■ネット普及、フリーペーパー台頭 地元ピンポイント誌は奮闘

 グルメやショップ情報などを集めた地域情報誌「KANSAI1週間」(講談社)が今年6月に休刊する。昨年から、関西の草分け的存在だった「Lmagazine」(京阪神エルマガジン社)と「Hanako WEST」(マガジンハウス)が相次いで休刊。インターネットの普及で部数と広告収入が激減したのが理由だが、果たして90年代に一世を風靡(ふうび)した情報誌は「絶滅」するのか。(田野陽子)

 大阪・梅田の紀伊國屋書店。「関西ウォーカー」(角川マーケティング)を手に、出版社の販売スタッフが法被姿で大きな声で宣伝している。ライバル誌の相次ぐ休刊に、声にも力が入る。

 昨年2月号で、「エルマガ」の愛称で親しまれてきた昭和52年創刊の「Lmagazine」、今年2月号で女性向けの月刊生活情報誌「Hanako WEST」も休刊した。そんな沈滞ムードの中で先月、「KANSAI1週間」の休刊が発表された。ピーク時の35万部が最近では約8万部にまで落ち込んでいたという。

 ライバルが次々に消えていく中で、生き残りをかける「関西ウォーカー」の編集長、玉置泰紀さんは「いまの状態はライバルに勝ったというのではないので、現場は危機感でいっぱい。急速にネット環境が整い始め、反比例するように部数は減った。花見や花火大会の情報など毎年同じではダメ。いかに切り口を変えるかが大切」と話す。

 出版科学研究所(東京都新宿区)によると、雑誌の販売総額は平成9年がピーク。同研究所では「ネットの普及だけでなく、クーポン付きフリーペーパーの台頭や、中小書店の転廃業など原因は複合的」と分析する。

 そんな中、奮闘しているのが、「関西ウォーカー」と同じ角川マーケティングから出版している18年創刊の新媒体「街角ウォーカー」だ。狭いエリアをピンポイントで紹介し、「守口・門真」「岸和田」「東住吉・平野」「明石・加古川」など計24エリアで33冊を出した。

 取り上げられる機会の少ないエリアを選んだうえ、地元の書店を中心に営業。取材メンバーにも出身者や居住者が入るようにした。徹底した“虫の目”作戦にこだわった。ラグビーの盛んな「枚方」では、東海大付属仰星高校と常翔啓光学園高校のラグビー部を紹介し、監督や注目選手のインタビューを掲載するなど、これまでにない“味付け”にこだわった。

 編集長の石栄雄一郎さんは「地元に住んでいる人のための情報誌。その街の人にも目新しく、新鮮な情報を盛り込み、街に誇りを持ってもらえるようにも工夫している」と説明する。

 「枚方」第1弾(6万部)は3週間で完売し、その後、ネットではプレミアムが付いて定価の倍以上の2千円前後で取引。昨年5月発売の「京橋」は地元の大手書店の売り上げランキング1位を半年間独占したという。

 12年間にわたって「ミーツ・リージョナル」の編集長を務め、現在、編集集団「140B」編集責任者の江弘毅さんの話「消費の欲望に即座に、直線的に応えるインターネットにはもう勝てない。情報誌の編集自体がこれまで安直だった。例えばたこ焼きならたこの大きさだけで取り上げるなど、本当においしい物、楽しい場所が伝えられてきたのか疑問。今こそ、個性と独創性のある編集、構成が問われている」

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