http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150910/k10010226841000.html



自衛隊トップの河野統合幕僚長は、アメリカ軍幹部との会談内容を記したとする文書について、10日の会見で、「同一の題名の文書は存在した」と明らかにしたうえで、詳細については差し控えると述べました。
この文書は、共産党が示したもので、河野統合幕僚長が去年12月、アメリカ軍幹部との会談で、安全保障法制の整備について、与党の勝利により来年夏までには終了するものと考えていると発言したとする内容となっていて、防衛省は、「当該資料と同一のものの存在は確認できなかった」と説明しています。
この文書について、河野統合幕僚長は、10日の定例の記者会見で、「同一の題名の文書は存在した。文書のどの部分が異なるのかといった話になると、中身についての話になるので差し控えるが、同一の文書は存在していない。公表を前提にしていない会談であり、内容の詳細については差し控える」と述べました。(9月10日付NHKニュースウェブから一部引用)。



自衛隊のような実力組織を文民統制のもとでしっかりコントロールしていくことは言うまでもなく重要なことであると思いますが、そのことと、自衛隊がありとあらゆる事態を想定して準備しておくこととは別物であると思います。



東日本大震災の際もそうでしたが、今回の鬼怒川の氾濫災害で自衛隊や海保などのヘリが困難な状況の下、濁流に取り残された被災者を吊り上げて救助している光景を見て、涙が出そうになりました。このような活動を自衛隊などの方々ができるのも日ごろの準備訓練のたまものなのだと思います。




賛否は別として、安保法制という自衛隊の活動に直結する法律が審議されている中で、成立を仮定して活動上の問題点などを洗い出し、シュミレーションし、準備しておくというのは当然のことではないかと思います。



問題の幕僚長の発言を善解すれば(どういう文脈の中での発言なのか良く分かりませんが)、米軍幹部との会談の中で、今後の活動に影響する法律案の審議状況や成立見込みについて触れたものにすぎないということもできると思います。



会談内容が外に漏れる(文書が共産党に流れる)ということは想定もしていなかったのかもしれませんが、「あらゆることを想定して準備しておく」べき自衛隊の幹部として注意不足なのではないかということも言えると思います。



自衛隊の幹部として法案について触れるということの意味について理解した上で、「法案が成立するかどうかは政治のことであり我々にはコントロールできないことであるが、我々はあるゆることについて準備をしている。」とでも言っておくべきだったのではないかと思います。




むかし見たアメリカ映画の中の軍の幹部のセリフで「我々は民主主義を守るが、我々自身は民主主義を実行はしない。」というものがあり、印象的であった覚えがあります。




常日頃から自衛隊と政治(民主主義)の関係を正しく理解し、自己の組織の置かれている状況を正しく認識し、言動に留意しなければならない思うし、自衛隊が政治をコントロールしているかのように取られかねない発言をすることはかえってアメリカ軍との信頼関係も損ねることになるのではないかと思います。





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