事故物件の処分など

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破産管財人や後見人,相続財産管理人などをしていると,不動産の処分(売却)をすることが多くなります。

必要なときに処分するという後見人の場合は違いますが,破産管財人や相続財産管理人の業務というのは,破産者や被相続人の資産,遺産を換価していって最終的にゼロにするというお仕事だからです。




物件の中には,事故物件といわれる物件が含まれていることがあります。弁護士が扱う案件というのは色々とわけありのケースの多くありますので,事故物件に遭遇する可能性というのはそれなりに高くなります。

非業の死を遂げた物件内に立ち入ったところ,異臭の中,コバエがビュンビュン飛び回っているという部屋に入ったこともあります。




「事故物件」とは,当該不動産上で自殺,原因不明の死亡や場合によっては他殺などの「事故」があった物件ということになります。単なる病死では「事故」物件とはいえないかと思います。




本来の処分価値が100だとして,どのくらい値段が下がるのかというと,これはケースバイケースで,土地柄が良かったりして下落が70程度に留まりわりと高く処分できることもあれば,半値以下となることもあります。





業者さんがいうところでは,事故物件と言っても,そういうことを気にする人と気にしない人がいるということで,気にしない人は「かえって割安」ということで,意外と人気が出たりするのだそうです。




そういったエンドユーザーに直接売却できれば良いのですが,弁護士独自にそのような物件をエンドユーザーに処分するルートはないので,知り合いの不動産業者にお願いして売却先を探すことになります。

うまくエンドユーザーに直接売れればよいのでしょうが,やはり,そういった物件の買い手としては,多くの場合,業者ということになります。その業者がリフォームした上で,エンドユーザー向けに売っていくということになります。





事故物件の取引については,「事故物件である」ということを契約書や重要事項説明書に明記し,事故物件であること(心理的瑕疵)を理由に契約解除したり損害賠償したりはできないという瑕疵担保免責特約を必ず入れるということになります。





また,事故物件とは関係ありませんが,処分する建物内に仏壇や遺影といったものがある場合も困ることがあります。




建物内に残置物がたくさん残っているような場合,「現状有姿」として残置物も含めてまるごと売ってしまうという形にしますが(もっとも,それらの処分費用は実質的に売買代金から引かれている),仏壇などの場合は,処分業者としてもそのまま処分するのは嫌だということで,お祓いをしたりすることがあるので,お金が割増しになることがあるのだそうです(売主の立場からすると,その分だけ売買代金が安くなる)。



なお,売りたい物件がいつまでも処分できないと,火災などの管理面での問題が生じるほか,固定資産税の負担という問題も出てくることになります。

破産管財人の場合であれば,破産財団から放棄するという形での処理も可能なこともありますが,後見人や相続財産管理人のケースですと放棄するというわけにはゆかないので,困ってしまうということも多くあります。






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