いよいよ年の瀬が迫ってまいりました。今年最後の記事は大掃除の意味合いも込めて「清掃員」で締めくくりたいと思います。


私が働いているオフィスには有難い事に清掃のおばさんたちが入ってくれます。もし今の労働に清掃が加えられていたら、きっと仕事への意欲は減量キャンペーンを張っていたでしょう。よかったね、私。



弊社の正社員は整理整頓に無頓着で、それ故、各々の机は雑然としています。筆記用具のパクりパクられは当たり前。こんなところに何ゆえお菓子が!?も当たり前。

今年最後の出勤ということで事務所内の清掃を行った際「小娘さんが片付けると本当綺麗になるわ~」などと女子営業に言われましたが、私はただ物品をまっすぐ並べただけです。リップサービスで今後とも掃除よろしく、の意味合いも込めた発言なのでしょうが、それにしても皆さん揃いも揃って片付けられない症候群。事務員としてはカナリ悩みの種なのです。


まさか、この「片付けられない症候群」がきっかけで、社内で珍事件が起ころうとは・・・。


第一発見者は私でした。

給湯室と女子更衣室が一体となった空間で見つけたソレ。暗色の布切れが、ロッカーの前にだらりと所在無く転がっています。初めソレを見たとき、あらハンカチが落ちているわ、と思ったのですが、それにしては様子がおかしい。どうおかしいかというと、明らかに「もったり」としている。つまりハンカチにしては面積が大きすぎる、と。顔を寄せてマジマジと観察したのですが「布キレ」という他、判りかねるソレ。

いや、正直に言いましょう。

・・・・私は直感しました。


パンツだ、と。


多分、パンツ。十中八九、パンツ。

そして恐らくトランクス。


女子更衣室で、乱雑に脱ぎ捨てられたパンツ。

社内でパンツを脱ぐ事態って一体。

そして放置されるって、どういうこと。

脱いだってことは、えっ、晒したままで帰宅!?


私は「恐らくパンツ」なるブツをそろりと飛び越え、制服に着替えました。取り敢えず、私は何も見なかったよ的態度を取ろうと思ったのです。

しかしその数分後、同僚のギャル子さんがあっさりタブーを口にされました。


「小娘さん、アレ、パンツですよね?」


皆まで言うな。

・・・しかし私も同感です。きっと男性用下着です。

認めた瞬間、あの布キレは「パンツ」以外の何物でもなくなってしまいました。


「恐らくパンツ」の処理に困る私とギャル子。こう見えても私たち、花の独身OLですもの。殿方の肌着など触れられるわけがありません。


このままでは埒があかないので、私は支店長に事の次第を報告しました。大変申し上げにくいのですが・・・・と切り出すのですが、内容は「パンツ落ちてるよ」なんですよねェ。いくら言い回しを変えようが、その事実は変わりなく、私は報告しながら半笑いでした。

その後支店長が問題の品を確認し、摘み上げ、「パンツ」だと確定されました。彼も素手で拾いたくなかったのでしょう。持っていたペンで拾い上げ、吊るすようにして「おい、コレ誰の?」等と仰るのです。当然ながら事務所はざわめきました。彼らもまさか朝一で、どこの誰のか判らぬ下着を見せ付けられるとは思ってなかった筈。そりゃあそうですよね。このUSBケーブル誰の?とは訳が違うのですから。

私はここで「あっ、それ俺の~」とあっけらかんと犯人が名乗り出ると思っていたのですが、誰もが皆「お前だろう」「いやお前だ」と牽制しあって、犯人は明らかにならず。

結局この件は、早くも迷宮入りとなってしまいました。


数時間後、支店長が私とギャル子にそっと耳打ちしました。「女子営業にも聞いた?」と。


いや。薄々、勘付いていたのです。

私とギャル子と支店長は一瞬沈黙しました。この事件は、想像以上にデリケートなものだったのです。

「この件は無かったことにしよう」

支店長はそう言いました。ええ、そうですよね。それがいいと思います。実際あなたは強くそうしたいでしょう。だってあなた、ペンでパンツを吊るした挙句、ゴミ箱に捨ててしまったのですから。


と言う訳で、あの下着の一件は決して口外してはならない最重要機密となったのです。


物を片付ける癖がないと、思わぬところで思わぬ失態を演じてしまうもの。それが今回、超ド級の失態だった、と。



清掃員【せいそういん】

平均時給:969円(関東圏)

オフィスや店舗などの清掃が主な仕事です。一日中動き回るため、体を動かすことが苦にならない人にオススメの職業です。空間を綺麗にするだけではなく、電話中に掃除機をかけない・移動させたものは同じ位置に同じ向きで戻すなど、細やかな配慮も要求されます。



今年最後の記事がパンツで、些かわたくしもビックリしている次第です。来年はもっと綺麗で素敵な記事を書きたいものです。

それでは皆様、よいお年を。




『平成お仕事広辞苑』 第14回【清掃員】

―終―


writing by 小娘









清掃員






















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明日から3月です。
3月と言えば雛祭り。
雛祭りと言えばちらし寿司ですが、ちらし寿司が好きな男って、どうなんでしょ?



