A drop of Honey(一滴の蜂蜜)
テーマ:ライティング・リテラシー “Perhaps the drop of honey WAS our problem.”
(きっとあの蜂蜜の一滴は“我々の問題”だったんだ)
~ アジアに伝わる民話 ~
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先日、ある高校生と話をしました。
その子は、今時の高校生にしては珍しく、と言ってはなんで
しょうか。とても本質的なことを常に考えているんですね。
その時も、日本人の「自分さえよければよい」という風潮に
ついて、いろんな意見を投げかけてくれました。
その子だけではないのですが、真剣に真面目に考えている
高校生くらいの子にとっては、この世界が不思議で仕方ない
ようです。
「だって、世界でお金のある国が、お金のない国にきちんと
回せば、飢餓の問題もすぐに解決するじゃん。」
「戦争が起こるとか、軍備のための競争とか訳わかんない。
そんなのみんなで話し合って、一斉に軍備を撤廃すれば
いいだけじゃん。」
「大人がわかんない。そんな簡単なこと誰でもわかるのに
“なんでだれもやらないの!”」
言葉で書くと、ただ“人生とか世の中わかってない青い
意見だなぁ・・・”と思われるかもしれませんが、
そう思った方がある意味一番危険かもしれません(笑)。
完全にこの世界の常識やあり方の中にどっぷりつかって
いる証拠なのですから。
簡単なこと、誰でもわかることができていない。
これが私たちにとって最も身近で、最も古く、そして最新の
ホットな問題です。私たちはずっとそこを越えられていない
ように思います。
特に40代以上の人は、この世界のあり方をつくる側に
回っています。一つひとつのこの世界のあり方の疑問に
真剣に向き合い、責任を持つことが大切かと思います。
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さて、今日のテーマは、あるアジアの国の民話です。
これは偶然、高校生の英語の教科書を見せてもらった時
「シンプルでいい話だなぁ」と思ったものです。
あらすじを紹介しますね。
ある国の王様と補佐官が王宮の窓辺で、蜂蜜を食べていま
した。
ところが一滴窓枠のところに落ちてしまう、要はdropした。
補佐官が「私が拭いておきましょうか?」と聞きますが、
王様は、「気にするな。それは我々の問題ではない。
家来たちが後で、きれいにしてくれるだろう。」と答えます。
しかし、その一滴の蜂蜜が窓から下の道に落ち、
それにハエがとまり、そのハエにトカゲが飛びつき、
そのトカゲにネコが飛び掛り、ネコに犬が噛み付きます。
その様子を上から見ていた補佐官が王様に言います。
「ネコと犬がケンカをしています。誰かを呼んで止めさせ
ましょうか?」
けれど、王様は「気にするな。我々の問題ではない。」
と答えます。
今度は、犬をネコの飼い主が叩き、ネコを犬の飼い主が叩き
始めました。そのうち、お互いの飼い主同士がケンカを始め
ました。
補佐官はこれを見て「いまや、二人の人間がケンカをして
います。やめさせるべきではないでしょうか?」と聞きます。
王様は「気にするな。それは我々の問題ではない」と同じ答え。
そのうち、二人の飼い主の友人たちがこのケンカに加わり
ました。
まもなく、兵士たちがやってきてその両側に分かれました。
市民戦争が始まりました。
家々は焼け、人々は死に、
・・・ついに王宮も焼け落ちました。
王様は周りを見回し、肩を落とし補佐官に言いました。
「おそらく私がまちがっていたのだ。きっとあの一滴は、
“我々の問題”だったのだ。」
というお話でした。
ご感想があればお待ちしています。
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