2015年04月01日(水) 21時30分06秒

不老ふ死温泉に案内する女性。艫作、ウェスパ椿山という五能線お風呂コース。

テーマ:旅に出たんだい!
仕事でしばしば東京駅八重洲南口界隈にいます。松本清張『点と線』時代に様々な行き先の夜行列車が東京駅ホームを賑わせたように、八重洲南口からは様々な行き先の夜行バスが出て行きます。私はそれを日々眺めながら悶々としていました。「こんだけたくさんバスがあるんだから私も乗りたい、泊まりの準備だけしてここにきて、その場のノリでバスを選びたい」と。夜行バスくらい乗れよと言われそうですが、別に鉄道好きでバスを避けてるわけてなく、単に仕事の都合上間に合わないのです。そんな私ですが、2月4日より数日間休暇が取れたのでついにやってしまいました。ちなみに夜行バスビギナーではないんですぞ。


以下行程


東京駅八重洲南口2120ー羽後本荘駅前0620(ドリーム鳥海号)
0654羽後本荘ー0733矢島(由利高原鉄道)
0746矢島ー0827羽後本荘(由利高原鉄道)
0901羽後本荘ー0942秋田(羽越本線)
0948秋田ー1045東能代(奥羽本線)
1054東能代ー1230艫作(五能線)


 しかし私はだめでした。予定では当日八重洲南口で行き先を決定し、バスの乗車券を購入するはずだったのに、その前夜にさくさくと発車オーライネツト(長距離路線バスの乗車券を予約できるサイト)で予約してしまいました。肝が据わってないですね。ところで何故羽後本荘行きに決めたか、これには二つの理由があります。一つ目は、東京駅から列車で楽に行けるようなところを避けたかったからです。だから秋田行きとか青森行きではだめでした。二つ目は、私の欲深さに由来します。羽後本荘には、第三セクターの由利高原鉄道があります。そうです、結局未乗区間に乗りたかったんです。
 ドリーム鳥海号は三列シートなのですが、乗車券購入にあたっては「席が選べない」となってました。ここで自分の薄幸ぶりを披瀝しましょう。がらがらなのに何故か通路ど真ん中を引いてしまってたのです。窓側が良いに決まってるじゃないですか。


私「あのー、席変えてもらうことできますか」
運転士「東京駅発車してからならいいですよ」
※東京駅発車後は乗客を拾わない。


 聞いて見るもんですね、発車と同時にさっさと窓側に引っ越すことができました。あとはうつらうつらのまま過ごしましたが、夜行バスとはげに恐ろしい、「まもなく羽後本荘です」のアナウンスのあたりで一番深い眠りに落ちてました。はっと目覚めればそこは羽後本荘バス停で、盛大にお店を広げてスリッパだった私は、荷物と靴をかき集めて下車しました。羽後本荘駅のトイレは広くて清潔で、おまけに暖房も入っていたので身支度するには最適でしたよ。



これが2015年のバスターミナル。


代車だったらしい。


真中は嫌だ。

 羽後本荘からは、由利高原鉄道を往復してきました。車両が新潟トランシスの軽快気動車に見えたのですが、日本車両製なんですね。いい勉強になりました。終点矢島が寝ぼけ眼の自分にとってなかなか刺激的だったので写真あげておきます。
 次の羽越本線は寝ていたことしか記憶にありません。気がついたら秋田駅で、お客さんみんな降りてたという。また荷物かき集めました。だいたい自分はどんな旅行であれ、10時くらいまでは寝てます。どんな路線も平等に寝ます。