はっきり言って、昼時に高級寿司屋で男二人が向かい合ってちらし寿司を食べていたら、その二人はきっとデキている、そう思われても仕方ないと思うわけですが

女二人が食べていれば、これは実に絵になる。

握りを食べずにちらしに止めておくところが、実に愛らしい。そう感じませんか?



ひな祭りが近づくと、にわかにクローズアップされるちらし寿司。

しかし、家庭でやるそれは五目寿司でして、寿司屋のちらしとは大きく異なるのはいうまでもありません。

一番の違いは刺身の含有量でしょうか。

寿司屋のちらしには一人前一万五千円なんてキングオブちらしもありますが、そこまでいかなくても、並握りを分解して再構築したくらいの具材が積載されています。



それはまるで、ランジェショップ店頭のワゴンセールのごとき様相を呈しています。

ワゴンの下にはぎっしりと、白物が詰まり、上に無造作に広げられた各種サイズごちゃ混ぜの色物。

赤、ピンク、黄色、薄紅色、緑にオレンジと、実にカラフル。

そんな感じです。

鮪、サーモン、卵、はまちにガリ、胡瓜、イクラを握りにしにくい端っこばっかり散らしてみると…



ね、そうでしょう?





男たちをちらしから遠ざける理由は、まさにここにあるのだといえます。



食べるのが恥ずかしい…



そんな食い物がほかにあるだろうか?

新宿のとある一角には、女装趣味の野郎どもが集まる場所があり、かのビジュアル系大人気演歌歌手も常連だとか



その店ではきっと、

出前でちらしを食べるのがお洒落ということになっているに違いない  と思うのであります。

今、友人と立ち食いの串揚げをてんこ盛りやってきました。
実に男前な食事でした。
以上、備忘録でありました。
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スーパーのレジにいるのは、おばちゃんである。
という思い込みは世間一般の常識なのかもしれないが、枝豆の通うスーパーにはおばちゃんがいない。
一人もいない。
二十代の女性たち六名ほどと、深夜帯は六十代のおじいさん三人がローテーションで働いている。

女性の半数は中国から来た留学生で、当初はたどたどしかった日本語も、今ではすっかり上達して、客との会話を楽しむゆとりすらもてるようになった。

彼女達のような留学生が私の住む街を支えているのはまぎれもない事実で、
電車で一時間ほどかけて通勤してくるのだろうが、マックも居酒屋も寿司屋も吉野家も、もう一軒のスーパーも、店長以外は全員外国人だったりするのが逆に当たり前に見えるようになった。

彼女達は実によく働く。
物覚えもよい。
アホな日本のOLなどよりも仕事に対する取り組みは大層、熱心だ。
そもそもスーパーでの扱い品目は膨大な数であるから、それを理解し、陳列配置を覚えるのは並大抵のことではあるまい。
ましてや年末年始のこの時期は、季節限定の伝統物産も多い。
試みに昨夜、『ねぇ、ちょろぎだけって置いてる?』と尋ねてみた。
間髪を入れずに彼女は反応した。
「エエートネ チョロギ チョロギダケネ タシカアッタヨ クロマメニソエル アノ アカイ ウンチミタイナヤツノコトヨネ? ネリモノ ノタナ ノヒダリニ オマメアルカラ ソコサガシテミテ」
ちょろぎに限らず、若年日本人のほとんどが答えられないお節料理の名前を言え、それを何段目の重に入れるものかも理解していたりする。

客の中には白人系外人も多い。大使館や外資系勤務のエリート白人。
彼らも仕事柄、和風文化への造詣は深い。売る者も買う者も外人なのに、田作りや数の子の作り方について熱く語っている姿は、一種異様な光景である。

