天下の二枚目俳優に対して
確かにそれはハッキリ言いにくいよね(……誰に???)

髪形のせいもあるとは思うけど、エラの張り方がまるで同じで、
ジョニー・デップがあんなにエラが張ってたとは大発見!

決して田嶋陽子先生が美形だなんて絶対言えないけど、
髪形の影響って、恐ろしい…(笑)。

ことさら、ジョニー・デップは作品によってイメージが違う
いろんな役に変身することが好きなようだ。
『ノイズ』のような悪役をやらせればトコトン不気味だし、
いい者の役だと情けない奴だったり、神経質な奴だったり、
逆に『パイレーツ・オブ・カリビアン』では役作りのうえで
参考にしたというキース・リチャーズばりに豪放磊落だし、
『エド・ウッド』では超いい加減なご都合主義者だし……
そのへんの役が一番ハマってる感じかな?
『シザー・ハンズ』に至っては、本来の面影さえ残ってない
変わりようだ。

で、今回は「トランプの王様(キング)を意識した髪形」
だそうで、謎に包まれた孤高のチョコレート工場経営者=
ウィリー・ウォンカを演じている。もっとも、本人曰く、
「ヘンな髪型だよね」と、決してその髪形が気に入ってる
というわけではないようだ。

……田嶋陽子先生に失礼な!(笑)

ティム・バートン監督とは、今回が4度目のタッグで、
『シザー・ハンズ』『エド・ウッド』『スリーピー・ホロウ』と
毎回どこかヘンなキャラクターだったが、今回が最大のヒット
となることは間違いない。
すでに全米では2億ドル以上稼ぐ大ヒットを記録、
これはティム・バートンの監督キャリアにおいても
『バットマン』に次ぐ好成績だ。
日本でも先週末の興行成績は『NANA』を抜いてトップに輝いている。

ティム・バートン監督作は、実は個人的にはそんなに好みでない。
ほとんどが「総合評価★★★止まり」程度の監督だったが、
一方で常に独特の世界観が映像を見ただけでわかる作家という
点においては、スピルバーグ以上に個性的であることも確か。
今や巨匠フェリーニに匹敵する唯一の成功者ともいえる。

ご存じの通り、フェリーニは子供の頃に憧れた「サーカス」の世界が
映像(時には物語自体)のモチーフとなっていることが多いが、
ティム・バートンの場合、それは子供の頃に見た「悪夢」だ。
あくまで子供がうなされそうな、それでいて幻想的で幼稚な
「悪夢」の映像世界とストーリー。それが彼の描く世界観だ。
今回も主人公の少年が住むボロ家が、まさにティム・バートン
のプロダクションとしか言いようがない典型的な造作で、
最後のシーンでもそれが象徴的に使われている。

ただし、それはいつもの「悪夢」の映像表現的な象徴じゃない。
どちらかというと、ハートフルな存在の象徴として描かれる。
それが今回、とっても気に入った。

つまり、この映画はティム・バートンにとって王道とは言えない。

ホラー小説の大家スティーヴン・キングが彼の王道ではない
『スタンド・バイ・ミー』や『ショーシャンクの空に』で
決定的な人気を博したように、この映画が大ヒットし、
観客に愛される理由もそこにあるのだと思う。

そういう意味で、これはティム・バートンの決定打になるだろう。

特に最初の方と最後がいい。実際、笑えるし、泣ける。
ティム・バートンの映画で泣けることは滅多にない。
相変わらず途方もない世界観の連続に飽きて、
いつもながらの中だるみ感はあるけど、
これは好みの問題もあるからね。

いずれにしても、あのティム・バートン的なボロ家に住む
ジイさんや居候(?)の老人も含めた家族の描写は最高だ。
総合評価★★★★

ちなみに、これ、何かのリメイク作品だって話を聞いたんだけど、
オリジナル作品のことをよく知らない。
でも多分、今回のティム・バートン版の方がいい出来だと思う。
ジョニー・デップ×ティム・バートンの4作品のなかでも
今回が最も好みで、最高の出来ばえだ。

……田嶋陽子先生に感謝しなくちゃ!?(笑)


[追加情報]

リメイク前の映画のタイトルが『夢のチョコレート工場』だと
トラックバック先でわかりました。1971年の映画で、主演は
『ヤング・フランケンシュタイン』や『大陸横断超特急』の
ジーン・ワイルダーでした。詳細は下記を参照ください!!



