判例タイムズ1415号等で紹介された最高裁判決です(平成27年6月1日判決)。



債権譲渡がされた場合に債務者が異議を留めずに承諾した場合には,元々の債権者に対して主張(対抗)できる事由があったとしても,譲受人に対して主張できなくなってしまうという民法468条1項の規定があります。この点については以前記事にしていました。

(化粧品「解約」したのに高額請求 女性ら次々訴えられる )

http://ameblo.jp/egidaisuke/entry-12060624545.html




本件は,過払金請求の事案で,元々お金を借りていた業者(債権者・譲渡人)が債権譲渡したのに際し,債務者が異議なき承諾をしたため,元々の債権者(譲渡人)に対して主張できていた貸金業法の適用がなく利息制限法超過部分の充当によって貸金元本が減少していたと主張できていたことが,債権譲受人に対して主張できなくなってしまうのかどうかが問題となりました。



債務者が異議なき承諾をした場合に譲受人が対抗事由を知っていた場合(悪意)には,債務者が引き続き譲受人に対しても主張できるということは判例上確立していましたが過失があった場合にも同様であるのかどうかについては争いがあったところ,本件の高裁判決では,本件債権譲渡当時の判例や学説の状況に照らせば,譲受人に重過失があったとはいえないとして,債務者敗訴としていましたが,最高裁では,譲受人に軽過失(単なるうっかり程度も含む)があった場合でも債務者は引き続き対抗事由を主張できるとした上で,本件においては,債務者側が主張している譲受人の過失を根拠づける事実の審理をさらに尽くすべきであるとして,高裁に審理を差し戻しています。




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