プロフィール
- [ランキング]
-
- 全体ブログランキング
- 2,244位 ↑
-
- 映画レビュージャンル
- 6位 ↓
[記事作成・編集]
気がつけばもう12月31日だよ…一年過ぎるのが早いなぁ~。年末こそ、たまってるエアチェック作品や、未開封ブルーレイ、はたまた大量購入したVHSの消化に専念するぞなんて思っていたんだけれども…結局、今日はまだ1本しか見てない、相変わらず来年への持ち越し作品がいっぱいです…。ちょっとのつもりで昼寝して、起きたら…もう紅白始まってたんだよね(爆)うーん、これはもう年内最後の映画鑑賞になるだろうな、ブログ更新も最後かな?っつーことで、WOWOWでエアチェックしてあった「みなさん、さようなら
」を鑑賞したよん。
1981年、芙六小学校を卒業した107人の生徒たちはみんな団地暮らしだった…その中の1人、渡会悟は中学校には通わず、担任の教師が説得にやって来ても、頑なに拒む。「俺は決めた!団地の中だけで生きていく!」と…。悟のそんな決意を母親も容認…悟は敬愛する大山倍達に倣って身体を鍛えはじめ、団地内のパトロールを日課とするように。幼馴染の松島有里とベランダ越しに交流し、小学校時代に憧れていた緒方早紀に恋心を抱く。やがて、団地内にあるケーキ屋に就職した悟だったが…その頃には団地に住む友人の数も減っており…。
AV(オーディオビジュアルだよ)雑誌、Hi-Viの先月号だったかな?本屋で立ち読みした時に…この作品の紹介記事が載っていた。みんなこういう作品をブルーレイで買わないんだよね、だからぜひWOWOWで見てねって、そんな内容の文章が書かれていた。確かに、地味なドラマ系ってなかなかブルーレイで買わないよね。でも、Hi-Viで推薦してるなら見なきゃいけないなと思って…気張ってDRモードで録画したんだけど、ディスクに移して、そのまましばらく放置してしまった。うーん、なんか1年の締めくくりに、良さげな作品なんじゃないかな?
本作品、タイトルだけは知っていた…近所のシネコンで期間限定上映もしてたので、見に行こうかなってちょっと思ったりもしたんだけど、なんかさこの「みなさん、さようなら」ってタイトルと、濱田岳&倉科カナが手を繋いでいるところを、下からナメて撮っているスチール写真(たしかチラシとかに使われていたと思うんだけど)を見て、勝手に“団地の屋上からカップルが投身自殺するような映画”だとばかり思い込んでしまって、なんか辛気臭そうな内容だなって、敬遠してしまったんだけれども…まったく想像違い。奇抜で、それでいて懐かしい感じの映画だった。
物語は80年代初頭からスタート…今でいう“ひきこもり”みたいな主人公の話。何か理由があって登校拒否になってしまったらしいのだが(理由は後半になって、唐突に明かされるので最初は謎のまま)、さらに自分の住んでる団地の敷地以外には出られないなんて言う特殊な縛りを課しているのだ。団地の敷地内なら自由に動き回れる主人公…どんどん外の世界に旅立っていく同級生の友人たちを尻目に、自分だけ非常に狭い世界で人と繋がり、それなりに成長。まさにAmazonがあればなんとかなるさと言っているネット依存のひっきーと一緒ではないか!
