勾留の執行停止

テーマ:

勾留の執行停止という制度があります(刑訴法95条)。



勾留されている人の病気による入院や親族の危篤,葬儀への出席といった理由で認められることがあります。親族がどの範囲かというのは決まってはいませんが,いとこの葬儀ということで認められたことがあります。

ちなみに,結婚式という理由で勾留の執行停止がされることは,まずないと思います。




勾留されている人の身柄を解放するという点では保釈と似ていますが,保釈は起訴された後の被告人段階でなければ認められないのに対して,勾留の執行停止は被疑者段階であっても適用されます(刑訴法207条)。




ただ,保釈は逃亡したり実刑判決にならない限り身柄はずっと釈放されたままですが,勾留の執行停止は一時的なものですので,期限が決まっており,期限が来たらまた元の留置施設に戻ってゆかなければなりません。




手続としては,保釈の同様で,勾留の一時停止の申立書を裁判所に提出します。なお,葬儀を理由とする場合であれば,葬儀の執行通知(ファクスなどで流されてくるもの)を付けるように求められることがあります。



裁判所が検察官に意見を聞くのも保釈と同じですが,保釈の場合と違って,大急ぎで処理してくれます。



重罪や住居不定などではダメでしょうが,割とあっさりと認められることがあります。先立つ保釈意見では「不相当,却下」であったものが,勾留の執行停止に対する意見としては「しかるべく」(事実上のOK)であったことがあります。検察官の意見は閲覧できるので分るのです。

法(鬼?)の目にも涙というところでしょうか。



勾留の停止が認められると,保釈と違って,保証金を積む必要はありません。




先ほど述べたとおり,勾留の停止は期限が決まっており,約定の刻限には身の回りの品を整えて,もとの留置施設に出向かなければなりません。

拘置所の場合には,検察庁の令状係に出向いて,再び勾留状を執行されるということになります。

私も出頭に付き合ったことがありますが,何ともつらいものです。





■ランキングに参加中です。

にほんブログ村 士業ブログ 弁護士へ
にほんブログ村


■着手金の簡易見積フォーム
(弁護士江木大輔の法務ページに移動します。)


■弁護士江木大輔の法務ページに移動します。