IT企業ではたらく公認会計士のブログ

事業会社(IT企業)勤務の公認会計士の日常や読書日記


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読売巨人軍で世間を騒がせた、清武英利の新刊を早速読んでみました。

「プライベートバンカー カネ守りと新富裕層」

一般人にはあまり縁のないプライベートバンカーですが、シンガポールを舞台に、その実態が描かれている作品です。
本の帯にも書かれていましたが、ノルマは100億円、顧客は「本物の金持ち」のみ、という世界のはなしです。

主人公は、野村證券、三井住友銀行、外資系金融機関を経て、シンガポールでプライベートバンカーとなった実在の人物です。

プライベートバンカーの業務や、税金対策でシンガポールに移住した富裕層の日常生活、出国税やペーパーカンパニー、タックスヘイブン、海外で活動する日本の税務調査官など、普段なかなか知ることのない世界が描かれています。
日本でも話題になったパナマ文書などに興味をもった方にはオススメの本だと思います。

内容的には、ピケティの「21世紀の資本」の実務版といったところでしょうか。
金持ちがさらに豊かになる様が描かれています。
(でも、あまり幸せそうではないです・・・)




プライベートバンカー カネ守りと新富裕層


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公認会計士ってなかなか都会じゃないと仕事ないよなぁ、と思っていたところ、興味を引く書籍を見つけました。

屋宮久光 著 「南の島のたったひとりの会計士」

奄美大島出身の著者が監査法人を退職し、故郷の奄美黄島で独立開業するという実話です。
2006年発行の少し古い本です。

この著者のプロフィールがなかなか興味深く、2浪2留で大学を卒業、電車にはねられたり、アルコール依存症になったり、波乱万丈な方のようです。
修了考査直後に独立しているようですので、独立もかなり早いですね。

都会での上場企業の会計監査業務と、奄美黄島での独立会計士の仕事では、大きなギャップがあるだろうと容易に想像はできますが、実際に著者が経験したことを書籍で描かれており、なかなか興味深いお話でした。
会計監査の経験だけだと中小零細企業の経営者にアドバイスするのは難しいものだと思います。
本書にも書かれていますが、コスト削減や税務のアドバイスはできても、一番重要な売上を伸ばすことに関しては、ほとんど無知に近いのではないでしょうか。
また、都会の上場企業と地方の経営者では、帳簿や会計に対する意識も大きな違いがあり、著者の葛藤が見事に描かれています。


本書は奄美大島が舞台ですが、ほかの地方でも状況は似たようなものだと思いますので、故郷に戻って独立しようかなと考えている会計士や税理士の方には、参考になる書籍ではないでしょうか。
読み物としても面白く、数時間で読了してしまいました。






南の島のたったひとりの会計士


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商社や製薬会社をはじめ大企業へのIFRS導入は着実に進んでいるようですが、中小規模の会社ですとその数は激減してしまいます。


今日は、中堅企業のIFRS導入に関する書籍のご紹介です。


新創監査法人/柳澤義一 著 「さて、IFRSを導入する! 導入して気づく実務のポイント」



本の帯には、「中堅上場企業と中小監査法人による『IFRSへの挑戦』」と書かれています。

IFRS導入支援というと、BIG4がグローバル企業に対して行っているようなイメージがありましたが、実際には、新創監査法人という中小監査法人が中堅企業に対して行っているような例もこうした書籍で確認できるほどに、一般化してきているようです。

本の構成は以下の通りです。


第1編 IFRSを巡る内外の動向と今後の展望
 第1章 IFRSの意義と国際的展開
 第2章 日本におけるIFRS導入の経緯
 第3章 IFRSと日本基準との関係
 第4章 日本及び海外企業によるIFRS導入の実態
 第5章 今後のIFRSのあり方と将来の展望

第2編 IFRS導入の実録

第3編 IFRS導入してはじめてわかった実務上のポイント
 第1章 IFRS導入手続のポイント
 第2章 導入に際し、具体的な会計処理における主な検討ポイント
 第3章 実感、上手に導入するための本音のポイント


本書は会社の規模が中堅以下の上場企業または上場準備企業を想定しています。具体的には、
子会社・関連会社が10社程度、
多種多様な事業は営んでいない、
複雑な金融商品は有していない、等です。



本書の第1編は類書でも確認できる内容なので読み飛ばしてしまいましたが、第2編、第3編は、IFRS導入を検討している中堅企業には大変参考になる内容であると思います。

本書で特に印象に残ったのは、経営管理資料に関する記載です。
IFRSといえば膨大な注記をはじめ、財務報告にかかる論点に注意がいきがちですが、実際に導入した場合は、社内の経営管理資料の作成も同じくらい大変であるように感じました。

連単分離の現行制度を前提とすると、連結はIFRS、単体は日本基準。では経営管理資料はどちらで作成すべきか?という論点は当然にでてきます。
当該経営管理資料は減損会計や税効果会計、セグメント情報の基礎資料ともなりますので、どちらの基準をベースに作成するかによって、必要な調整も変わってきます。
詳細は本書をお読みいただければと思うのですが、実際にIFRSを導入してみると、当初想定していなかった論点がたくさんでてくるのだろうなと思いました。
会計基準の差異自体は、意外と大した論点ではないようにさえ感じます。


