改正DV防止法

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配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律(いわゆるDV防止法)が改正され,本年1月3日から施行されています。



主な改正点としては,従来,婚姻関係か内縁関係(届出をしていないだけで事実上婚姻関係にあるという状態)又はそれらの関係を解消した当事者から暴力を受けた場合にのみ,裁判所の保護命令の対象とされていたものが,今回の改正により,生活の本拠を共にする交際(いわゆる同棲関係)をする関係にある相手からの暴力についても保護命令の対象とすることにより,保護の対象を拡大したという点があります。



従来は,婚姻を前提としていない同棲相手からの暴力については,DV防止法ではなく,一定の行為類型に当てはまらないと適用対象とはならないストーカー規制法による規制や暴行罪,傷害罪といった刑罰法規の適用による捜査によってしか対応できないとされていました。



生活の本拠を共にする交際関係については,住民票の記載や賃貸借契約の名義や状況(同居人として記載されているか),公共料金の支払名義といった資料のほか,メールや写真,関係者の陳述書といった資料を利用して立証していくということになります(判例タイムズ1395号7ページ)。



申立や審理の手続自体については変更はなく,従来通り,申立書類を地裁の保全係に提出するということになります。




DV防止法の保護命令の申立に際しては,事前に,各都道府県で指定された配偶者暴力防止センターか警察で,暴力を受けた状況等について相談しておくことが必須です(これをしておかないと,公証役場での宣誓供述書の作成という面倒な手続きが必要となってしまいます)。




申立を受け付けた裁判所では,記載された配偶者暴力防止センターや警察に対して,ファクスなどで相談の内容について照会するなど確認するとともに(ですから,配偶者からの暴力で警察に相談する場合は,一般の悩み事相談というのではなく,特に配偶者からの暴力の相談である旨を警察官に対して述べておき,後で裁判所からの確認が来てもすぐに回答してもらえるようにしておくことが必要です),早ければ申立から2~3日程度で裁判官から申立人側に対する事情の聞き取りを行います。この期日には,相手方は呼ばれず,相手方が裁判所に出頭する期日は,その数日後ということが普通です。相手方が裁判所に来る期日に申立人側が出席することまでは要求されないことが多いです。





そして,早ければ,相手方が事情を聴かれた後のその場で裁判官から相手方に対して保護命令についての言い渡しが行われるということになっています。





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