http://jcc.jp/news/11385872/

(9月19付JCCニュースから一部引用)。

 

署名(記名)押印のなされた契約書がある・・・ということになれば、その内容(建物下部分には盛り土しないことなど)は全部知っていたんだろうと言いたくなるところです。

 

 

押印された文書については、押印した者の意思に基づいて、すなわち、その内容も了解したうえで押印がなされたはずであるという推定が働くということになっています(民訴法228条、判例)。

もっとも、当該印鑑が盗用・冒用されたとか、押印した後で内容が新たに書き足されたなどの事情があれば推定は働かないということになっていますが、今回の件では、東京都知事の公印が押印されているわけであり、そういった事情があるわけではないはずです。

 

 

そうすると、石原元都知事は盛り土されない契約であることを知っていたんだなということになりそうですが、押印されているのはあくまでも都知事の公印であって、石原元都知事の個人の印鑑であるわけではありません。

都知事の立場として、契約内容を知らなかったということは言えないとしても、個人として知っていたとまで当然に推定されるわけではないということがいえそうです。

実際の問題として、あの傲岸不遜で、都庁にもあまり登庁もしていなかったという石原元都知事が、契約条項を逐一チェックして内容を理解して押印した(そもそも実際の押印行為自体も石原元都知事がしたわけではないでしょう。法律的には都知事が押印したものとして評価されるとしても)とは思われません。

 

 

そうはいっても、石原元都知事の体は一つであり、都知事の立場と個人の立場で評価が異なるのはおかしいだろうということもわかりますが、法律的には、一人の人間が立場によって責任が問われたり問われなかったりするということはおかしなことではないということになります。

 

 

石原元都知事がどこまで知っていたのか否か、この辺りは、盛り土するかどうかというのが、どの程度のマターであったかということにも関わるとは思います。報道に接する限りですが、最初に盛り土したほうが良いという専門家会議の意見はあくまで提言であって拘束力まではなく、その後、なんとなく決まっていったというのが事の実相のような気がしますが、そこに、石原元都知事がいちいちくちばしを入れていたようにも思われないのですが、この件はもはや政治の駆け引きのようになっていて、誰かが決めたということに持っていこうとする流れ(マスコミも後押ししている)とのぶつかり合いのようになっているように感じます。

 

 

 

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