判例時報2264号などで紹介された最高裁の判決です(平成27年3月5日判決)。




事案としては,公害紛争処理法に基づく公害調停において,調停委員会からの事前の照会において,被申請人が調停に応じないと回答し,実際に第一回目の調停期日にも出頭しなかったことから,調停委員会では,申立人の反対はしたものの,調停を打ち切ったところ,そのような措置は違法であるとして国賠請求がされたというものです。



一審は請求棄却としましたが,控訴審では,調停委員会が期日の呼出状に「出頭の意志がある場合にはお越しください」と記載していたがこのような記載は多くの都道府県における調停委員会では記載されないものであったことや第一回目の期日で調停を打ち切ったことはいずれも不相当であったとして原告一人当たり10万円の慰謝料を認めたのですが,県側が上告受理申立したところ,最高裁が上告受理したうえで,調停の運営や進行については調停委員会に広範な裁量があるとし,本件において,本件紛争は平成3年から7年という古い時期になされた産廃物に係るものであり関係者の態様もさまざまであったこと(容易に調停を受け入れて責任を認めるような内容ではなかったということ)や前記の記載も手続への参加を強制されたとの誤解を与えないようにという趣旨であったという県側の主張も踏まえて,調停を打ち切った調停委員会の措置は広範な裁量の範囲内であり違法ではないと判断しました。




事案だけみると勝つことは難しいのではないかと思われる内容なのですが,それでも控訴審では逆転判断されていることなどを踏まえると,裁判というのは結果がどうなるのか分らないものです。





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