由利高原鉄道。トイレ付き。




テーブル付き。




硬券付き。



矢島駅にいた人。わたしかな。




矢島駅にいた家族。


 奥羽本線の秋田ー東能代についてはおかげでビンビンになってました。何の因果関係もない、別にくる必要のない土地にいて、自分がここにいることが誰にも影響を与えないという透明人間的な感覚に旅の喜びを感じました。通勤通学の時間が終わり、からがらだったというのもありますしね。
 ところで今回の私の旅の目的は、東京駅八重洲南口からバスに乗ることでした。つまりバスに乗った時点で目標は完遂してたので、あとはただうすぼんやり過ごせば良かったのです。今宵のお宿はあらかじめウェスパ椿山に設定しており、平日でリゾートしらかみの走っていないこの日は、12時26分にウェスパ椿山着、旅行終了となるはずでした。その後だと18時過ぎになってしまうので。




五能線キハ40。




トイレットペーパーが三角形だ!と興奮していたところ、危うく鍵閉めずに用を足すところだった。


 しかし旅は12時26分には終わりませんでした。二両編成の五能線(キハ40だぜ!最高だぜ!)は途中でお客さんが私一人になりました。対して乗務員は、運転士、車掌、その他の合計三人です。さながら出演者だけ多くてお客さんいないようなライブです。そしてその状態で時刻表を読んでいた私はナイス過ぎました。以下、客がいなくて暇な車掌と私のハートフル会話をお送りします。本来であれば車掌はこのあたりの言葉、私は福井の言葉なのですが、東京言葉に変換しました。


車掌「この辺の人かと思ったけど、どこからきたの。」
私「この辺の人じゃないっす、神奈川です。」
車掌「えー、そんな遠くから!旅行?」
私「まさに旅行っす。(以下、今朝の行程と今後の予定を説明)」
車掌「いや、たまげた。お客さん他にいなくなって暇になってもたでな。せっかく遠くから来てくれたんやで、景色良いところで徐行するように運転士に言ってくるわ。」


 車掌の交渉の結果、わざわざ運転士は景色のいいところで徐行してくれました。そして車掌に「ほらシャッターチャンス!」と言われ、普段景色なんて全然撮らないのにシャッターチャンスをものにしてやりましたよ。車掌による車窓の解説が続きましたが、このあたりはリゾートしらかみ乗務で慣れてるだけあって、大変わかりやすかったです。
その後気付いたら車掌はいなくなっており、程なくして戻ってきました。


車掌「よかったらこれ書いて。」


 渡されたのは、「リゾートしらかみ乗車アンケート」という。乗ってないのに、これ普通列車なのにww


車掌「ほら、お客さんも撮ってあげる、カメラ貸して。」


 一人旅なのに自撮りじゃない写真のお土産をこさえていただきました。




リゾートしらかみ乗車記念グッズをいただく。




このぎこちない顔よ。


車掌「お客さん今日どこ泊まるの?」

私「ウェスパ椿山です。」
車掌「そしたらだいぶ早く着くんじゃないの?」
私「そうなんですよね、でもこの後の列車だとだいぶ遅く着いちゃうんでしょうかないんですよ。」
車掌「不老ふ死温泉行ってきたら?隣の艫作から歩いていけるよ。」
私(え、あそこってそんな近いんだ!いいかもしれんな。)

 

 そんなやり取りをしてる間に、途中駅から80代の女性が乗り込んできました。


車掌「お母さん、今日どこまで行くの?」
女性「艫作で降りて、不老ふ死温泉。」
車掌「じゃあ、あそこのお客さん(私のこと)神奈川から来てるって言うで、連れてってあげてや。」
女性「(私を見ながら)良いお姉さんやね。分かった!任せて!」


 かくして私は、自分の意思を伝えるより先に不老ふ死温泉に行くことになったのでした。本来下車予定であったウェスパ椿山を通り過ぎ、一駅先にある艫作で、女性と共に下車しました。こっちが近道、と言われるままに草むらをかき分けて、不老ふ死温泉に到着。私のことを、お姉さんと呼んだり、奥さんと呼んだりする女性はいなくなってました。




