http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00338919.html

 

東日本大震災でスーパーの駐車場のスロープが崩落し、8人が死傷した事故で、1審で有罪判決を受けた建築士に、東京高裁は、逆転無罪判決を言い渡した。
2011年の東日本大震災で、東京・町田市のコストコ多摩境店の駐車場のスロープが崩れて、2人が死亡し、6人が負傷した。
構造設計担当の高木直喜被告(69)は、業務上過失致死傷の罪に問われ、1審で、禁錮8カ月、執行猶予2年の判決を受けた。
控訴審判決で、東京高裁は「担当者としての配慮は尽くされていた」と指摘し、1審判決を破棄し、無罪を言い渡した。
高木被告は「日本の司法制度の良識を再確認しました」と述べた。
(10月13付FNNニュースから引用)。

 

 

本件では具体的にどのような証拠などがあったのかはわかりませんが,交通事故などの過失が問題となる事件では,検察官が主張している注意義務違反について,予見可能性(そもそも結果が予見できたのか),結果回避可能性(予見できたとしても結果を回避できたのか)や因果関係(過失と結果との間に因果関係があるのか)といったことを注意深く検討する必要があります。

 

 

警察や検察で取られている調書を見ると,被疑者が「・・・言われてみれば,私がもっと注意していればこの事故は防ぐことができたと思いますので,被害者の方には本当に申し訳なく思います」などと書かれていて,なんとなく,自白めいた調書となっていることも多いものですが,それに引っ張られることなくきちんと検討することが重要になるように思います。

調書にそのように書かれていたとしても,本当に注意しなければならない状況だったのか,注意していれば事故が防げたのかということは,調書の記載とはかかわりなく検討しなければならないことです。

 

 

むかし,修習生のときの検察実務修習では,配属地の特性からか,とにかく,交通事故の事件が多くて,調書が自白っぽいものになっているので,それに引きづられて起訴状を起案して決裁に持っていったら,前記のような注意を受けたことがあり,過失事件というのは,犯人性が争われていたり,故意による事件などとはまた違った注意があるものだと思った記憶があります。

 

 

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