【コラム】 マゾサド
テーマ:SM談義 SM業界に実際に首を突っ込むまで、私はサドとマゾを対立するものだと捉えていました。つまり、この人はマゾだからサディストではない、この人はサドだからマゾヒストではないなどと判断していましたし、そういうものだと思い込んでいました。
でも、違っていました。
昔、数学の集合の単元で習った、ベン図を思い出して下さい。四角い枠の中に、シャネルの商標のように二つの丸が重なって描かれている、あれです。
全体の四角が人間の集合で、一方の丸がサディストの集合、もう一方の丸がマゾヒストの集合、二つの丸が交わっているところは、サドとマゾの両方の性癖を持つ人間、マゾサドの集合です。
つまり、人間は、SMを基準にして分けると、ノーマル、サド、マゾサド、マゾの四種類に分類されるのです。
SMの変態の中で、マゾサドの占める割合は意外に大きいという気がします。
マゾの男性で、最初は自分がSだと思い込んでいたという人はけっこう居ます。お遊びのつもりで女王様に責めてもらったところが意外に気持ちよくて、マゾの快感に目覚めてしまったという人が。
そういう人はサドの性癖を無くしてしまったのかというとそうではなくて、女性が男性に責められて悶えている写真や画像を見ると、やはり興奮するのだそうです。
意識的にサドとマゾを使い分けている人もけっこう居ます。マゾの女性とプレイする時はサドになり、女王様とプレイする時はマゾになる、という感じで。
男性だけではありません。女性の中にも、マゾサドと分類される人はたくさん居ます。
女性の場合、マゾからサドに転向するパターンが多いかもしれません。自分はマゾだと思い込んでいたのが、ある日突然サドの歓びに目覚めてしまったというような。そこまではっきりしなくても、マゾのはずだった女性が、気が付くとみんなと一緒にM男くんを楽しそうにいじめているなんてことはけっこうあります。
ある有名な女王様、それも鬼畜で過激なプレイをすることで有名だった女王様が、とあるSMスポットで責め縄吊りにされて、全身を痙攣させながら陶然としている、なんてこともありました。
志摩紫光さんが雑誌で、女王様を調教するという企画をやっていました。その女王様としばらく話をしていた志摩さんはその女王様のM性を見抜き、ご本人を説得してプレイに持ち込み、見事彼女のM性を引き出すことに成功したということです。
私はSだからMではないとか、私はMだからSではないとは、言えないんです。複雑ですね。
面白いのは、マゾサドという言葉はあるけれども、サドマゾという言葉は無いんです。サド、マゾ両刀遣いの人間が居た時に、純マゾさんと両刀使いのマゾさんは、そんなに違わないということなのでしょう。だから、両刀使いのマゾさんを純マゾさんと区別する言葉が無い訳です。
でも、純サドさんと両刀使いのマゾサドさんは言葉の上で区別されている。この両者の間には、割とはっきりした違いがあるということなのでしょうね。
ということで、サドとマゾサドの違いについて、ちょっと考えてみようかななどと思います。
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