道なき道をいく女性。



ほどなくして不老ふ死温泉到着。




左手に小さく見えるのが、露天風呂。


 不老ふ死温泉は海岸の露天風呂が大変有名で、名前は知らなくとも一度はその写真を目にしたことがある人は多いと思います。関東は荒れた天気だったそうですが、東北はすかっと快晴で、まさに露天風呂日よりでした。人気の温泉とはいえ、平日の真っ昼間のせいか客は他におらず貸切状態で、露天風呂に向かう道すがら、空に向かって「うぉおおおおぉおお」とほえてみたりしました。実に開放的でした。風呂も。これまでに自分が入った風呂の中で突き抜けて最高に良かったので、今後五能線に乗るときは必ず立ち寄りたいです。
 入浴後は貸切状態のお食事処で深浦牛カルビ丼という見た目以上に大層うまい飯を食い、貸切状態の無料送迎バスでウェスパ椿山まで送ってもらいました。
 ところで、ウェスパ椿山をご存じですか。風光明媚な五能線にそぐわない、第三セクター運営のメルヘンな宿泊施設です。お城みたいなレストランと、コテージと、昆虫館とかガラス館とかそんなノリです。夏場はバーベキューをする家族に人気があるそうですが、冬場は閑散期で、私は現在二階建てのコテージ一棟に朝食付き8000円で一人滞在しています。写真見てもらえば分かりますが、かなり贅沢です。寂しくはないのですが、普段狭苦しい秘密基地で寝起きしてので、空間を持て余していました。



これが冬のウェスパ椿山。

右の棟にひとりで滞在。

一階の寝室。

さらには二階の寝室。

台所。

玄関でもてあまされるスリッパ。


風呂は温泉が出るよ。


 温泉があるので、二回入りに行きました。貸切状態でした。レストランでは「あおもり深浦牛 すき鍋定食」を食べました。貸切状態でした。すき鍋定食はボリュームがあり、なかなか良かったです。昼も夜も肉食ってますがそれは愛嬌で。ちなみにウェスパ椿山は敷地がそれなりに広くて、建物の間を無料で送迎してくれます。いやそれくらい歩くよ!と思ってたのですが、最後に風呂からコテージ戻ろうとした際、「乗っていって!」と言われてしまい、その行為に負けてこの日二度目の貸切無料送迎バス体験しました。今回は貸切状態が多かったです。



ウェスパ椿山内のレストラン。

見た目とは裏腹に中はお食事処。




敷地内ならこれ着てほっつき歩いても良いと言われても、ここは2月の青森県。寒い。


 「バスに乗れさえすればいい」という気楽な旅だったので時間に余裕があり、予想外のお楽しみイベントに参加できました。JR完乗後初めての旅行でしたが、先を急がなくていいのは素晴らしいことですね。
 翌日はお得なきっぷも特になかったので、本荘から東京までの一筆書き乗車券に沿って花輪線経由、盛岡からの新幹線で帰宅しました。

AD
いいね!した人  |  コメント(2)  |  リブログ(0)

EARTHWORM みみずさんの読者になろう

ブログの更新情報が受け取れて、アクセスが簡単になります

コメント

[コメントをする]

2 ■Re:無題

>ドライビングダラちゃんさん

なんでこんなマネキンなんだろうと思いましたwww
トイレットペーパーおられているのは私も初めてだったので、興奮して思わず撮影しました。

1 ■無題

矢島駅のマネキン・・・なんか怖いです(((( ;°Д°))))応援Tシャツは気になりますが・・・・

列車のトイレで、ペーパー端が折られてるの、初めて見ましたよ!!Σ(゚д゚;)

コメント投稿

AD

ブログをはじめる

たくさんの芸能人・有名人が
書いているAmebaブログを
無料で簡単にはじめることができます。

公式トップブロガーへ応募

多くの方にご紹介したいブログを
執筆する方を「公式トップブロガー」
として認定しております。

芸能人・有名人ブログを開設

Amebaブログでは、芸能人・有名人ブログを
ご希望される著名人の方/事務所様を
随時募集しております。