2006-04-11 08:50:03

キリング・フィールド

テーマ:映画ジャンル 戦争

キリング・フィールド  1984 イギリス

THE KILLING FIELDS

ハピネット・ピクチャーズ
キリング・フィールド

監督: ローランド・ジョフィ

出演: サム・ウォーターストン Sam Waterston
ハイン・S・ニョール Haing S. Ngor
ジョン・マルコヴィッチ John Malkovich
ジュリアン・サンズ Julian Sands
クレイグ・T・ネルソン Craig T. Nelson
ビル・パターソン Bill Paterson
スポルディング・グレイ Spalding Gray



70年代、クメール・ルージュによる内乱渦巻くカンボジアを舞台に、アメリカ人記者と現地人助手の絆を力強く描く。

ピューリッツァ賞を受賞したS・ジャンバーグのノンフィクションが原作。

プノンペンでの混乱ぶりを描写した前半部も迫力有るが、後半、強制労働に従事させられている助手(H・S・ニョール、アカデミー助演男優賞受賞)が脱走し戦禍の大地をさまようシーンが凄まじい。

M・オールドフィールドのスコアも白眉。



アカデミー賞

助演男優賞 ハイン・S・ニョール
撮影賞
編集賞
NY批評家協会賞
撮影賞
LA批評家協会賞
撮影賞
ゴールデン・グローブ
助演男優賞 ハイン・S・ニョール
英国アカデミー賞
撮影賞
プロダクションデザイン賞
編集賞
音響賞
人賞 ハイン・S・ニョール (特別新人賞)



★★★★★★★☆☆☆

ドクロ 戦争映画も観られるようになりようやくこの映画にたどり着きました。

まず第二次に始まりベトナム戦争そしてカンボジア内戦・・

いやぁ自分が興味のない時代や国の歴史は関心がないんですよね。

歴史は好きですから映画を観るだけでは面白くなく、

ちょっと戸惑ったので調べて2回観ました。

ミュンヘン」でもそうでしたが調べて観たほうがいい

臨場感というか中に入ってゆけます。

特にノンフィクションはそうなんですよね。

戦争モノで当事者でありながらも客観的に描くことに成功しているのは、

やはり新聞記者の当時の自己体験からくるものなので、

とてもよくできた作品だと思いました。

手違いからといっても結果的には置き去りにされたカンボジアの記者は、

日本の「南極物語」のようで冒険映画としても面白いし、

政治的な社会派映画としてもよく描けているし、

奥が深い作品なので何度も観られると思います。


ただ・・

助演男優賞のハイン・S・ニョールは、

96年ごろ銃弾で何者かによって銃殺されているんですよね。

そう考えるとラストが爽やかすぎて感動には至らない。

残念でどこにも持ってゆけないものがあります。

彼はしかも映画出演前に内戦で同じ体験をしました。

初めての出演作なのに鬼気迫る演技ができたのも、

自己体験からによるものもあろうかと思います。

同じように銃弾で射殺されたジョン・レノンのイマジンが哀しい。

このエンディングはどうでしょうか

後半にはアメリカへの批判的な演出がされていて、

このままゆけば問題作としてもしかしたら賞も取れなかったかもしれない。

けれども私は感動よりも突き放したままの社会派を選びます。

イマジンの曲と再会の抱擁・・

その手前で終わってもよかったのではと思うのです。

テロや戦争のたびにイマジンは流れますが、

そのような目的のためにイマジンは作られたのでしょうか?

ただの理想主義の正直な独り言のイマジン

マルクスとレーニンが違うように、

夢の国は現実ではないことはできないからわかる。

そうとれば戦争のたびに国の利益を奪い合い、

それが何にもならない理想郷というイマジンが流れるのがわかるような・・

前半にポール・マッカートニーの曲も少し流れますが、

アレはもう少し長くした方がいい(爆)

フルメタル・ジャケット」を思い出しました。

戦争映画は結局はアクション娯楽も入っているからみんなが観るのです。

そして時代が安定してくるとまた逆にメロウな展開もほしくなる。

S・ジャンバーグの授賞式も後半に演出されますが、

主役であろう彼を演じる俳優がイマイチ弱い。

「ミュンヘン」のエリック・バナより地味(苦笑)

役としてもマルコビッチのほうがよい。


だからラストの抱擁に違和感があったのがマイナスなんです。

もっと原作者役の彼への演出がうまくされていれば・・

アメリカの懺悔ともとれるこの作品はイギリス映画というのも面白い。

作品の感じは「地雷を踏んだらさようなら」「ミュンヘン」

といったところでしょうか。

周りが敵だらけで自国もしっかりしていない。

だから狙われる弱い国・・

日本はよいなぁ。

日本で言えば昔の戦国時代のような不安定な国が、

まだ近年に存在していたのですね。

そしてそれは戦争でもあるしテロでもあるしまだ続いています。

大きな国に負けたことで日本は平和という権利を手に入れたのです。

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2006-04-09 07:30:02

U・ボート

テーマ:映画ジャンル 戦争

U・ボート 1981 西ドイツ

DAS BOOT

ジェネオン エンタテインメント
Uボート ディレクターズ・カット

監督: ウォルフガング・ペーターゼン

出演: ユルゲン・プロフノウ Jurgen Prochnow
ヘルベルト・グリューネマイヤー
クラウス・ヴェンネマン Klaus Wennemann
ベルント・タウバー
マルチン・ゼメルロッゲ


