年金や各種の公的な手当などは受給者の利益を保護するため,法律によって,差押えが禁止されていることがあります。




このため,債権者が,例えば,年金の支払元である社会保険事務所(国)などに対して自らに支払うように差押えを申し立てたとしても,差押え禁止されている債権ということで,却下されるということになります。



しかし,年金などが一旦預金口座に振り込まれてしまえば,それは,預金債権という別の財産権に変化しますので,預金債権を差し押さえることができます。

このことは最高裁の判例上も明らかにされています。




ただ,今日の読売新聞の報道などによると,約24万円の県税を滞納していた男性について,差押え禁止の児童手当約13万円が男性の口座に振り込まれた約9分後に差押えした県の差押えについて,鳥取地裁は違法であると判断したということです。



形式的に考えれば,あくまでも差し押さえたのは差押えが禁じられていない預金債権ということになりそうで,県側は振り込まれたのが児童手当だとは知らなかったと抗弁したようですが,児童手当の支給日や口座というものは県も分っていたのでしょうから,そうと知ったうえで狙い撃ちで差押えを掛けたということで認定されているようです。




ただ,振り込まれたのが児童手当であるということを知っていたかどうかは本来関係のないはずで,法律的には信義則的な考え方をしたのだろうと思います。



振り込まれた約9分後に差し押さえたということですが,直接,県の職員が金融機関に出向いたのでしょうか。。

記事ではそこまでの事実はよく分りませんでしたが,おそらくそうなのではないかなあという気がします。






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