確定申告の準備やら何やらで忙しく,年始の誓いにもかかわらず,少し更新が滞ってしまいました。。



今日は夕方から東京家裁の裁判官,書記官,調査官を招いての弁護士向けの成年後見実務研修でした。



主に,事前に弁護士から集めた質問事項に応える形での研修会で,いろいろと有意義でした。



当然その場限りということもあるのでここで話すことができないものも多いのですが,すでに公刊されている書籍にも載っている限度であれば差支えないでしょうから,興味深いと思ったことをいくつか。



後見人が本人を代理して親族の後見等の申立をすることができるかという論点があり(例えば,高齢の夫の後見人となっていたが,妻の方も認知症となったため夫の後見人が妻の後見申立てをするなど),かつては,東京家裁後見センターではこのような申立も認めたこともあったということです(判例タイムズ「後見の実務」21ページ)。




しかし,民法859条では,後見人の権限を「被後見人の財産を管理し,かつ,その財産に関する法律行為について被後見人を代表する。」と定めていることから,あくまでも後見人の権限が財産管理権に限られるとする立場に立ち,現在では,上記のような申立は認めていないということです。



では,任意後見契約に「親族の後見申立て代理権」を定めていた場合はどう考えるかという問題ですが,任意後見契約に関する法律では,任意後見人に委託できる権限として「自己の生活,療養看護及び財産の管理に関する事務の全部又は一部を委託し」(2条1項)と規定しており,法定後見のように財産管理に限っているわけではないということから,任意後見の場合には,契約に規定されていれば,任意後見人が親族の後見申立てを行うことも許されるという運用をしているということでした。



もっとも,家庭裁判所で代理人として活動ができるのは弁護士に限られますので,弁護士以外の任意後見人が申立をする場合には家裁から代理人の許可を得る必要があります。






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