レジ業務の三大要素とは、商品知識、袋詰め、顔覚えであると、枝豆は思っている。

肉と牛脂、焼き豆腐が入った籠を客が持ってきたら、卵、ねぎ、春菊は買い置きあるか、ガスボンベは大丈夫かをさりげなく聞く。

袋にいれるときは硬いものと四角いもので壁や土台を袋内に作る。持ちやすく、美しく、そして袋の削減は物を売るのより手っ取り早い利益率向上。

顔を覚えるのは、他店への浮気防止だけでなく、万引きの抑止にもつながる。

ことほど左様にノウハウの集積地であるレジ係に外国人を配置するのは商売人国家たる我が国の足腰を弱めるにちがいない。

安直に外国人労働者を使った結果のダメージは、徐々に効いてくる。そして気付いたときには、中国による文化侵略は完了している。
千年単位で計画をたてる奴らのこと。ウォルマートの西友買収に対抗して、大量の工作員を送り込むことくらい平気でしそうである。
東西冷戦の舞台は、スーパーのレジに移っているのかもしれない。
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皆さん、こんにちは。小娘です。

世間は3連休と随分浮かれているようですね。ええ、ええ。十二分に休日を謳歌すれば宜しい。かくいう私も、浮かれ国民の一人になる筈でした。

直前で24日の休み返上通達。

もうね、莫迦かと。阿呆かと。それに甘んじる数百人の社員も同罪です。もっと怒れ、腹の底から。何なら私も加担する。

・・・ああ、この理不尽な怒りで2000字埋め尽くしてしまいそうなので、強制的に話を本線へ戻します。(渋々


何でしたっけ? ああ、「す」ですね。

じゃあ「スーパーのレジ業務」で。(ぐだぐだ




コンビニよりも安く、気軽に入りやすいスーパーマーケット。皆さんにとっても生活に欠かせない存在だと思います。勿論、私にとっても。私は仕事帰りにお酒を求めてスーパーに寄ります。真っ先に向かうのがスイーツコーナーではなく、酒コーナー。腕組みしながらワインを選ぶ様はきっとあなたの涙を誘うはずです。

何か最近お金の減りが激しいなァと思っていましたが、なるほど、酒に消えていたのですね。これを書いていて、その支出の大きさに気付かされました。


このような具合でスーパーを利用するので、店員さんの顔も何となく覚えるわけです。愛想のいい子、無愛想な子、滑舌の悪い子、エトセトラ。一口に店員と言っても相手は人間ですから、それはもう色んなタイプの店員が居り、その店ごとに名物となる店員がいらっしゃる。

今回は私がよく行くスーパーの、ちょっと変わった店員をご紹介したいと思います。


Case1:スーパーS

年の頃なら恐らく21,22。一見男性かと見間違う、その容姿。化粧ッ気の全く無い素顔は、まるでのび太くんのよう。目深に被ったスーパーSの指定帽子が、彼女を野暮ったくさせてしまっています。若いのにモッタイナイ!

誤解していただきたくないので、一言添えさせていただきますが、別に私は彼女の容姿を揶揄したいわけではありません。かくいう私自身もどうなのか、と問われる立場にあるのですから。問題はですね、彼女の業務態度。

適当なんです。それもかなりの。

前々から「変な子だなァ」とは思っていたのですが、先日ママンが「アンタ、スーパーSのレジの子、知ってる?」と訊ねてきましたので、疑問が確信に変わりました。

スーパーSではバーコードで商品を読み取る際に、価格を読み上げるサービスを行っているのですが、彼女の口から零れるのは総て同じ値段。いや正確に言うと、何円と言っているのか聞き取れない。かろうじて「エン」というフレーズを聞き取れるくらいなのです。298円も103円も同じに聞こえるのってどうなんでしょう。巧遅よりも拙速を選んでいるフシがあります。

この間、ママンと彼女が立つレジに並んだのですが、笑いを堪えるのに苦労しました。だって、POSシステムにバーコードを翳す前から「エン」と言うんですもの。どう見ても「フライング行為ですよね?」みたいな。その「エン」の発音も、英会話で初心者が[M]の発音を習うかの如く。えぇんむ、って感じで。

笑いの刺客、スーパーSに在り。



Case2:スーパーF

スーパーSに比べてインパクトは劣るかもしれません。彼は男性です。見立てでは18,19。背が高く、すぐに目に付く男の子。この子も「エン」の子と同様に口調が特徴的なのですが、彼女とは対照的に物凄く丁寧なトーンと柔らかな物腰に驚かされます。しかしながら、その丁寧さが逆に笑いの神を降臨させてしまっているとは彼自身も気付いていないご様子。ハキハキ喋ろうと意識しているからなのか、不自然な発音になっており残念です。はい、そりゃあもう非常に残念。初めて彼の営業トークを聞いたとき「あら、留学生かしら」と思ったものです。しかし接客態度は本当に丁寧なので、うちのママンは絶賛していました。私は彼を「留学生くん」と呼んでいます。



