【鑑賞日:2014年8月1日】ひとつ前の書き込みで書いた通り…シネコンのファーストデーを利用して、本日初日の「るろうに剣心 京都大火編」を鑑賞してきた。人気のジャンプ漫画、アニメが原作で…2012年に公開された「るろうに剣心」の続編となる本作は…前後編の2部作になっており、後半の「伝説の最期編」は約1か月後の9月13日に公開が決定している。あくまで前編なので本作1本では、やや消化不良に思える部分があるかもしれないが、そういう部分を差し引いても、映画としてありあまる面白さがしっかりと備わっている。何より、続編を待たされる期間が短いのは喜ばしい。
“人斬り抜刀斎”と恐れられていた剣客の緋村剣心は、二度と人を殺さないという事を胸に誓い、ある騒動を通じて知り合った、神谷活心流の師範代、神谷薫らと平和な日々を過ごしていた。その頃、京都では…かつて維新派の仲間に裏切られた志々雄真実が、武装化し日本征服の野望を抱いていた。取り締まりに向かった警察にも被害が多く出ており、政府は手をこまねいている。ある日、剣心は明治政府の大久保利通に呼ばれ、志々雄討伐の打診を受ける。“人を殺さない”という誓いがあるため、悩む剣心だったが…とうとう京都へ向かう決心をする!
大まかに言うと…「007 スカイフォール」みたいな話です(笑)かつて維新派の仲間、その後明治政府の中核を担うようになった人々から裏切られた男が、日本制服を企てて、政府に戦いを挑んでくると…。その男は、何度も刺され、火あぶりにまでされ、一度死にかかってるんですけれども、奇跡的に生き延びたということで…全身包帯でグルグル巻きのミイラ男みたいになってます。演じているのは藤原竜也…現代劇に出ても、いつも演劇調の芝居がかった演技になってしまう俳優だが、それこそこういう漫画なキャラの方が案外うまくハマるんだよな。
冒頭、この藤原ミイラに…前作から引き続き登場している元新撰組で、警官の江口洋介が部下と共に、戦いを挑んでいくんだけれども…藤原率いる武装組織の圧勝で、部下がどんどんと犠牲になっていく。生け捕りにされ天井から吊るされてる部下たちが、目の前で次々と地面に叩き落とされていくなんてシーンは…ジャッキー・チェンの「香港国際警察/NEW POLICE STORY」を彷彿(やっぱ谷垣さんの影響?)…初っ端から、なかなかハードな見せ場だったり。もちろん、江口洋介は生き延びまして、物語の本筋の方にも関わってくるんですけどね…。
前作から、ちょっと不良っぽくて…この江口洋介がカッコいいなぁってオイラは思ってたんですけど…やさぐれ加減がさらに顕著になりまして、ほとんどの出番では咥え煙草、もしくは火のついた煙草を手にもって出てきまして…煙草が完璧にトレードマークになっているという。原作を読んでないので、原作にある設定かどうか知らないんだけれども…昨年の宮崎アニメ「風立ぬ」といい、この前までTV放送していたドラマの「MOZU」といい…嫌煙家が目くじら立てて抗議した映像作品の喫煙シーン…今回もバッシングを受けそうなんじゃないかな?
オイラも煙草を吸わないので、禁煙スペースとかでデリカシーのない奴がスパスパやってたりすると、ぶんなぐってやりたい衝動に駆られたりはするんですけど、こうした映画なんかの演出にまでは別に目くじらは立てないよね。なんか、そうした風潮への皮肉の意味合いもあるのではないかと勘繰りながら…咥え煙草でアクションを演じる江口洋介がやっぱかっけ~なぁ~って思ってました。つーか、やっぱり“京都大火編”だから、煙草なんですかね。ある意味、火、燃え盛る炎というのは本作全体のキービジュアル、イメージ的な意味合いも強いのかなと。
剣心とミイラ男(志々雄)は幾度となく顔は合わせるんですけど…肝心な直接対決は次回に持ち越し…そして剣心の後を追い続けるもう一人の敵、伊勢谷友介演じる新キャラなんかも、結局、剣心に追いついて対峙することはなく、こちらも次回へ持越しとなった。ただ、それ以外にも魅力的なキャラがいっぱい出てきまして、特に…小坊主にしか見えないけど、藤原の手足となって色々な仕事を押し付けられ、見た目以上の強さを発揮する神木隆之介とか、飄々とした姿とのギャップがなかなか良かったですよ。こちらも決着はつかなかったんだけれどね…。
子役時代の神木隆之介って、正直、生意気そうなガキんちょで苦手だったんだけど、「桐島、部活やめるってよ」出演以降はオイラみたいな映画オタクのヒーローになりつつあるよね…“神木くん”って、親しみをこめて“くんづけ”したくなるもん(笑)もう一人、気に入ったのが…芸歴は長いが、映画俳優としては遅咲きの田中泯。舞踏家の経歴が活きているのか、御年69歳でありながら、クライマックスのアクションで大活躍。ネタバレになるのでアレなんですけど、まさかの刀以外の武器で…大暴れ。それこそ谷垣さんのアクション演出が冴えわたる!
とにかく今回もアクション映画として大満足な1本でしたよ…セットなんかも大がかりになり、次回へのフリとなる最後の仕掛け、あと某有名人(監督が手掛けていた過去のドラマに縁のある)がチラっと出てきて、次回まで興味を持続させるような手堅い作りになってます。忘れてたけど、ヒロインの武井咲のうなじがちょっと色っぽかったです…って別にオイラはうなじフェチじゃないんだけどね、なんか気になった。相変わらず稽古を終えた後の、程よく汗で湿った髪や顔もいいなぁ(笑)ということで、来月の「伝説の最期編」も見に行くつもりです。
監督:大友啓史
出演:佐藤健 武井咲 伊勢谷友介 青木崇高 蒼井優 神木隆之介 土屋太鳳 田中泯 江口洋介 藤原竜也
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