判例時報2270号で紹介された事例です(千葉地裁平成27年4月9日判決)。




本件は,現金が手元にあると使ってしまうということから,平成12年にAが知人から現金500万円を預けられたものの,平成18年になって返還を求められたが「待ってくれ」「そのうち返す」と言いながら返金せず,結局500万円のうちの100万円だけ返して,残りの400万円を返さなかったとして,知人から訴訟提起されたというものです。



お金を預かった Aは連絡もしないままに転居した上,平成26年に破産し,免責許可の決定も受けたようですが,判決ではその確定は不明ということになっています。


しかし,本件で,裁判所は,仮に,免責決定が確定していたとしても,知人から返金を求められた以降Aが横領したということができるので,破産法253条1項2号の「破産者が悪意で加えた不法行為に基づく損害賠償請求権 」に該当し,非免責債権であるとして請求を認容しました。



破産法第253条  免責許可の決定が確定したときは、破産者は、破産手続による配当を除き、破産債権について、その責任を免れる。ただし、次に掲げる請求権については、この限りでない。
 租税等の請求権(共助対象外国租税の請求権を除く。)
 破産者が悪意で加えた不法行為に基づく損害賠償請求権
 破産者が故意又は重大な過失により加えた人の生命又は身体を害する不法行為に基づく損害賠償請求権(前号に掲げる請求権を除く。)
 次に掲げる義務に係る請求権
 民法第七百五十二条 の規定による夫婦間の協力及び扶助の義務
 民法第七百六十条 の規定による婚姻から生ずる費用の分担の義務
 民法第七百六十六条同法第七百四十九条 、第七百七十一条及び第七百八十八条において準用する場合を含む。)の規定による子の監護に関する義務
 民法第八百七十七条 から第八百八十条 までの規定による扶養の義務
 イからニまでに掲げる義務に類する義務であって、契約に基づくもの
 雇用関係に基づいて生じた使用人の請求権及び使用人の預り金の返還請求権
 破産者が知りながら債権者名簿に記載しなかった請求権(当該破産者について破産手続開始の決定があったことを知っていた者の有する請求権を除く。)
 罰金等の請求権



本件は控訴されているということです。




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