自動車保険ジャーナル1859号で紹介された岡山地裁平成23年9月20日の判決例です(原審岡山簡裁平成23年4月14日判決もほぼ同旨)。



【事案の概要】

1 本件事故が起こったのは,平成21年4月19日早朝,交差点の手前約75メートル地点で,見通しの良 い直線道路上で,片側3車線道路の第2車線上でした。


 当事者は,普通乗用自動車を運転していた原告と,普通二輪車を運転していた被告で,原告車が燃料切れで第2車線上に停車していたところ,後ろから走行してきた被告車が追突しました。



2 原告は,原告車の燃料警告ランプが点灯しているのに気付きながら,そのまま運転を継続していたところ,燃料が切れて第2車線上に停車する事態となりました。



3本件事故で人身損害は発生しませんでしたが,原告車に修理費用の物損が発生したとして本件訴訟となりました。



【争点】

当事者の過失相殺率



【裁判所の判断】

1 被告の過失

 前方注意を厳にしていれば,原告車が停車していたことに気づくのは容易であったとして,前方注意義務違反は明白であり,基本的注意義務を怠った過失があるとされました。



2 原告の過失

 原告は,燃料警告ランプが点灯してから十数キロしか走行していなかったのに燃料切れとなることは通常想定できないと主張しましたが,警告ランプが点灯していた以上は燃料切れとなる可能性を想定しながら走行すべきであったとされました。

 また,車道は,常に車両が走行する場所であり,車道上に長時間車両を停止させることは他の車両の通行を妨げる行為であり,それが事故の原因ともなり得るのであるから,車両運転者としては,車道上,特に片側に2車線以上設けられている道路においては,左端以外の車線は,左端の車線に比して高速度で車両が走行することが予想されるのであるから,左端から2番目又はそれよりも右側の車線に長時間車両を停止させることは,より危険な行為として回避すべきであるとしました。

 そして,原告がハザードランプを点灯させていたとはいえ,停止表示機材を使用しないまま車両を停止させることは,追突事故を発生させるなどの危険な運転行為であるとしました。



 以上の事情を踏まえて,本件原告と被告の過失割合は3:7とされました。




【損害】

1 原告車の修理費用   72万5000円



2 弁護士費用   2万4000円




3 修理費用72万5000円から3割過失相殺した50万7500円に弁護士費用2万4000円を加算した53万1500円が損害として認められました。






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