その結果、「裁判員制度が始まってから、裁判や司法への興味や関心が以前より増した」と答えた人の割合は全体の27.8%と、これまでで最も低くなりました。
裁判員候補者が参加を辞退する割合も年々上昇していて、最高裁は「関心の低下が辞退率の上昇に影響している可能性は否定できない」としています。(5月21日NHKニュースウェブから一部引用)
「裁判や司法への関心」ということなので,裁判員裁判のみに限ったものではないのだろうと思いますが,聞き方として「裁判員制度が始まってから、裁判や司法への興味や関心が以前より増した」と前提が裁判員裁判という用語が入っていることが回答に影響しているような気にして質問としておかしいように思います。これは最高裁の何らかの意図が入っているのではないかと勘ぐってしまいます。
確かに,裁判員裁判に限って言えば,制度が始まった頃には随分と話題になり,知人などからも「選ばれたらどうしたらいいんだろう」などと聞かれたこともありましたが,最近では,この制度について何か聞かれるようなこともほとんどないという印象です。
裁判や司法自体に対する関心や興味という点でいうと,私が取り扱うことが多い家族関係や相続の分野では以前にも増して興味を持っている人が増えているように思いますし,「裁判や司法への関心」が減っているなどということはないと思います。