弁護士江木大輔のブログ

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http://www3.nhk.or.jp/news/html/20161215/k10010807341000.html?utm_int=news-social_contents_list-items_014

 

政府が、同一労働同一賃金の実現に向けて、正社員と非正規の労働者の待遇差がどのような場合に認められるのかなどを示したガイドラインの案が明らかになり、時間外や深夜・休日手当、それに病気休職などでは差を認めないと明記しています。(12月15日NHKニュースウェブから一部引用)

 

この点に関して,労働契約法20条には,正規社員と非正規社員との間で不合理な労働条件の区別をしてはならないものとされています。

 

労働契約法
第20条  有期労働契約を締結している労働者の労働契約の内容である労働条件が、期間の定めがあることにより同一の使用者と期間の定めのない労働契約を締結している労働者の労働契約の内容である労働条件と相違する場合においては、当該労働条件の相違は、労働者の業務の内容及び当該業務に伴う責任の程度(以下この条において「職務の内容」という。)、当該職務の内容及び配置の変更の範囲その他の事情を考慮して、不合理と認められるものであってはならない。

 

報道もされましたが,この点が問題となった訴訟としては,大阪高裁平成28年7月26日判決というのがあります(判例タイムズ1429号等)。

この件は,有期雇用の非正規の配送ドライバーが,正社員であるドライバーとの間で賃金待遇について不合理な相違があるとして,その差額分などを請求したというもので,判決においては区別されている手当の一つ一つを検討しています。


例えば,次のように判断が示されています。

 

・無事故手当・・・優良ドライバーの育成や安全な輸送による顧客の信頼確保といった要請は正規非正規の別なく要請されるものであり,正規社員に対しては無事故手当を支給し非正規社員に支給しないのは不合理である。

 

 

・作業手当・・・賃金規定によれば特殊業務にかかわる作業員に支給されている手当であるところ,これについても正規非正規で区別することは不合理である。

 

 

・住宅手当・・・正規社員は転勤を伴う配転が予定されており,転勤の都度引っ越し費用などがかかるということを考えると,正規と非正規で区別することは不合理であるとまではいえない。

 

 

・皆勤手当・・・精勤に対してのインセンティブは正規非正規に区別なく支給されるべきであるとも考えられるが,非正規の場合には精勤することによってそれが考慮されて更新の際に時給が上がることになっているのに対し,正規社員の場合には精勤したとしてもそれによって基本給が昇給するわけではないことからすると,両者を区別することは不合理であるとまではいえない。

 

 

・通勤手当・・・通勤するための費用を補充する性質のものであり,正規化非正規化で区別することは不合理であると認められる。

 

 

本件においては,労働契約法20条が施行されて以降の手当の不支給が不法行為になるとして会社側に損害賠償が命じられています。

 

 

 

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