(財)日本生態系協会について
財団法人 日本生態系協会は、接続可能な発展を基盤とする地球環境時代の国づくり・まちづくりを推進する環境NGOです。


全米水道協会
American Water Works Association
(AWWA)

全米水道協会(AWWA)は、飲料水の供給と水質改善を目的に1881年に創設された、この分野では世界最大の非営利団体です。会員数は約5万人。浄水場の技術者・管理者、水質や環境保全に関する研究者、法律家などの個人会員のほか、約3,700の水道施設(北米の約1億7,000万人の水供給を担当)が会員として登録されています。
さて、AWWAでは、「水」が飲料水としてだけでなく、レクリエーション、自然の美しさや生態系の保全も決定的に重要な要素であることから、水利権許可等の業務を担当している各州政府に、様々な提言を行っています。人間社会の水需要を考えるときには、生態系の保護・回復(restoration of ecosystems)ということも、同時に考えなければならないことを、水資源産業にかかわる人々に対して、AWWAはアピールしています。
以下ここでは1995年にAWWAが発表した声明文「環境に配慮した水資源管理に向けての水利権と水の占用」の末尾を飾っている12の提言項目のなかから、特に注目すべき部分を抜粋することにします。
③各州政府は、州の全体構想や全米的関心事、例えば、絶滅の危機にある種や湿地の保護ということを考えながら、流水等の占用事務、水利権の調整、そして利用者間の争いの和解にあたらなければならない。
⑫流水等の占用や水利権に関する制度は、環境の価値を認め、魚類野生生物や湿地の保存といった流水の合法的利用形態を保障するものでなければならない。



rogo



★「日本生態系協会|川の自然を生かすアメリカのレクリエーション」記事全文の転載はご遠慮ください。



▼公式ホームページはこちらよりご覧ください。

公式ホームページ

協会運営の墓苑「日本生態系協会 森の墓苑」


公益財団法人 日本生態系協会
〒171-0021 東京都豊島区西池袋2-30-20 音羽ビル
tel.03-5951-0244 fax.03-5951-2974(代表)

AD

(財)日本生態系協会について
財団法人 日本生態系協会は、野生動植物や自然環境に関する基礎調査を実施し、その生態学的資料を踏まえて、自然保護活動を行っています。


日本の水利権について

(流水の占用の許可)
・水利権は、原則として河川管理者の許可によって成立することとされている。
「河川の流水を占用しようとする者は、建設省令で定めるところにより、河川管理者の許可を受けなければならない。」(法第23条)
(河川整備基本方針及び河川整備計画の作成の準則)
・河川流量の適正維持を図るため、河川管理者は次の点に考慮し河川維持流量を決定する。
「河川環境の整備と保全に関する事項については、流水の清潔の保持、景観、動植物の生息地又は生育地の状況、人と河川との豊かな触れ合いの確保等を総合的に考慮すること」(令第10条第1項第3号)

(新規の水利権取得について)
・水利使用許可にあたっては、河川維持流量、既得水利使用者の取水量及び新たな水利使用に係わる取水量が、基準渇水流量の範囲内であることが基本となる。
基準渇水流量:新たな水利使用の取水予定地点における原則として最近10か年の渇水流量(一年の内355日はこれ以下にならない流量)値を抽出したもののうちの最小値をいう。

(水利権の許可期間)
・水利権の許可期間は、一般に水力発電を目的とするものは30年、水力発電以外の目的のものは10年間とされている。通常の水利権については、許可期限前に期間の更新の申請をしたものは、たとえ許可期限を過ぎたとしても、不許可処分があるまでは効力は存続する趣旨の規定が水利使用規則に置かれているのが一般である。暫定水利権は、その期限が過ぎれば許可は失効する。



rogo



★記事全文の転載はご遠慮ください。



公益財団法人 日本生態系協会
〒171-0021 東京都豊島区西池袋2-30-20 音羽ビル
tel.03-5951-0244 fax.03-5951-2974(代表)

AD

(財)日本生態系協会について
財団法人 日本生態系協会は、全国各地の自然保護団体や世界の研究機関などと連携を図りながら、生態系の保護・復元んい関する政策・提言活動を、行政と話し合いつつ進めています。


【グランドキャニオン国立公園】
国立公園局は、グランドキャニオン国立公園周辺の宅地化計画の申請に強い懸念を示した。この計画が進められた場合、大量の地下水の汲み上げが予想され、これが湧水量を減少させ、結果として国立公園局の水利権が侵害され、公園内の水辺生態系に悪影響が及ぶと予想されたからである。
こうしたことから、国立公園局ではこの計画に対抗するため、1994年より、独自に、湧水の水量変化に関する調査を始め、客観的な資料づくりを始めている。

