http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160928/k10010709281000.html?utm_int=news-social_contents_list-items_054

 

28日の判決で、東京地方裁判所の佐々木一夫裁判官は「有名アーティストのギターを見たり、触れたりしたいなどというファン心理が高じた末の犯行だ。コンシェルジュという立場を悪用し、留守を見計らって侵入した巧妙で、こうかつな側面がある」と指摘しました。一方で、「今後は被害者の夫婦に近寄らないことを誓っているほか、ファンクラブを除名処分になるなど社会的制裁を受けている」として、懲役1年、執行猶予3年を言い渡しました。
(9月28日付NHKニュースウェブから一部引用)。

 

ファンクラブを除名されることが社会的制裁と評価されるのかということが話題となっていましたが,社会的制裁というのは,会社を解雇されるなどして収入のみちを失うなど,社会で生活していくうえでの不利益を受けたということだと思うので,ファンクラブが性質上は私的な,趣味の集まりであり,それを除名されたことが社会生活を営んでいくうえで不利益とはいえないように思われ,社会的制裁というには当たらないように思います。

 

 

もっとも,実際に法廷で裁判長がどのように述べたのかについては必ずしも報道のとおりではないことも多いかなと思います。

ファンクラブを除名になったということは,福山雅治に近づく手段を失ったという意味で,再犯可能性を減じさせたと評価し得る一つの要素とはいえると思うので,弁護側が主張してもおかしくはないし,裁判所としてはその意味で取り上げて述べたものを,他のコンシェルジュを解雇されたなどの社会的制裁のくだりと一緒くたにされて報じられているようにも思います。

 

 

なお,裁判長が口頭で述べた量刑の理由は,後に入手した判決文には書かれていないということもあります。
刑事事件の場合,判決文は判決宣告の時点で出来上がっていなくてもよいので,法廷で口頭で述べられたことが判決文では抜けていたということはままあるのです。

仮に,ファンクラブの除名が社会的制裁という要素として挙げられていたとしても,これだけ話題となってしまうと判決文の完成の際には,そう読まれないようにうまく構成が変更されているかもしれません・・;)

 

 

 

■ランキングに参加中です。

にほんブログ村 士業ブログ 弁護士へ にほんブログ村

■着手金の簡易見積フォーム (弁護士江木大輔の法務ページに移動します。)

 

■弁護士江木大輔の法務ページに移動します。