主人公を演じる濱田岳の神がかり的な“子供演技”に脱帽…本当に小学校を卒業したばかりのガキんちょにしか見えないんだよ。これは「カンフーくん」で小学生(のフリだったというオチがついたが)を演じた矢口真里(ある意味、この人も今年の顔だろ)を超えたんじゃないか?子供演技だけじゃなく…そこからだんだんと成長していき、30歳まで一人で演じ切るというのも凄いよね。普段はボケっとした顔のあんちゃんだけど、さすが役者やね。こういう人に、ぜひ日本アカデミー賞の主演男優賞とか挙げたいよね…あれってノミネートいつも同じような人ばかりだし。
今年、大流行した「あまちゃん」といい、昨今の80年代回顧ものに、また1本傑作が加わった感じだよね。81年で小学校を卒業するって話だから、75年生まれのオイラなんかよりも、もうちょっと上の世代の人たちの時代の話なんだけれども…狭い部屋で、TVの影響で身体を鍛え始めちゃうエピソードなんていうのに、物凄く親近感が沸くのでした。オイラの場合、あれがジャッキー・チェンの映画だったけどな…TVでジャッキーの映画を見た翌日は、不良の同級生と喧嘩をしても、勝てるような気持ちになったよな。さすがに、オイラは実践(実戦)はしなかったが…。
隣に住んでいる幼馴染の女の子…けっこう主人公の色々なところを見透かしてるような、大人な雰囲気を纏った女の子を演じているのが波瑠。先日、無事に最終回を迎えたテレ東のドラマ「ノーコン・キッド ~ぼくらのゲーム史~」で、主人公が憧れる“マブイスケ”を演じていたあの娘(こ)だ!波瑠って、なんかこういういい意味で昭和なダサさが似合う女優だよな。そういえば「ノーコンキッド」にも、団地は重要なアイテムとして登場していた。ついでに、「ノーコンキッド」で主人公の礼治くんを演じた田中圭も出てまして、やっぱり色々なところがダブってみえた。
この映画のいいところは、さりげなさだろうな?たとえば、もちろん昭和な雰囲気を再現するのにいろいろと特殊な撮影方法を用いてはいるんだと思うけど、どっかの「三丁目の夕日」みたいに、これ見よがしにCGでどうだって見せるわけでもなく、演出できっちりと映画らしさを感じさせるのですよ。それは…本作で意外と大事な“性春”を描いた部分にも顕著に出ているわけで、エロスを演出するのに、ただ脱がせばいいわけじゃないというのを、再確認するのであった。ヒロインを演じる倉科カナしかり、波瑠しかり脱いでないのに、とにかくエロいのだ!
って…今年最後のブログ更新もエロネタなのかよ!こんな文章を書いてるうちに…NHK紅白も後半戦に突入だ。そろそろ年越しそばを食いたくなってきたぞ…あれって、年を越す前に食べるものなの?それとも、ちょうど日付を変わりそうな、年をまたいでる時に食べるものなの?多分、越してから食べるもんじゃないと思うんだけど…。年末年始、映画以外の番組もエアチェック中(そうだ、年末にBDレコを一台追加、TVも入れ替え…本当は自分のじゃなくて家族所有のなんだけど、エアチェックの幅が広がります)なので、年始は映画鑑賞の量が若干減るかも?
監督:中村義洋
出演:濱田岳 倉科カナ 永山絢斗 波瑠 田中圭 ベンガル 大塚寧々
【DVDソフトの購入】
DVD みなさん、さようなら
今日
昨日
昨日
昨日、劇場未公開の作品をソフトリリース前にオンエアする、WOWOWのジャパンプレミア枠にて放送された「ゴッド・オブ・バイオレンス/シベリアの狼たち(原題:Siberian Education)
」を録画しておいたので鑑賞…シベリア系ギャングを描いたイタリア映画。ジョン・マルコヴィッチ、ピーター・ストーメアといったハリウッドで活躍する役者も出演しているが、主演ではない。Amazonで検索しても、まだソフトリリースの情報が出てこないが、原題タイトルで検索するとimport Blu-rayが見つかった…リージョンコードは不明、興味がある方はご自分でお調べください。
旧ソ連では、保安上の理由から…各民族の犯罪組織を旧ソ連領の南西地区に強制移住させていた。1988年、リバーバンク…この町でシベリア人の一部がギャング化しつつあった。ボスの名前はグジア…ドラッグは扱わないなど厳しいルールを敷き、統制をはかっていた。孫のコリマも、悪友ガガーリンらと共に盗みなどの悪事に手を染めていたのだが、ある日、ガガーリンが警察に捕まり、刑務所行きに!10年後、コリマはロシア軍の特殊部隊に所属し、ある麻薬組織を追っていた。その背景には、出所してきたガガーリンが大きく関わっており…。
マルコヴィッチはシベリア系ギャングのボスの役…最近では「RED」シリーズのイカれた老(元)スパイのような、コミカルな印象も強いんだけれども、今回は老獪な演技でなかなかの存在感を発揮している。そして、ピーター・ストーメアは同じ民族で、タトゥー専門の彫り師の役。物語を動かしていくのは、マルコヴィッチ演じるボスの孫と、幼少時代からつるんでる仲間たち。その少年たちは、生きていくために…自ら率先して盗みなんかを働いてるわけです。で、祖父ちゃんのピンチになれば、兵士に銃を向ける度胸なんかもあるわけだけど…。
ある日、仲間の一人が盗みを失敗して捕まってしまう…その仲間はおとなしく捕まり、決して仲間を売るようなことはしなかった。それから時がたち、成長した主人公たちの前に、ムショに入っていた仲間が帰ってくる。で、一緒にまたつるむようになるんだけど…ムショ暮らしで、だいぶ性格なんかも変わってしまって、しばし主人公と衝突したりもするんだ。一方で、主人公はストーメア扮する彫り師に弟子入りし、ちょっとオツムが弱いんだけど、ガールフレンドなんかもできるわけですけど、今度は自分がムショにブチ込まれるトラブルに見舞われてしまう。
実は、時間軸がやたらと行ったり来たりして…主人公がムショから出てきて、軍に入隊しているなんて話にもなってるのよ。そして主人公は麻薬組織を追いかけてるんだけれども…けっこう早い段階で…追いかけている相手が、あのムショ帰りの仲間であるというのが明かされる。いったい二人の間に、何があったのか、どうしてギャングの孫が軍隊になったのかという真相が、一番の見どころになっていて、回想という形で紐解かれていくわけです…。驚きや派手さがない分、それこそ日本の任侠映画のような硬派さが、味わい深くもあったかな?
