ペンネームを捨ててから

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ペンネームを捨ててから、本当に書かなくなった。

 

ペンネームを捨てると決めたのは今年の3月だった。

 

このペンネームはとても悲しい8年間と共にあったので、

 

どんなに嬉しい記憶や

 

どんなにうまくできた作品があっても

 

いつもどこか、私の一番悲しい気持ちと繋がってしまうのだ。

 

書かなくなったら、どんどん下手になった。

 

その下手になりっぷりがすごくて、どれだけ自分は書いていたのかをはじめて

知った。

 

物心ついた時から書いていた。

 

だからと言ってそれが何かは、いまの私にはわからない。

 

ただ、下手な文章でも、たまにお金をもらう文章でも、「書こう」という

気持ちをあえて持たなくなった瞬間から書き手はかけなくなるということだ。

 

それを知って、誰が悲しまなくても私が悲しかった。

 

多分、大人になって人生で一番大きな喪失がくると知った今年の春から、とりあえず書く余力が未来まで消し去れてしまって、書くなんてナンセンス、書くなんて机上の空論となったきもちは、まだ変わらない。

 

それなのに勝手に詩や短歌や小説が生まれてくる。

いったいこれはどこにやったらいいのだろう。

 

私にはもうわからない。

 

このペンネームでかけばいいのか、それとも全く別の世界で別のペンネームで生きればいいのか、わからない。

 

 

心の中のみずみずしい部分がやがて枯れていくとしたら、それは私の本望なんかじゃない。

 

意気消沈して半年が過ぎて、ようやく私はどんなスタイルで書こうか、考え始めた。

 

 

 

(続)

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夕闇の桜

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「夕まぐれ風はげしけり
花はただ
屹然と耐へ
花弁のあらは」


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ガーベラガーベラガーベラガーベラガーベラガーベラガーベラガーベラガーベラガーベラ


花はすごい。
風の中で、言い訳しない。
どんな風に花開いても、どんな風が吹いても、美しくある。

それは、無言で耐えて、誰のせいにもしないで、ただ咲くから。咲き続けるから美しい。

咲いたら咲いたまでのいさぎよさ。
それが花たること。

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