「匂うような美しさ」
テーマ:ライティング・リテラシー
日本人は「嗅覚による視覚表現」の文化を持っている。
~ 橋本 治 さん ~
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カウンセラーではなく、教師の仕事のほうで、ふだんから
国語(現代文)の文章を読む機会がたくさんあります。
特に入試問題や問題集の現代文は、おいしいところだけ
切り取ってあるんですよ。
だから、目からウロコが落ちる文章にたくさん出会えます。
今日ご紹介するのもその一つで、橋本治さんの文章から。
橋本さんによると、春の俳句の季語で「山笑う」というのが
あるそうです。
冬が終わり、木々や動物や鳥がそれぞれの方法で春の訪れを
告げる。
それを「山笑う」と表現しました。
花といえば、日本では古来は梅です。
花は見るだけではなく、匂いを楽しむもの。
だから、昔は匂いのする梅こそが花でした。
しかし、桜には梅のようなはっきりとした匂いはありません。
けれどとても美しいから、花といえば桜を指すようになります。
そこで生まれたのが「匂うような美しさ」という表現です。
他にも「風薫る」という表現もあります。
五月ころの季節で使われる言葉ですが、
もちろん風が実際に物理的に匂うということではないでしょう。
これらを橋本さんは「嗅覚による視覚の表現」とまとめています。
スズムシが鳴くのを風流だと感じるのは日本人くらいのものだと
よく言われます。
欧米人からすると雑音にしか聞こえないそうですね。
そんな風に桜の美しさ、特にその散り際にあわれを感じる・・・
というのも日本人ならではだと言われます。
また、香道では「匂いを聞く」という言葉を使います。
匂いは嗅ぐものではなく「聞く」ものだというから面白いですね。
お酒も「利き酒」といいますが、こちらも「聴く」でしょうか。
匂いの中にも音楽を聞く・・・それが日本人の感性なのだそうです。
さらに、一番、目からウロコが落ちたところ。
歌舞伎における「雪音」のお話・・・。
今回はこれを「ふか~い文章」のコーナーに取り上げました。
よろしければご参照ください。
また、今日のテーマで本当に言いたかったことは、
「人の匂い」についてなんですね。
もちろん体臭とか口臭とかのお話ではないですよ(笑)。
深いレベルで感じていた大切なことが、やっと自分の中で
つながったのですが、(文章では表現しにくいことなので)
15日に更新されるポッドキャストでお話したいと思っています。
http://www5f.biglobe.ne.jp/~inunity/happydoor.html
今日は、不完全燃焼のメルマガになってしまい、すみません。
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