ワーナー・ホーム・ビデオ
夢のチョコレート工場
全世界で5カ所目となる、香港ディズニーランドがオープンしたっていう
ニュースが流れた。聞いてはいたけど、9月12日が一般オープンで、
前日のプレオープニングイベントが、よりによって9月11日とは…。
少しキナ臭い。正式オープンを9月11日としていたら、
絶対中国政府がイチャモンつけてただろう。
っていうか、イチャモンつけられて12日(月)一般オープンになったのかな?

もともとディズニーランドは、どうもアメリカの国策に沿ったような
外交大使的な側面があったけど、あくまで民間企業だからねえ、
どこまで奥深くでつながっているかなど、我々平民が知る由もないが…。


とは言うものの、私の一家は年に数回も遊びに行くディズニー・シンパ。
実際、ユーロ・ディズニーランド以外は、すべて行ったことがある。

娘も何歳になったら「ディズニー・ワールドに行くか」を勝手に計画中だ。
「7歳になったら、コロナド・スプリングス・リゾート」とか、
「10歳になったらグランド・フロリディアン」だとか、
「最近、アニマル・キングダム・ロッジができた」とか、
幼稚園児にしちゃ、よく知ってる。

以前、行った時はウィルダネス・ロッジだった。最近、
ある旅行代理店の社長が自らの感動旅行体験を著した本
『感動ワールドジャーニー』(詳細は下記参照)に、

ディズニー・ワールドの一押しホテルが
「ウィルダネス・ロッジ」と紹介されていて、ビックリした。

数あるディズニー公式ホテルの中で、
決して最高級ってわけじゃないホテルが一押しだったからだ。

ただし、日本人が少ない点、もろアメリカ的風情が楽しめる、
という点などは、確かにオススメに値するかもしれない。
実際、一週間も泊まってたけど、全然飽きなかったしね…。


ただねえ、香港ディズニーランドは、何度も言うようだけど、
キナ臭い。『ムーラン』が目立っているのは許せる。けど、

オープニングセレモニーの「ドラの音」は、やめてほしい!!

ミッキーやプーさんの上を金ピカの巨大な龍が2匹
ゆらゆらうごめいているのも許せない!!!!!!!(×10)

あれだけで、「なんで香港でディズニー見にゃあかんの?」
という気にさせてくれるのに充分過ぎるほど。

まあ、香港まで行く予定は
今のところないからいいけどね。

それにしても、中国が舞台の『ムーラン』があって、
どうして日本が舞台のディズニー映画はないんでしょうね?
『モンスターズ・インク』は、ちょっと日本っぽいとこもあったけど…。

もうディズニーの世界戦略的に日本は充分開拓されつくしたってことなんでしょうか?

というわけで、今日もまた、とりあえず更新のための「ブレイク第2弾」(笑)で、
誠にすいませんでした~。





小野 芳司
感動ワールドジャーニー


ちなみに、漢字ばかりで少し気色悪い香港ディズニーランドのホームページで
地図を見てみると、トゥモローランド(明日世界)、アドベンチャーランド(探検世界)、
ファンタジーランド(幻想世界)の三つしかない。
ウェスタンランドは、探検世界に一部組み込まれているようだが、
クリッターカントリーやトゥーンタウンは明らかにないし、
アトラクションの数も少ない感じ。日本にないものとしては、
アニマル・キングダムにあった「ライオンキング」のショー
らしき屋根が見えること。それぐらいかな。
規模的には日本より、まだまだ小さいね。なぜか、ちょっと安心したヨ。
(詳細は下記ホームページ参照)

香港ディズニーランド公式ページ
dshu echoさん、読者の皆様、
ご心配をおかけして、どうもすみません!!

