GARM WARS The Last Druid (2014年) | 勝手に映画紹介!?

GARM WARS The Last Druid (2014年)

GARM WARS The Last Druid ガルム

【鑑賞日:2014年10月25日】

数年ぶりに東京国際映画祭に行ってきた…本日、ワールドプレミアが行われた押井守監督の最新作「GARM WARS The Last Druid ガルム・ウォーズ ザ・ラスト・ドルイド」をTOHOシネマズ 日本橋にて鑑賞…この映画館へ行くのも初めてだった。TCXって呼ばれるバカでかいスクリーンと、DOLBY ATMOS対応劇場というのが売りなんだけれども、今回、上映があったスクリーン7はTCXのみ。ATMOSの方は作品が対応してないと意味ないらしいが…。そんなわけで、映画の感想と、会場のレポみたいなのを合わせて書いてみようかなって思ってます。

衛星ANNWNではガルムと呼ばれる部族間の戦いが繰り広げられていた。かつては8つの部族が存在したが、残ったのはクムタク、コルンバ、ブリガの3部族だけだった。ある日、コルンバの戦闘機パイロット、カラは所属不明のシャトルがブリガの巡洋艦に追撃されているのを助ける。シャトルにはクムタクの異端者司祭ウィドと、絶滅したとされるドルイド族の生き残りナシャン、そして聖犬グラが乗っていた。とりあえずコルンバの母艦へ収容されたウィドたちだったが…ウィドには何か企みがある様子で…。そしてコルンバもウィドたちの奪還を画策しており…。

昔と違って、チケットの発売当日に電話をかけたり、ぴあの店舗に並んだりなんてしなくても…ネットで買えるんですよね。しかも、携帯電話やスマホにQRコードをダウンロードして、それをかざすだけで入場できる。オイラはわりとスムーズに購入できたんだけれども、チケットの購入方法がわかり辛かったのも確か…ticket boardっていう専用の購入サイトに行っても映画祭チケットの項目が見つからず、結局…映画祭公式サイトのツイートから購入画面にアクセスしたんだよね。そこから先は、楽々と希望の席なんかも取れちゃって、拍子抜けしたんだけど。

もしかしたら…チケット発売開始直後はみんな、購入方法でまごついていたのかもしれないね、だから簡単にチケットがとれたのかもしれない。一応前売りはすべて完売してたみたいで…キャンセル待ちなどで発生する当日券なんかも少なかった模様。会場内にいた業界風の人が、チケット取るのが大変だったとか、やっとこ取れたとかって話しているのを、ちょっと小耳にはさみました。業界の人と言えば…押井映画の縁の下の力持ちで、本作にも参加している佐藤敦紀さんが会場内にいらっしゃいましたよ。あとアニメ評論家の氷川竜介さんも発見!

観客のほとんどが押井信者らしいオタク(オイラも含む)と業界関係者って感じだったかな…ああ、そうそう日本テレビの朝の情報番組ZIP!の取材が入ってました(嫌だなぁ~、もしかしたらカメラに写っちゃったかも)…来週あたり、番組内で映像が流れるかもしれませんね。本編上映前に押井監督とプロデューサーの鵜之澤伸さんが舞台挨拶。お二人はそのまま会場に残り一緒に本編の上映を鑑賞なさってました。上映後、サイン貰ってる人がいたので、オイラもと思って後を追いかけたんですけど人混みにのまれ見失ってしまい、結局貰えなかった。

さて…肝心な映画の感想ですが、いつもの通りです(笑)のっけから目を見張る美しい映像、壮大な川井憲次音楽、そして迫力の戦闘シーンに、スカイウォーカーサウンドによる圧倒的なサラウンド効果でグワシっと心を掴まれてしまいます。これはね、劇場で見なきゃいけない作品だわ…デカさが売りのTCXスクリーンで見れたというのも感動に拍車をかけるているのかもしれない。戦闘シーンの重低音もたまらなく、ビシバシと腹に響きます。DOLBY ATMOSじゃなくても充分に迫力あり…ちょっと気が早いが、これは将来のブルーレイ化が楽しみだ。

で、掴みの戦闘シーンが終わった後は…これまたいつものように押井映画です。ただ、鵜之澤さんも仰ってましたが難解な押井脚本を、まず英語のセリフに直し、さらに日本語字幕に戻す(翻訳担当は林完治センセイ!)って作業をしてるので、いつもより解りやすくなってるのも事実。うん、監督自身も「字幕を追わなくてわかる映画」って舞台挨拶の最後に付け加えていたくらいで、本当にその通り、そんなに難しい話じゃない。かえって、字幕を追いかけてしまうと固有名詞を覚えるのが大変で頭がこんがらがってくるよ(笑)

とりあえず、戦争している三部族の人間がひょんなことから一堂に会してしまたっていうのを理解すればOK。それがきっかけで…自分たちは何者で、何のために戦っているのかっていう事に疑問を感じ、それを突き止めようって話になっていく。中盤以降は…戦車に乗って旅をするロードムービーと化していく。これまた押井映画らしいダレ場の連続だったりするんだけれども、今回はランス・ヘンリクセン(言わずと知れた「エイリアン」のビショップ)やケヴィン・デュランドといったハリウッドでも活躍している俳優が芝居をしてるので、画にちゃんと力があるんですよ。

そして、それこそアニメのキャラクターにも見えるし、普通に実写っぽい表情もするし…絶対に吹き替えにしたら田中敦子姐さんの声が似合うだろうなぁな(笑)ヒロイン、メラニー・サンピエール嬢がとにかく美しく、かっこよかった。そして、どことなく雰囲気は「アヴァロン」のアッシュ、「真・女立喰師列伝」のケンタッキーの日菜子(または「ASSAULT GIRLS」のカーネル)、「THE NEXT GENERATION パトレイバー」のカーシャを彷彿。ファーストカットの高所から見下ろすカットは、それこそ「攻殻機動隊」の草薙素子にも見えたりもしてしまう。

物語が終盤に差し掛かると…主人公たちがとある巨大なものに立ち向かっていくんだけれども、ファンタジーっぽいアクションなんだけれども、「機動警察パトレイバー 2 the Movie」の(元)特車二課の面々と軍用レイバー“イクストル”の対決に似ていたりもして…ああ、そろそろラストだぞって実感するのでした(笑)自分たちのルーツ探し、世界の探究の果てに…待ち構えていた衝撃の事実は、決して世の中から戦争なんてなくならないという現実への皮肉ともとれ、戦いから逃れられない主人公たちの過酷な運命と共に、重くのしかかってきたな。

そうそう、押井映画で忘れてはいけないお犬様がですが…今回はさらに重要な役どころを担っております。この作品の世界では、お犬様はとっても偉くてですね、尊い存在…まるで神様、仏様のように扱われてました。個人的には大変、満足なんですけど…100%作品を理解した自信はないので、劇場公開が決定し、近所のシネコンで上映があれば再鑑賞したいですね。それが無理ならブルーレイは絶対に買うと思います。公開日のアナウンスはまだなし、チラシも含めその手の配布物も間に合ってないみたいでまったくなく、ちょっと寂しかったなぁ。


監督:押井守
出演:ランス・ヘンリクセン メラニー・サンピエール ケヴィン・デュランド


【直接関係ないけど、ブルーレイ化決まりましたね】
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