G・K・チェスタトン『ブラウン神父の秘密』を読んで


ブラウン神父シリーズ第4弾。
ホームズやポアロが職業的探偵であるのに対し、ブラウン神父というのは、その名のとおり神父さんです。

誰もが心の内に抱えている悪を直視することで犯罪者になりきり、その心理とトリックを見破るというブラウン神父の探偵術はとてもおもしろかった。

普通に考えたらとても危険な推理方法だと感じるけれども、神父であるがゆえに狂気と天才の均衡を保つことができているのだと思った。

 

切れ味抜群のトリックと、気の利いた言い回し。そして、クスリとさせつつも、ヒヤリとさせるブラウン神父の言葉の数々。

全10編のうち、最初の短編と最後の短編がつながっており、ただの付け足しではなく、それ自体にも味があり、とても古い推理小説にもかかわらず新鮮な印象を抱きました。

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