似たようなケースについて以前記事にしたことがありました。


(札幌地裁平成24年3月29日)

http://ameblo.jp/egidaisuke/entry-11339431475.html



地裁レベルではなく,高裁でも同様のケースについて判決が出ましたので紹介します(判例時報2172号 東京高裁平成24年9月12日)。




破産者の破産前から長男を契約名義人,被保険者とし,保険金の受取人を破産者とする生命保険契約(死亡保険金額2000万円),同様の共済契約(共済金400万円)について,破産手続開始決定後に長男が死亡したため,保険金,共済金が支払われることになりました。



破産者は保険金,共済金合計2400万円を受け取って現金化し現金として保管していましたが,破産管財人の知るところとなり,任意の引き渡しに応じなかったことから,破産管財人は破産裁判所から引渡し命令を得ましたが,この命令に対して高裁に即時抗告したのが本件です。




高裁は,保険金請求権は,保険事故が発生するまでは抽象的な権利にとどまるとしても,そのままであっても差押えの対象とすることもできるものであって,破産手続開始後に保険事故が発生した場合であっても,「破産手続開始前に生じた原因に基づいて行うことがある将来の請求権」(破産法34条2項)として破産管財人が管理する財団に属することになるとしました。




つまり,本件保険金,共済金の合計2400万円は,債権者に対して分配すべき引き当てとなるということになります。




破産者側からは,保険事故の発生は不確実なものであり,債権者が期待すべきものではないという主張がされましたが,将来の発生が予想される財産価値のあるものであり破産債権者の配当財源とすることが合理的ではないとはいえないと判断されました。




本件は確定しています。





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