第二次大戦下、基地を出航したドイツの潜水艦U-96の過酷な戦いを描いた骨太な戦争ドラマ(信じがたいが元々はTVミニシリーズ!)。

狭い艦内を自在に動くカメラワークの迫力と続発するトラブルの息詰まる緊張感は見応えがあるが、その果てに迎えるラスト・シーンの虚しさは、史実をなぞらえなくても戦争の悲惨な一面を充分に訴えかけるという証明でもある。

勇壮にして物悲しいテーマ曲も良い。

99年にはLDのみ鑑賞可能だった209分の「ディレクターズ・カット」版が公開。



★★★★★★☆☆☆☆

波 この映画・・観るのにくたびれて途中で寝てしまいました(苦笑)

209分のほうしかDVDでなかったので・・

続きをまた観たんですが前半の長いこと。

もしかしたらテレビとかでやってる短い方ならどうでしょうか。

それも観たことがないから比べられないのですが・・

後半の1時間くらいがリメイクの必要もないくらい完璧でした。

そのために2時間人間ドラマを観なければいけないのですが、

ドイツ語でしかも潜水艦の中の設定からか声が小さい。

もちろん毎日の日常的なことも必要なんだろうけれど・・

長すぎます(爆)

戦いも同じようなことばっかりやっているので、

この時代の潜水艦戦とはなんと退屈なことか・・と。

レッド・オクトーバーを追え」みたいなテンポを期待しちゃいけないのです。

しかし後半の完璧な演出は素晴らしい。

真剣に前半を観ていないのに後半はかなり面白かった。

監督が途中で変わったか(爆)と思うくらい。

パニック映画さながらのような演出は「ポセイドン・アドベンチャー」を彷彿とさせる。

特に秀悦なのがラストシーン。

あれは好き嫌いが別れる演出だと思いますが、

私は今まで観た戦争映画の中で一番のラストだと思う。

まるで「海底二万マイル」みたいな「白鯨」のような虚脱感。

ここだけでも見る価値があるかなぁと思いました。

こういう救いようのない結末を演出できる美学は、

ハリウッド映画にはあまり観られません。

反戦というより戦争モノが意味がないことを描いているし、

男たちの大和」の大和が沈む姿には日本人なのに何も感じなかったのに、

不思議ですねぇ・・

同じ同盟国のドイツの潜水艦が潜水艦であるのに、

その最期も沈みゆく姿に、

桜の花が散るときに武士が散るような(爆)

変な感傷に浸ってしまいました。

なんというか潜水艦の固まりを生き物として描いているのが素晴らしい

国のためにとかあまりひつこく描かなかったからもあるし、

家族愛よりも同僚や部下との人間ドラマを中心にしているからかも。

同じ時に借りた「キリング・フィールド」もそうですが、

新聞記者から見た目という演出は客観的でよいです。

もう少し前半と後半の時間のギャップがなければ、

もっと私には合っていた映画だと思いました。

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2006-03-26 08:05:56

バンド・オブ・ブラザース 5

テーマ:映画ジャンル 戦争

バンド・オブ・ブラザース 2001

BAND OF BROTHERS

アミューズソフトエンタテインメント
バンド・オブ・ブラザース Vol.5
アミューズソフトエンタテインメント
バンド・オブ・ブラザース DVDコレクターズ・ボックス II

1 「翼のために」
2 「ノルマンディ降下作戦」
3 「カランタン攻略」
4 「補充兵」
5 「岐路」
6 「衛生兵」
7 「雪原の死闘」
8 「捕虜を捉えろ」
9 「なぜ戦うのか」
10 「戦いの後で」



ようやくこのシリーズを全部観終えました・

いやぁ飽きてきたところもあったしかなりマニア向けな作品ですよコレ。

なぜなら本当に戦争映画に興味がなければ全部観ないでしょう。

実は私は全くといっていいほど戦争映画は興味がありません。

観だしたのもここ最近何年かのことです。

でも観終えてしまった。

「TAKEN」でさえ最終まで観ていないのに・・

まあわかりやすいことと戦争だから終点は決まってるから、

もうここまできたら見届けようかと。

今回は全く戦闘シーンがありませんでした。

戦闘シーンやアクションがあまり好きではないからこれはと思ったのですが、

2話とも全くアクションがないのでちょっと眠くはなりました。

ずっと観続けていてふと妙な気になりました。

結局日本が負ける大戦のお話でしかも組んでいるドイツは敵であり悪。

主役はアメリカなんだから当たり前なんですが、

そういえばそんな気で観ていなかったなぁ・・

ほとんどの戦争映画(まあ第二次世界大戦ですが)はアメリカが主役のばかり。

そういうのが当たり前だと観ている日本人(苦笑)

「男たちの大和」を観てなんとも思わなかったのもソレも原因かも・・

ではなんで「連合艦隊」には感動したのか??