決して活動停止していたつもりはないんですが、
映画のことを話していると、どうしても長くなってしまって
「今日こそは更新しよう」と毎日毎日思っているんだけど、
ついつい1週間も更新できず……なんと怠慢な!

しかし同時に、ご心配いただいている方からメッセージを
いただけるなんて、なんと幸せな!!!

というわけで今日は日記風に短く、ちょっとブレイク。


実は昨晩、六本木4丁目に女性だけのスタッフ、
女性だけのバーテンをズラリと並べ、
大人向けの異空間を演出した「bar m」
(今晩正式オープンです!)の開店記念パーティがあり、
知り合いの社長さんからご招待いただいて
タダ酒を飲んでおりました……
(そんな時間があったら更新しろって?…ですよね)

なんでも、タレントの卵や現役モデルなどを店員やバーテンとして
30人ほど集めて訓練したそうな。ほとんどが20代前半で、
確かに粒揃い。私もカウンター越しに3~4人ほど
お話しましたが、最も長く私の相手をしてくれたのは、
どう見ても20代ではない最年長の店長さん……でした。

決して文句ではありませんよ(笑)、
本当にありがとうございました!

『コヨーテ・アグリー』のようなバーをやりたいねって
話してたら本当に実現してしまったんですよ、もちろん、
あそこまで派手なアクションはしませんが……と店長さん。

あくまでエグゼクティブな大人向けバー、とのことで、
チャージは男性3000円、女性1500円
(女性同志の来店も大歓迎だそうです)、
ドリンク一杯も1000円台と、やや高め。
「明日も来てくださいねー」
と軽く言われたものの、そんなしょっちゅうは無理ですよ~。
客単価9000円を想定してるそうですからね。

でも、一般平民にはキャッシュ・オン・デリバリーで、
チャージなしで立ち飲みできる場所も用意されている。
入口の空間がその場所で、十数人ぐらいは入れるかな。
ただし、そこでは肝心の女性バーテン群と話ができない。
考えどこだね。
もちろん、キャバクラじゃないので、誤解のないように!
『コヨーテ・アグリー』に出てくるバーの日本人向け高級版、
ってとこかな。

実は結構、『コヨーテ・アグリー』は好きな映画、っていうか、
ニューヨークが舞台の現代劇は、全部好きなんだよね。
好みなの。総合評価は★★★……ぐらいかな。



ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント
コヨーテ・アグリー 特別版


意外と思われるかもしれないけど、
『コヨーテ・アグリー』の製作はジェリー・ブラッカイマー。
以前の彼は、常に最新トレンドをつくり出すような現代劇専門
のプロデューサーっていうイメージだった。多分、
『パール・ハーバー』が初の時代もの(歴史もの)
のプロデュース作品だったんじゃないかな。
歌手を夢見てニューヨークへ単身乗り込んだ主演の彼女は、
どこへ行ってしまったんだろう?
「bar m」も、そんな女性たちに会える場所なのかもしれない。
彼女たちにはメニューにないカクテルばかり注文して、
ホントにどうもすみませんでした……!

ちなみに、ご招待してくれた社長さんは、
監獄レストラン「アルカトラズ」で話題となり、
人気番組「マネーの虎」にも出演されていた安田久さん。
このバーの資金提供者なのか、プロデューサーなのか、
どうもそうではないらしいんだけど、その日は会えずじまい。
「さっきまでいたんですけどね」
と、安田さんとは20年来の付き合いがあるという男性スタッフ
(通常はお店にはいませんので、ご安心を……)。

安田久さんについては単行本の処女作『一攫千金』
を読めば、たいがいのことがわかる。
実に面白い本ですよ、お世辞じゃなく。
テレビドラマ化される、なんて話も進行してるそうな。
楽しみですね。また今度、そのうちお会いしましょう。



安田 久
一攫千金―なにをやってもサイテーな男の成功術

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