若手警察官の職務質問の力を高めようと、神奈川県警は、実績のある警察官がマンツーマンで若手を指導する「職務質問リーダー制度」を全国で初めて4月から始めた。

 職務質問で窃盗犯らの検挙に結びつけたことのある33~58歳の巡査部長や警部補54人がリーダーとして全署に1人ずつ配置され、話術や犯罪の有無を見抜く洞察力を伝えている。「若手育成」の現場に同行した。

 10日午後8時。瀬谷署地域課の職質リーダー佐々木格警部補(36)と、任官3年目の交番勤務の男性巡査(21)がパトカーに乗り込み、パトロールに出発した。

 約3時間後、街灯の少ない団地脇の路上に、人が乗った車を見つけた。付近は凶器を持った不審者が見つかったこともある重点警戒地域。

 助手席の巡査が職務質問のため、パトカーを急いで降りようとすると、佐々木警部補が肩に手をかけ語りかけた。「走って近寄らなくていいよ。相手を緊張させないように、まずは自分が余裕を持つことが大事」

 職務質問の際、車内から刃物や薬物が見つかることも少なくない。佐々木警部補は車の所有者の男性に許可を取り、トランクやダッシュボードを調べた。その間、巡査は男性の様子を見つめていた。「手の動きや表情の変化を見逃さないこと」。佐々木警部補の指導を守っていた。

 約15分間、佐々木警部補が優しい語り口で、男性から家族の話や日常生活などを次々と聞き出した。不審物も見つからず、佐々木警部補は「ご協力ありがとうございました。最近は自動車盗も多いので気をつけて下さい」と話して、その場を収めた。

 若手警察官が、質問の仕方で相手の気持ちを逆なでしたり、疑いが晴れても丁寧にお礼が言えなかったりして、トラブルを招くケースも少なくないという。佐々木警部補は「相手を不安にさせないように、テンポ良く話しかけることが大切。年上の人には敬語を使うように」と巡査を指導した。

 パトロールを終えたのは翌11日午前5時。巡査は「落ち着いて話を聞き出す技術、会話が途切れることもなく、勉強になることばかりだった」と感心しきりだった。

 若手警察官への手厚いサポートの背景には、ベテランの大量退職で、第一線の若年化が進んだことがある。任官4年未満の若手は、交番などに勤務する制服警察官の4割近くを占めており、今後も増加する見込みだ。

 制度の滑り出しは好調で、リーダーと若手のペアによる4月の検挙数は、窃盗や銃刀法違反など84件に上った。県警地域指導課は「若手のコミュニケーション能力を高め、組織を挙げて職務質問のレベルアップを図りたい」としている。(狩野洋平)

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