以上、上から目線で彼彼女らを一刀両断しましたが、実は私自身もレジ業務の経験があります。レジ業務なんて同じ場所に立って、右から左へ商品を流すだけじゃないか、と思った輩は、全員校庭3周すればいいと思います。

アレはですね、ずっと喋りっぱなしで喉が辛いものなんですよ。私はよく噛むので「いらっしゃいませー」の一言を発することすら困難でした。何度も噛みましたよ。

「いらっしゃいマサ」って。


いらっしゃいマサ。

・・・・何か、たくましい。



スーパーのレジ業務【すーぱーのれじぎょうむ】

平均時給:869円(関東圏)

バーコードを読み取る「チェッカー」、商品を袋詰する「サッカー」、会計を行う「キャシャー」を1人でこなす場合が殆ど。お客さんが込み合う時間が大体決まっているので、落ち着いて丁寧かつ素早く作業を進めたいものです。金銭を直接扱うので、正確さと責任感も求められます。



『平成お仕事広辞苑』 第13回【スーパーのレジ業務】

―終―


writing by 小娘


スーパーのレジ業務

ごくまれにではありますが、新聞配達員による犯罪行為が凶行されたりします。
すると、その新聞社以外の新聞は一斉に、かつ大々的に報道することになっていて、鬼の首でも獲ったかのように叩く という傾向がございます。

特に朝日は読売を、読売は朝日を、これでもか!というほど叩くわけですが、
これは、犯罪を憎んでの仕打ちというよりは、自社の営業活動の促進にたいしての援護射撃の色合いが極めて強いと言えます。

しかしこれほどたくさんの仕事があるにも関わらず、あえて新聞販売店勤務を選ぶ求職者が多いのには何か特別な魅力があるのか?と思えてなりませんが、そういったものは特にないようです。

朝は早くから出社し、届いた朝刊を仕分けし、前日にまとめておいた折り込みを挟みます。
バイクに積んだら配達に向かい、配布終了と同時に朝食。
昼間は各印刷会社や広告代理店から届いた翌日の折り込みを数種類、機械を使って一枚ずつ重ねていきます。
集金や袋のお届け、勧誘なども大事な仕事となりますが、都心は今やオートロックのマンションが主流ですし、不在宅もかなり多いので、極めて効率が悪いことと思います。
それでも毎日の最新ニュースを夜明けとともにお届けするんだ!
世界に冠たるこの宅配システムの灯を消してはならない!
ポストの向こうに読者の笑顔が!


などと鼓舞しながら頑張っておられるのでしょうか。
しかし、十年前ならいざ知らず、今やポッケの携帯にまで最新ニュースが飛び込んでくる中、活字となった賞味期限ぎりぎりのニュースにどこまでの価値があるのかは極めて疑問です。
1日の始まりは食卓やトイレでの新聞読み、と信じている団塊世代の引退とともに、部数は急降下、広告料激減、ビジネスモデル崩壊による宅配制度の再構築などが急務となるのは当然です。

別業種からアイディアマンの役員を招いたりすれば、
欲しいときに、欲しい場所にお届けせねば意味がない!などとなり
家と駅の間の通りにある電柱の陰から新聞を差し出したり、
満員電車の中でも縦折りしたものを手渡したり、
会社のトイレのドア下から差し込まれたり
といった風景が日常になるのかもしれません。

勿論、新聞そのものが変化していくことも考えられます。
嵩張る紙の無駄を省き、欲しいコンテンツのみを複数紙分比較できるデーターにしたものがメールで携帯に届くサービスは、すでにあるかもしれませんし、記憶媒体で納品する場合はマイクロSDカードが届く流通システムが整備されるかもしれません。
その場合、人件費節約のため、配達は伝書鳩が担うことだってありえます。
朝はまず、鳩の足からマイクロSDカードを外し、携帯に挿入して、オンデマンドの情報を読む、
そのとき、各家庭にはポストの代わりにベランダに巣箱が標準装備され、夕方には怪しい笛を吹きながら鳩を回収してまわる風景が日常となります。

その中には、きっと、新沼憲二がいるはずです。

十年後の新聞配達員という職種がどのように変化しているか
興味は尽きません。