同じ大和が出てくる日本の敗戦の映画なのに。

たぶん連合艦隊は第二次世界大戦がなぜ起きたのか、

そしてどこと組んで相手はどこでどこを攻めて・・

そんなわかりやすさと日本の立場や相手国や当時の時代背景、

その終焉まで明確に描いていました。

大和の他の戦艦や特攻隊までもう丁寧に・・

あれをテレビドラマにしたらもしかしたら、

このバンド・オブ・ブラザース日本版になったかも。


さてこの作品の終焉はアクションなしでドラマばかりです。

それまで出なかったけれど必ず演出されるであろうと思っていた、

ユダヤ人大虐殺のシーンが出てきます。

やはりこのシリーズは重い・・

映像や演出は最高ですから暗いです。

そしてそれまでどんなに悲惨なシーンがあれども、

アメリカ主役だからまあいえば娯楽もかねてはいるんです。

どちらかといえば「プライベート・ライアン」のような・・

最後に「シンドラーのリスト」を持ってこられたので、

それまでの破滅の美がこんなことは意味がないとかなり説得力がありました。

やhり戦争映画が好きな人でなければ観るのは辛いかも・・

まあ全編観ることは見ごたえはありますけれど。

除隊式までありそこから先は隊員の多くは日本に出兵するのです。

ああ、アメリカの歴史を観ているんだと当たり前に納得。

ヒットラーの屋敷や別荘も出てきます。

このあと「戦場のピアニスト」を観たりしたらかなりへこむはず(爆)

戦争で殺し合いをするシーンは見慣れてくるとそれが国の仕事と思え、

あまり感じなくなってしまうので怖いです。

それよりもやはり一般市民の虐殺を見せられるととたんに正義感を感じる。

本当は戦争自体が理不尽なことはよくわかっていても・・

登場人物には実在のモデルがいてこのシリーズはほとんど実話というのも、

人気があるんだなぁと納得しますね。

主人公たちのその後も語られます。

時代が変わってもまだアメリカという国は戦うことをやめない。

相手がいるからですが・・

日本に生まれて今の時代でよかったなぁと平和に感謝・・




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2006-03-10 08:12:30

バンド・オブ・ブラザース4

テーマ:映画ジャンル 戦争
アミューズソフトエンタテインメント
バンド・オブ・ブラザース Vol.4
アミューズソフトエンタテインメント
バンド・オブ・ブラザース DVDコレクターズ・ボックス II

バンド・オブ・ブラザース  2001アメリカ/イギリス

BAND OF BROTHERS

1 「翼のために」
2 「ノルマンディ降下作戦」
3 「カランタン攻略」
4 「補充兵」
5 「岐路」
6 「衛生兵」
7 「雪原の死闘」
8 「捕虜を捉えろ」
9 「なぜ戦うのか」
10 「戦いの後で」


さて久しぶりのバンド・オブ・ブラザーズも残りあと少し・・

ちょっともう戦争ものは飽きがきていたのですが、

今回は人間ドラマに重点を置いていました。

雪原の死闘でああこのシリーズの主人公は誰なのか、

改めて思い知らされました。

おそらくウインターズのファンが一番多いのではないでしょうか。

この回はなかなかよいお話です。

・・しかし実話を元にしているといってもなかなか、

こんな勇敢な人はいません。

捕虜を捉えろでは、

斥候(せっこう)なんて言葉が何回も出てきました(汗)

普通使わないからわからなかったよ・・

スパイのような役目のようです。

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2006-02-28 07:59:04

戦場のピアニスト

テーマ:映画ジャンル 戦争

戦場のピアニスト 2002 フランス/ドイツ/ポーランド/イギリス

THE PIANIST

音楽だけが生きる糧だった

アミューズソフトエンタテインメント
戦場のピアニスト

監督: ロマン・ポランスキー Roman Polanski

出演: エイドリアン・ブロディ Adrien Brody ウワディスワフ・シュピルマン
トーマス・クレッチマン Thomas Kretschmann ヴィルム・ホーゼンフェルト大尉
エミリア・フォックス Emilia Fox ドロタ
ミハウ・ジェブロフスキー Michal Zebrowski ユーレク
エド・ストッパード Ed Stoppard ヘンリク
モーリン・リップマン Maureen Lipman 母
フランク・フィンレイ Frank Finlay 父
ジェシカ・ケイト・マイヤー Jessica Kate Meyer ハリーナ
ジュリア・レイナー Julia Rayner レギーナ
ワーニャ・ミュエス ナチス親衛隊将校
トーマス・ラヴィンスキー 保安警察
ヨアヒム・パウル・アスベック 保安警察
ポペック Popeck ルービンシュタイン
ルース・プラット Ruth Platt ヤニナ
ロナン・ヴィバート Ronan Vibert ヤニナの夫
ヴァレンタイン・ペルカ Valentine Pelka ドロタの夫





第55回カンヌ国際映画祭パルムドール受賞の感動ドラマ。

実在のピアニスト、ウワディスワフ・シュピルマンの実体験を綴った回想録を基に、戦火を奇跡的に生き延びたピアニストとその生還に関わった人々の姿を、過剰な演出を抑え事実に基づき静かに力強く描く。