*国立公園外での水利用がどのようなかたちで公園内の水辺環境に影響を及ぼすかを把握することは非常に難しく、被害が表面化した時にはすでに回復が不可能な場合も十分考えられる。国立公園局の仕事として、水利権を守り、魚類などの自然資源を守るために、今後も独自に十分な調査を実施することが必要になっている。



rogo



★記事全文の転載はご遠慮ください。



公益財団法人 日本生態系協会
〒171-0021 東京都豊島区西池袋2-30-20 音羽ビル
tel.03-5951-0244 fax.03-5951-2974(代表)

AD

(財)日本生態系協会について
財団法人 日本生態系協会は、接続可能な発展を基盤とする地球環境時代の国づくり・まちづくりを推進する環境NGOです。


【ザイオン国立公園】
ユタ州にあるザイオン国立公園では、1996年12月に、公園内の自然生態系を守るために必要な水利権が承認された。
連邦の水利権取得は、州と連邦との伝統的な確執や、公園内での水資源確保の必要性を示すのに必要な科学的データが欠如していたことなどから、当初は順調には進まなかった。
こうしたことから国立公園局では1987年から、原生的な河川環境を維持し、公園の設置目的を達成するのに必要な水量を見積もるための調査を始めることにした。具体的には、「公園内の水辺植生、在来魚類・水生生物の生息地、川の美しさ、レクリエーション利用」と「河川や地下水」との関係が調査研究された。
こうして得られたデータを基に、国立公園局、ユタ州、ワシントン郡水保全区によって、水資源管理チームが結成され、今後の水利用のあり方が検討された。そして最終的に、公園内とその上流において、まだ流水の占有がなされていない分は、すべて連邦保有の水利権とすることで合意が成立した。地下水についても、公園の北側、東側、西側の境界から2マイル(3.2km)までの区間における、一定量以上の地下水の汲み上げが制限されることになった。
国立公園局による水利権取得ということもあり、ワシントン郡水保全区がユタ州のセントジョージに水を供給する目的で、公園上流に長年予定していたダム建設が、公園の下流で行われる運びになりつつある。



rogo



★記事全文の転載はご遠慮ください。



公益財団法人 日本生態系協会
〒171-0021 東京都豊島区西池袋2-30-20 音羽ビル
tel.03-5951-0244 fax.03-5951-2974(代表)

(財)日本生態系協会について
財団法人 日本生態系協会は、野生動植物や自然環境に関する基礎調査を実施し、その生態学的資料を踏まえて、自然保護活動を行っています。


事例紹介
【ミード湖国立レクリエーション地域】
マッディー川は、全米公園システムの一つであるミード湖国立レクリエーション地域(ネバダ州)の北西部に流れ込む川である。国立公園局は、マッディー川や公園内のいくつかの湧水に関する水利権をもっている。この公園内の湧水地は、最近まで絶滅したと考えられていたleopard frog(Ronaonca,カエルの一種)の唯一の生息地となっている。
このマッディー川の流水量は、過去30年間、減少し続けている。原因は、地下水の汲み上げと地表水の取水にあると考えられている。このような状況下で、水道供給団体であるモアパバレー区が、将来の水需要に備えるためにと、マッディー川の水源からの取水量を増やすことを要求してきた。
これに対し国立公園局は、モアパバレー区の要求している取水量がそのまま認められた場合、マッディー川の流量はさらに減少し、国立公園局の水利権が侵害され、さらに公園内の湧水にも悪影響が及ぶ可能性があることから、追加取水の計画に反対の立場を、ネバダ州政府に表明した。
内務省魚類野生生物局(USFWS)も反対を表明した。マッディー川の流量減少が、Moapa dace(コイ科の淡水魚)に与える悪影響を懸念したためである。
この水利権に関する論争において、水資源管理を受け持つネバダ州政府は各利害関係者に対し必要なデータ等の提出を求め、また、それぞれの主張に十分に耳を傾けた。そして最終的に、ネバダ州政府は、追加の水利用を要求していたモアパバレー区に対し、これを認めないとの判断を示した。



rogo



★記事全文の転載はご遠慮ください。



公益財団法人 日本生態系協会
〒171-0021 東京都豊島区西池袋2-30-20 音羽ビル
tel.03-5951-0244 fax.03-5951-2974(代表)