中堅以下の企業に焦点を絞ったIFRSの書籍はなかなか無いと思いますので、該当する企業に所属の方は一読に値すると思います。


さて、IFRSを導入する! 導入して気づく実務のポイント






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表紙にインパクトがあったので買って読んでみたのですが、結構面白かったです。
※本の帯には、「権力とは財布を握っていることである」と書かれていてます(笑)


ジェイコブ・ソール 著 「帳簿の世界史」


ありそうでなかった、「世界史」を会計面にフォーカスした本です。


構成は以下のとおりです。

第1章 帳簿はいかにして生まれたのか
第2章 イタリア商人の「富と罰」
第3章 新プラトン主義に敗れたメディチ家
第4章 「太陽の沈まぬ国」が沈むとき
第5章 オランダ黄金時代を作った複式簿記
第6章 ブルボン朝最盛期を築いた冷酷な会計顧問
第7章 英国首相ウォルポールの裏金工作
第8章 名門ウェッジウッドを生んだ帳簿分析
第9章 フランス絶対王政を丸裸にした財務長官
第10章 会計の力を駆使したアメリカ建国の父たち
第11章 鉄道が生んだ公認会計士
第12章 『クリスマス・キャロル』に描かれた会計の二面性
第13章 大恐慌とリーマン・ショックはなぜ防げなかったのか


メディチ家やルイ14世、コルベール、ウォルポールやジェファーソン、ダーウィン等、学生のときに世界史で習ったような人たちが、いかに会計技術や帳簿を利用していたかが説明されています。
そして、帳簿を作らなかったり監査を怠ると、貴族も国家も企業も、瞬く間に衰退していく様が描かれています。

また、公認会計士の(世間からの評価の)歴史についても面白かったです。
時代によって、名誉ある職業であったり、モラルの欠如した粉飾請負人であったり、と。


私も「帳簿の世界史」と言われて、ルカ・パチョーリくらいしか思いつきませんでしたが、読んでみると結構楽しめました。
会計を勉強した人や、会計士の人にはおすすめの本だと思います。




帳簿の世界史

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経理部門や監査法人にお勤めの方は、期末決算が一旦落ち着いたころでしょうか。


4月15日に、金融庁から「IFRS適用レポート」というものが公表されており、ざっと読んでみました。
http://www.fsa.go.jp/singi/singi_kigyou/siryou/kaikei/20150415/01.pdf

IFRS任意適用企業へのアンケート結果をまとめたもので、IFRS移行の目的や準備期間、コスト、メリット、デメリット等が記載されています。


IFRS導入のインセンティブは「のれんの非償却」が大きいのかなと勝手に思っていたのですが、調査結果によると、やはりそこはグローバルでの経営管理の強化が重視されているようです。
また、IFRSへの移行コストや準備期間については、ある程度会社の規模に相関しているようです。
小規模な会社であれば、1年未満でIFRSへ移行しているケースもあるようです。


経理部門の視点からいうと、IFRS任意適用企業の中にも、
・経営管理の強化の一環としての会計基準の変更であり、全社で対応
・上記以外の目的での会計基準の変更であり、差異については親会社の連結経理部門で集中的に対応
と大きく2つのパターンに分かれているようです。


日本基準との差異の収斂も進み、またIFRS任意適用の先行事例もどんどん増えていますので、IFRS導入コストもかなり下がってきていると思います。
逆にいうと専門家の方々のうまみは減ってきているのかも知れませんね…


前にざっくりIFRSの学習したときには、以下の2冊が参考になったのでご紹介します。
入門書:IFRS会計学基本テキスト(最近、新版がでたようです)
実務書:IFRS実務適用ガイドブック





IFRS会計学基本テキスト(第4版)






詳細解説 IFRS実務適用ガイドブック


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面白い本がありましたので、久しぶりにご紹介いたします。


水谷健彦 著 「急成長企業を襲う7つの罠」

ベンチャーのような急成長企業にありがちな、組織・人事上の論点と、その解決案が提案されています。


自分(自社)にあてはまる事項も多く、ドキっとする箇所が多かったです。
それと同時に、どこの会社もこんなものなのか、とちょっと安心する感想も抱きました。


構成は以下のとおりです。

1 拡大の熱量に依存する
2 頭の切れすぎる部下のマジック
3 中間管理職の評価を見誤る
4 ブランドとスペック重視の盲目採用
5 戦略遂行を阻む心理的バイアス
6 若手社員を惑わすテクニカルスキルの幻想
7 リーダー育成を遅らせる形骸化した権限委譲

事業の急拡大に伴い組織に歪みが生じてきている急成長中の企業や、ベンチャー企業で働く方々におすすめだと思います。






急成長企業を襲う7つの罠

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トーマツからソフトウェア関連の書籍が出たようなので、早速読んでみました。


