判例時報2296号で紹介されていた事例です(大阪高裁平成27年9月3日判決)。

 

 

この時期になると水の事故も多くなりますが、海水浴場での事故に関して裁判例が紹介されていました。

本件は、少年野球チームがレクリエーションとして海水浴場い遊びに行ったところ、チームの中学生が溺れてなくなってしまったという事故で、遺族である両親が、引率者であったチームの代表者、副代表、保護者会長らに対して損害賠償を請求したというものです(一審、二審とも請求棄却)。

 

 

両親が主張した代表者らの注意義務違反の内容としては、事前に現場を確認していなかった過失、現場での監督体制等の構築義務違反についての過失がありましたが、本件海水浴場は正規の海水浴場であって事前に現場を調査、確認するまでの義務はないこと、海水浴場にはライフセーバーによる相応の監視体制が組まれていたことや当時の海は穏やかで特別に危険性が高かったというわけでもなかったこと、少年野球チームという任意団体による任意参加の行事であったことなどから、代表者らに、現場での監督義務を怠ったという過失までは認められないと判断されました。

説示の基準からすれば、例えばですが、無理やる嫌がる子どもを精神修練のためなどといって、遊泳禁止の場所で泳がせたなどという場合には責任が発生し得るものと考えられます。

 

 

また、他にも、海水浴場で監視業務を委託されていたライフセービングクラブや海水浴場の設置者である自治体についても被告とされましたが、本件においては、いずれに対する請求も棄却されています。

 

 

 

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