支払督促について

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債権の回収に困っている相談者の方から支払督促について質問されることがあります。




支払督促というのは,民事訴訟法に規定されている簡易裁判所の書記官が行ってくれる手続です。




分りやすくイメージを持ってもらうために,私は,いつも「支払督促というのは,裁判所があなたの代わりに出してくれる『請求書』です」という説明をしています。




その名の通り「督促」ですから,請求書のようなものです。それを裁判所が出してくれるのですから,裁判所が出してくれる請求書というわけです。





なお,支払督促が出ただけでは,消滅時効の催告(中断)以外には効力もありません。

そういう意味では,本人が出す請求書と同じようなものです(なお,本人が出す請求書にも消滅時効を6か月間だけ延長させるという法的な効果はあります)。

本人が出した請求書は無視しても,裁判所から来た「請求書」には応じるという「臨機応変」な人もいます。



ただ,そこから先が,通常の請求書と違うところです。

支払督促が相手方(債務者)に到達してから2週間以内に異議が出されなければ,債権者は改めて「仮執行宣言の申立」をして,認められると強制執行が可能となる「仮執行宣言」を付けてくれます。こうなると,支払督促は単なる「請求書」からパワーアップして,相手の口座や給料などを差し押さえる効果を持つ強力な文書に変身します。




債務者は,仮執行宣言が付いた後であっても異議を申し立てることができますが,その場合であっても強制執行を止めるためには,原則として担保を積んで強制執行停止の申立をしなければなりません。

うっかり異議を出すタイミングを間違えると,大変なことになります。




支払督促の申立に当たっては,裁判所に対して証拠となる書類を提出する必要はありません。

ただ,申立書面の記載上,法律的に筋の通ったものでなければなりませんので,「相手が気に食わないから1億円請求します」というようなものでは通らないでしょう。

さすがに,裁判所もその名前で「請求書」を出す以上は,書面チェックはしなければならないことになっています。




支払督促は簡易な手続きということに位置づけられてはいますが,弁護士が依頼を受ける場合には,提出は不要とは言っても,きちんと証拠書類がそろっているかということなどをチェックしますので,手数料が訴状作成に比べて安価な割には,結構,普通の訴状を作成するのと手間暇が変わらなかったりします。





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