自身もゲットーで過ごした過酷な体験を持つロマン・ポランスキー監督渾身の一作。
 1939年9月、ポーランド。

ナチス・ドイツが侵攻したこの日、ウワディクことウワディスワフ・シュピルマンはワルシャワのラジオ局でショパンを演奏していた。

街はドイツ軍に占拠され、ユダヤ人をゲットー(ユダヤ人居住区)へ強制移住させるなどの迫害が始まる。

シュピルマン家も住み慣れた家を追われる。

ゲットー内のカフェでピアノ弾きの職を得た彼は、様々な迫害に遭いながらも静かに時をやり過ごす。

しかし、やがて一家を含む大量のユダヤ人が収容所へと向かう列車に乗せられる。

その時、一人の男が列車に乗り込もうとしていたウワディクを引き留めた。



アカデミー賞

主演男優賞 エイドリアン・ブロディ

監督賞 ロマン・ポランスキー

脚色賞 ロナルド・ハーウッド

カンヌ国際映画祭

パルム・ドール

全米批評家協会賞

作品賞

主演男優賞

監督賞

脚本賞 ロナルド・ハーウッド

英国アカデミー賞

作品賞

監督賞(デヴィッド・リーン賞)

ヨーロッパ映画賞

撮影賞 パヴェル・エデルマン

日本アカデミー賞

外国作品賞

セザール賞

作品賞

監督賞

主演男優賞

音楽賞 ヴォイチェフ・キラール

撮影賞 パヴェル・エデルマン

音響賞

美術賞

★★★★★★☆☆☆☆

前に借りたときに気持ち悪くなって最後まで見ないで返したのですが、

今回ようやくまた観てみようかと借りてきました。

シンドラーのリスト」に酷似している場面が多かったので、

それのカラー版だったら気持ち悪いよなぁと観ていなかったのです。

やはり描写はストレートでした。

しかも私はこの映画のオチも知っていました。

感動は全く感じなかったし暗いあと味も残りませんでした。

ラストを知っていたので想像していたのです。

勝手にあと味の悪い残る映画なのではと期待して・・

けれども意外にもその唯一のもりあがるシーンは、

本当に最後の最後で短いものでした。

ドイツ人将校の描き方ですが、

ソレよりも気になったのがそれまでの主役の行動。

お坊ちゃんみたいですね。

こういうヘタレ役は根本的には合いません

これが事実を元にしているにせよ合わない。

時代に翻弄されるというよりも仲間の犠牲に生かされている設定。

ロード・オブ・ザ・リング」のフロドとか、

キングダム・ヘブン」のオーリーの役は苦手。

事実だから仕方ないにしても・・

逢引できた彼女は?それを仲介した仲間が罪をおわれることは?

家族は?目の前で殺されてゆく仲間たちは?

それらを景色のように描いてゆくので、

主人公がただ運がよくヘタレだということしか伝わらない。

心の葛藤があまり感じられない。

生き残っていることが罪ということでもなく、

生かされている自分に感謝をしている様子が感じられない。

ラストの延々と続く演奏シーンは、

「シャイン」を思い出しましたがシャインのほうがいい。


「シンドラーのリスト」の方がいいと思うのは、

金持ちドイツ人がユダヤ人を救うことが偽善であることと、

その時代にその偽善が全く結果的には正義であったということ。

その金持ちドイツ人も完璧な人間でもなかったこと。

ユダヤ人が生き残る方法を与えたシンドラーと、

生かされる権利を得た彼らが日本の戦時時代のように、

工場などで働くさまは彼らの器用さやアタマのよさが生きのる糧であったこと。

そしてドイツ軍人の個性がよく描けていた(レイフ・ファインズ)

敗れたドイツの敗者の美学と生き残った権利を得たユダヤ人の弱者の美学。


あの気持ちが悪いくらいの地獄絵巻映画を観たら、

このピアニストの映画はただカラーとして描いただけのような感。

違う切り口という点ではあまり退屈せずに観れたのですが、

敗者、生き残った弱者、それらがただ景色のような淡々とした無想感。

生かされてありがたいといった人道的なものでもない、

これも監督がゲットーを自身が経験したからの描写。

現代のアメリカはこういった生かされ選ばれた金持ちユダヤ人の集まりです。

そこまで描いてほしかったです。

なぜ彼らは生かされたのか?

