有閑マダムは何を観ているのか? in California

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ロマン・ポランスキー監督、「戦場のピアニスト」以来の作品ということで観たためなのか、まさにポランスキー調の「オリバーツイスト」に仕上がっていると感じました。


イギリスの文豪、チャールズ・ディケンズ原作の「オリバー・ツイスト」は、今までにも何度か映画化されたお話。

私も原作も読んだし、映画も観たことがあるのですが、どちらも記憶の彼方。

あらすじを覚えているなあ・・くらいのもの。

そんなあやふやな記憶しかないけれど、その記憶の中のイメージとかなり違っていました。


19世紀のイギリスの田舎町。 

孤児のオリバー少年は、孤児院からひきとられた家で次々につらい目にあい、ついに長い道のりを歩きに歩いて、ロンドンの町へ逃亡。

そこでスリの一味に引き入れられるのだが、最後には裕福な優しいおうちの人に見出され、幸せになれました。 めでたし、めでたし。


そういう話の中で、オリバー少年はたくましく、賢く、優しいしっかりした子供だと記憶していたのですが、この映画のオリバー君は、そうではなかったのです。

ロンドンへ出て行くところまでは、自力でがんばっている感じもあるのですが、そのあとはひたすら運命に翻弄されるがまま。

最後に良いおうちにひきとられていくのも、本人が何の努力をしたからというようなことではなく、周りの人の犠牲や優しさ、そして偶然の幸運によるだけ。


冷静に考えてみれば、たかだか9歳の幼い子供にそこまで要求するのが無理というものであり、困難な人生のスタートだったのにひねくれもせず、優しい心をもっていただけでもほめてあげるべき。

仕方のないことではあるのですが、スリ団のリーダー格・ドジャー少年の機敏さ、堂々とした態度とあまりにも対照的。


最初から最後まで憂いたっぷりの寂しそうな顔つきが、「戦場のピアニスト」のエイドリアン・ブロディをそのまま子供に戻したような雰囲気です。


少年スリ一味を牛耳る悪党・フェイギン役に、ベン・キングズレー。

ちょっと観ただけでは「誰?」と思ってしまうような変貌振りで、薄汚く老いぼれたミミッチイ爺さん役をこなす姿からは、「砂と霧の家」で誇り高い大佐役をやっていたことがウソのよう。

さすが!です。

フェイギンの役どころも、この映画では究極の悪い奴というよりも、寂寥感のある実は心優しい面もあるおじいちゃんのように描かれているため、最後に勧善懲悪ですっきり!というわけにいかないのです。


少年オリバーも、フェイギンのことが気にかかるため、せっかく人生初めて真っ当なおうちで大切にしてもらっているにもかかわらず、更に憂い顔。

なんとかフェイギンの力になってやりたいと願うものの、彼に出来ることは何もなく、無力感に泣くという、これまた「戦場のピアニスト」のような空しい展開。


プラハで作ったという、19世紀のロンドンを再現した舞台装置もすばらしいし、俳優陣も言うことなし、良く出来た映画ではあると思います。

ただ、どういった客層を狙っているのか?

子供づれの家族で仲良く見るには、

「ああ、よかったね。」

とにっこり映画館を出られないような、後味の悪さがあるし。

かといって大人が対象にしては、今ひとつ詰めが甘いというのか、肝心のところをあいまいな描写にされてしまっているようなじれったさが感じられたり。

アメリカで観客動員数が思ったより少なかったというのは、そのあたりに原因があったのかもしれません。


ところで、フェイギンという人物。

彼は、当時得体の知れない輩の跋扈する大きな街ロンドンで、どさくさにまぎれて、路頭に迷った年端もいかない少年達をうまーく集めてくる。

スリに仕立て上げ、自分が一番甘い汁を吸いつつ、少年達には

「これがいい暮らしなんだ。 飛び出して行きたいなんてぜーんぜん思わない!」

と考えるようにうまく洗脳している。

コイツは、金銭面で甘い汁を吸っていただけでなく、マイケル・ジャクソンのように少年に対するイケナイ興味を持っていた奴に違いない!

女の子には興味がないので、あっさりと悪党仲間のところに行かせ、自分は男の子達をずらりと手元に揃えて、よりどりみどりの性的虐待をしていたのでしょうね!


・・・・と、このようなことが映画の間、気にかかっていたのですが、ディケンズの原作でそういった示唆があったでしょうか?

または、ポランスキー監督が、それとなく匂わせていたため?

自分がなぜ確信を持ってしまったのか、その出所がはっきりわからないでいます。

単なる私の妄想でしょうか?


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