判例時報2157号で紹介された東京地裁平成24年3月28日判決です。




東京都区内のマンション(11階建て 住戸66)の通常総会において,タイルの張替え等の修繕工事を行うことが議決されましたが,当該マンションの1階の区分所有者付近のみ修繕をしなかったことから,当該区分所有者が,そのような修繕方法を指示したマンション管理組合やその理事に対して,張り替え工事の実施や200万円の損害賠償の請求を求めたという事案です。




マンション理事会が,当該区分所有者の付近のみ修繕工事を実施しなかった経緯は,当該区分所有者はその専有部分を店舗として使用していたところ,規約に違反して共用部分に室外機や看板を設置していたため,理事会が工事の実施を留保するという決定をしたというものでした。



原告(1階の区分所有者)は,マンションの区分所有者全員の意思決定機関である総会がマンション全体の修繕をするという決定をしたのに,理事会が一部分のみを除外して修繕させたことは違法であると主張しましたが,裁判所は,理事会はそのすべてを執行(実施)しなければならないわけではなく,理事会には一定の裁量が認められているというべきだとしました。




そして,理事会が原告付近の共用部分のみ修繕箇所から外したのは,原告が規約に違反して,室外機などを設置していたために工事が実施できなかったのであるから,理事会の決定には違法はないとして,原告の請求をすべて棄却しました。




本件は控訴なく確定しています。








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