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授業で出会った子供達の言葉、表情、そして児童文学の紹介など、
小学生をお持ちのご家庭に情報を提供していきます。
また、子供達の社会環境や自然環境についても発信し、皆さんとご一緒に、子供達の生きていく時代を考えていきたいと思います。


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今年も、あと20日となりました。

まだ、一年を振り返るのは早いのですが、私にとって、11月に児童文学者・斎藤惇夫さんと出会えたことは、とても大きな意味を持つものとなりました。

今後の自分が、どのように「児童文学」と関わっていくべきなのか、改めて考えさせられています。(個人的な想いで恐縮です)

 

そのテーマの一つが、戦後直後の日本で、子どもの文学に専心し続けた先達の足跡から、もう一度、学び直すことです。今の子ども達の置かれている文化状況に対して、児童文学の位置をしっかり位置づけなおす必要性を思うのです。

 

斎藤惇夫さんは、10歳の時に、「岩波少年文庫」に出会ったことを、こんなふうに語っておられます。

 

   【前略】ところが、10歳、1950年に朝鮮戦争が勃発します。その時の恐怖は今でも忘

   れられません。すぐお隣で激しい戦争が始まってしまったのです。またあの暗い日々が

   戻るのか、またあの恐怖の日々がやってくるのか、という思いに震えたのです。

   けれども、その年の12月25日に、「岩波少年文庫」が創刊されました。そしてすぐに平

   凡社の『児童百科事典』の創刊されました。この二つのシリーズの刊行は、小学生の私

   に、人間の世界に「恐怖」は間違いなくあるにしても、同じように「歓び」の世界もあるこ

   と、そして「恐怖」に打ち克つ力が人間には与えられていること、「希望」も確かにある、と

   いうことをしかと経験させてくれたのです。【後略】(『わたしはなぜファンタジーに向かうの

   か』より)

 

そして、「岩波少年文庫」を読んだときの「胸がはりさけそうな歓びの思い」が、その後の斎藤さんの人生を決定づけたのです。

 

戦後70年余が経った今、勿論、経済や社会の様子は一変しています。

子ども達の置かれた文化状況も全くことなります。

「いじめ」に象徴される「子ども達」の現実。

広がり続けるスマホの影響。

 

今、私達は、どんな児童文学を、どのようにして子ども達に届けていったら良いのでしょう?

 

私は、何よりまず、先人に学ぶ必要性を感じています。

「斎藤少年」に、人の生きる希望を与えてくれた「岩波少年文庫」と『児童百科事典』。

それを創り出した先人達の足跡。

先人達は、荒廃した戦後の日本で、どんな想いで、どんな本を世に送り出そうとしたのか。

その原点をもう一度、学び直す必要性がありそうです。

 

戦後の日本で、児童文学に専心され、最も大きな影響を与えた方に、石井桃子さんと瀬田貞二さんがいます。

このお二人のことを、『ひみつの王国 評伝石井桃子』(新潮社)では、こんなふうに紹介しています。

 

   【前略】1950年から80年に至る日本の児童文学の黄金期は、中野重治を仰ぎ見なが

   ら粉骨砕身した石井桃子瀬田貞二の仕事によって、ほぼ実現されたといっていい。

   どちらか一人では駄目だったろう。子どもの本の世界において、突出した知性と資質

   を備えていたこの二人が母と父、いや後輩の渡辺茂男が述べたとおり、「厳しい石井校

   長に柔和な瀬田教頭先生」として互いに志を通わせて良書の選定、翻訳、解説、普及に

   まで全力で取り組んだからこそ、その黄金期は長く続き、日本の経済発展に劣らぬほ

   どの早さで、欧米の水準と比べても見劣りせぬところまで高められていったのである。

   【後略】 (上掲書p.391より)

 

このお二人の志を最も強く継承された現役の児童文学者が斎藤惇夫さんだ、と私は考えています。

斎藤さんは、来春第5作目を刊行されるそうです。

前述の『わたしはなぜファンタジーに向かうのか』で、斎藤さんは瀬田さんについて、こう語っています。

 

                                        

   瀬田さんは、編集者として、評論家として、戦後の焼け野原的な状況の中で、しかも子ど

   もの本が、未だ文学としてとらえられていなかった私たちの国で、いささかの揺れも見せ

   ずに、「私は自らのあらゆる能力と時間を子どもたちに解放しなくてはならない」と思い定

   め、その本質を、価値を、多様性を、歴史をまっすぐに語り、ついには子どもの本を、紛

   れもなく芸術の一つのジャンルとして証ししました。【中略】

   私が五作目で歩き始めようとしているスタートラインはそこでしかありえません。瀬田さ

   んの倒れたところから歩きはじめるのです。【後略】

 

実は、斎藤さんも、瀬田さんも、石井さんも、「よしだ教室」のある浦和の方です。

偉大な先人から学ぶことは、あまりにも大きいように思えるのですが、どうしても為さなければならない課題だと、考えています。

 

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児童文学で人間力を育てる よしだ教室   HP:URL http://www.yoshida-kyoushitsu.jp/

 

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048-799-3363  ✉yoshida-m@ac.auone-net.jp
 

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*小3国語算数コース 毎週土曜日   *小4国語算数コース 毎週水曜日   
*小5国語算数コース 毎週火曜日   *小6国語算数コース 毎週木曜日 

*中学生のための読解・記述コース 隔週土曜日

 

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