今回は、グリム童話の中のお話を一つ紹介したいと思います。


「星の銀貨」

昔あるところに小さな女の子がいました。両親に死に別れ、とても貧しく、住む部屋も無ければ、寝るベッドも無く、最後に残ったものと言えば、身にまとった服と、恵んでもらった手の中の一切れのパンだけになりました。何もかも無くした敬虔な少女は野に出て行きました。

そして貧しい男に出会います。男は、「何か食べるものをくれ。腹ぺこなんだ。」と少女にせがみます。たった一切れ持っていたパンを男に譲った少女は「神様の祝福がありますように」とつぶやき、さらに歩いて行きます。



すると、今度は、少年が嘆いています。「頭が寒くって凍え死にしそうだ。何かかぶるものをくれ。」少女はかぶっていた帽子を脱いで少年に譲ると、先に進みます。さらにいくと、また別の少年に「上着が無くて凍えそうだ」と言われ、少女は自分の上着を少年に譲ります。もっと行くと、また少年が、今度は、スカートを恵んでくれと言います。少女はスカートも脱いで少年に譲ります。



やっと森についたころには、辺りはとっくに真っ暗でした。そこへ一人の女の子が現れ、少女が唯一身につけている下着をくれとせがみます。少女は一寸迷いますが「辺りは既に真っ暗だし誰にも見えないわ」と、下着を脱いで女の子に譲ります。


何もかも無くした少女がその場に立ち尽くしていると、突然、夜空から銀貨がパラパラと落ちて来ます。よく見ると、銀貨ではありませんか。少女は、いつの間にか麻のシャツを ー それもとびきり上等の麻でできたシャツを ー 身にまとっていました。銀貨を集めた少女は、それから一生裕福に暮らしたそうです。




グリム兄弟のメルヒェンせよ、プロイスラーの児童文学にせよ、こういった地に足のついた文化を土台に産業を発展させて行くのもドイツの得意とするところで、そういう持続的なドイツ人的というか、普遍的な、積み重ねが、ある意味でドイツ経済のパワフルなエネルギーを支えているのかもしれません。

例えば、ノルトラインフェストファーレン州にあるイノヴァティヴでありながらも伝統的であり続けるウエストファーレンストッフ社。創業75年という老舗で、バウハウス、特にパウル・クレーの影響も受け「鶏」「魚」「月」などの抽象化されたモチーフをデザインとして取り入れました。これらのモチーフは現在でも健在で、世界中のファンを魅了しています。また、ここ数年来、盛り上がっている手作りブームでその価値も再確認されています。

下の写真は、伝統的なモチーフの一つ。その名も、「星の銀貨」Die Sterntaler 。グリム童話のエンドシーンです。星を受け止めようと、女の子がシャツの裾をいっぱいに広げていますね。

星の銀貨

豊富なデザインと色で組み合わせが楽しめるウェストファーレン生地は、パッチワークや小物、特に、クッションやピローにも最適です。下は、ウエストファーレン生地を用いたオーガニックのチェリーストーンピロー。差し迫るバレンタインデーやホワイトデーに良さそうです。

星の銀貨


電子レンジで温めて、その放熱をホットパックに利用するというチェリーストーンピロー。熱湯を使わない手軽さと、適度な暖かさ、冷たさは、子供から大人まで利用されています。ハート形は肩こりさんのホットパックとして、肩にしっかり落ち着いてじんわりと温めてくれます。

ドイツでは小さめのチェリーピローを薬局でよく見かけますが、子供が風邪をひいて熱をだしたときに冷凍庫で冷やしたものを利用します。


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