運と何かができるという糧があったから

シンドラーのリストは糧が器用だとか頭がいいとかの理由で日本人にも理解できる。

運はシンドラーというドイツ人の最初は私欲から始まった偽善から。

ピアニストは糧はピアノがあの場面で弾けたこと。

運とはその場面まで生かされたこと・・

その違いなのです。

だから比べられるであろうこのふたつの作品は違います。

どちらかというと、

戦場のピアニスト」「太陽の帝国」なのです。

逃げ回る姿を客観的に描き、

周りの犠牲と自分の運で生かされ、

戦争が終わることで何も終わったわけではない・・

少年とピアニスト、ユダヤ人とイギリス人と全く違いますが、

なぜか共通点を感じたのでした。




シンドラーのリスト

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2006-02-27 07:35:45

連合艦隊

テーマ:映画ジャンル 戦争

連合艦隊  1981


東宝
連合艦隊


監督: 松林宗恵


出演: 小林桂樹 山本連合艦隊司令長官
永島敏行 本郷英一
金田賢一 本郷真二
古手川祐子 早瀬陽子(英一の婚約者)
中井貴一 小田桐正人(特攻隊員)
丹波義隆 茂木(瑞鶴搭乗員)
財津一郎 武市(大和工作科分隊士)
三橋達也 Mihashi Tatsuya 草鹿参謀長
高橋幸治 宇垣参謀長
中谷一郎 有賀大和艦長
小沢栄太郎 永野軍令部総長
金子信雄 南雲機動部隊司令長官
奈良岡朋子 本郷歌子(英一、真二の母)
丹波哲郎 Tanba Tetsuro 小沢機動部隊長官
鶴田浩二 伊藤第二艦隊長官
森繁久彌 本郷直樹
長門裕之 武田瑞鶴乗組員
佐藤允 工藤瑞鶴搭乗員
佐藤慶 神連合艦隊先任参謀
なべおさみ 森瑞鶴乗組員
平田昭彦 下田瑞鶴飛行長
中山昭二 駆逐隊司令
佐久田修 大江中尉
遠藤公一 青木二飛曹
伊藤敏孝 大川一整曹
長谷川論 野村飛曹
友里千賀子 小田切照代
里美奈保 小田切美代
松尾嘉代 芸者鈴川
石田茂樹 新聞記者
浜田寅彦 町内会長
南道郎 黒島先任参謀
北浦昭義 渡部戦務参謀
六本木真 大石先任参謀
斎藤真 源田航空参謀
藤田進 及川海軍大臣
田崎潤 豊田大将
藤岡琢也 福留軍令部部長
橋本功 富岡軍令部課長
織本順吉 大林参謀長
加地健太郎 大前先任参謀
安部徹 栗田第二艦隊長官
近藤宏 小柳参謀長
富田浩太郎 山本先任参謀
伊吹徹 大谷作戦参謀
神山繁 瑞鶴艦長貝塚
長谷川弘 瑞鶴艦長野元
高並功 新谷大佐


太平洋戦争における連合艦隊の活躍と最期を通して、戦争に巻き込まれていく人々を描いた戦記スペクタクル。

戦艦大和の精巧かつ大規模なミニチュアが話題を呼んだ。中井貴一のデビュー作。



日本アカデミー賞

新人俳優賞 中井貴一



★★★★★★★☆☆☆


戦争とは(やむを得ないに始まってやむを得ないに終わる

戦争を始めるのも難しいが終わらせるのも難しい

こんな名言が随所で出てきます。

男たちの大和」を劇場で前に観てあまり私は世界に入れずににいたので、

こちらを観ないといけないなぁと思い今頃この作品を観たわけです。

世界が大きくてわかりやすい!

