http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151126/k10010320741000.html


この裁判はオイルマッサージと称する店を経営する宮崎市の45歳の男が女性客5人に対する乱暴などの罪に問われたもので、被告は「合意のうえだ」などとして無罪を主張しています。
宮崎地方裁判所で行われたこれまでの裁判で事件の状況を盗撮したビデオの複製が証拠として提出されていますが、ビデオの原本は被告の弁護士が保管し、検察はインターネット上に映像が流出して被害者が精神的苦痛を受けるおそれがあるとして没収するよう求めていました。
宮崎地方裁判所はことし9月、ビデオを提出するよう命じましたが、被告の弁護士は「複製に記録されていない会話が原本に残っている可能性がある」として拒否し、今月19日、最高裁判所が被告側の訴えを棄却する決定を出しました。
これを受けて裁判所は26日、被告が撮影したビデオカセット4本を差し押さえ、裁判所から委託を受けた検察官が被告の弁護士から提出を受けました。 (11月26日付のNHKニュースウェブから一部引用)。


刑事訴訟において,裁判所が行う強制処分として押収(差押え)があり,「必要があるときは」行うことができるものとされています。




そもそも本件でなぜビデオの原本を弁護人が保管していたのかということですが,捜査段階で警察は被疑者(被告人)の自宅や職場などを捜索して必要なものはその時点で押さえたのでしょうから,それ以前のいずれかの時期に被告人から弁護人に対して預けられそのまま保管され続けていたのではないかと考えられます。

ビデオの原本を弁護人が保管しているということに警察や検察がいつ気付いたのかについてまでは分りませんが,押収については弁護士には押収拒絶権があることから,弁護士の自宅や事務所といった場所についてまでの捜索や差押えまでは実施しなかったということなのでしょう。



弁護士の押収拒絶権について過去に一度記事にしたことがあります。


(弁護士の押収拒絶権)

http://ameblo.jp/egidaisuke/entry-11270430291.html




本件では,起訴後に裁判所からの差押えの決定を経てビデオ原本の差押えに至ったということですが,差押えの必要性の判断(被害者の二次的な被害防止というのはそれはそれでもちろん保護されるべきものとしても差押えの必要性という判断において考慮されるべき要素といえるのか,検察が主張している没収の前提として差押えをできるのかなど)や押収拒絶権との関係でどのような理屈で決定に至ったのかについて興味があるところです。





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