http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160827/k10010655821000.html?utm_int=news-politics_contents_list-items_004

 

テロなどの謀議に加わった場合に処罰の対象となる「共謀罪」を新設するための関連法案は、これまでに3回、国会に提出されましたが、「共謀罪の適用範囲があいまいだ」といった野党側の反発もあり、いずれも廃案になっています。
こうしたなか、法務省は、「4年後の東京オリンピックをにらんでテロ対策を充実させるためには法整備を進める必要がある」として、処罰の適用範囲を限定し構成要件を厳しくしたうえで罪名も見直し、できるだけ早く国会に提出したい考えです。
具体的には、適用範囲を、重大な犯罪の実行を目的とする「組織的犯罪集団」に限定し、構成要件に、犯罪の実行に必要な資金の確保などの「準備行為」を加えたうえで、罪名を、「共謀罪」から、「テロ等組織犯罪準備罪」という、テロ対策を強調する名称に変更する方針です。
(8月27日付NHKニュースウェブから一部引用)。

 

警察に相談に行くと、相談は聞いてくれるものの「事件にならないと動けない。」といわれて追い返されたという話はよく聞きますし、実際のところそういうことも多いです。

 

 

トラブルになっていて、相手が家に押しかけてくるかもしれないので何とかしてほしいと言って相談しても、巡回・パトロールの強化程度はしてくれるとは思いますが、実際に自宅侵入したり、訪ねてきても帰ってくれない、ということが起こったらすぐに110番してください、といわれることが多いものと思います。

犯罪の予防(防犯)も警察の大切な活動の一つとはいえ、やはり、警察の活動の本質としては、自由な活動が保障されている社会を前提として、起こってしまった犯罪に対する事後的な対応(捜査)というものが占めるということになります。

 

 

警察としても、何らかの根拠がなければ捜査をするなどの活動をすることはできないわけですが、今回の共謀罪、テロ等組織犯罪準備罪というのは、犯罪の成立時期をぐっと早めて警察の捜査活動をやりやすくする、その活動のための根拠を与える(令状を取って強制捜査に入るということなど)ためのものということになります。

また、捜査という名目ではあるものの、その本質としては、犯罪(テロ)の防止ということが主眼となるものであり、これまでの事後的な犯罪捜査ということとはその趣きを異にするものということができます。

 

 

テロの防止という目的は重要であるものの、これまでに国会に提出されてきた共謀罪は、犯罪に限定を掛けずに共謀のみで犯罪とすることになるなどその成立要件が大きすぎることなどが批判されてきましたが、今回、目的にあった範囲で限定して成立を目指すということであれば、支持も得やすくなったということはできるものと思います。

ただ、最も問題なのは、日本においては、捜査の美名のもとでの警察(行政)の活動に対して、立法や司法からのチェックが効きにくく、その活動に対して歯止めをかけることがなかなかむつかしいというところにあるよあに思います。

 

 

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