時間も長いし特撮もチャチなのですが勢いがあります。

そして役者が揃っている・・

多分特撮を除いてはこれ以上のものは作れないことと、

今こういった作品を作るならば一番人気のあった大和になったのでしょうか。

この作品は第二次世界大戦がどうやって戦略的に行われていたか、

かなり細かいところも描けているし戦争の理由もいきさつも終焉も全部描いています。

もし「男たちの大和」を観て全体像が知りたい人はぜひ観てください。

勢いで泣いてしまったけれど細かいことはわからない人にもお勧めします。

こちらの作品はもちろん時代からいって特撮や演出は今観たらガクッとするかもしれない。

しかしなぜこういった作戦ミスがあったのか、

大和が最終的に沖縄に行かなければいけなくなった理由、

世界的な政治の裏側・・

この時代にも天皇制も露骨ではありませんが描かれています。

上官の派閥や他の戦艦はどうだったのか・・

歴史の勉強にもなるので日本史近代史に興味のなかった私には助かりました。

音楽もあまり好きではなかった谷村新司の群青。

こんないい曲だったとは・・

しかも曖昧に終わるあの場面でピアノとともに語りかけてくる。

これは哲学だと思いました。

もっと突き放したところで戦争を描いている。

もちろん色々な家族との絡みもある。

残された家族特に時代に翻弄される古手川祐子(夫兄弟が戦死)のセリフもいい。

主役級の夫役永島敏行とその弟の 金田賢一。

また別の家族としてはもうひとつの主役、

中井貴一が沈む大和の父に宛てた言葉・・

父より少しだけ長生きする息子の親孝行をお許しください、

さよなら母さん・・)と、特攻隊を選び空から沈む大和を見ながら終焉を迎えます。

船と共に沈もうとして助けられた丹波哲郎もいい役でした。

この映画は捨て役者がない・・

戦争のはじめから終わりまでをきちんと描いている・

もちろん1941真珠湾攻撃も出てきますよ。

コレだけ長く暗い映画なのにそれを感じないのは、

泣いてくださいのような演出も少なく、

淡々と戦争は進み死ぬことが無駄ではなく生きる人は罪を追う。

そんな敗者の美学さえ感じてしまうのです。

敗者の美学ということを感じた映画は「戦争のはらわた」という、

サム・ペキンパーのドイツ軍の物語です。

終わらせることが使命ということも悟っていた上官たち。

国のためという大義の本音は家族を守るため、

日本列島を守るため・・特攻隊の少年たちと整備兵のやりとりもよいです。

号泣してくれという映画ではありませんが、

戦争の中身がこういうことでこう進みこうなったという理解するには勧められる映画。



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2006-02-15 07:00:27

バンド・オブ・ブラザース3

テーマ:映画ジャンル 戦争

バンド・オブ・ブラザース 2001

BAND OF BROTHERS

アミューズソフトエンタテインメント
バンド・オブ・ブラザース Vol.3
アミューズソフトエンタテインメント
バンド・オブ・ブラザース DVDコレクターズ・ボックス I
アミューズソフトエンタテインメント
バンド・オブ・ブラザース DVDコレクターズ・ボックス II

1 「翼のために」
2 「ノルマンディ降下作戦」
3 「カランタン攻略」
4 「補充兵」
5 「岐路」
6 「衛生兵」
7 「雪原の死闘」
8 「捕虜を捉えろ」
9 「なぜ戦うのか」
10 「戦いの後で」


ちょっとマンネリしてきたところに、

「衛生兵」これはまた違った作品を観ているような切り口で、

新鮮に感じられました。

恋というには一瞬の出来事のようなんですが、

この衛生兵はよかったです。

でも毎回毎回戦争ものといっても残酷な描写は多いから、

ドラマはよく描けてるなぁと思いながらも、

娯楽作とも取れないのは基本的には戦争ものを避けてるからかも・・

ここ2、3年の最近やっと戦争ものを観出したのですから・・

ホラーとはやはり違うから。

あとこのシリーズでちょっと違うなぁと感心したのは、

ニュース映像のような色を基本的には使うけれども、

時折ファンタジーな絵を持ってきたりするんです。

それが違和感がないというのがすごいなぁと・・

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2006-02-09 07:43:12

バンド・オブ・ブラザース 2

テーマ:映画ジャンル 戦争

バンド・オブ・ブラザース 2001

BAND OF BROTHERS

アミューズソフトエンタテインメント
バンド・オブ・ブラザース Vol.2
アミューズソフトエンタテインメント
バンド・オブ・ブラザース DVDコレクターズ・ボックス I

1 「翼のために」
2 「ノルマンディ降下作戦」
3 「カランタン攻略」
4 「補充兵」
5 「岐路」
6 「衛生兵」
7 「雪原の死闘」
8 「捕虜を捉えろ」
9 「なぜ戦うのか」
10 「戦いの後で」


ちょっと前作より間を置いたせいで演出についていくのがやっとでした。

しかし相変わらず映画を観ているような錯覚になるほどの、

スペクタクルシーンの多いこと・・

今回はオランダに舞台が変わります。

フランスからオランダ・・

市街戦も多くやや演出もハード。

やっと終わりかと思ったらクリーニングに出した衣類が、

帰らぬ人のものの多いこと・・

ヘタレな兵士の存在がプライベートライアンのある兵士に見えました。

生き残るのはこういう兵士なのかも・・

寂しいし痛いし暗い映画なんですが、

ここまできたら見続けます。

物語の最初に現存する実際のモデルがインタビューに答えるのは実話だから。

もちろん多くはフィクションでしょうけれど貴重です。

前回の方向オンチの上官も久々に見ました。

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2006-01-24 09:16:08

バンド・オブ・ブラザース 

テーマ:映画ジャンル 戦争
バンド・オブ・ブラザース DVDコレクターズ・ボックス I 2001 WOWOWで放映
アミューズソフトエンタテインメント

バンド・オブ・ブラザース 

BAND OF BROTHERS

アミューズソフトエンタテインメント
バンド・オブ・ブラザース Vol.1

1 「翼のために」
2 「ノルマンディ降下作戦」
3 「カランタン攻略」
4 「補充兵」
5 「岐路」
6 「衛生兵」
7 「雪原の死闘」
8 「捕虜を捉えろ」
9 「なぜ戦うのか」
10 「戦いの後で」


ゴールデン・グローブ

作品賞(TVムービー/ミニシリーズ)


製作総指揮: スティーヴン・スピルバーグ Steven Spielberg
トム・ハンクス Tom Hanks


監督: フィル・アルデン・ロビンソン Phil Alden Robinson  (第1話)


脚本: エリック・ジェンドレセン  (第1・5・10話)
トム・ハンクス Tom Hanks  (第1話)