監督:ガブリエレ・サルヴァトレス
出演:ジョン・マルコヴィッチ ピーター・ストーメア アルナス・フェダラヴィシャス ヴィリアス・トゥマラヴィシャス
【Blu-rayソフトの購入】
Blu-ray Siberian Education
何週間か前にWOWOWの冲方丁特集でエアチェックしておいた「蒼穹のファフナー RIGHT OF LEFT
」を鑑賞…昨日再鑑賞した「攻殻機動隊ARISE」と冲方脚本作品が続いてしまったのはまったくの偶然。実は、本作と、一緒にオンエアされた劇場版アニメ「蒼穹のファフナー HEAVEN AND EARTH」を楽しむために、昔集めたTVシリーズのDVDを久しぶりに、ちょっとずつ見返していたんだよね…だから時間がかかった。作品全体の内容をけっこう忘れてた…ガンダムSEEDのキャラ(平井久司)でエヴァをパクった話みたいな感じ?(笑)
竜宮島にフェストゥムが襲来する、およそ1年前の夏…島では2度目の卒業式が行われていた。卒業生たちは、本来の卒業時期を待たずにして、大人の仲間入りをし島外に旅立っていくのがこの島のならわしとされてきたが…彼らを見送る生徒会長の将陵僚は、その裏に隠された本当の真実を知っていた。そして、僚の友人で、病気の父親を看護してきた生駒祐未も、父の死をきっかけに“島の秘密”を知ってしまった。僚と祐未は…フェストゥムに対抗するため、Alvisの一員となり、L計画に参加。ファフナー“ティターン・モデル”のパイロットとなるが…。
レギュラーのTVシリーズの放映終了後に単発の新作アニメとしてTV放送されたスペシャルアニメだそうで…TVシリーズの前日談になっている。TVシリーズの主人公たちも顔見せ程度にチラリと登場していたが、セリフなどは極端に少なく、彼ら、彼女らの学校の先輩という新キャラクターたちが物語を動かしていく。そのほか、TVシリーズの前半戦であっけなく死んでいったキャラクターたちが、思いのほか大活躍するのが特徴的か?まるで、シリーズの前半で殺しちゃってごめんなさいな、作り手の罪滅ぼし企画にも思えてくるかな?(笑)
竜宮島に隠されていた秘密や歴史など、よりTVシリーズを楽しむための世界観の補足の意味合いを持っている感じがし、なおかつ少年少女たちに課せられた運命を壮絶に描く。TVシリーズ以上に、重く、切ない話になっていて…僚と祐未の叶わない恋心なんかにもグっときてしまったり。その後の話(TVシリーズ)に出てきてないんだから自ずと、結末もわかっちゃってるし。まだ真実を知らないTVシリーズの主人公たちの無邪気な笑顔なんかを垣間見せることで、先輩たちと同じ道を歩むことになる、その後の過酷な運命を際立たせる結果にもなっていた。
ぶっちゃけ、レギュラーのTVシリーズより面白いじゃん(作画も丁寧だし)って思うんだけど…残念ながら尺が短い。完全版って謳ってるくらいだから本来のTV放送なんかよりは、それでも時間が長いのかもしれないが…ダイジェスト感が強く、いちげんさん、置いてきぼりな印象も否めない。もう30分長ければ…下手な邦画実写の戦争ドラマなんかよりも傑作になりえたかもしれないアニメ作品。それこそ劇場映画として企画しても良かったんじゃないかなって思ったりもした。余裕がある方は、TVシリーズをおさらいしてからの方が作品の魅力を理解できるだろう。
監督:羽原信義
出演:宮野真守 甲斐田裕子 木村亜希子 喜安浩平 松来未祐 石井真 中田譲治 大川透
【DVDソフトの購入】
DVD 蒼穹のファフナー RIGHT OF LEFT 通常版