全国約150の高齢者専用賃貸住宅(高専賃)運営事業者でつくる高齢者専用賃貸住宅事業者協会(高専協、橋本俊明会長)は3月23日、第2回の総会を開いた。はじめにあいさつに立った橋本会長は、「(介護)施設の増設拡充は、高齢者自身の意向とは思えない」とした上で、「施設の拡充よりも、住まいの充実」が必要とし、今後の高齢者政策は自宅や高齢者の集合住宅を中心に進めるべきと述べた。

 橋本会長はまた、現在の在宅介護では、家族の介護を前提としたケアプランしか立てられないとし、「家族の意向で(高齢者が)容易に施設に移動することになる。その結果、施設の不足が起こる」と指摘。「家族の援助を前提とせず、一人暮らしの高齢者をいかに自宅で支えるかが緊急の課題となっている」と述べ、こうした問題を介護保険制度の改革によって解決すべきと訴えた。

 続いて、国土交通省住宅局住宅総合整備課の岡崎敦夫住環境整備室長が登壇。首都圏や関西圏などの大都市部で、介護・生活支援サービス付きの高齢者の住まいが少ないとのデータを示した上で、こうした地域での急速な高齢化の進展にどう対応していくかが課題との認識を示した。
 また、国交と厚生労働の両省で「高齢者の住まいと地域包括ケアの連携推進検討チーム」を設置しており、「高齢者の住まいと地域包括ケアの連携に係る課題の整理」や「高齢者の住まいのハード・ソフト両面の質の確保のための行政の関与に係る課題の整理」などについて、2011年度予算や必要な法改正などを視野に入れて検討を進めていると述べた。

 厚労省老健局高齢者支援課の水津重三課長は、高齢者住宅の整備に積極的に取り組んでいるデンマークの状況を紹介した。1970年代までは現在の日本のように大規模施設を整備していたが、80年代に入って「居住機能とケア機能の分離」の必要性が強調され、▽これまでの暮らしてきた生活との継続性▽高齢者自身の自己決定の尊重▽高齢者の残存能力の活用―の高齢者三原則を重視し、施設を高齢者住宅に転用する取り組みが進められたとした。

 このほか、東京都福祉保健局高齢社会対策部の狩野信夫部長は、都内に4万人以上の特養待機者がいるなど施設志向が強いと指摘。その要因を「地域に安心感がないこと」と分析した上で、生活支援サービス付きの高専賃を整備し、介護や医療を外付けで利用する仕組みをつくることなどが重要と指摘した。


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