出演: ダミアン・ルイス Damian Lewis リチャード・ウィンターズ
ロン・リヴィングストン Ron Livingston ルイス・ニクソン
ドニー・ウォールバーグ Donnie Wahlberg カーウッド・リプトン
フランク・ジョン・ヒューズ Frank John Hughes ウィリアム・ガルニア
スコット・グライムズ Scott Grimes ドナルド・マラーキー
ニール・マクドノー Neal McDonough バック・コンプトン
マシュー・セトル Matthew Settle ロナルド・スピアーズ
マイケル・カドリッツ Michael Cudlitz ブル・ランドルマン
シェーン・テイラー Shane Taylor ユージーン・ロウ
デヴィッド・シュワイマー David Schwimmer ハーバード・ソベル
デクスター・フレッチャー Dexter Fletcher
ジェームズ・マディオ James Madio
リック・ウォーデン Rick Warden
リック・ゴメス Rick Gomez
アイオン・ベリー Eion Bailey
カーク・アセヴェド Kirk Acevedo
ピーター・マッケーブ Peter McCabe
デイル・ダイ Dale Dye
サイモン・フェントン Simon Fenton
コリン・ハンクス Colin Hanks



これ・・テレビ映画なんですよね

言われなければ気づかないくらい一言で言えば大きい映画。

お金の額だけの問題ではないような気がします。

男たちの大和 YAMATO」を劇場で観た記憶から比べてしまい、

ああこれはテレビ映画なのになんでこんな作品が撮れるのか・・

お国柄だけの問題でもないです。

大和の見せ所の時に海上で空一面の戦闘機に囲まれ、

サンドバック攻撃を受けたところの描写は日本の映画としては見事だ。

そう思っていたんですが・・このテレビ映画のほうは2001年・・

しかもテレビ映画の不利など全く感じさせないカメラワーク自体が劇場用みたいで・・

やはり製作総指揮といえどスピルバーグ(そしてトム・ハンクス)が絡み、

たくさんの熟練した職人が選ばれある程度お金もかけていると見た演出にやたら感心した

ひとつの映画にまとめるならばひとつふたつのお話を中心にしてしまうと、

やはり派手で面白そうな話中心になりよくある娯楽戦争映画になる。

テレビ映画の有利さ、

それは次の話が観たくなるように作ればよい。

コレも結構難しいんですがね・・

監督や制作陣をいくらスピルバーグがうまく選んでも脚本もよくても、

全編がすべて面白い見ごたえがあるとは限らない。

それが「TAKEN」です。

あれは結局お話が難解すぎたのと俳優の世代が変わると慣れず、

ダコタ・ファニングが出てすぐ観るのをやめてしまいました。

彼女を楽しみにしていたのに「サイン」みたいな展開になっていき、

まあいいやとあと2話くらいで・・

このバンド・オブ・ブラザースはどうなんでしょうか。

まだ1枚のDVDを借りて観ただけですが・・

娯楽でもあるけれど人間ドラマもゆっくりと丁寧に描かれている。

それと歴史がよくわかるというか・・

実在し現存した兵士が冒頭でインタビューに答えているのも興味。

戦争もののしかもテレビドラマだからと避けていましたが、

これもまたスピルバーグなんだと観たくなったのです。

いっとき人気でなかなか借りれなかったのですが、

十分今なら順番に借りれそうです。

 とりあえず1枚目・・


「翼のために」

方向音痴の上官は笑えますね。

兵士たちの人間関係もよく描けています。

訓練が主なのでやってることは「フルメタル・ジャケット」や、

「愛と青春の旅立ち」のようです。

パラシュート部隊が出てくるのですが、

ここらも「プライベート・ライアン」の中半みたい。

まだまだほのぼのとしたストーリー。

「ノルマンディ降下作戦」

最初の戦闘機から舞い降りる落下傘部隊。

焼ける空などまるでファンタジーのような映像から、

一転して上陸してからは手持ちカメラの演出。

船から上陸する部隊とはまた別の世界がここにあります。

ある意味で「プライベート・ライアン」より評価され人気があるのもうなづける。

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2005-12-29 07:23:24

プラトーン

テーマ:映画ジャンル 戦争

プラトーン  1986

PLATOON

20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
プラトーン 特別編

実体験を基に描かれた、O・ストーン監督によるベトナム映画。

クリス・テイラーがベトナムにやって来たのは1967年。

大学を中退してまでベトナムに志願したのは、次々と徴兵されてゆく彼と同年代の若者たちのほとんどが、少数民族や貧しい者たちだった事に対する義憤からであった。

だが、いきなり最前線の戦闘小隊に配属されたテイラーにとって、戦争の現実は彼の想像をはるかに超えた過酷なものだった……。

ベトナム戦争を題材にした映画は数多く製作されたが、本作はその中でも傑出した作品だ。

とにかく各シーンの描写が凄い。

兵士たちの歩く動作、銃器の扱い、スタイル、持ち物、そして雨や泥によって曇りがとれなくなった腕時計や、泥の川で足が腐るなどの湿地帯である環境が生み出す様々な影響。そういった些細な描写から、

照明弾によって揺らめく木々の影や、暗闇の最前線で敵も味方も分からなくなっている狂気の様子、

たこつぼの中で待機している兵士の恐怖感などの、まるでそこに立ち会っているかのような臨場感溢れる戦場シーンまで、そのリアルな描写にはまさに驚きの一言。

これらリアルな描写の中に、戦争が生み出す狂気、愚かしさ、ひいてはアメリカ大国の責任を問うストーンの姿がある。アカデミー作品・監督賞受賞。




アカデミー賞

作品賞

監督賞

編集賞

録音賞

ベルリン国際映画祭

監督賞

ゴールデン・グローブ

作品賞(ドラマ)