有限責任監査法人トーマツ(編)
「ソフトウェア取引の会計・税務Q&A(第2版) 」


現行のソフトウェアに関する会計基準は内容が古く、SaaSやソーシャルゲーム、SAP等には対応していないため、このように経済環境を反映させた最新の書籍は参考になると思います。

税務に関してはイマイチですが、(いくつかツッコミどころはあるものの)会計に関しては参考になる箇所が多いと思いました。


Q&A形式の書籍ですが、気になった項目として、

開発に入る前の提案費用の処理
契約書入手のタイミングと会計処理
SES契約と会計処理
個別原価計算を始めるタイミング
制作期間が短いソフトウェアと進行基準の適用
赤字事業、新規事業のソフトウェアの資産計上について
クラウドサービスの提供者におけるソフトウェアの分類
ASP、SaaS等のソフトウェアの減価償却
ウェブサイト運営事業に係るソフトウェアの会計上の留意点
オンラインゲーム運営事業に係るソフトウェアの会計上の留意点
SAP事業に係るソフトウェアの会計上の留意点

などがありました。

実務的な書籍ですので、IT企業の経理担当者、これからソフトウェアに係る内部統制を構築するベンチャー企業の担当者等にオススメだと思います。




ソフトウェア取引の会計・税務Q&A(第2版)


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企業財務の入門書で、かなり良い本がありましたので、簡単にご紹介したいと思います。


津森信也 著 「簿記からはじめる企業財務入門」

タイトルのとおり企業財務の入門書ではありますが、解説がわかりやすいことに加え、内容も奥が深く、非常に参考になる書籍でした。

著者はもともと学者ではなく、事業会社(丸紅)で長く経理・財務畑を歩まれていた実務家であるため、実務で役立つ知識が濃縮されていると思います。


構成は以下のとおりです。

第1章 貸借対照表と損益計算書
第2章 簿記
第3章 キャッシュ・フロー
第4章 会計
第5章 預金と決済の仕組み
第6章 金融機関
第7章 資本調達
第8章 資本のコスト
第9章 株式市場
第10章 デリバティブ
第11章 事業投資
第12章 M&A
第13章 企業の存在意義
第14章 企業経営における財務の役割
第15章 企業価値
第16章 財務分析


特に、第8章と第14章は参考になると思います。
類似書ではあまり説明されていない、税引前WACCと税引後WACCの違いの説明はわかりやすく、減損会計の割引率の算定などに役立つのではないかと思いました。
その他、最適資本構成に関連して、エコノミック・キャピタルおよびムーディーズの資産レバレッジ・インデックスの解説が参考になりました。
比較的リスクの高い事業を行うIT企業の方には参考になると思います。

入門書ということで、はじめは軽い感じで読み飛ばしていたのですが、想像以上に内容が深く、かなりの良書であると思いました(章末のコラムもかなり面白いです)。


財務部門の方に限らず、管理職の方々等に是非おすすめしたい書籍です。



図解 簿記からはじめる企業財務入門


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最近話題の「How Google Works」を読んでみました。
グーグル前CEOのエリック・シュミットと、前プロダクトチーム責任者のジョナサン・ローゼンバーグの共著です。

内容はタイトルのままですが、著者ふたりが、Googleという企業の中で学んだことや経験してきたことが紹介されています。
文化、戦略、人材、意思決定、コミュニケーション、イノベーションと、内容は多岐にわたります。
IT企業やベンチャー企業においては参考になる考え方も多いなと思いました。

特に印象に残ったのは、人材採用に関するところです。

優れた人材を探すのは全社員の仕事であり、採用活動には全員を動員すべきだ、と述べられています。また、面接スキルの重要性や、グーグルにおける採用の掟も紹介されています。
Googleのような会社においては優秀な人材を確保することは必須であり、そのための採用方法と企業文化構築についての解説は特に興味深いものでした。

他にもGoogleの理念や企業文化が多く紹介されており、読んでいておもしろかったです。

IT企業、ベンチャー企業の方や採用部門の方にはオススメの書籍だと思います。



How Google Works (ハウ・グーグル・ワークス) ―私たちの働き方とマネジメント


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今日は地方税について書きたいと思います。

公認会計士の方は、会計士試験や修了考査で法人税や消費税はそれなりに勉強していると思います。
それに比べ、地方税をしっかりと学習する機会は、そんなに多くはないのかなと思います。

監査においては重要性の概念がありますので、税務の細かい所や、地方税までを網羅的に把握する必要はありませんが、事業会社の担当者は(当然といえば当然ですが)諸税金について1円単位でしっかり計算する必要があります。

地方税について、ざっくり把握するには下記の本が参考になると思います。

「法人住民税・事業税・事業所税・償却資産税―法人が納める地方税Q&A」

山田&パートナーズから出ている本です。
地方税については大して詳しくなかったので、概要を押さえるのに役立ちました。

構成は以下の通りです。

第1章 法人が納める地方税の概要
第2章 法人住民税
第3章 法人事業税
第4章 事業所税
第5章 償却資産税
第6章 修正申告・更正等の手続き

Q&A形式で、読みやすい本だと思います。







法人住民税・事業税・事業所税・償却資産税―法人が納める地方税Q&A


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