2008-10-19 03:15:33 echigoya-smwriterの投稿

【コラム】 チューニング③

テーマ:営業トークのテクニック

 今回は、人の彼女の盗み方です。

 条件があります。彼女の方と、個人的に親しいこと。彼女から、彼氏の愚痴を聞かされる立場にあること。

 つまり、彼女から彼の愚痴を聞かされた時、どういう対応をすれば彼女の心を掴めるかということです。

 単純で素直な男性は、こういう時相手の男性の悪口や批判を必死になって並べ立てます。もし彼女が自分の言葉に影響されて彼氏のことを嫌いになってくれれば、自分が割り込んでいけると思うのでしょう。

 あまりに素直すぎて、気の毒になってきます。

 もし、彼女が批判している相手が、会社の上司だったり、気に食わない同僚の女の子だったら、一緒になって悪口を言っていたらいいんです。おそらく彼女は、本当にその人が嫌いなのでしょうし、その人のことを嫌ってみせるのは、立派なチューニングです。

 でも、彼女が彼の愚痴を言うのは、本当に彼のことが嫌いだからでしょうか。私は違うと思います。

 むしろこう理解するべきでしょう。彼女は、彼のことで頭がいっぱいなのです。どんな話題であれ、彼のことを話していると幸せなのです。

 彼女が彼の悪口を言うのは、彼のことが嫌いだからではありません。彼に対する期待が大きすぎるからです。だから、その期待感を満たされないことに対して、不満を感じるのです。

 例えば、彼とあなたと、同じ欠点があるのに、彼に対しては腹を立て、あなたのことは許してくれたとします。それは、彼よりもあなたに対して好意を持っているからではありません。あなたに対して、それほど興味が無いということです。彼の欠点は彼女にとって大問題ですが、あなたの欠点はあっても無くてもどちらでも良いということです。

 彼氏だけではありません。親が子どもの悪口を言う。子どもが親の悪口を言う。兄弟姉妹の悪口を言う。こういう時は、真に受けて同調していたら酷い目に遭います。

 プロ野球やサッカーなどで、どこかのチームの熱烈なファンの人だったら、この心理が分かるかもしれません。自分の贔屓チームの選手の批判をしている時に、自分はファンでもない人が自分と一緒になってその選手の批判を始めたら、

「俺が言うのは良いが、お前は言うな!」

 という気持ちになったりしませんか? あれです。

 彼女がいくら彼氏を批判しても、それに同調してはいけないのです。

 だからと言って、愚痴をこぼす彼女に向かって、

「そんなこと言ってはいけないよ。彼がそうなったのは、もしかしたら君の方にも問題があったんじゃないの?」

 などと、本人を批判してはいけません。それでは、彼女との親和的な関係が崩れてしまいます。

 彼との付き合いの中で彼女が感じた辛さ、苦しさ、悲しさ、不安さ、そういう感情は認めてやるのです。そうした感情は無条件に受け入れてやりながら、彼の批判の部分には決して同調しない。これが、こういう場合の一番正しい話の聞き方です。

「あの人ったら、私がそこに居ること分かっていた癖に、知らない顔して行っちゃったのよ」

「人が居るとすぐに格好付けて、亭主関白のふりをしたがるの」
「男ってのは見栄っ張りだからなあ。でも、そういうのに合わせてやるのも、面倒くさいよねえ」

 これは、彼に対する批判を男一般に広げたり、自分もそういうところがあると反省してみせたりして、彼の批判者にならないように逃れる話法です。

「要するに、あの人は私のことなんてどうでも良いのよ。だからあんなこと、平気でできるんだわ」
「そんなことないよ。きっと忙しくて、ついそんな態度を取っちゃったんじゃないかな。悪気は無かったんだと思うよ」

 彼の愛情を疑うような話の流れになった時だけは、彼女の言葉を全面的に否定して彼氏の肩を持っていいです。一般的に考えるなら、そういう答えを彼女は期待しているはずですから。

 このような態度を貫き通しながら、愚痴の聞き役を続けていると、ある日、彼女の方からあなたを誘うような態度を取ってくる日が必ず来ます。その時は、これまでの経緯は忘れて、素直に欲望に従ってみることです。

 断っておきますが、これは別に彼女の心が彼からあなたに移った訳ではありません。あくまでも、魔が差すという奴です。ですから、与えられたチャンスをものにし損なってしまえばそれっきりでしょうし、彼女から靡いてきた時に不用意な言動で彼女の心を傷付けてしまえば、これまで築いてきた関係が一気に崩れて、二度と元には戻れなくなってしまったりします。

 本当に、微妙なチャンスです。でも、何もしなければまるで可能性の無かっただろう女の子が自分から隙を作ってくれるのですから、試してみない手は無いでしょう。

 逆に、彼女の居る男性はお気を付けて。私のような人間が、あなたの彼女を狙っているかもしれませんから。

 彼女の話をちゃんと聞いてやることです。そして、彼女の感情を受け入れてやることです。他人に受け入れてもらう前に愛する彼氏に受け入れてもらえていれば、他人に心を許すことも無いでしょうから。

 電話営業や訪問営業で、亭主に無断で高額のローン用紙に判子を突く奥さんも、日頃ご主人に話を聞いてもらえず、孤独を感じているタイプの人がけっこう多いのです。




コラムの目次

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