助演男優賞 トム・ベレンジャー

監督賞 オリヴァー・ストーン

英国アカデミー賞

監督賞

編集賞

インディペンデント・スピリット賞

作品賞

監督賞

脚本賞 オリヴァー・ストーン

撮影賞

日本アカデミー賞

外国作品賞

監督: オリヴァー・ストーン Oliver Stone


出演: チャーリー・シーン Charlie Sheen クリス・テイラー
トム・ベレンジャー Tom Berenger バーンズ軍曹
ウィレム・デフォー Willem Dafoe エリアス軍曹
ケヴィン・ディロン Kevin Dillon バニー
フォレスト・ウィッテカー Forest Whitaker ビッグ・ハロルド
フランチェスコ・クイン Francesco Quinn ラー
ジョン・C・マッギンレー John C. McGinley オニール軍曹
キース・デヴィッド Keith David
デイル・ダイ Dale Dye ハリス大尉
ジョニー・デップ Johnny Depp ラーナー
リチャード・エドソン Richard Edson


★★★★★★★★☆☆

もやもやの捌け口はどうなるのか、

ふたとおりの結末が考えられますが、

あまりに映像描写が見事で俳優の演技もよく、

客観的に観なければいけないジャンルでありながら客観的には観れなかった。

・・ってこともないんだけれど私は歴史=戦争映画は特に、

そう観るようにしています。

そのつもりだったのに主人公の取った最後の行動に、

なんら疑問さえ感じずむしろスカッとしている自分が怖い

エンディングで流れるセリフはこれからの苦悩さえ思わせるが、

やはりあの復讐劇でよかったのか・・

「カジュアリティーズ」のほうがあと味は悪かった。

ソレを期待してもいたのに・・

この後半の問いかけはデ・パルマのほうが深い。

だからあっちはヒットしなかったのだろう。

善と悪

制裁と服従

罪と罰

狂気と理性・・

人が狂う誰のせいでもない理由のせいにできない狂気は、

戦争のはらわた」のほうがずっと優れている。

しかしペキンパー監督お得意のスロー映像の多用で、

娯楽と化してしまったのも事実。

後味の悪さやメッセージ性は「カジュアリティーズ」のほうがあった。

しかしデ・パルマ監督のあまりに直接的な描き方は後味の悪さしか残らなかった。

プライベートライアン」これは売れるための作品で、

さすがに戦争の残虐性のあと人情ドラマは違和感があったが、

最終的にはこれで成功したし見る分には救いがあった

フルメタル・ジャケット」私はこの系統では一番の評価をしている。

ラストが戦争そのものの的を得ているから。

難を言えば一般受けはしない映画ではあったが・・


そうこう新旧の作品とざっと比べてみるとこの「プラトーン」が、

一番まとまっていて非常に観やすい娯楽性のある戦争映画だと感じた。

「プライベートライアン」の前半ほどのリアルな残虐性は必要はない。

「戦争のはらわた」のようなややこしい回想録もいらない。

わかりやすくストレートにベトナムの密林の中で何が起こったかを、

サスペンス仕立てでアクションもカメラ酔いしない丁寧さ切れのよさで、

十分恐怖やリアル感を出せている。

そして登場人物の本当にわかりやすい設定。

オリバー・ストーン自らの経験から自身が脚本を書いたのも説得力があり、

ざっと見ていくだけで登場人物の性格や生い立ちがよくわかる。

一番特筆すべきはテンポがよい作品ということだろう

前半に生々しい戦場で民家を犠牲にするシーンで悲惨な現実を見せ、

兵士らがこの状況でだんだんと人格がむしばまれてゆく様子がわかる。

中半では間違っていなかった主役と犠牲になる兵士のサスペンスドラマ。

この ウィレム・デフォーめあて(最後の誘惑の演技で気になった)でこの作品を借りたのだ。

それまで手持ちカメラ中心の報道映像のようなリアルさだったのが、

ここで彼のために用意されたかのように、

スローモーションで丁寧に大切に演出される画面は、

後半の主役であるチャーリー・シーンの上官への復讐劇を予想させる。

見事な緩急ある演出である。

ただ・・この映画のラストに後味の悪さは残らなかった。

正義ではない。しかし間違いでもない。

でもそうなればいいと思いながら後味の悪さも期待した。

二十日鼠と人間」のラストのような後味を求めたのだが・・

それでも全体的にはよく出来ている作品だと思う。

兵士のセリフがかなり笑えないジョークだなぁと苦笑い・・

十字軍、割礼、黒人が支配する世界・・セリフのうまさは「フルメタル・ジャケット」を上回る

感情だけで観てしまうと勧善懲悪のようでいて中途半端な後味だが、

理性=客観的に頭でも観てみたら意味がない世界だったということもわかるだろう。

しばらく時間をおいて客観的にも観てみたい作品ではある。

お国の事情はどうあれ当事者たちには全く意味のないのが戦争という不幸な出稼ぎだから。

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